遊戯王~Truth of Satellite~ 作:鬼柳高原
12/30 ご指摘していただき、ルールを勘違いに気付きました…ユニオン、モンスター扱いではありませんね…現在続きを作りたくてしょうがないので、行き詰ったら修正を行います。
12/30 修正完了しました、多分これで大丈夫だと思いますが、もしまたミスがありましたらご指摘ください。
シティ沿岸部 デュエルスペース
「まったく知らなかったわねぇ、うちの鳩時計にそんな噂が出来ていたなんて…どうして点検すると時々小銭が出てくるんだろうって不思議に思ってたのよ」
一応、依頼主だから最後まで見届けると言い、他の従業員を店に置いて女主人が付いてきていた。
「言っておくけど、うちの鳩時計にはご利益なんて無いよ、小銭入れても、私のおやつに変わるだけだからね」
「俺の飴玉は?」
冷次が何気なく聞く。
「そのままおやつになったわよ」
「そんなのどうでもいいから早くやろうぜ! 久々のタッグだからな! 張り切っていくぜ!」
燃次が気合を入れて腕を回す。
遊伸と鋼貴は燃次達の向かい側に立つ。
「僕も大丈夫だよ、鋼貴は?」
「おう、いけるぜ」
「二人とも頑張れ!」
空がエールを送ると同時に、遊伸、鋼貴は決闘盤を展開する。
「おーし! いくぞ…」
「「「「デュエル!!!」」」」
先攻の燃次の合図によりデュエルが始まる。
先攻から順に
燃次
鋼貴
冷次
遊伸
「俺のターン! ドロー!」
燃次 手札:5+1
「俺はモンスターをセット! カードを三枚セットしてターンエンド!」
フィールド
― ― S ― ―
― S S S ―
LP:8000
手札:2
・セットモンスター
・伏せ三枚
「俺のターンだ! ドロー!」
鋼貴 手札:5+1
「最初から攻めるぜ! 俺は「マシンナーズ・ソルジャー」を召喚!」
鋼貴の場にブレードを装備した緑のロボットが現れる。
ATK:1600
「ソルジャーの効果発動!自分フィールド上にモンスターが存在せず、こいつの召喚に成功した時、 手札からこいつ以外の 「マシンナーズ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する事ができる! 来い! ユニオンモンスター「マシンナーズ・ピースキーパー」!」
今度は三輪を付けた小さいロボットが現れる。
ATK:500
「ピースキーパーのユニオン発動! 場の機械族「マシンナーズ・ソルジャー」に装備!」
ピースキーパーが機体を平たく変形させ、それを ソルジャーが盾の様に持つ。
「そして手札から永続魔法「マシン・デベロッパー」を発動! 場の機械族の攻撃力を200ポイントアップさせる!」
ATK:1600→1800
「いくぜ! ソルジャーでセットモンスターを攻撃! 「マシンナーズ・チャージ」!」
ソルジャーがセットモンスターに向かってブレードを構え、突撃する。
セットモンスターが表になると、体を丸めたドラゴンが姿を現す。
ドラゴンが体から炎を吹き出し壁を作ると、ソルジャーは弾き返されてしまう。
「何!?」
鋼貴・遊伸 LP:8000→7800
「セットしたのはチューナーモンスター「ガード・オブ・フレムベル」! 守備力がそいつの攻撃力より上だから通らないぜ!」
燃次はソルジャーを指差し言う。
DEF:2000
「くそ! カードを一枚伏せてターンエンド!」
フィールド
― ― A ― ―
― S M P ―
LP:8000
手札:2
・マシンナーズ・ソルジャー
左から
・伏せ
・ マシン・デベロッパー
・ マシンナーズ・ピースキーパー:P
「よし! やってやれ冷次!」
「任された、 俺のターン、ドロー」
冷次 手札:5+1
「俺は「ハイドロゲドン」を召喚」
場に一体の恐竜が現れる。
その体の表面は濁流のような水が走っている。
ATK:1600
「そして燃次が伏せた魔法カード「二重召喚」を発動、俺は手札から「オキシゲドン」を通常召喚する」
今度は体が気体で出来ている翼竜が現れる。
ATK:1800
「さらに手札からフィールド魔法「ウォーターワールド」を発動」
遊伸達の決闘場が海岸の波打ち際となり、背景ではイルカが飛び跳ねる。
「わぁ! すごい! 綺麗な海になっちゃった!」
空がフィールドを見てはしゃぐ。
「これの効果で場の水属性の攻撃力は500ポイント上がり、守備力は400ポイント下がる」
ハイドロゲドン
ATK:1600→2100
「げ! ソルジャーを上回りやがった…」
「バトルフェイズ、オキシゲドンで攻撃、「オキシ・ストリーム」!」
「ハイドロゲドンじゃねーのか?」
鋼貴の疑問を余所にオキシゲドンが口から緑のブレスを吐き出す。
「ダメージステップ時に手札から速攻魔法「突進」を発動、攻撃力をエンドフェイズまで700ポイントアップする」
ATK:1800→2500
「ちっ! ユニオンモンスター、ピースキーパーの効果発動!」
ソルジャーが手に持っていたピースキーパーを前に出し、ブレスを防ぐ。
「装備モンスターが破壊される代わりに装備されているこいつを破壊することができる! そして場に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時! 自分のデッキからユニオンモンスター1体を手札に加える事ができる! 俺は「マシンナーズ・ギアフレーム」を手札に! 」
鋼貴・遊伸 LP:7800→7100
鋼貴 手札:2+1
「まだだぞ、ハイドロゲドンで攻撃、「ハイドロ・ブレス」!」
ハイドロゲドンが濁水のブレスをソルジャーに吐き出し、ソルジャーは破壊されてしまう。
「ぐっ…! …永続魔法「マシン・デベロッパー」の二つ目の効果! 場に存在する機械族モンスターが破壊される度に、 このカードにジャンクカウンターを2つ置く!」
ジャンクカウンター:2
鋼貴・遊伸 LP:7100→6800
「ハイドロゲドンの効果発動、ハイドロゲドンが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、 自分のデッキから「ハイドロゲドン」1体を特殊召喚する事ができる。」
場にもう一体のハイドロゲドンが現れる。
「先にオキシゲドンで攻撃したのはこの為かよ!」
「ユニオンのことはさっきのデュエルで知ってたからな。…二体目で攻撃」
鋼貴がさせまいと伏せカードを開く。
「罠発動!「ガード・ブロック」! ダメージ0にして一枚ドローだ!」
鋼貴 手札:3+1
「防がれたか」
「おっしゃー! そろったぜ! 見せてやれ冷次!」
燃次が後ろから叫ぶと冷次は笑みを浮かべて燃次に向かって頷く。
「俺は手札から魔法カード「ボンディング-H2O」を発動、自分の場に存在する「ハイドロゲドン」2体と 「オキシゲドン」1体をリリース、デッキから 「ウォーター・ドラゴン」1体を特殊召喚する。来い、「ウォーター・ドラゴン」!」
ハイドロゲドン二体とオキシゲドンが一つとなると、大きな、そして水で出来た水竜が現れる。
ATK:2800→3300
「俺はこれでターンを終了する」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― D A ―
― ― S S ―
LP:8000
手札:1
左から
・ガード・オブ・フレムベル
・ウォーター・ドラゴン
・伏せ二枚
「すまねぇ、遊伸…油断してたぜ、さっきとはまるで違うぞ」
「そうみたいだね、だけど何とかしてみせるよ。 僕のターン! ドロー!」
遊伸 手札:5+1
「(今までのようにガムシャラに攻めるだけじゃ駄目だ、考えろ…)」
遊伸は相手の場を見渡す。
「(あのドラゴン…あれだけ手間をかけたんだ、高い攻撃力以外にもきっと何かある! あのドラゴンを倒し、かつ鋼貴に万全な態勢で繋ぐ、それが今の最善…!)」
「僕は魔法カード「地砕き」を発動! 守備力が一番高いモンスターを破壊する!」
・ガード・オブ・フレムベル DEF:2000
・ウォーター・ドラゴン DEF:2600
「燃次の伏せた永続罠「安全地帯」を発動。 場に表側攻撃表示で存在する「ウォーター・ドラゴン」を選択して発動だ。 選択された「ウォーター・ドラゴン」は相手の効果の対象にならず、 戦闘及び相手の効果では破壊されない」
「何だと!? インチキ効果もいい加減にしろ!」
鋼貴が難癖をつけると冷次は冷静に説明口調で返す。
「カードに書いてあるんだ、インチキじゃない、それに選択したモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができないし、 このカードが場に存在しなくなったらウォーター・ドラゴンは破壊されるから、インチキと言うほどでもない」
「説明ありがとう…(まだドラゴンは倒せない…なら繋ぐだけでも)僕は手札から「ワン・フォー・ワン」を発動! 手札からモンスターを一体墓地に送り、「X-セイバー パロムロ」をデッキから特殊召喚!」
墓地に送ったカード:「X-セイバー ウルズ」
DEF:300
「そしてモンスターをセット、カードをセットしてターンエンド!」
フィールド
― ― D S ―
― ― M S ―
LP:6800
手札:1
左から
・X-セイバー パロムロ
・セットモンスター
・マシン・デベロッパー(カウンター:2)
・伏せ
「ははっ! 燃えてきたぜ! 俺らのコンビネーションを見せてやる! 俺のターン! ドロー!」
燃次 手札:2+1
「まずは速攻魔法「サイクロン」発動! 伏せは怪しいが、強化は厄介だしカウンターはもっと怪しい! マシン・デベロッパーを破壊だ!」
竜巻がマシン・デベロッパーを吹き飛ばす。
「あ!! このやろ!!」
燃次は鋼貴の反応を見て笑みを浮かべると、今度は手札からカードを一枚取り出す。
「お前達の場のモンスター二体をリリース!!」
「!?」
燃次が遊伸の場の二体を指差すと二体が消える。
リリースされたモンスター
・X-セイバー パロムロ
・X-セイバー パシウル
「お前達の場に「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」を特殊召喚!」
「え? うわ!」
「遊伸!?」
突然遊伸が鉄の檻に閉じ込められる。
そしてその背後に溶岩で出来た巨大な人形が現れる。
ATK:3000
「ど、どういうことだ!? どうして僕の場に…」
「ラヴァ・ゴーレムは相手の場のモンスター2体をリリースし、 手札から相手の場に特殊召喚できる最上級モンスターで、さらにお前らのスタンバイフェイズ毎に、1000ポイントダメージをお前らに与えるスゲーモンスターだ!」
「(なるほどな…それで俺らのLPを削ってこうって話か、だが幸いにも攻撃力3000! 遊伸のデッキには強化カードが多い、上手くやればこっちが…)」
鋼貴が召喚の意図を推理していると、冷次が鋼貴の思わぬことを言う。
「だが俺達はダメージ効果使わないだろ」
「ま、そうなんだけどよ!」
「(何!?)」
「俺らの狙いはこれだ! ウォーター・ドラゴンのモンスター効果! このカードが場に表側表示で存在する限り、 炎属性と炎族モンスターの攻撃力は0になる!」
溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム
ATK:3000→0
「そんな!」
「なんてこった…!」
遊伸と鋼貴は限定的だが強力なウォーター・ドラゴンの効果に愕然とする。
「いくぜ! ウォーター・ドラゴンでラヴァ・ゴーレムに攻撃! 「アクア・パニッシャー」!」
ウォーター・ドラゴンが水のブレスを吐き出す、が、その方向は…
「え! ちょ! わぁー!」
遊伸・鋼貴 LP:6800→3500
ウォーター・ドラゴンの攻撃はラヴァ・ゴーレムの前にいた遊伸を直撃し、そのままラヴァ・ゴーレムを襲う。
大量の水蒸気を上げ、ラヴァ・ゴーレムは消滅する。
「うう…何でこんな目に…」
「しょうがねーよ…実質ダイレクトと変わらなかったしな…」
「俺はカードを一枚セットしてターンエンド! どうだ! もう弱いなんて言わせねーぞ!」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― D A ―
― S T S ―
LP:8000
手札:0
左から
・ガード・オブ・フレムベル
・ウォーター・ドラゴン
・伏せ
・安全地帯
・伏せ
「(すごい…パートナーとのデッキの相性、デュエル流れ、コンボ…ここまで全部完璧…アカデミアでもここまで上手くタッグデュエルする人なんていないよ…)」
最初はフィールド魔法を見てはしゃいでいた空も、今は真剣な顔でデュエルを見ていた。
「(現に遊伸達が1ダメージも与えらずに追い詰められてる、強いよ、あの二人…それに)」
空は燃次の伏せたカードを見る。
「(まだあの二人のコンボは終わってない…多分あのカードは「死者転生」、もしこのターンで鋼貴が体制を立て直したら冷次が発動、ラヴァ・ゴーレムを回収して召喚、ウォーター・ドラゴンで攻撃、ってとこかな)」
今度は遊伸達を見る。
「(二人とも、このターンは勝負どころだよ!)」
「(鋼貴に万全な態勢で繋ぐどころか、さらに追い詰められてしまった…)」
項垂れる遊伸。
「遊伸! 心配すんな! 俺が巻き返してやる!」
「鋼貴…」
「お前昨日言ったよな、諦めなければカードが答えるって、なら諦めずに俺を信用してみろ! 俺が答えてやる! 損はさせねーよ!」
鋼貴が笑う。
「…うん! 頼んだよ!」
「おう! 俺のターン! ドロー!」
鋼貴 手札:4+1
「俺は「マシンナーズ・ギアフレーム」を召喚! そして効果発動! 召喚成功時に、こいつ以外のマシンナーズと名のつくモンスター一体を手札に加える! 俺は「マシンナーズ・フォートレス」を手札に加える!」
ATK:1800
鋼貴 手札:4+1
「そして手札から「マシンナーズ・フォートレス」の効果発動! 手札の機械族をレベル合計8以上になるように捨てて手札、墓地から特殊召喚することができる! 俺はこいつ自身と「コアキメイル・パワーハンド」を捨て、墓地から特殊召喚! 来い!「マシンナーズ・フォートレス」!」
鋼貴のエースモンスター、「マシンナーズ・フォートレス」が現れる。
ATK:2500
「さらに手札から魔法カード「アイアンコール」を発動! 自分の場に機械族モンスターが存在する場合、 自分の墓地のレベル4以下の機械族モンスター1体を選択して特殊召喚する! この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化されるけどな! 俺は「コアキメイル・パワーハンド」を特殊召喚!」
場にこれでもか、と言うほどにドリルが取り付けられたロボットが現れる。
胸には何かの紋章の様なマークが描かれたコアが取り付けられている。
ATK:2100
「そんなに並べたってウォーター・ドラゴンは倒せねーぞ!」
燃次が笑うと鋼貴も笑みを浮かべながらデュエルを続ける。
「どうかな! 俺は手札から永続魔法「機甲部隊の最前線」を発動! バトルだ! フォートレスでウォーター・ドラゴンを攻撃! 「マシンナーズ・キャノン」!」
「何だと!? そっちの方が攻撃力が低いんだぞ!」
「そうか! その手が!」
遊伸は鋼貴の意図に気付く。
燃次の後ろで冷次は鋼貴の意図を考える。
「(どういうつもりだ…強化カードだとしても、ウォーター・ドラゴンは安全地帯で破壊されないんだぞ)」
フォートレスが攻撃する前にウォーター・ドラゴンの「アクア・パニッシャー」がフォートレスを襲う。
それによりフォートレスは水圧で潰され、爆発する。
しかしフォートレスは命中の前に一つの爆弾を転がしていた。
鋼貴・遊伸 LP:3500→2700
「まずは「機甲部隊の最前線」の効果発動! 機械族が戦闘によって破壊され、自分の墓地へ送られた時、 その機械族より攻撃力の低い、 同じ属性の機械族1体を自分のデッキから特殊召喚する事ができる! 俺は「機械王」を特殊召喚!」
マシンナーズ・フォートレス ATK2500
機械王 ATK2200
場に玩具の様なロボットが現れる。
「そして大本命だ! フォートレスの効果発動! こいつが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する! 破壊するのは「安全地帯」だ! 「マシンナーズ・アサルト・ボム」!」
先程フォートレスが転がした爆弾はすでにカードの近くにあり、鋼貴が宣言すると同時に爆発し、吹き飛ばす。
「何だとぉ! ウォ…ウォーター・ドラゴンが…くそ! ウォーター・ドラゴンの効果発動!」
燃次が叫ぶと、安全地帯が破壊され、消滅しかかっていたウォーター・ドラゴンが三つに分裂する。
「ウォーター・ドラゴンが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地に存在する 「ハイドロゲドン」2体と「オキシゲドン」1体を特殊召喚する事ができる!」
場にハイドロゲドン二体とオキシゲドンが再び現れる。
ハイドロゲドン×2
ATK:1600→2100
オキシゲドン
ATK:1800
「この…! そんな効果まで有んのか!」
「手間かけて出す甲斐があるだろ?」
燃次の後ろで冷次が自慢気に言う。
「だが問題ねぇ! いくぜ! 機械王の効果! 場に表側表示で存在する機械族1体につき、 こいつの攻撃力は100ポイントアップする! バトルだ! ハイドロゲドンを攻撃!「ジェットパンチ」!」
ATK:2200→2500
機械王がハイドロゲドンを破壊する。
「ぐお…!」
燃次・冷次 LP:8000→7600
「まだだ! パワーハンドでもう片方のハイドロゲドンを、 ギアフレームでオキシゲドンを攻撃!」
それぞれ同じ攻撃力、互いに相打ちとなり、消え去る。
「どうだ! ウォーター・ドラゴンはもう出させねーぞ! 俺は一枚伏せてターンエンド!」
フィールド
― ― ― A ―
― ― S S ―
LP:2700
手札:0
・機械王
・伏せ二枚
「すまねぇ…! 崩されちまった」
「気にするな、LPに余裕はある、立て直すぞ…俺のターン、ドロー」
冷次 手札:1+1
「…俺はモンスターをセットしてターンを終了」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― D S ―
― S ― S ―
LP:7600
手札:1
左から
・ガード・オブ・フレムベル
・セットモンスター
・伏せ二枚
「僕のターン! ドロー!(相手は態勢を立て直す気だ…なら今は臆さず攻める!)」
遊伸 手札:1+1
「僕は「X-セイバー ガラハド」を召喚!」
ATK:1800
「そして魔法カード「破天荒な風」! 自分の場の「X-セイバー ガラハド」を選択して発動! 選択したモンスターの攻撃力・守備力は、 次の自分のスタンバイフェイズ時まで1000ポイントアップする!」
ATK:1800→2800
「さらに鋼貴の伏せた罠カード「メテオ・レイン」を発動! このターン、自分のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した時に その守備力を攻撃力が越えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える!」
「むう…」
冷次は間が悪そうに唸る。
「バトル! 機械王でガード・オブ・フレムベルを攻撃!」
ATK:2300
機械王が炎の障壁ごとガード・オブ・フレムベルを押し潰す。
「くっ…」
冷次・燃次 LP:7600→7300
「さらにガラハドでセットモンスターを攻撃! 「クロス・ランス・ストライク」!」
貫通能力を得たガラハドの槍が、セットモンスターを貫く、するとそのモンスターは耳障りな金切り声を上げる。
「ガラハドの効果発動! 相手モンスターに攻撃する場合、 ダメージステップの間、攻撃力が300ポイントアップする!」
ATK:2800→3100
セットモンスター:「スクリーチ」
DEF:400→0(ウォーターワールドにより)
「ぐおぉ……破壊されたスクリーチの効果発動…!」
冷次・燃次 LP:7300→4200
ウォーターワールドの効果で守備力がゼロとなりダイレクト同然のダメージを受ける冷次。
貫通能力と聞いて間が悪そうにしていたのはこの為である。
「戦闘によって破壊された場合、 デッキから水属性モンスター2体を墓地へ送る…俺は「ギガ・ガガギゴ」と最後の「ハイドロゲドン」を墓地へ」
「僕はこれでターンエンド」
フィールド
― ― A A ―
― ― ― S ―
LP:2700
手札:0
左から
・X-セイバー ガラハド
・機械王
・伏せ
「かなり削られたが…お膳立てはしておいたぞ、頼む」
「任せろ! 俺のターン! ドロー!」
燃次 手札:0+1
「手札から魔法カード「貪欲な壷」発動! 墓地からモンスター5体戻し二枚ドロー!」
戻したカード
溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム
ハイドロゲドン
ハイドロゲドン
オキシゲドン
スクリーチ
燃次 手札:0+2
「伏せてた魔法カード「死者転生」! 手札を1枚捨て、自分の墓地のモンスター1体を選択して発動! 選択したモンスターを手札に加える! 俺が加えるのは「ガード・オブ・フレムベル」!」
捨てたカード:プロミネンス・ドラゴン
「やっぱり! 私大当たり!」
自分の推理が当たってはしゃぐ空。
「そしてそのまま召喚! さらに永続罠「リビングデットの呼び声」発動! 墓地から「ギガ・ガガギゴ」を召喚!」
ガード・オブ・フレムベル
ATK:100
ギガ・ガガギゴ
ATK:2450
「いくぜ! レベル5「ギガ・ガガギゴ」に、レベル1「ガード・オブ・フレムベル」をチューニング!」
ガード・オブ・フレムベルが燃える一つの輪となり、 ギガ・ガガギゴが五つの光になる。
輪が光を囲むと光の柱となる。
「炎から出でし紅蓮の闘士よ! 拳に集いし力を炎に変え、叩き込め! シンクロ召喚!燃え盛れ!「フレムベル・ウルキサス」!!」
光の柱から現れたのは、両手に炎を纏っている偉丈夫。
その感じさせられる雰囲気は紛れも無く「戦いに生きる者」のそれであった。
ATK:2100
「(さっきのギガ・ガガギゴの方が攻撃力は高い…ということは特殊能力か?)」
「さらに手札から装備魔法「シンクロ・ヒーロー」をウルキサスに装備! これは装備モンスターのレベルを1つ上げ、攻撃力は500ポイントアップするカードだ!」
ATK:2100→2600
「いけ! ウルキサスでガラハドを攻撃! 「フレムベル・スマッシュ」!」
「へ! 頭に血でも上ったか! ガラハドは今2800だぜ! 返り討ちだ!」
鋼貴はそう言うが、遊伸は渋い顔をしている。
「…ガラハドの効果発動、攻撃された場合、ダメージステップの間、攻撃力が500ポイントダウンする」
ATK:2800→2300
ウルキサスの拳がガラハドを殴りとばし、ガラハドは破壊される。
「くっ…」
遊伸・鋼貴 LP:2700→2400
「ガラハドが戦闘破壊された時、墓地の「X-セイバー パロムロ」の効果発動、500LPを払い、場に特殊召喚する」
遊伸・鋼貴 LP:2400→1900
DEF:300
「知らなかったぜ…ガラハドが攻撃されたの見たの、初めてだったからな…」
「どうして分かったんだい?」
遊伸は燃次に訊ねる。
「似たようなの見たことがあるからな! スチーム…何だったか? 同じ様な効果を持っていた! だからデメリットも同じだと思ったんだ!」
「違ったらただの間抜けだったな」
「何だと!」
冷次が茶々を入れる。
「なるほど…経験か」
遊伸は痛いほど良く解った。
「さあ! ここでウルキサスの効果発動! ウルキサスが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、 ウルキサスの攻撃力は300ポイントアップする! 「燃え盛る闘志」!」
ATK:2600→2900
「ほっとくと大変な事になるな…」
「これでターンエンド! 倒せるなら倒してみやがれ!」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― A ― ―
― T M ― ―
LP:4200
手札:0
左から
・フレムベル・ウルキサス
・リビングデットの呼び声
・シンクロ・ヒーロー
「頼むぜデッキ! 俺のターン! ドロー!」
鋼貴 手札:0+1
「…おし! 貰ったぜ! 俺は手札から装備魔法「巨大化」を機械王に装備! 自分のライフポイントが相手より下の場合、 装備モンスターの攻撃力は元々の攻撃力を倍にした数値になる!」
機械王が二倍程の大きさになる。
巨大化と自身の効果により
ATK:2200→4500
「嘘だろ…!」
「機械王で攻撃! 「ジャイアント・ジェットパンチ」!」
フレムベルの英雄も、この様な相手では倒される他なかった。
「ちくしょう…!」
燃次・冷次 LP:4200→2600
「ターンエンド! …どうにかなりそうだな!」
フィールド
― ― A A ―
― ― M S ―
LP:1900
手札:0
左から
・X-セイバー パロムロ
・機械王
・巨大化
・伏せ
「くそ!くそぉ!」
「落ち着け燃次、俺達は無敵のタッグじゃないか、だから勝つ…そうだろ?」
「…! そうだったぜ! …冷次! ここでひっくり返せるのは「あのカード」だけだぞ! 絶対引け!」
「解っている……俺のターン、ドロー!」
冷次 手札:1+1
「…勝つのは…俺達だ! 俺は墓地から水属性二体と、炎属性一体を除外」
除外したモンスター
・ウォーター・ドラゴン
・ギガ・ガガギゴ
・プロミネンス・ドラゴン
「…おっしゃー! いけ! 冷次!」
「何だ…?」
鋼貴が警戒すると冷次の場に冷気と炎が渦巻く。
「俺達のタッグの象徴であり、切り札だ! 「
場に二頭を持つ竜が現れる。
竜の胴体から氷と炎の頭が枝分かれしている。
ATK:2300→2800(ウォーターワールドにより)
「…やな予感しかしねぇぞ!」
「氷炎の双竜の効果、1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動、 フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する! 対象は機械王! 「 フロストアンドフレイム 」!」
捨てたカード:ジェノサイドキングサーモン
氷炎の双竜が機械王に氷炎のブレスを放ち、機械王を破壊する。
「ここまできてこれか…!」
「氷炎の双竜でパロムロを攻撃、 「ツイン・ブレス」!」
続けてパロムロを戦闘破壊する。
「これでターン終了」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― A ― ―
― T ― ― ―
LP:2600
手札:0
左から
・フレムベル・ウルキサス
・リビングデットの呼び声
「僕のターン…ドロー」
遊伸 手札:0+1
「僕は魔法カード「貪欲な壺」を発動! 自分の墓地のモンスターカードを五枚選択し、デッキに戻す。その後、デッキから二枚ドローする」
「やったぁ! 遊伸ついてる!」
空がガッツポーズをする。
「だが本当にこの状況はヤバイぜ…何とかなるか遊伸…?」
鋼貴は遊伸の引きを案じる。
戻したカード
・マシンナーズ・ソルジャー
・マシンナーズ・ピースキーパー
・マシンナーズ・ギアフレーム
・コアキメイル・パワーハンド
・X-セイバー パシウル
「ドロー!」
遊伸 手札:0+2
「…カードを二枚セット! ターンエンド! …鋼貴!」
遊伸は振り向き鋼貴に声を掛ける。
「何だ!」
「僕は必ず君に繋げる! だから君も僕に繋げてくれ!」
「…勝算が有るんだな、それなら任せろ! その代わりちゃんとお前も繋げよ!」
フィールド
― ― ― ― ―
― S S S ―
LP:1900
手札:0
・伏せ三枚
「そんなことさせるか! 俺のターン! ドロー!」
燃次 手札:0+1
引いたカード:ヴォルカニック・クイーン
「(ちっ! だがこいつだけで十分だ!)氷炎の双竜でトドメだ!「ツイン・ブレス」!」
「罠発動! 「ガード・ブロック」! 戦闘ダメージを0にしてカードを一枚ドロー!」
遊伸 手札:0+1
「くそっ! 通れよ! …ターンエンド!」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― A ― ―
― T ― ― ―
LP:2600
手札:0
・氷炎の双竜
・リビングデットの呼び声
「俺のターン! 繋がりやがれぇ!! ドロー!!!」
鋼貴 手札:0+1
「…俺はターンエンドだ!」
フィールド
― ― ― ― ―
― ― S S ―
LP:1900
手札:0
・伏せ二枚
「…おっしゃああ!! 決まったぜ! 冷次! やれ!」
「俺のターン、ドロー」
冷次 手札:0+1
引いたカード:聖なるバリア-ミラーフォース-
「(いいカードだが…もう不要だな)今度こそ氷炎の双竜でトドメだ!「ツイン・ブレス」!」
氷炎の双竜のブレスが鋼貴に迫る。
「…繋いだぜ! 遊伸! 手札から「速攻のかかし」のモンスター効果発動! 相手の直接攻撃宣言時、こいつを手札から捨て、その攻撃を無効! バトルフェイズを強制終了だ!」
「手札から…!」
「いい加減にしやがれ! くそ!」
冷次と燃次は思わぬ手に驚く。
「…俺はカードを一枚セット、ターンを終了する」
フィールド(ウォーターワールド)
― ― A ― ―
― T S ― ―
LP:2600
手札:0
左から
・氷炎の双竜
・リビングデットの呼び声
・伏せ(聖なるバリア-ミラーフォース-)
「鋼貴! ありがとう!」
「いいって事よ! それより決めちまいな!」
「うん! 僕のターン!」
「(ここまで繋げたんだ…! 答えてくれ! カード達!)ドロー!」
遊伸 手札:1+1
「…今度こそ…勝利を掴む! 僕はチューナーモンスター「X-セイバー エアベルン」を召喚!」
場にエアベルンが現れる。
「罠カード「ガトムズの緊急指令」を発動! フィールド上に「X-セイバー」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、 自分または相手の墓地に存在する 「X-セイバー」 と名のついたモンスター2体を選択して、墓地から自分フィールド上に特殊召喚する! 来い! 「X-セイバー ウルズ」、「X-セイバー ガラハド」!」
場にウルズとガラハドが同時に出現する。
ATK:1600
ATK:1800
「いくぞ! レベル4「X-セイバー ウルズ」に、レベル3「X-セイバー エアベルン」をチューニング!」
「その組み合わせ…ウルベルムか? へ! なら怖くねぇ!」
燃次は強気に言うが、遊伸は構わず続ける。
「十の剣に名を連ねし剣士よ! 双剣を振るい、己の力で斬り進め! シンクロ召喚! 無双の剣! 「 X-セイバー ソウザ」!!」
光の柱から出て来たのは、赤いマントに双振りの長剣、ウルベルムかと思われたが、ウルベルムではない戦士。
双剣を構え、人相の悪い顔に笑みを浮かべてそこに立っている。
ATK:2500
「ウルベルムじゃねぇ!? 何だあいつ!」
「(攻撃力はこっちより低い…強化か? だがこちらには罠がある)」
燃次は予想が外れて驚き、冷次は冷静に考える。
「ソウザのモンスター効果! 自分のメインフェイズ時に、自分の場に存在する 「X-セイバー」と名のついたモンスター1体をリリースする事で、 二つの効果から1つを選択してエンドフェイズ時まで得る…僕はガラハドをリリース!」
ガラハドが消えると、ソウザからオーラが湧き上がる。
「僕はソウザに「罠カードの効果では破壊されない」効果を選択! エンドフェイズまでソウザは罠では破壊されない!」
「何だと!?」
「ど、どうした冷次! こっちの方が攻撃力は上だろ!」
冷次がらしくない動揺を見せた為、燃次は少し狼狽する。
「さらに手札から装備魔法「ニトロユニット」を氷炎の双竜に装備!」
氷炎の双竜の背に時限爆弾が取り付けられる。
「な、何だこれ!?」
「装備モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、 装備モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える! バトル! ソウザで攻撃! 「双剣十字斬」!」
「(間違いない! 残りの伏せカードは強化カード! これを通したら負ける!)」
冷次の顔にこれまでに無い焦りが見える。
ソウザが氷炎の双竜に迫る。
「やめろぉぉぉ!! 止まれぇぇ!! 「聖なるバリア-ミラーフォース-」!!!」
氷炎の双竜の前に鏡の障壁が現れる。
「ソウザは罠では破壊されない! 「不退転の闘志」!」
ソウザは鏡の障壁を叩き割る。
「ダメージステップ時に罠発動「シンクロ・ストライク」! シンクロ召喚したモンスター1体の攻撃力はエンドフェイズ時まで、 シンクロ素材にしたモンスターの数×500ポイントアップする!」
ATK:2500→3500
ソウザは双剣を振る。
体を縦に、二つの首を横に一閃、氷炎の双竜は崩れ落ちる。
「ああっ…」
「…」
燃次は落胆を隠さず、冷次は黙って俯く。
冷次・燃次 LP:2600→1900
「「ニトロユニット」の効果発動! 氷炎の双竜の攻撃力…2300ポイントのダメージを与える!」
氷炎の双竜の残骸に取り付けられていたニトロユニットが爆発を起こす。
「うわぁぁー!!!」
冷次・燃次 LP:1900→0
デュエルが終了し、ソリッドビジョンが消える。
「やったーー! 凄いよ二人とも! 初めてのタッグであんなに強い相手を倒しちゃうなんて!」
空が勢いよく遊伸達に駆け寄る。
「…」
「俺達のタッグが負けるなんて…」
相当自信があったのだろう、デュエル前の彼らとは思えない程の落ち込みようである。
「凄いよ! 君達! こんなに強いなんて思わなかったよ!」
「そうだぜ、逆に何であんなにシングルが弱いのかが不思議な位だ」
遊伸と鋼貴が賞賛の声を掛けると、冷次がようやく頭を上げる。
「…タッグなら絶対に負けないと思っていた、でも負けた、ホントに何が起こるか分からないよ、デュエルは、なあ、燃次」
「ああ! お前なんか珍しく熱くなってたじゃんか! 普段根暗で通してるのに」
「あんなに楽しいデュエルだったんだ、そりゃ熱くなるさ、後、俺は根暗じゃない」
「そうだね! 楽しいデュエルだったよ! 燃次、冷次、君達とデュエルできて本当によかったよ!」
冷次の言葉に遊伸は同調する。
燃次と冷次は立ち上がり、遊伸達に向き合う。
「ああ! 楽しかったぜ!」
「そうだな、デュエルしてよかった」
「「ありがとう、遊伸! 鋼貴!」」
二人は同時に礼を述べる。
「あらあら! 息ぴったりね! これで仲直り一件落着かしらね!」
女主人がよかったよかったと燃次と冷次の肩を叩く。
「そういうこと、それじゃあ依頼料の事なんですけど…」
鋼貴がそう切り出すと女主人は目を丸くする。
「え?」
・
・
・
「あらあらそうなの? デュエルチームってボランティアのことだと思ってたわ!」
「勘弁してくれよ…」
「事前に依頼料の話し合いしなかったこっちも悪いね」
項垂れる鋼貴に空が言う。
「ま、しょうがないわね! その代わり皆にアイスでも奢ってあげる! ちょうど店の屋根に500円有るから!」
「アイス!? やったー!」
空が目の色を変える。
「俺の500円じゃねーか!」
燃次が抗議するも
「アンタがうちに投げこんだんだからもう私の! それに証拠も無いでしょ、さあ行きましょ!」
と言われ何も言えなくなってしまう。
「ご馳走さん、燃次」
冷次もそう言って続く。
遊伸と鋼貴以外はデュエル・スペースの出口へと向かう。
「二日連続でまともな報酬無しかよ…」
「まあまあ、でも僕はこの二日間、人生で一番得るものが多い日だったよ」
「…ま、楽しかったしな、今はそれでよしとするか! 行こうぜ、遊伸!」
「うん」
「(昨日、僕の決闘者としての道が始まったと思ったけど、実際は今日だったかもしれないな…)」
遊伸と鋼貴は早足で4人を追いかけて行った。