遊戯王~Truth of Satellite~   作:鬼柳高原

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*今回、原作オリカを使用します。 ご了承ください。

12/30 ご指摘を受けたところを修正しましたけど…これでも厳しいですね(汗)

貪欲 ギガント→ドリルロイドに変更   結論 鋼貴と作者、修行が足らん


第9話 ダイモン・エリア③ ~再戦 機甲部隊~

第1試合が終了し、第2試合、遊伸と鋼貴のデュエルが始まろうとしていた。

既に二人は決闘場で向かい合っている。

 

「勝ち上がって来たな、遊伸! ま、絶対来るだろうから心配はしてなかったけどよ」

 

「ありがとう、結構苦戦したけどね」

 

「後で聞かせろよ! …この勝負、どっちが勝ってもいいんだが、ここはいっちょ本気でやろうぜ、どれ位出来るようになったか見せてくれよ!」

 

「うん! 今度は僕が勝たせてもらうよ!」

 

二人が話しているとダイモンがそれを遮る。

 

「話してるとこ悪いが早く賭けカードを提示してくれ、デュエルが始められんぞ」

 

「悪い、俺は「マシンナーズ・フォートレス」だ」

 

鋼貴が謝りながらカードを提示する。

 

「僕は「スターダスト・ドラゴン」を」

 

遊伸もカードを提示する。

お互いのカードをダイモンが確認すると、ダイモンが叫ぶ。

 

「ではこれより準決勝第2試合! 近衛 遊伸 対 藤堂 鋼貴のデュエルを始める!」

 

「いくぜ遊伸! 安心しろ! カードはちゃんと返してやる!」

 

「それはこっちの台詞さ!」

 

「「デュエル!!!」」

 

先攻 遊伸

 

「僕のターン! ドロー!」

 

遊伸 手札:5+1

 

「僕はモンスターをセット、カードをセットしてターンエンド」

 

フィールド

 

― ― S ― ―  

― ― S ― ―

LP:8000

手札:4

 

・S:セットモンスター

 

・S:伏せ

 

「俺のターン! ドロー!」

 

鋼貴 手札:5+1

 

「遊伸、この一ヶ月でお前はかなり上達してると思うぜ、だがな、上達するのはお前だけじゃないぞ! 「ドリルロイド」を召喚!」

 

地面にひびが入り、割れるとそこからドリルタンクが飛び出してくる。

そのドリルタンクには目、口、腕があり、手はドリルになっている。

 

ATK:1600

 

「ドリルロイド…マシンナーズじゃないモンスターか」

 

遊伸が窺っていると鋼貴が動く。

 

「バトル! ドリルロイドで攻撃! そしてドリルロイドの効果! こいつが守備表示モンスターを攻撃した場合、 ダメージ計算前にそのモンスターを破壊する! いけ! ドリルロイド!」

 

ドリルロイドがセットモンスターに突撃し、頭のドリルで粉砕する。

 

「前のデュエルじゃパシウルに止められたからな! 今度はそうはいかないぜ!」

 

遊伸は頷いて答える。

 

「なるほど…だけど、あの時のデュエルで成長したのは僕も同じさ! 破壊された「クリッター」の効果発動!」

 

破壊されたセットモンスターがいた場所に丸い毛むくじゃらの三つ目悪魔がぼんやりと現れて消える。

 

「場から墓地へ送られた時、 デッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を手札に加える! 僕は「切り込み隊長」を手札に加える!」

 

遊伸 手札:4+1

 

「破壊しにかかるのを読んでたか…遊伸、間違いなく一ヶ月前以上だぜ! カードを一枚伏せてターンエンド!」

 

フィールド

 

― ― A ― ―  

― ― S ― ―

LP:8000

手札:4

 

・A:ドリルロイド

 

・S:伏せ

 

「ありがとう鋼貴、僕のターン! ドロー!」

 

遊伸 手札:5+1

 

「僕は「切り込み隊長」を召喚! その効果で手札から「X-セイバー パシウル」を特殊召喚!」

 

場に切り込み隊長が踊り出ると、続いてパシウルが場に飛び出す。

 

切り込み隊長 ATK:1200

X-セイバー パシウル ATK:100

 

「来るか!」

 

鋼貴が身構える。

 

「レベル3「切り込み隊長」に、レベル2「X-セイバー パシウル」をチューニング!」

 

「十の剣に名を連ねし銃士よ! 我が敵を討ち、勝利の号砲を上げよ! シンクロ召喚!荒野の英雄、「 X-セイバー ウェイン」!!」

 

光の柱からウェインが飛び出す。

赤いスカーフを靡かせ、華麗なガンプレイを見せる。

 

ATK:2100

 

「ウェインのモンスター効果発動!! シンクロ召喚に成功した時、手札からレベル4以下の戦士族モンスターを一体、特殊召喚することが出来る! 手札から「バルキリー・ナイト」を特殊召喚する!! 「セイバーズ・テキサス」!!」

 

ウェインが空に向かって号砲を上げると、場に一人の女騎士が現れる。

美しい見事な装飾が施された赤い鎧、青いマントに翼の装飾をあしらった兜、手には抜き身のフェニックス・ブレード、腰にはもう一振り剣を提げている。

凛とした表情で相手を見据え、剣を構える。

 

ATK:1900

 

「…遊伸、お前モンスターの趣味良いよな」

 

鋼貴は何やら真剣な表情でバルキリー・ナイトを見つめている。

 

「?」

 

遊伸は何のことかよく解らなかったが、とりあえずデュエルを続行させる。

 

「バトル! ウェインでドリルロイドを攻撃! 「クロス・バレット」!」

 

ウェインが二丁銃剣を抜き、弾丸を放つと、ドリルロイドに狂いなく命中し、ドリルロイドを破壊する。

 

鋼貴 LP:8000→7500

 

「うお!」

 

「いけ! バルキリー・ナイトで直接攻撃! 「フェニックス・スラッシュ」!」

 

バルキリー・ナイトが鋼貴に斬りかかる。

 

「俺の胸にカモン! オネーチャン! …と言いてぇとこだが、そうはいかねぇ! 永続罠「機動砦 ストロング・ホールド」発動!」

 

バルキリー・ナイトと鋼貴の間に巨大なロボットが現れる。

ただそのロボットは胸部のパーツが抜けているせいか、座ったまま動かず俯いている。

 

DEF:2000

 

「ストロング・ホールドはモンスターとしても永続罠としても扱う特殊なカードだ。 さあどうする遊伸?」

 

「…攻撃を中止するよ」

 

バルキリー・ナイトは遊伸の場に飛び戻る。

 

「僕はカードをセットしてターンエンド」

 

フィールド

 

― ― A A ―  

― ― S S ―

LP:8000

手札:2

左から

・A: X-セイバー ウェイン

・A:バルキリー・ナイト

 

・S S:伏せ二枚

 

「よし! 俺のターン! ドロー!」

 

鋼貴 手札:4+1

 

「俺は「グリーン・ガジェット」を召喚!」

 

場に手足が付いた緑の歯車が現れる。

その歯車はストロング・ホールドによじ登ると、胸部にある抜けている穴の一つに収まる。

 

ATK:1400

 

「あれ? 動かないの?」

 

てっきりストロング・ホールドが動き出すかと思っていた遊伸は鋼貴に聞く。

 

「まだ2パーツほど足りねーからな。 ま、このデュエルじゃ関係ねーけどな! グリーン・ガジェットの効果発動!」

 

鋼貴がそう宣言すると、 グリーン・ガジェットが回転しだす。

 

「グリーン・ガジェットが召喚・特殊召喚に成功した時、 デッキから「レッド・ガジェット」1体を手札に加える事ができる!」

 

鋼貴 手札4+1

 

「遊伸、面白い物見せてやるよ! レベル4の「機動砦 ストロング・ホールド」と「グリーン・ガジェット」をオーバーレイ!」

 

「!?」

 

聞きなれない言葉に遊伸は驚く。

見るとストロング・ホールドとグリーン・ガジェットがオレンジ色の光に変わり、地面に現れた穴に吸い込まれる。

 

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚! 来い! 「ギアギガント X」!」

 

穴から赤い閃光が放たれると、そこには歯車で体が構成された巨大なロボットが立っていた。

周りにオレンジ色の光球が2つ漂っている。

 

ATK:2300

 

「こ…これは……融合でもないし、シンクロでもない…い、いったい…」

 

遊伸が動揺していると鋼貴が笑う。

 

「どうだ! 驚いたか! これがエクシーズ召喚から特殊召喚できるモンスター、通称「モンスター・エクシーズ」だ!」

 

「モンスター・エクシーズ…そんなカードがあるなんて…」

 

「まあお前が知らないのも無理は無い、このカードジャンルはここ数年に出来たばかりだからな、シティでも持ってる奴の方が少ないぜ」

 

「(…まだまだ知らないことだらけだな、僕は)」

 

遊伸は少し自嘲気味に自分を思うが、すぐに頭を相手に切り替える。

 

「(モンスター・エクシーズ…いったいどんな力が…)」

 

「俺はギアギガント Xの効果発動! 1ターンに1度、こいつのオーバーレイ・ユニットを一つ取り除き、自分のデッキ・墓地からレベル4以下の 機械族モンスター1体を選んで手札に加える!」

 

鋼貴が宣言すると、ギアギガント Xの周りを漂っていた光球が一つ消える。

 

取り除いたユニット

グリーン・ガジェット

 

「(あれはさっき消えたグリーン・ガジェットか、ということはもう一つの球はストロング・ホールド…)」

 

「俺はデッキから「マシンナーズ・ギアフレーム」を手札に加えるぜ!」

 

鋼貴 手札:5+1

 

「さーて…ギアギガント Xの攻撃力ならどっちよりも上だが、戦力は削っておくに越したことはねぇ! 魔法カード「ソウルテイカー」を発動! 相手の場の表側表示モンスター1体を破壊する!  その後相手を1000ライフポイント回復させちまうけどな。 ウェインを破壊だ!」

 

カードが発動するとウェインの体から魂の様な物が抜き取られ、ウェインが破壊される。

 

遊伸 LP:8000→9000

 

「ウェイン!?」

 

「さあバトルだ! ギアギガント Xでバルキリー・ナイトを攻撃! 「ギアギガント・ナックル」!」

 

ギアギガント Xがバルキリー・ナイトに向かって拳を振り上げる。

バルキリー・ナイトが応戦して剣を振り、炎をとばすがギアギガント Xは拳でかき消す。

バルキリー・ナイトはフェニックス・ブレードを隣に突き立て、もう一振りの剣で拳を受ける。

しかしギアギガント Xが押し切り、バルキリー・ナイトを破壊する。

 

遊伸 LP:9000→8600

 

「うわぁ! …バルキリー・ナイトの効果発動!」

 

遊伸が宣言すると、バルキリー・ナイトが突き立てたフェニックス・ブレードが光を発する。

 

「戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、 自分の墓地の戦士族モンスター1体とこのカードをゲームから除外する事で、自分の墓地からレベル5以上の戦士族モンスター1体を特殊召喚できる! 僕は「切り込み隊長」とこのカードを除外して、ウェインを特殊召喚!」

 

フェニックス・ブレードが光を放ち、消えると代わりにウェインがそこに現れる。

ウェインは弔いの号砲を天に向かって鳴らすと、仮面の下の眼でギアギガント Xを睨みつける。

 

「モンスターを残したか…(ん? これは…)」

 

鋼貴はあることに気付く。

遊伸が行っている戦法はかつて自分と空が遊伸に対して行った戦法であることを。

 

「(なるほどね…吸収してらぁ。 …背中を追われるのって、気持ちがいいもんだな)」

 

「俺はカードを伏せてターンエンド!」

 

フィールド

 

― ― A ― ―  

― ― S ― ―

LP:7500

手札:4

 

・A:ギアギガント X(ユニット数 1:機動砦 ストロング・ホールド)

 

・S:伏せ

 

「僕のターン! ドロー!」

 

遊伸 手札:2+1

 

「僕は装備魔法「シンクロ・ヒーロー」を発動! 装備モンスターのレベルを1つ上げ、攻撃力は500ポイントアップする!」

 

X-セイバー ウェイン レベル5→6 ATK:2100→2600

 

「上回りやがったか…」

 

「バトル! ウェインでギアギガント Xを攻撃! 「クロス・バレット」!」

 

ウェインがギアギガント Xの歯車の一つを正確に狙い撃つと、ギアギガント Xはバラバラに崩れ落ちる。

 

鋼貴 LP:7500→7200

 

「おわぁ!」

 

鋼貴は落ちてくるギアギガント Xのパーツをかわす様に下がる。

 

「僕はカードを伏せてターンエンド」

 

フィールド

 

― ― A ― ―  

― M S S S

LP:8600

手札:1

 

・A: X-セイバー ウェイン

 

・M:シンクロ・ヒーロー

・S S S:伏せ三枚

 

「俺のターン! ドロー!」

 

鋼貴 手札:4+1

 

「押されたが、押し返せる切り札が俺にはあるぜ! 「マシンナーズ・ギアフレーム」を召喚!」

 

ATK:1800

 

「こいつの効果は解ってるよな? 効果発動…」

 

鋼貴がギアフレームの効果を発動させようとしたその時、遊伸が手札からカードを取り出し、叫ぶ。

 

「解っているよ! 手札から「エフェクト・ヴェーラー」の効果発動! このカードを手札から墓地へ送り、 相手フィールド上の効果モンスター1体を選択、 選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする!」

 

「な、何!?」

 

ギアフレームが効果を発動しようと機動音を上げていたが、急に沈黙する。

 

「僕だって何度も同じ手には乗らないよ、ギアフレームを手札に加えた時から来ると思ってたんだ。」

 

鋼貴は予想もしなかったことに唖然としている。

 

「(もしかしてこいつ…俺の予想以上に成長してるかもしれねぇ…)」

 

鋼貴は気を取り直して構える。

 

「…やるじゃねーか、だが他に手はある! 俺は永続魔法「マシン・デベロッパー」を発動! 場の機械族の攻撃力を200ポイントアップさせる!」

 

マシンナーズ・ギアフレーム ATK:1800→2000

 

「さらに手札から装備魔法「デーモンの斧」を発動! ギアフレームの攻撃力をさらに1000ポイントアップ!」

マシンナーズ・ギアフレーム ATK:2000→3000

 

「いくぜ!  ギアフレームでウェインに攻撃!」

 

ギアフレームが斧を持ってウェインに襲い掛かる。

遊伸は伏せカードを開く。

 

「罠発動! 「スキル・サクセサー」! ウェインの攻撃力をエンドフェイズ時まで400ポイントアップする! いけ! ウェイン! 「クロス・ベイオネット」!」

 

ATK:2600→3000

 

ウェインが片方の銃剣でギアフレームを横に真っ二つにし、もう片方の銃剣で頭を撃ち抜くが、まだ機能は停止しておらず、デーモンの斧がそのままウェインに振り下ろされる。

ウェインが破壊されると、ギアフレームも機能を停止し、爆発する。

 

遊伸と鋼貴の押しつ押されつの攻防に客席の声が高まる。

 

「ギアフレームが破壊されたことによって「マシン・デベロッパー」に二つカウンターをのせるぜ!」

 

ジャンクカウンター:2

 

「俺はカードを伏せてターンエンド! さあ、勝負はここからだぜ!」

 

フィールド

 

― ― ― ― ―  

― S S M ―

LP:7200

手札:1

 

左から

・S S:伏せ二枚

・M:マシン・デベロッパー(ジャンクカウンター:2)

 

「そうだね! 鋼貴! 僕のターン! ドロー!」

 

遊伸 手札:0+1

 

「僕は永続罠「リビングデットの呼び声」を発動! 墓地のウェインを特殊召喚する!」

 

場に再びウェインが現れる。

 

ATK:2100

 

「そして手札からチューナーモンスター「X-セイバー エアベルン」を召喚!」

 

ATK:1600

 

「バトル! ウェインで直接攻撃! 「クロス・バレット」!」

 

ウェインが鋼貴に向けて弾を放つ。

 

「うおっ…! …まだまだ!」

 

鋼貴 LP:7200→5100

 

「続けてエアベルンで直接攻撃! 「クロス・クロー」!」

 

エアベルンが鋼貴に襲い掛かる。

 

「そいつは通さねぇ! 永続罠、こっちも「リビングデットの呼び声」を発動! 墓地の「グリーンガジェット」を特殊召喚するぜ!」

 

再びグリーン・ガジェットが現れる。

 

ATK:1400→1600(マシン・デベロッパーにより)

 

「さらに効果でデッキから「レッド・ガジェット」1体手札に加える!」

 

鋼貴 手札:1+1

 

「くっ! 攻撃を中止!」

 

遊伸がそう命令すると、エアベルンは不服そうに唸り声を上げて後ろに下がる。

 

「バトルフェイズを終了、いくぞ! レベル5 「X-セイバー ウェイン」に、レベル3「X-セイバー エアベルン」をチューニング!!」

 

「集いし願いが、新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!「スターダスト・ドラゴン」!!」

 

場にスターダスト・ドラゴンが舞い降りる。

 

「来ちまったか…」

 

鋼貴は焦りを見せる。

 

「これでターンエンド!」

 

フィールド

 

― ― A ― ―  

― ― S T ―

LP:8600

手札:0

左から

・A:スターダスト・ドラゴン

 

・S:伏せ

・T:リビングデットの呼び声

 

「たのむぜ…俺のターン! ドロー!」

 

鋼貴 手札:2+1

 

「…俺は「レッド・ガジェット」を召喚!」

 

場にグリーン・ガジェットと似た赤い歯車のロボットが現れる。

 

ATK:1300→1500

 

「レッド・ガジェットの効果発動! 召喚・特殊召喚に成功した時、 デッキから「イエロー・ガジェット」1体を手札に加える事ができる!」

 

鋼貴 手札:2+1

 

「グリーン・ガジェットを守備表示にしてターンエンドだ!」

 

フィールド

 

― ― D A ―  

― S T M ―

LP:5100

手札:3

 

左から

・D:グリーン・ガジェット

・A: レッド・ガジェット

 

・S:伏せ

・T:リビングデットの呼び声

・M:マシン・デベロッパー(ジャンクカウンター:2)

 

「(攻めるなら今だ!)僕のターン! ドロー!」

 

遊伸 手札:0+1

 

「手札から装備魔法「ニトロユニット」をレッド・ガジェットに装備! 装備モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、 装備モンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える!」

 

「ぐっ…!」

 

「バトル! スターダスト・ドラゴンでレッド・ガジェットを攻撃! 「シューティング・ソニック」!!」

 

スターダスト・ドラゴンの一撃にニトロユニットごとレッド・ガジェットが吹き飛ぶ。

そしてその爆風は鋼貴を包む。

 

「うおぉ! ぐっ…」

 

鋼貴 LP:5100→4100→2800

 

ジャンクカウンター:2+2

 

「僕はこれでターンエンド!」

 

フィールド

 

― ― A ― ―  

― ― S T ―

LP:8600

手札:0

左から

・A:スターダスト・ドラゴン

 

・S:伏せ

・T:リビングデットの呼び声

 

「へへ…やべぇな…俺のターン! ドロー!」

 

鋼貴 手札:3+1

 

「!! 来た…来たぜ!! 俺は魔法カード「おろかな埋葬」を発動! デッキから「マシンナーズ・フォートレス」を墓地に送る!」

 

「…しまった!」

 

遊伸は意図に気付く。

 

「手札からレベル合計8以上になるように機械族を捨て、「マシンナーズ・フォートレス」を墓地から特殊召喚!!」

 

捨てたカード

レッド・ガジェット レベル4

イエロー・ガジェット レベル4

 

とうとう鋼貴のエース、マシンナーズ・フォートレスが現れる。

 

ATK:2500→2700

 

「さらに手札から魔法カード「貪欲な壷」を発動! 墓地からモンスター5体デッキに戻して2枚ドロー!」

 

戻したカード

レッド・ガジェット

レッド・ガジェット

イエロー・ガジェット

ドリルロイド

マシンナーズ・ギアフレーム

 

鋼貴 手札:0+2

 

「俺は今引いた「レッド・ガジェット」を召喚! そして効果で「イエロー・ガジェット」をデッキから手札に!」

 

ATK:1300→1500

 

鋼貴 手札:1+1

 

「まだまだいくぜ遊伸! 永続罠「血の代償」を発動! 500LPを払う事で、このターン通常召喚をしていてもモンスターを通常召喚できる! 俺は500払い、手札に加えた「イエロー・ガジェット」を召喚!」

 

鋼貴 LP:2800→2300

 

場にイエロー・ガジェットが現れる。

やはりレッド・ガジェット、グリーン・ガジェットと同じような黄色の歯車型ロボットである。

 

ATK:1200

 

「イエロー・ガジェットの効果! 「グリーン・ガジェット」をデッキから手札に!」

 

鋼貴 手札:1+1

 

「そして血の代償 の効果で500LP払い、召喚!」

 

鋼貴 LP:2300→1800

 

ATK:1400→1600

 

「効果はもう必要ないな、守備表示のグリーン・ガジェットを攻撃表示に変更!  いくぜ! バトル! マシンナーズ・フォートレスでスターダスト・ドラゴンを攻撃! 「マシンナーズ・キャノン」!」

 

マシンナーズ・フォートレスの一撃によりスターダスト・ドラゴンは吹き飛ぶ。

 

遊伸 LP:8600→8400

 

「スターダスト・ドラゴン!?」

 

「さあがら空きだ! ガジェット達! 一斉攻撃!」

 

グリーン・ガジェット ATK:1600

グリーン・ガジェット ATK:1600

レッド・ガジェット ATK:1500

イエロー・ガジェット ATK:1400

 

4体のガジェットが遊伸に次々と攻撃する。

 

「うわああああ!!!」

 

遊伸 LP:8400→6800→5200→3700→2300

 

鋼貴の窮地からの逆転に、客席から大歓声が起こる。

 

「カードを伏せる! …遊伸! この勝負もらったぜ! ターンエンド!」

 

フィールド

 

A A A A A 

S T T M ―

LP:1800

手札:0

 

左から

・A:グリーン・ガジェット

・A:レッド・ガジェット

・A:グリーン・ガジェット

・A:マシンナーズ・フォートレス

・A:イエロー・ガジェット

 

・S:伏せ

・T:血の代償

・T:リビングデットの呼び声

・M:マシン・デベロッパー(ジャンクカウンター:4)

 

「僕のターン…(頼む、僕のデッキ、僕は最後まで勝利を諦めない! だから答えてくれ!」

 

「ドロー!!!」

 

遊伸 手札:0+1

 

「…勝負だ! 鋼貴! 魔法カード「ミラクルシンクロフュージョン」を発動!」

 

「!? ここでか!」

 

鋼貴は遊伸の引きに驚愕する。

 

「自分の墓地の 「スターダスト・ドラゴン」と、「 X-セイバー ウェイン」をゲームから除外!!」

 

場に歪みが現れる。

 

「融合召喚!! 「波動竜騎士 ドラゴエクィテス」!!」

 

歪みから波紋が広がると、その中心からドラゴエクィテスが現れる。

 

ATK:3200

 

「いくぞ!  波動竜騎士 ドラゴエクィテスでイエロー・ガジェットを攻撃! 「スパイラル・ジャベリン」!!!」

 

ドラゴエクィテスがイエロー・ガジェットに向かって槍を投擲する。

 

「流石だぜ遊伸! だがな、まだ負けてやる訳にはいかねぇ! 永続罠「ミニチュアライズ」発動!対象モンスターのレベルを1つ下げ、攻撃力は1000ポイントダウンさせる!」

 

ATK:3200→2200

 

鋼貴が罠を発動させると、ドラゴエクィテスの槍が小さくなっていく。

 

「これで俺のLPは残る!」

 

鋼貴がそう言うと遊伸は被りを振る。

 

「鋼貴、ありがとう! 君のおかげで僕はここまで強くなれた! だからその証明にこのデュエル、僕が勝つ!!」

 

そう言うと遊伸は最初のターンから伏せていたカードを開く。

 

「速攻魔法「決闘融合-バトル・フュージョン」を発動! 自分の融合モンスターが戦闘を行うダメージステップ時。その融合モンスターの攻撃力は、ダメージステップ終了時まで 戦闘を行う相手モンスターの攻撃力の数値分アップする!」

 

ATK:2200→3600

 

「マジかよ…」

 

ドラゴエクィテスが波動を放つと槍が加速し、イエロー・ガジェットを貫く。

そして槍はそのまま鋼貴に命中する。

 

「うわああぁ! …負けちまったか」

 

鋼貴 LP:1800→0

 

デュエルが終了すると大歓声が上がる。

「(追いかけられて、気付いたら後ろに着かれてると思ったら、まさか追い抜かれてるなんてな…それもたった一ヶ月で…遊伸、もしかしたらものスゲー才能を持ってるかもな)」

 

遊伸が決闘盤を収め、鋼貴に駆け寄る。

 

「鋼貴!」

 

「…遊伸、悔しいが完敗だぜ、このデュエルは俺の正真正銘、全力を出し切ったデュエルだった」

 

「僕もさ! あの時、 ミラクルシンクロフュージョンを引き当てられなかったら僕が負けていたよ」

 

「いや遊伸、引きも実力だぜ。 お前才能あるよ、発掘した俺も鼻が高いぜ!」

 

「才能はともかく、鋼貴と空がいなかったらここまでになれなかったよ、ありがとう鋼貴!」

 

「よせやい! 背中が痒くならぁ!」

 

二人が話し込んでいると、ダイモンが拍手をしながら寄ってくる。

 

「いや! 見事なデュエルだったぜ! じゃまずルール通り進めてくれ」

 

「そうだったな、ほら遊伸」

 

「はい鋼貴」

 

遊伸は鋼貴からカードを受け取る振りをして、鋼貴の手にカードを戻す。

 

「ありがとよ、遊伸」

 

「…ま、いいか、それより二人とも、次はいよいよだぜ」

 

遊伸達の表情に緊張が走る。

ダイモンが遊伸達に指示を出す。

 

「このまま決勝戦だから部屋には戻らなくていい、そっちも負けたから戻らないで目立たないとこで待機しててくれ」

 

「あいよ、…遊伸、安心しろ、すぐ跳び入ってやる」

 

「うん、頼んだよ」

 

「それじゃ俺は奴を呼びに行ってくる、健闘を祈るぜ」

 

   ・

   ・

   ・

 

ダイモンはランディのいる控え室に着くと、扉の前に見張りを任せていた男が倒れているのを見つける。

 

「おい! どうした! 何があった!」

 

男はピクリとも反応しない。

 

「くそっ!!」

 

ダイモンが扉を勢いよく開けると、そこには誰もいなかった。

 

 

   ・

   ・

   ・

 

 

「…おい、逃げない状況にしたんじゃなかったのかよ」

 

鋼貴がダイモンを睨む。

 

「まさか逃げるとは思わないだろ、一人倒せば賞金だぜ?」

 

「くそっ! これでまた居場所が解らなくなった! 依頼失敗か…」

 

「それなら心配ないぞ、ほら」

 

ダイモンはレーダーの様な機械を鋼貴に見せる。

 

「何だコリャ」

 

「発信機だ、エントリーの時にこっそりとな」

 

「おま! こんなもんあるんなら最初から教えろよ!」

 

「お前等が倒して捕まえるのが一番手っ取り早いだろ? その発信機によるともうダイモン・エリアを出ちまってるな、乗り物か何かに乗ってるのかもな」

 

「俺らの決死の覚悟はいったい…」

 

「まあまあ鋼貴、ランディの居場所は何時でも分かるようになったし、僕らも前金を沢山貰ったんだから後はセキュリティに任せてもいいんじゃないかな」

 

項垂れる鋼貴を宥める遊伸。

 

「俺もそれがいいと思うぜ。 こっちはランディさえここから消えてくれればそれでいい、それにお前等のデュエルでも大分儲けさせて貰ったから言うこと無しだ」

 

「…やっぱりそう言う目的もあったんじゃねーか」

 

鋼貴が再びダイモンを睨むとダイモンは悪びれず言う。

 

「そう睨むな、ほら、協力費として儲けの一部をやるよ」

 

「あったりまえだ! デュエルしたのは俺達だ! 後発信機もよこせ!」

 

そう言って鋼貴はダイモンから札束と発信機をひったくる。

 

「はあ…遊伸、事務所に帰るぞ」

 

「うん、でもその前に一箇所いいかな?」

 

「? どこに行きたいんだよ」

 

「それはね…」

 

 

* * *

 

 

シティ内陸部 住宅地

 

遊伸達はここに来るまでの道中、互いの一回戦での話、エクシーズについての話などをしながら、シティ内陸部の住宅地にある鈴の家に向かっていた。

 

「えーと…A-12の3…あった、ここだ」

 

遊伸は以前に聞いていた住所を頼りに鈴の家を見つける。

遊伸はインターフォンを鳴らす。

 

「はい、里見です」

 

あの時一緒にいた父親が応対する。

 

「あの、一ヶ月前にお会いしたマーシャル・レッドの近衛 遊伸です。 依頼の完了を報告に来ました」

 

「…ああ! あの時の! 少々お待ちください!」

 

しばらくすると鈴と父親が一緒に出てくる。

 

「遊伸さん…!」

 

「いやー、あの時はお世話になりました」

 

鈴は遊伸に駆け寄り、父親は頭を、主に鋼貴に下げながら近づいてくる。

 

「…気を付けてくれりゃそれでいいよ親父さん」

 

「鈴ちゃん、はいこれ、約束通り取り返したよ!」

 

遊伸はエンシェント・フェアリー・ドラゴンを差し出す。

 

「エンシェント・フェアリー・ドラゴン! 遊伸さん、ありがとう…」

 

礼を言う鈴だったが、何故か受け取ろうとしない。

 

「どうしたんだ鈴? お兄さん達が取り返してくれたのに…」

 

父親が心配して声をかけると、鈴は遊伸に言う。

 

「遊伸さん、もう一つお願いがあるんです…」

 

「? 何だい?」

 

「遊伸さんにエンシェント・フェアリー・ドラゴンを持っててほしいの…」

 

「ええ!? どうしてだい?」

 

遊伸が驚いて聞くと鈴は話始める。

 

「実は…エンシェント・フェアリー・ドラゴンは私のじゃないの…」

 

 

……

…………

………………

……………………

 

一年前  シティ沿岸部 海岸

 

私が去年にお父さんに海に連れて行って貰った時にね、女の人がいたの。

 

「お父さん! 早く早く!」

 

「はぁ…はぁ…元気だなぁ鈴は…おわっ!」

 

「お父さんたら~…あれ?」

 

「…」

 

その女の人は浜辺でカードをじっと見てるだけだったから、気になって話しかけたの。

 

「お姉さん、どうしたの?」

 

「! …ちょっと考え事をね」

 

「それカード? じっと見てたね」

 

「ええ…このカードよ」

 

「わあ! 綺麗なカード…」

 

「このカードね、私のじゃないの、持ち主がこのシティにいるはずなんだけど…見つからなくて」

 

「そうなんだ…」

 

「…ねえ、よかったらこのカード、あなたに預かって貰えないかしら」

 

「え? どうして? 持ち主さんがいるんじゃないの?」

 

「…私ね、事情があってすぐにシティを離れなきゃならないの、そしたらこのカードを持ち主に返せなくなっちゃうから、もしあなたが持ち主に会えたらこのカードを返してあげてほしいの」

 

「…うん! 分かった! お姉ちゃん、私にまかせて!」

 

「ありがとう…それじゃあね」

 

「うん! バイバイ!」

 

 

……………………

………………

…………

……

 

 

 

「…あの時、皆が危険に遭うのがいやで取り返さなくていいって言ったけど、エンシェント・フェアリー・ドラゴンは大事な預かり物なの…きっと持ち主さんも困ってるだろうから絶対に返してあげたいの」

 

「鈴…あの時そんなことが…」

 

父親が呟く。

 

「遊伸さんの方がきっと色んな人に会うと思うから…お願い! 見つかるまで遊伸さんが使ってもいいから、いつか持ち主さんに返してあげて!」

 

「…うん! 分かった! その依頼、受けるよ!」

 

遊伸は力強く頷いた。

 

 

* * *

 

 

翌日  シティ内陸部  マーシャル・レッド事務所

「…というわけでランディを捕り逃してしまいました…申し訳ありません、これが発信機です、後はセキュリティに任せれば大丈夫だと思います」

 

ユアンを呼んで遊伸は結果報告をしていた。

 

「ありがとうございます! 居場所を常に分かるようにしただけでも十分な成果ですよ! こちらでは依頼成功とさせてもらいます! 報酬はキッチリお支払いしますよ! これを早くセキュリティに伝えなくては! それでは失礼します!」

 

ユアンはそう言うと飛び出していった。

 

「そんな事があったんだね。私も行ってみたかったな~ダイモン・エリア」

 

「こら! ガキが行くとこじゃねーぞ、というより行かせたら俺が捕まる、お前もアカデミア退学になるぞ」

 

グレイグが空を叱る。

 

「はぁ~い……それにしても遊伸凄いね! 鋼貴に勝っちゃうなんて! 私ももう一度デュエルしてみたい!」

 

「それならいい機会があるよ、ね、鋼貴」

 

遊伸が鋼貴に振ると鋼貴も頷く。

 

「ああ、そういえばそうだな」

 

「? 何? 何の話?」

 

空が二人に訊ねる。

 

「月末にデュエルチームに所属している人限定の大会があるらしいんだよ」

 

遊伸が話すと空は目を輝かせる。

 

「いいじゃん! 出よう! 大会だー!」

 

「おいおい、月末だぞ、まだ二週間もあるじゃねーか」

 

「俺が留守番しといてやるからお前等で行って来い」

 

グレイグがそう言うと空が膨れる。

 

「もー! グレイグノリが悪いよ! 強いくせに!」

 

「そういえばグレイグさんがデュエルしたとこ見たことないけどどうなの?」

 

遊伸が鋼貴に耳打ちする。

 

「さあ、俺も見たことないからな」

 

「ええ!?」

 

「私も見たことないよ」

 

「なら何で強いって言ったんだよ」

 

鋼貴が空に突っ込みを入れる。

そんな事を話しているとロートンが奥から出てくる。

 

「そいつは強いぞ、仮にもマーシャル・レッドのリーダーだからな」

 

ロートンがそう言うとグレイグが目を閉じて言う。

 

「昔の話だ、今はそんなにやる気があるわけじゃない、デュエルは仕事だけで充分だ」

 

「もー! 見た目以上に心が老いてるよ」

 

「やかましい、さあ、月末の事は置いといてさっさと仕事行け! 依頼が来てるぞ!」

 

「なんだよ! たまには自分から行けよ!」

 

鋼貴が不満を言うも聞き流すグレイグ。

 

遊伸はグレイグのデュエルの腕が気になったが、後に分かるだろうと自分を納得させ、仕事に向かった。

 




本当は遊伸が最初から伏せていて、最後に使ったカードはイージーチューニングの予定でした。
しかし、出来上がってから確認すると、当たり前なことですが「なんでもっと早く使わないんだ」ってことに気づいたので、「最初のターン」から「ドラゴエクィテスが召喚」されるまで使えない強化カードということで思いついたのがアニメGXで十代達が使用していた「決闘融合-バトル・フュージョン」を使うことでした。これからも原作オリカを多々使っていくと思うのでご了承ください。
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