やっぱ変た……ドミナントって凄い!しか感想が浮かばないんですが……。
なんであんなアセンでクリア出来るんですかぇ。
「手だけでは味気ないだろう。ふむ、尻を貸そう(キリッ)」
「な……ぁ……ぇぁ」
パクパクと口が開いては閉じ、開いては閉じる。
陸に上がった魚がよくこんな姿を見せるのとおんなじだと俺は思った。
つまり魚も今の俺と同じで陸に揚げられて恥ずかしくて口をパクパクさせるんだ。
それは特段悪いことではなく、そもそもこの場で一番悪いのはこの女だ。
勝手に執務室に入りやがったこの女が悪いのである。
「どうした?やらないのか?」
「ぇ、いゃあの……その」
目の前にいる女に見つめられてつい俯いてしまう。
それ程までに彼女は美しかった。
緑色の切り揃えた前髪、切れ目の瞳、スッとした鼻に整っている輪郭、ぴっちり着込んだスーツからは柔らかな双丘が自己主張している。
そして頭部から伸びる干のアンテナ、そしてヤラナイカ発言。
察したよ、そりゃ察するわ。
こんな特徴的な女が他にいるはずねえだろ。
いや特徴的で分かりやすいけどなんでネタキャラムーヴしてんだよオイ!?
アーマードコアでも有名な(?)ネタキャラ、ゲイヴンの二大巨頭とも言うべきAC3のキャラ、ゲドが搭乗する武器腕逆関節ACゲルニカ。
それがこの痴女の正体だった。
「ふむ。尻では抜けない派か。イイだろう。ならば手を貸そう(キリッ)」
「いや……あの、ほんと……ちょっと、出て貰っていいですか?あの……色々と整理したいので……(小声)」
オイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイオイ。
いきり勃った息子を鎮めようとしたら美少女と形容すべき干に見られてしかもご丁寧に「手こずっているようだな、尻を貸そう(キリッ)」とか言われたぞ。
は?
いやいやいや待て待て待て展開が急すぎて着いていけないんだが何だこれは?俺はこの展開に身を委ねて良いのか?オイ女神!こういう時こそチュートリアルをだな……。
「遠慮することはないぞ(キリッ)」
あいややっぱりこの残念女から、逃れる術を、下さい。
「いやあの、ほんと。……ゲルニカ?さん?ですかね?その、頼みますんで一度部屋から出てくんないですか?いや、マジで俺の精神がマッハで消し炭なんで……あの、本当、お願いします」
「ふむ。分かった。君は他人に頼らず自分で抜く派と言うわけだな?(キリッ)」
いや、キリッ、じゃねーよ。
凛々しい顔つきに騙されるけどコイツ痴女だから。
この顔に騙されてホイホイシゴかれたら俺終わりだから。
「そ、そうして……ウン」
ゲルニカが至極残念そうに部屋を出る。
一度背もたれに深く沈み込み、深呼吸をする。
「………」
はい。
終わっっっったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
「ウワァァァァァァァァァ!!あの尻オンナァァァァァァァふざけんナァァァ!?普通コンコンって扉叩いてから入ってくるだろおおおおおお!!入ったとしても空気読んでそとで待っとけよおおおおおおおおウワァァァァァァァァァ」
発狂、しかしこれも仕方ないのだ。
俺だって男さ、それが抜こうとナニをボロンした直後に女に見られるんだぜ?恥ずか死寸前だよ。
とりあえず今はこうやって発狂して気持ちを落ち着かせることにしよう……。
………そして抜く時の為に部屋の扉を外部から開けられないようにするんだ、絶対。
数分後
「入りたまえ。ゲルニカ君」
「失礼するぞ。ん?抜いてないようだな」
「そこには触れないで。というか入っていきなり匂い嗅がないで」
ゲルニカが部屋に入り、鼻をクンカクンカさせながら執務室を彷徨く。
すぐさま止めて顔を見つめるが、ほんとに容姿だけは美人だよな、性癖は残念だけど。
「ン、武器腕逆関節のゲルニカだ。よろしく頼むぞ」
ゲルニカと握手する。
その時ゲルニカの揉み揉みする手つきがとてもいやらしい感触で鳥肌がぞわぞわ立ったね。
アレ?擬人化したAC達にセクハラしようと思ってたら逆に俺がセクハラされてないか?
いやマジでどうしてこうなった。
「と、とりあえずゲルニカには鎮守府の防衛ね。林檎さんチームに入ってよ」
「林檎、さん……?」
エスペランザのことね、と言うとゲルニカの顔つきが野獣先輩のようになったので林檎ちゃんに向け心の中で合唱する。
「それと最初の出来事は忘れるように」
ゲルニカに釘を刺すことは忘れない。
というか、寧ろこっちの方が本命なんだけどね。
「ンン?私も男は定期的に抜かなければ体に悪いことは分かっているつもりだ。なんなら今後私が射◯管理をしてやっても」
「ごちゃごゃ言ってねーで忘れろ。良いな?」
「あ、ああ。分かった。だからそのおぞましいナマモノは締まってくれ」
交渉で主任から貰ったナマモノAMIDAを両手に持って脅すとゲルニカは了承してくれた。
なんか誤字がある気がするけど、あの出来事を忘れてくれなら気にしない気にしない。
「風見さん。何かご用ですか?……って、げ、げ、げ、ゲルニカさん!?なんで、此処に!?」
「ふむ。エスペランザか」
さっき呼んでおいた林檎ちゃんにゲルニカを引き渡す。
その際に林檎ちゃんのほおが引き攣り、ゲルニカの目がギラリと光って舌なめずりを高速で5往復したのを俺は見てしまった。
恐ろしく速い舌なめずり、俺でなきゃ見逃しちゃうね。
「じゃ、林檎ちゃん。貞操に気を付けて頑張って」
「え」
「ではイクぞ、エスペランザ」
「風見さんちょっと待ってくださ、ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?ゲルニカさんやだぁぁぁぁ!!助けて風見さんんんんんん」
「遠慮するな。そうだ尻を貸そう!」
涙目でこちらに助けを求める涙目の林檎ちゃんに軽く手を振って送ってあげた。
多分次に会う頃には調教されているでしょう(ゲス顔)。
「社長……い、今の方は?」
林檎ちゃん達と入れ違いでアリーヤ達が帰ってきたのでゲルニカのことを厳戒注意付きで説明しておく。
アリーヤはどこか遠い目をしてライールを見て頷いたが……はて?整備中に何かあったかな?ライールも恍惚とした顔でシラを切ってるし。
「あ、そういえば工廠で建造完了したノーマル娘鴉を連れて来ています」
「おー、ありがとう。アリーヤ」
アリーヤの皆さんどうぞ、の掛け声で中に入ってくるノーマル娘鴉達。
林檎ちゃんを連れて行ったゲルニカを除く6人のノーマル娘鴉である彼女達に自己紹介をする。
「このラインアークの社長をやってる風見空だ。これからよろしく頼む」
「ん、今日はレールガンの調子が良い、ね。カスケード・レインジ。レールガンのことなら任せて」
「よく建造してくれた。残念だが期待していたノーマル娘鴉などはじめからいない。騙して悪いがこちらはビルニーズなんでな!よろしくして貰うぞ!」
「まんまと騙されてくれたな。開発されたのがこのサウスネイルとも知らずに。おめでたい野郎だ!だが安心しな。直ぐに楽にしてやるよ!」
「クックック、随分と調子良いみたいだねぇ?この僕、ピンチベックが開発されたとも知らずに!」
「おい、マジかよ!夢なら醒め……!」
フロムマジックのムービーで有名な産廃レールガンの使い手であるノーマル娘鴉AC、カスケード・レインジを筆頭に騙して悪いがシリーズの3騙トリオ……だと!?ば、馬鹿な。
「ふぅん。遅かったじゃないか……」
!?
「建造はすでに果たしたよ……彼がな」
バケツ頭を被った女ーーーー紛れもなくアーマードコアLRストーリーに関わる重要なレイヴンにしてゲイヴンという非公式ネタでも屈指の知名度を誇る〝弱王〟〝興〟ことジャック・Oが使うノーマル娘鴉AC、フォックスアイだと!?
「だ、だがお前はゲルニカと同じくノーマル〝娘〟鴉だ!ゲイヴンでないのならば俺に恐る要素は何一つないぞ!」
「(股間型射突ブレードを見せつけて)ヤらないか」
「ウワァァァァァァァァァァ!!」
フォックスアイの股には立派なとっつきが天を貫いていた。
その大きさに慄く 3黙トリオと俺……カスケード・レインジは産廃レールガンを磨いている。
「ふざけるな!産廃レールガンに3黙トリオに干に興とかノーマル娘鴉の排出率どうなってんだ!!明らかに偏り過ぎだろうが!クソが!」
ただでさえゲルニカだけでも林檎ちゃんを生贄にしなくちゃいけないぐらい手一杯だってのにこれ以上のゲイヴン戦力の拡大など認められるか!
「私の上に立つに相応しい実力か否か……」
!?興が此方に狙いを定めた!?や、ヤられる!!!
「アリーヤ!俺を守って下さいお願いします!」
「え、えぇ……ど、どういうことですか???」
ネクスト娘空であるアリーヤを俺と興との間に配置することで安全領域を作り出す。
いかに興と言えどネクスト娘空とノーマル娘鴉の間には圧倒的な戦闘力の隔たりがある。
奴がアリーヤという壁を突破して俺を押し倒すことは不可能だ!(フラグ)
「ふむ。やはりネクスト娘空が相手では此方が不利か。……ならば」
「「「!!?」」」
ネクスト娘空を相手は不利と悟った興が3黙トリオに振り向く。
ビクッと体を震わせて興と視線を合わせまいと俯く3黙トリオとジーッと見つめる興。
カスケード・レインジは産廃レールガンを磨いている。
「ヤバイ。コッチミテル…!」
「バカ、メヲアワセルナ!」
「ヒ、ヒィィ……」
「ハメ慣らしとしては十分か。良いだろう、私が相手になる。バアッーテックスとして相応しい実力か否か……ハメさせてもらうぞ!」
「ちくしょう!」
「じょ、冗談じゃ……おい!加勢してくれ!」
「ヒエッ!?」
一斉に執務室から飛び出す3黙トリオとクラウチングスタートで一気に飛び出していった興。
数秒後に「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」「ぎゃぁぁぁぁぁあ!!」「助けてぇっ!?」………と3人の悲鳴と共にガッシャンガッシャン硬いもの同士がぶつかる音が聞こえーー「手こずっているようだな。尻を貸そう」「遅かったじゃないか……」
「………もう嫌だぁこの会社…」
「だ、大丈夫ですよ!社長。あと1人ノーマル娘鴉がいますから!きっとマトモな方ですよ!……多分」
「〜〜〜♪(拭き拭き)」
最悪のノーマル娘鴉部隊が完成したことに頭を抱える俺を慰めてくれるアリーヤ。
カスケード・レインジは産廃レールガンを磨いている。
コンコン
「あ、最後のノーマル娘鴉の方ですね!」
「頼む……せめてマトモな……。ストーリーに出てなかったり、影が薄くても良いしこの際重量過多でも良いのでマトモな思考回路のノーマル娘鴉を下さいぃぃぃ」
ゆっくりと開かれる扉。
何故か扉の先から眩い閃光が漏れ、あまりの眩しさに目を細めて開かれた扉から現れたノーマル娘鴉を見る。
まさか……か、確定演出だとでも言うのか!?
「すまない、着任が遅れてしまった。軽量二脚型ノーマル娘鴉ACシルエットだ。指揮官としての手腕、期待している」
「霧影先生キターーーーーー!!!」
キタキタキタキタキタァァァァァ!!
興干3黙トリオを引いてしまったのは痛すぎるがそれを帳消しにするハイパーつよつよノーマル娘鴉ァァ!!
「うおっしゃぁぁぁ!!勝ったぁーーーー!!勝ったぁーーーー!!!」
何度もガッツポーズを繰り返す俺を見て苦笑するアリーヤと霧影先生。
しかし此処で改めて今回の建造ガチャを振り返ってみよう。
1ゲルニカ(ゲド)
2カスケード・レインジ(BJ)
3ビルニーズ(ランバージャック)
4サウスネイル(ズベン・L・ゲヌビ)
5ピンチベック(モリ・カドル)
6フォックスアイ(ジャック・O)
7シルエット(フォグシャドウ)
1〜6までで既に終わってる感が否めないがそこから霧影先生を引いたことでなんとか大爆死にならずに済んだと言った所か。
この中でトップクラスに戦闘力が高いのはシルエットだ。異論は認めない。
多分艦これのレアリティで言えば桜ホロじゃないかな……そんぐらいつよつよノーマル。
軽量二脚ACシルエットはAC3サイレントラインに登場するレイヴン「フォグシャドウ」が扱う機体だ。
W鳥のショットガンにミサイルとエクステンションミサイルに小型ロケットとデコイを積んでいて、その特徴は優秀なCPUロジックによる洗練された動きだ。
その上プレイヤーに対しても紳士的なメッセージを送ってくる等、荒くれ共やネタキャラ、個性あふれる面子の中で異端児となる爽やか系キャラクターなのでサイレントラインのレイヴンの中でもトップクラスに人気なキャラクターである。
「そこまで期待されると少し面映いが、期待に応えられるよう努めさせてもらう」
新たに7人のノーマル娘鴉が加入したので戦力を分けてチームを作ることにする。
尚、その際興と干と同じチームとなるノーマル娘鴉の被害は考えないものとする。
干………エロい体つきのエロい女。尻神。全身タイツ。
産廃レールガン……真名をカスケード・レインジという。一日一回だけレールガンを破壊されても何処からか新品が届く。
3黙トリオ……女子高生シリーズであり、それぞれのニーズに合わせた騙して悪いがを展開してくるぞ!
靴箱ラブレターで駐車場に呼び出す系清純派騙して悪いがビルニーズ。
ポンコツギャル系騙し悪いがサウスネイル。
調子乗ってお仕置き食らう系騙して悪いがメスガキピンチベック。
興……バアッーテックスの元締めであり、バケツを頭に被ったイイ女。何故か体の構造を変えることが出来るようで男モードになるとバケツを被ったゴンさんになる。ホワイト・グリントを見かけるとブルーアイズホワイトネクストと呼ぶ。キングハメリスト
霧影先生……我らがドミナント。真・ノーマル娘鴉