ハイスクールD×D ~転生のG~   作:さすらいの旅人

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またしてもダラダラ感の内容になってしまいました。


第五十六話

「さて、仕切り直しと行こうか」

 

『おい相棒、今度は気を付けろよ。お前が奴と戦う前に「赤龍帝の怒り(ブーステッド・バースト)」を使った所為でリセットされたんだからな』

 

「分かってるって」

 

 またライザーと同じ位置まで浮遊して構えると、途端にドライグからそう指摘された。

 

 確かにドライグの言うとおり、俺はライザーと戦う前に全力(フルパワー)状態になった上に赤龍帝の怒り(ブーステッド・バースト)を使った。

 

 後になって分かったが、あの技は闘気(オーラ)を大量に消費する。だから折角全力(フルパワー)まで溜めた闘気(オーラ)が、もう一割程度までしか残ってなかった。

 

 そしてライザーに向けて放った闘気(オーラ)波を使った後に戦おうとした結果、溜めていた闘気(オーラ)がすっからかんになってリセットされたって訳だ。まぁその後また溜めれば良いんだがな。俺の体力が続く限り。

 

「貴様、何故……」

 

「あ?」

 

「あれだけの攻撃を受けて何故生きている!?」

 

「だからさっき言ったろうが。俺の身体は兄貴の厳しい修行で身体が超頑丈になってるって」

 

 まぁあの炎の玉を食らう直前、咄嗟に闘気(オーラ)で身に纏って防いだんだけどな。あとちょっと遅かったら、いくら俺でもちょっとやばかったよ。

 

「けどまぁ攻撃を受けて分かった。ライザー、テメェには熱意って物が一切感じられねぇ」

 

「なっ……」

 

 突然の俺の問いにライザーは少し間抜けな顔をする。

 

「確かにテメェは強ぇよ。人間の俺なんかとは違って、生まれ持った才能だけじゃなく、不死身なんつーチート同然の能力持ってるからな」

 

 けどなぁ、と言って俺は更に続ける。

 

「最初から持ってる能力(ちから)がある故に、テメェは自分を鍛えるって事をしなかった。もしテメェがまともに修行とかしてたら、俺はさっきの攻撃で死んでたかもしれねぇ」

 

「何を言うかと思えば……」

 

 俺の台詞にライザーは途端に呆れ顔になって、バカにするような感じで言う。

 

「生憎、俺は修行や努力なんて大嫌いでな。名門貴族の俺には不要なものだ」

 

「だからその驕りがテメェの能力(ちから)を曇らせてんだよ。それがテメェの敗因だ」

 

「貴様……運良く生き延びただけで調子に乗りやがって……! この状況でまだ俺に勝つとほざくか……!」

 

 ライザーが再び全身に炎を纏わせ、殺気全開で俺を睨んでくる。更に炎の温度も今まで以上に熱くなっていた。

 

「今度は灰も残さず燃やし尽くしてやる!」

 

「それはどうかな? はぁぁぁああ……!!」

 

 

 ドンッ!

 

 

「ぐっ!」

 

 俺が赤い闘気(オーラ)を出して力を溜めた途端、俺の周囲から衝撃波のような突風が吹き出てる事にライザーが少し仰け反る。

 

『Boost! Boost! Boost! Boost! Boost!』

 

 赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)に付いてる宝玉が声を発する度に、俺の闘気(オーラ)が更に高まっていくと同時に突風が吹き荒れる。

 

「きゃあっ!」

 

「す、凄い……! い、イッセーの力が、まだ上がってる……!」

 

 下にいるアーシアと部長が俺の波動を受けながらも、何とか倒れずにいた。

 

「な、何故だ……!? 赤龍帝とは言え、こんな人間のガキに、これほどの力が……!」

 

『Boost! Boost! Boost! Boost! Boost!』

 

「いつまでも、俺をザコ扱いしてたら……火傷じゃすまなくなるぜ! ライザー・フェニックスぅぅ~~!!」

 

『explosion!』

 

 赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)のチャージが完了した瞬間に俺は――

 

「だぁっ!!」

 

 

 ドゴンッ!

 

 

「ごあっ!」

 

 一瞬でライザーの懐に入り、奴の頬を強く握り締めた拳で攻撃する。それを受けたライザーは後方へ吹っ飛んで行く。

 

 無防備に吹っ飛んでるライザーを追撃しようと、闘気(オーラ)を纏ってる俺はロケット噴射のように飛んで行った。

 

「ぐっ! この……がぁっ!」

 

 けれどライザーはすぐに立て直して迎撃の姿勢を取るも、猛スピードで突っ込む俺の頭突きが胸部に激突する。

 

「おらぁっ!」

 

 

 バキィッ!!

 

 

「ごっ!」

 

 再度怯んだところを俺は奴の顎に左アッパーをかまし、今度は上空へと高く上げていく。

 

 さっきと同じく追撃する為に、今度は俺も上空へと飛ぶ。一瞬でライザーの頭上まで飛び上がった後、地面に激突させようと両手を上方で組んでハンマーの如く振り下ろす。

 

 だが今度は流石に喰らいたくなかったのか、ライザーはすぐに俺の攻撃を避けようと後方へ下がる。だが俺はすぐに追いかけ攻撃を仕掛ける。

 

「あがっ!」

 

 ライザーはすぐに迎撃しようにも攻撃を防ぎきれず、首筋に俺の右手刀を受けてしまう。

 

 それの受けた事によってライザーの動きが止まり、俺はその隙にさっき当てた箇所に左回し蹴りを喰らわす。

 

「があっ!」

 

 回し蹴りを受けたライザーは独楽みたくクルクル回ると、俺はまたライザーの胸部に頭突きを喰らわして動きを止めさせる。

 

「こ、この……! 調子に……乗るなぁ~~!!」

 

「っ! がっ!」

 

 俺の攻撃を受け続けたライザーが流石に頭に来たようで、向かってくる俺に反撃しようと蹴りを喰らわした。

 

 かなり勢いある蹴りの為に、俺はそのまま地面へと激突しそうだったので、回避しようと体勢を立て直そうとする。

 

「このクソガキがぁ! はぁぁぁぁあああ~~~~!!!!」

 

 俺が両手両足を地面に向けて着地した後に上を見ると、怒りに狂ったライザーが両手を上空へ向けて何かを溜めていた。

 

 その直後に、奴の両手の上から炎の塊が形成していく。今度は今までとは比べ物にならない極大な炎の玉だった。

 

「でけぇ……!」

 

 アレは流石に気合で吹き飛ばせるレベルじゃねぇ。あの野郎、本気で俺を殺る気だな。

 

 まぁそりゃ当然か。あんだけ俺の攻撃受けて相当頭に来てる筈だ。ああなるのは無理もねぇな。

 

「イッセーさん危ない!!」

 

「イッセー!! すぐに避けて!!」

 

 屋上にいるアーシアと部長が声を掛けてくるが――

 

「今度こそ消えて無くなれクソガキィィィ~~~!!!」

 

 ライザーは知った事かと言わんばかりに極大炎の玉を俺に向けてぶっ放してきた。

 

 確かに部長の言うとおり、アレは避けなければヤバイ。まともに喰らったら骨だけじゃなく灰も残らねぇ。けど! アレを弾き飛ばせばライザーの心がある程度折れる筈だ!!

 

 そう考えた俺は二本の両足で立って構える。

 

「があああああああ!!!!」

 

 俺は掛け声を出しながら赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)を装備してる左腕のみに闘気(オーラ)を纏わせ――

 

「うおりゃあ!!!」

 

 

 バキィッッ!!

 

 

 裏拳の要領みたく真横に思いっきり振ると、弾かれた極大炎の玉は全く別の方向へと飛んで行った。

 

「な、何ぃっ!? 弾き飛ばしただと!?」

 

 絶対の自信を持った攻撃だったのか、ライザーは思いっきり驚愕して動きが止まっていた。

 

 その隙に俺は超スピードで奴に接近し――

 

「なっ!?」

 

「お返しだぁ! ドラゴン波ぁぁ~~!!!!」

 

 

 ドォォォォンッッッ!!

 

 

「う、うぁぁぁあああああ!! バカなぁぁぁあああ~~~~!!!!」

 

 俺の特大ドラゴン波をモロに直撃したライザーはそのまま体育館跡へと激突し――

 

 

 ドガァァァァァァァンッッッッッ!!

 

 

 凄まじい爆発が起きた。

 

「やべっ! やり過ぎた!」

 

 いくらライザーが不死身だからって、あのドラゴン波をまともに喰らったら死ぬんじゃないかと危惧してしまった。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「あのバカ……いくら何でもやり過ぎだ」

 

「………は、ハハハ……これはまた驚きだ……。ライザーくんの炎を片手で弾き飛ばしただけじゃなく、あんな途轍もない威力を持った技を使うとは……。いやはや、本当に君の弟くんは凄いね」

 

 イッセーがドラゴン波でライザーを当てた事に、俺は思わず溜息を吐いてしまった。対するサーゼクスは苦笑しつつも冷や汗を掻いている。

 

 貴族悪魔達も余りの光景にもう喋る気力が無いのか、口を大きく開けて唖然としていた。

 

 リアスに華を持たせろって俺の約束を忘れやがって……! レーティングゲームが終わった後、イッセーにペナルティを課す必要があるな。

 

 ってかライザーの奴は生きてるんだろうか。全力(フルパワー)となったイッセーの特大ドラゴン波をモロに直撃した所為で死んでなければ良いんだが。主に精神面(こころ)の方を。

 

 これは少しばかり不味い。もしアレで戦意喪失すればリアス達の勝ちは確定だが、それはあくまでイッセーが倒したに過ぎない。グレイフィアさんが勝利宣告をした瞬間、貴族悪魔共が抗議するのが目に見えてる。

 

 もうついでに――

 

「鎮まれ……鎮まるんだ……!!」

 

 必死に戦意を抑え込んでいるサイラオーグ・バアルもどうにかしないと、このまま緊急参戦してしまう恐れがあった。

 

 ライザー・フェニックス、頼むから早く復活してくれ。でないとマジで不味いから。

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「う~ん、ライザーの魔力はまだ感じるから生きてると思うんだが……」

 

 俺がドラゴン波を撃って爆発を起こしちまったから、ライザーがいると思われる周囲には煙があるから姿が見えない。

 

 やべぇな。こりゃ兄貴のお仕置き確定になっちまう。部長に華を持たせる約束を見事に忘れちまって、特大のドラゴン波を撃っちまったからなぁ。

 

 つーか煙がいい加減邪魔だな。仕方ねぇ。ライザーの姿を確認する為に気合砲で吹き飛ばしてみるか。

 

「おいライザー! さっさと姿を現しやがれ! テメェがあれ位でやられる訳が――」

 

 

 

 ゴウッ!

 

 

「お?」

 

 俺が言ってる最中、突然何かが上空に飛んだ。煙が晴れると、そこには再生中のライザーがいた。

 

「ちきしょぉ~~~~!!!! ちくしょうがぁぁぁぁ~~~!!!」

 

 うひゃぁ、ありゃもう完全に頭に血が上ってるわ。

 

 でもまだ戦意喪失してないようだから、それはそれで安心したぜ。

 

「俺は名門貴族のライザー・フェニックスだ!! 貴様のような薄汚い人間風情にやられるわけがないんだ!!」

 

「その薄汚い人間風情にここまでやられといて、よくそんな台詞が言えるな」

 

「っ!」

 

 あっ、やべ。今の台詞は地雷だった。

 

「ゆ、許さん! 貴様だけは絶対に許さん!! ジワジワと嬲り殺しにしてやる!!」

 

「完全に悪役の台詞だな、おい」

 

 さてどうしようか。いくら頭に血が上ってるからって、まだ部長がライザーを完全に仕留められるほど弱っちゃいねぇ。

 

 確か今の部長は合宿の修行で、三段階以上凝縮した『滅びの力』を撃てるって兄貴が言ってたな。となれば、もう少しダメージを与えた方が良さそうだ。つっても加減は出来そうにないけどな。

 

「へっ、来やがれ焼き鳥野郎。テメェが何度復活しても無駄だって事を教えてやる」

 

「このガキッ……!」

 

 更に怒らせるよう挑発し、ライザーの理性を完全に失わせようとする俺の作戦に――

 

「お兄さま! どうか落ち着いて下さい!!」

 

 突然誰かがライザーに近付いて声をかけていた。しかもソイツはライザーの妹――レイヴェルだ。

 

 アイツ、ライザーが不利になったのを見て来たようだな。今度来たら容赦なく倒すって言ったけど、出来れば来ないで欲しかった。

 

「邪魔をするなレイヴェル!!」

 

 妹の気遣いを無碍にするライザーは手で振り払った。けれどレイヴェルはライザーを何とか落ち着かせようとする。

 

「そんな状態で挑めば、向こうの思うつぼです! あの方はお兄さまを更に怒らせて自分の思い通りに動かそうとしています!! フェニックス家ともあろう者が、あんな挑発に引っ掛かったらいい笑いものになってしまいますわ!!」

 

「っ!」

 

 ん? 何かレイヴェルの奴、俺に対して何か敬意を払ってるような呼び方をしてるような気がするんだが……。俺の気のせいか?

 

 俺の疑問を余所に、ライザーはレイヴェルの言葉が届いたのかハッとしたような顔をする。

 

「………すぅ~~~………はぁ~~~………。すまなかった、レイヴェル。お前のおかげで目が覚めた」

 

 あっ、しまった。ライザーの野郎、深呼吸した途端冷静になりやがった。くそぅ、レイヴェルめ。余計な事しやがって……!

 

 でもまぁ、ああやって自分の兄を諌めるのは当然かもしれないな。レイヴェルは俺に対して一切の油断無く警戒しまくってるし。多分このままだと負けるって思ってる筈だ。

 

 くそっ。ライザーが冷静に戻っちまった以上、こりゃもうさっさとケリをつけるしかねぇか……。仕方ねぇ。この後の状況次第じゃ使うしかねぇな。俺の最大の奥の手――(りゅう)(てい)(けん)を。




 今回の話もドラゴンボールのある名シーンを出しましたが、気付いた人はいらっしゃいますかな?
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