京-Kyo- 仮面ライダーディケイド      作:アマガキ

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ディケイドとはなんなのか?


第三話 解明

「クウガか」

その姿を確認したディケイドが呟く。

「未確認……」

「へ?」

それに対してクウガは強く拳を握りしめる。

「ちょっと待て俺は未確認じゃないぞ?!」

「しゃべった?!」

その様子に慌ててディケイドは弁明する。

対してクウガは普通に言葉を返したことに驚いた。

「だから未確認じゃないって言ってるだろ、ほら」

そういってやむなしといった体でディケイドは変身を解除する。

「なっ?!」

「俺は須賀京太郎、できれば話を聞いてもらえると助かる」

驚くクウガに京太郎は自分の名前を名乗る。

それに対して無言でクウガも変身を解いた。

「………はぁ?!」

その姿を見た京太郎は驚愕した。

その姿は京太郎よりも高い長身に金髪の男だった。

そして、その顔立ちは非常によく似ていた。

「俺も須賀京太郎なんだけど」

「え?そんな馬鹿な……」

「同姓同名って偶然なわけじゃないよな。いったいなんなんだ?」

彼を見ながらクウガの『京太郎』は考える。

しかしその手が持つベルトを見て、クウガや未確認とは違う何かなのかと考える。

「別の世界ってこういうことか……」

目の前に自分が現れたことに驚きながらもディケイドの京太郎は、これが別の世界ってことなのかと納得していた。

「きょ、京ちゃんが二人………」

その言葉に二人がそちらを見ると物陰に隠れていた咲が出てきていた。

「ああ、もう大丈夫だぞ」

そう京太郎は声をかける。

「ちっこい咲がいる………」

一方『京太郎』はいよいよ頭がこんがらがってきていた。

 

 

 

 ◆ ◆

 

 

 

『ちょっと妙なことになってるんで助けてもらえませんか?』

開口一番にその言葉を聞かせられた未確認生命体合同捜査本部所属の江口セーラは一体どうしたと思った。

「妙なことってどういうことや?未確認は倒せたんか?」

『倒されてたんです……』

その答えに驚きながらセーラは聞き返す。

「お前以外が未確認を倒せたっちゅうことか?」

『ええ』

「いったいどんな奴なんや?」

『それが今一緒にいるんですけど、かなりおかしな状況なんでいつものとこに来てもらえません?』

「今言えんってことか?」

その言葉に疑問を持ちながらセーラは聞く。

『目で見ないと信じられないようなことってことです』

 

 

 

 

 

「これはどういうことや?」

その喫茶店についたセーラは驚愕していた。

「どうもこうもありません、見たまんまです」

「高校時代いろんなオカルトと戦いはしたけどこれはさすがにありえやんやろ」

「そんなこと言ったら未確認もそんなもんでしょ」

「そうやったなあ」

そう返されセーラはうなずく。

その前にいたのは彼女の知る『須賀京太郎』より幾分小さい金髪の男、そして幾分若い宮永咲だった。

「こいつらは別の世界から来たって言ってます」

「別の世界、なあ」

とにかくセーラも二人の事情を聴いた。

「話聞いてもええか」

「はい、ですけどその………」

「なんや?」

「千里山の江口選手ですよね?」

恐る恐る京太郎は聞く。

「よう知ってんやな」

「いちおう牌譜とか調べるのは俺の仕事だったんで」

「なるほどな、でも今は一警察官や気にせんといてくれ」

「はい」

その後京太郎の話を一通り聞き終えた彼女は口を開いた。

「とりあえず、おれに考えがある」

「どうするんですか」

「こいつ病院に連れて行こう」

セーラは『京太郎』の質問にそう答えた。

 

 

 

 

 

関東医大病院

 

「健康診断?」

「そうや」

「俺はてっきり精神科にでも連れて行かれるのかと」

「私もてっきり」

「まあ、嘘いうてる風には見えんかったし正気に見えるしな。それにあまりにも京太郎やから信じようってな」

「それにしてもなんで健康診断なんですか?」

「あれ使ってなんか体に影響あるかもしれんしな」

と、理由をセーラは語る。

「あ、憩さん!」

「須賀くんやん、どうしたん?」

そこで先頭の『京太郎』が目当ての人物を見付けた。

「あの人って二年連続全国二位の……」

「そういや面識あんのか」

咲の言葉にセーラは答える。

京太郎も咲の言葉で気付いた。

「憩、おれもおんねんけど」

「ああ、すみません江口さん」

セーラの言葉に荒川憩は謝る。

「それで須賀君、体調べさせてくれる気になったん?」

「いやそういうわけではなく、ちょっとこいつの体検査してください」

そういって『京太郎』は京太郎を盾のようにする。

「なんなんこの子、弟?それにこの子も咲ちゃんによう似てるわ。妹?」

「ちょいとわけありなんや」

憩の質問にセーラが答える。

「とりあえずこいつに京太郎にいつもやっとんの以上にじっくり検査を頼む」

「分かりました~」

「それとちっこい京太郎」

「はい?」

「ベルトちょっと調べてもらってくるから貸してくれへん?」

「…………お願いします」

少し迷った京太郎だったが、最後にはベルトを渡した。

 

 

 

「で、どんなわけあり何です~?」

検査機械に京太郎が吸い込まれていくのを見ながら憩はセーラに聞いた。

「第二十五号が出たんは知ってんやろ?」

「なかなかの速さで倒されたってな。須賀君頑張ったんやな」

「違うんです」

その言葉を京太郎は否定する。

「なにが?」

「第二十五号を倒したのはあいつです」

「たぶんそのうち発表される。ついでにあいつは二十六号ってことになると思う」

「いったい何者なんあの子?」

「別の世界の京太郎って話や。そのへんはこっちの京太郎に聞いてくれ。俺は今から科警研行ってくるから」

 

 

 

 

 

憧の研究室

 

「まさに小さなわたしだじぇ」

「おっきな私だじぇ」

そこには片岡優希が二人いた。

片方はちまっこい中学生のような外見、しかしもう一方はすらっとしてかっこいい女性だった。

「優希、そいつはわたしがさっき電話した理由」

「これはどういうことだじぇ?」

「別の世界から来たそうよ」

『優希』の疑問に憧が答える。

「優希がこんな高身長に………」

「私の身長にはまだまだ伸びがあるみたいじぇ」

和は驚き、優希はよろこんでいた。

「ちっさなのどちゃんもいるんだじぇ」

「聞いたところによると、あとちっさい京太郎と宮永咲もいるらしいわよ」

「すごいことが起こったんだじぇ」

「そういうあんたは何でこっちに来たのよ?」

「そうそう、セーラ先輩から伝言だじぇ、なんでも話したいことがあるからここを貸してほしいって言ってるじぇ」

「江口さんが?」

その時に和の電話が鳴った。

「あっ、はい」

『……………………』

「分かりました」

「和、どうかしたの?」

 

 

 

 

 

科警研

 

京太郎からディケイドライバーを預かったセーラはそこに来ていた。

「フナQおるか?」

「船久保さんなら奥にいますよ」

「あんがとな」

職員に声をかけ高校時代の後輩のもとに向かう。

「フナQちょっと頼みたいことがあるんやけど」

「なんですか先輩?」

セーラの呼びかけに船久保浩子は応じた。

「ちょいと調べてもらいたい物があるんや」

「未確認ですか?」

「ちょいとちゃうな、これや」

白衣を着た後輩にベルトを見せる。

「なんですかこれ?子供のおもちゃ?」

「ちゃうちゃう二十六号がらみや」

「二十五号を倒したっていう?」

「そいつに借りてきた」

「二十六号は味方ってことですか?」

「そうやと思うよ」

浩子の質問にセーラが答える。

「とりあえず何でできてんのか。どんな構造しとんのか三時間で調べられるだけ調べてくれや。分解とかせんとな」

「そんなもんちょちょいのちょいやと思いますけど?」

「たぶんそう簡単にはいかへん」

「いうてくれますやん」

「そんなに時間があるわけでもないんや、ちゃっちゃと頼む」

「まあ、期待しといてください」

 

 

 

 ◆ ◆

 

 

 

憧の研究室

 

「やっぱり京太郎のタコスは最高だじぇ」

「優希のタコス好きは変わらないんですね」

満足気に『京太郎』の作ったタコスを食べる『優希』を見て和は言う。

「身長はかなり伸びてるけど、中身は変わってないんじゃないのか?」

「今の優希ちゃんがそのまま大きくなったって感じがするよね」

「これでも公的な場ではちゃんとした言葉で話せるんだぜ?」

咲と京太郎が話し合っていると『京太郎』が話に入ってきた。

「想像もつきません」

「全くだな」

京太郎と和が同意する。

 

現在憧の研究室には検査を終えた京太郎と咲、そして道案内をしていた『京太郎』、元からいた憧、二人の優希、和、そして科警研から直接こちらに来たセーラがいた。

 

「それにしても」

そういって和が京太郎を見る。

「よるところができたから遅くなると連絡をもらったのに………」

「よるところがここだとか想像してねえよ」

「まあ、そうでしょうけど」

和も京太郎の言葉に応える。

「ちなみに咲の迷子はなくなってなかったりするんだ」

「えぇー」

咲と『京太郎』の会話はまだ続いていた。

 

「とりあえず大事な話をやるから雑談終わりな」

話が一段落したところで、セーラが声をかける。

そうして会議が始まった。

 

 

 

会議の結果いろいろなことが分かった。

まず京太郎の体だが、全くの人間そのもの、この事実にこの世界の『京太郎』たちは驚いた。

この世界の『京太郎』、つまりクウガは古代の遺物が腹の中にあるためにいずれ戦うためだけの生物兵器になると危惧されていた。

だから同じように何らかの変化があると考えられたがそれがなかったためだ。

次にディケイドライバーだがあらゆる解析機器を受け付けなかった。

セーラが浩子に調べさせても、これが特殊な加工を受けた金属だったが構造はまるで分らなかったと話した。

もちろん浩子はめちゃくちゃ悔しがった。

それに対し京太郎たちも自分たちに起こったことを話した。

大人たちは憧の研究室の隣が清澄の部室となっていることに驚いた。

『京太郎』と『優希』はその懐かしさに顔をほころばせていた。

セーラたちは別の世界から来たというのを信じるしかなかった。

そしてこの世界にいる間の協力を約束することになった。

 

 

 

「じゃあ、話し合いはこんなところでええな」

最後にセーラがそう〆ることで話し合いは終わった。

「ちょっといい?」

そこで憧が口を挟んだ。

「とりあえずこいつ交通ルール叩き込んだほうがよくない?」

「え゛?!」

いきなり話を振られた京太郎は戸惑う。

「そうやな、その偽造免許は警察としては認めたくないしな」

「無免許運転も同然だじぇ」

「確かにそれはそうですけども」

「それに交通違反でつくまりたくないじぇ?」

「本来ならバイクに乗ってることそのものがアウトやけどな。どうしても必要やから見逃しちゃるけど」

「はい」

「そんなこと言って、セーラ先輩もTRCSの横領に近いことやったんだじぇ」

「やめぇ、その話持ち出すんは反則やろ!」

「TRCS?」

「俺が戦うために使ってるバイク。セーラさんがちょっと強引な手を使って譲ってくれたんだよ」

京太郎の疑問に『京太郎』が答える。

「とにかく交通ルールは俺が教えよう」

「あんたが?」

「ほぼ同一人物だぜ?教えやすいだろ」

「それもそうね」

『京太郎』の言葉に憧が納得する。

「今日一日中に叩き込むんだじぇ」

「ほなオレは憩とフナQに分かったことを伝えてくるわ」

「ご苦労様だじぇ」

 

 

 

 ◆ ◆

 

 

 

「………疲れた」

翌朝部室には疲れ切った京太郎の姿があった。

一晩で、交通ルールをたたき込まれたのである。

「お疲れ様」

「ありがとう」

咲の入れたお茶を飲み京太郎は礼を言う。

「京太郎、ドライブに連れてってほしいじぇ」

「こっちゃ疲れ切ってるんだぞ」

そんな京太郎に優希が要望を出した。

「いいからいくじぇ」

「はい、はい、分かりましたよ」

しぶしぶながら京太郎は了承する。

「そんな状態で運転して大丈夫なんですか?」

「あのスパルタ授業を受ければばっちりだよ」

そう答え出かけていくのだった。

 

 

 

バイクに乗った二人は一般道を走っていた。

「なあ、優希」

「なんだじぇ京太郎?」

「この世界にいつまでいりゃいいんだろな?」

「そりゃなるようになるしかないじぇ」

「そうだよな」

自身が持っていた希望的観測と同じ意見を優希が出したため少し明るい気持ちになりながら京太郎は運転を続ける。

「あ、京太郎、あの神社行ってみようじぇ」

「分かった」

 

 

「あんま人気のない神社だな」

「でもこういうのもいいじぇ」

「そうだな」

優希の意見に京太郎も同意する

「本当に静かだな」

しかしその静けさはすぐに打ち破られることになった。

「おいおい………」

銀色のカーテンが現れた。

「マジかよ。下がってろ優希」

そういってベルトを構え京太郎が前に出る。

「なに?」

しかしそこから現れたのは怪人ではなかった。

黄色いAをかたどった顔。

体の各部の鎧も同様にAをかたどっている。

そして右腰に剣をさげていた。

見たところライダーのように感じられた。

「あんたなんなんだ」

向き合う相手に率直に疑問をぶつける。

「仮面ライダーグレイブ」

そうつぶやくと剣を構え、京太郎めがけふるった。。

「優希、隠れてろ!」

「変身!」

≪KAMENRIDE DECADE≫

そしてディケイドは戦い始めた。

 

 

 

「ちっこい優希か、どうした?」

『大変なんだじぇ』

「ど、どうしたんだ?」

『京太郎が、京太郎が、』

「えっとお前が京太郎っていうことはディケイドのことだよな」

『そうだじぇ、とにかく大変なんだじぇ』

「未確認か?」

『未確認じゃない感じだけど変なのに襲われてるんだじゃ』

「わかった、すぐ行く、場所は?」

それだけ聞いて、『京太郎』はバイクのエンジンをふかした。

 

 

 

『MITY』

「ガァッ」

またしても強烈な一撃が分身をとらえた。

攻撃を受けて分身が消え、残るはディケイド本体のみだった。

優希がクウガの『京太郎』に助けを求めるほどに、早々にディケイドは追い詰められていた。

戦い慣れしていないディケイドは、グレイブ相手に防戦一方となっていた。

すでにディケイドは苦し紛れのアタックライド・イリュージョンでの集団攻撃を行っていた。

しかしグレイブはその発動と同時に自身のカードを発動、分身の一体を一瞬で始末した。

そして今最後の分身が始末されたところであった。

ゆっくりとディケイドにとどめを刺さんと近づいてくるグレイブ。

「いったいあんたは何が狙いなんだよ?!なんで俺を襲うんだよ?!」

制止する京太郎の声も聞かずグレイブはゆっくりと距離を詰める。

そしてその剣をかまえ――――

 

「オリャアッ!」

横合いからとびかかった戦士に突き飛ばされた。

「青いクウガ……?」

「大丈夫かディケイド?!」

先日とは色が違い、青色のクウガ、その手には杖が握られている。

「こいつは何なんだ?」

「分かんねえけど、敵だと思う。何一つしゃべらない」

「分かった。俺が隙を作るから決めろ」

水流の杖がグレイブを打ち据えるがあまり効果はない。

「超変身!」

クウガの体が紫へと変わり、その刃を生態鎧で受け止める。

『MITY』

必殺のエネルギーをまとったグレイブラウザーをタイタンソードで受け止める。

ヒビが入るも、力を込めたその一撃はグレイブラウザーに古代文字を浮かび上がらせた。

「今だディケイド!」

≪FINAL ATTACK RIDE DE DE DE DECADE!≫

その必殺の一撃がグレイブをとらえ、跳ね飛ばした。

 

 

 

吹き飛んだグレイブを覆うように銀色のカーテンが現れた。

「なんなんだあれは?」

「あれをくぐってあの日怪人たちは現れた」

「あれが昨日の話の………」

クウガの疑問にディケイドが答える。

 

「それにしてもあいつは何が目的だったんだ………」

 




次回の京-Kyo- 仮面ライダーディケイドは
      
       「未確認生命体第二十七号が現れました」

       「京太郎!こんなのあかんぞ!しっかりせえや!」

       「クウガがやられたんですか?」

        ≪ATTACK RIDE BLAST≫
 
       「ゴラゲ・ロボソギデ・ガゲスレ」

    第四話『危機』 十四の世界を巡り全てをつなげ

この世界の人々
・『須賀京太郎』;仮面ライダークウガ。冒険家。二十六歳
         自称世界の広さを見て回る男。
         五代雄介のポジション。
         城南大学卒業生。

・『新子憧』:沢渡桜子のポジション。二十六歳
       城南大学で古代文字の研究を行っている。
       ちなみに京太郎と大学時代はかなり一緒にいることが多かった。
       この配役は某スレの影響などあり。
       頭脳派ということでのどっちも候補に挙がった。
 
・『江口セーラ』:一条薫のポジション。二十九歳。
         仕事一筋。麻雀は趣味。女子に持てるかっこいい人。
         この世界線では父親が刑事なんです。
         刑事のセーラさんというのは某スレの影響あり。

         続きは次回で


Q&Aあるいは小ネタ、感想に下さった質問なども応える予定。
 
 Q、なぜ京太郎がクウガなのか?
 A、平行世界の自分を最初にやろうと思ったから。

 Q、優希と京太郎が現在二人出てくるが?
 A、ほかの世界に行けば当然かぶります。クウガとディケイドの『京太郎』と京太郎
   のように当然ライダーにも被りが出る予定です。

 Q、この世界は原作より十一年後の時間軸ですが、逆に中学生京太郎が出てくる世界
   線はありますか?
 A、高1以下で戦う世界線はありません。

サブタイトル『解明』
仮面ライダークウガ第28話サブタイトルに同じ。
原作ではライジングドラゴンが初登場した回。
ゴ・ベミウ・ギの殺人ルールを解明した。


後書き:遅れてしまって申し訳ございません。
    次回投稿は二週間以内の予定です。
    ご意見ご感想ご質問お待ちしております。
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