東方もののけ双六 作:ちぇき
ゴエモン達一行はサスケの兄にあたるロボテングの行方を捜していた…というのもゴエモン達は暴走したロボテングを抑えることはできたが逃げられてしまった。そのケジメとして捕まえようとしたのだ。
「サスケここら辺だな?」
青髪の爆発頭ことゴエモンがロボ忍者のサスケに尋ねた。サスケは電波でロボテングのある程度の居場所がわかる。
「この星で間違いないでござる。ただ…その後の消息が消えているでござる。」
サスケはまるで訳がわからなそうに頭を抱えた。
「消えた?無くなったんじゃなくて?」
ゴエモン達一行の紅一点ヤエがサスケに疑問をぶつけるとサスケはうなづいた。
「そこがわからないんでござる。拙者は兄上を探知する装置を設置したから近くにいればある程度のことはわかるはず…」
「そしたら故障とちゃいまっか~?」
関西弁のふくよかな男、エビス丸がサスケにそう尋ねるがサスケは首を振った。
「それが故障ではないんでござる。故障かどうか何度も確認したので間違いないでござる。」
「そうなると何か事故にあったか…」
「神隠しにあったかのどちらかね?」
「誰!?」
ヤエ以外の女性の声に反応したのはヤエだった。他3人は驚いたまま固まっていた。
「はぁい♡」
そう言って現れたのは金髪の絶世の美女だった。
「うげっ!?」
男達が怯えるように後ずさりして構えた。…男達はポン…本名、黒狸本歩孤之助(♂)に迫られるというトラウマがあり、その女性とポンが似ていたので後ずさりしてしまったのだ。
「私の名前は八雲紫。あなた達…ロボテングを探しているんでしょう?」
しかしその一言で男達は食いついた。
「…!知っているのか?」
「ええもちろん。彼は幻想郷にいるわ。」
「幻想郷…?」
「幻想郷は人間と妖怪の理想郷…忘れ去られた者達が住む場所。そこへ連れて行く代わりに少しやって貰いたいことがあるけどいいかしら?」
「どんなことでい?」
「彼が幻想郷に来たおかげで大変なことになっているのよ…幻想郷の妖怪達が皆、札の中に封じ込められているわ。」
「ふーん。それがどないしたんでっか?妖怪が減っていい事やないですか?」
エビス丸は軽くそういった。それもそうだ。もしも害である妖怪達が減って行ったら人間からしてみれば嬉しいことだ。
「それがそういう訳にもいかないのよ…妖怪が幻想郷にいなくなれば妖怪達は皆ここに滞在して数が増え、やがてここの世界に人間はいなくなっていく…わかりますね?」
紫は妖怪が減っても良いと言ったことに少しキレたが怒りを抑え事情を説明すると4人は納得した。
「なるほど…つまり幻想郷は妖怪の数の調整をしているという事でござるな?」
サスケが答えを導き、紫は笑う。
「ええ、妖怪が幻想郷に住むには妖怪の安全を確保しなければならないのに幻想郷で馬鹿みたいに妖怪が消えたら妖怪は寄ってこない。だからといって無理矢理連れ去る訳にもいかない…そうすれば幻想郷の妖怪が暴走しかねない。」
要するに幻想郷は妖怪からしてみれば治安の悪い場所になっているのだ。
「それを防ぐためにオイラ達の力が必要な訳だな?」
「その通り…私がロボテングに立ち向かったところで封印されるのがオチ。」
紫は眉をハの字にしてゴエモン達に告げた。
「しかし不思議なとこありますが質問ええか?」
エビス丸は不思議そうに紫を見ていた。いろいろと疑問点があったからだ。
「何かしら?」
「紫はん…あんたロボテングはんを幻想郷に入れたんちゃいます?」
「何故そう思うの?」
「紫はんの言っていること正しければ紫はんの力を使って移動するしかありませんがな。」
「…稀に幻想郷に来る者もいますわ。」
「そしたらおかしいでしょう。紫はん程頭が切れる方がすぐにロボテングはんを幻想郷から追放しないなんて。」
エビス丸はこのやり取りだけで紫がどんなに頭が切れるか理解していた。それだけにロボテングの対処に遅れたとは考えづらい。となれば紫は自らロボテングを招き入れたとしかエビス丸は考えられなかった。
「追放しようとした時はもう手遅れだったのよ。」
「手遅れにならざるを得なかったの間違いでしゃろ?おそらく紫はんは何かを解決する為にロボテングはんを利用しようとした。しかし利用しようとしたつもりが逆に利用されていた…ってとこでんな。」
「…はあ参りましたわ。確かに私はロボテングを幻想郷に招き入れました。その理由は今とは逆にあまりにも妖怪が多く幻想郷にいる人間が減少傾向にありました。」
紫は白状し、4人に正直に説明した。
「それを解決するのにロボテングの野郎に白羽の矢が立ったって訳だな?」
「はい…あまりにも多すぎたから私はロボテングに『妖怪を捕まえ放題!』といってしまい…」
ここ数年、幻想郷は妖怪達が増え紫ですらも手に負えなくなる状態だった。それを解決するにはロボテングの力…正確に言えば呪いの札の力が必要だった。
「兄上はありったけの妖怪を札の中に封印してしまった…ということでござるな?」
紫はコクリと頷き、続けた。そう…呪いの札とは妖怪をその札に封印する能力がある。ゴエモン達が訪れたおばけ屋敷のもののけもそれが原因で少なくなっていたがそれは置いて、ロボテングもその力を使って妖怪達を封印して札として使っていたのだ。
「そう…私の尻払いをするようで申し訳ございませんがロボテングを止めてきてもらえませんか?」
通常であれば『誰がてめえの尻拭きなんざするか!』と怒るだろう。そう言ったら紫は逃げ道をなくすためにゴエモン達の弱みを握って色々と準備してきた。
「わかったよ。元はと言えばロボテングを逃がしちまったオイラ達が原因みたいだしな。」
だがあまりにもあっさりと交渉が成立してしまったので紫は目を丸くした。
「ええ…ありがとうございます。それでは皆さん幻想郷へご案内しますわ。」
紫がそういうとゴエモン達の下からスキマが現れゴエモン達はなす術もなくスキマの中へと入った。
「(これでスペルカードに代わるルールが増えたわね…ふふっ。)」
紫はそう考えながらスキマの中へと入った。
ロボテングを入れたのは単純に妖怪達を減らす訳ではなく、ゴエモン達がお札を使ってロボテングを倒せばお札を使った異変解決をさせるためだ。
スペルカードルールは派手さと様々な戦略を考えながら緊張感あるバトルを楽しめるという長所があるが同時に手加減を誤ったりすると相手が死んでしまうという欠点があり、その欠点を直すには負けても気絶以下で済む方法が必要だった。
それが妖怪を数値化して戦うカードゲームとサイコロを使ったボードゲームを合わせたものだ。これはゴエモン達もよく使い、ルールも簡単であるから初心者でも安心して戦えるから誰でも公平に戦える。そう言ったルールはまさに今の幻想郷に必要だったと言え、紫はゴエモン達にそれをして貰うためにロボテングを幻想入りさせたのだ。
「(確かにスペルカードルールも悪くないけどね…何度もやったら飽きるわー…)」
…まあ、紫は気まぐれでやったのかもしれないが…何にしても新しいやり方での異変解決への道が開いたのは確実だ。
やくもゆかり(八雲紫)
属性 無
値段 190
体 500
強 400
速 400
攻撃範囲 3
移動範囲 1
昼夜パワーアップ なし
特殊能力
このもののけは無属性のマスならばどこへでも移動することができる
戦闘の時、50%(レベルが1上がるごとに10%ずつ上昇)の確率で敵の各ステータスを200ずつ下げる
夜になったら無条件で睡眠状態となるが昼間は半々の確率で回復状態かバリア状態となる