二次は始めて書きますがよろしくお願いします。
それでは本編をどうぞ。
夢を見ている。
目の前に浮かぶのは自分と彼とかけがえのない親友達が歩んできた軌跡。それは苦しくもあり悲しくもあり、しかし、懐かしく温かいものであった。
最初の印象は『大人しい子』だった。
転入した先の学校で教室の端で一人、静かに本を読んでいた。小学四年生にしてはおかしい、というよりは大人びているその静かな姿がわたしの目を引くきっかけだったのだろう。と、今になると思う。
わたし達が事件を解決するなかでも、彼の日常は変わらず、また、彼自身も変わらない。
いつも通り本を読み、授業を受け、少しばかりわたし達やクラスメイトと口をきく。そんな魔法とは無関係なそんな普通の日常。
だからこそ驚きを隠せなかった。
彼がそこに、いる筈のないその場所に立っているその姿に。
彼のその姿は今でも目に焼き付いている。きっとあの日の出来事をわたし、フェイト・T・ハラオウンは絶対に忘れることができないだろう。
◇
ゆっくりと瞼を上げ、周囲の状況を確認する。
窓の外を眺めると見慣れた街の風景が流れていることが分かり、未だ車内にいることを理解した。
ふと、視線を運転席の方に向けると一般的な管理局員の制服を着た黒髪の男性が運転しているのが見えた。彼だ。
「お、ようやくお目覚めか? 随分居眠りだな、眠り姫。」
わたしが彼のことを見ていると、それに気付いた彼がわたしに茶化すような口調で笑いかける。
「茶化さないでよ。それに仕方ないでしょ? 昨日も遅くまで仕事片付けてたんだから。」
「ああ、ありゃ大変だったな。」
そういって昨夜のことを思い出してお互いに苦笑する。
六課設立、始動にあたってわたし達は書類手続き等、必要なことが多々あった。
それが始動直前まで終わらず、わたしや彼を含めなのは達も書類の山に追われていたのだ。
必要なことではあると言え、煩わしいと思ってしまうのは仕方がないことだろう。
(まあ、そのおかげで昨日の夜も一緒にいれたんだけどね……。)
昨夜の仕事に打ち込む彼の真剣な表情を思い出して、わたしはトクンと胸の鼓動が高鳴るのを自覚した。
彼に対して恋心を抱いたのはいつからだったろうか。
一目惚れだったかと聞かれれば、そうではないと断言することができるだろう。
彼と出会って間もない頃は本当にただの友人でしかなかったし、少なくともわたしは特別な感情を抱いていなかった。
だけど、今は違う。彼に対するこの想いをわたしは自覚しているし、それを恥ずかしがらずに口にすることもできる。
「……ねえ。」
「あん?」
「そろそろ一緒に暮らさない?」
「はあ? まだ寝ぼけてんのか?」
「わたしは本気だよ。」
わたしの突然の告白に彼はすごく微妙な表情をしてため息を吐く。
彼はわたしの告白を本当に寝ぼけていると思っているかもしれない。
「……まだやることがあるだろ?」
「……うん。そうだね。」
わたしがジッと彼を見続けていると彼がチラリと一瞬視線を向けて呟く様に言葉を口にした。
まだやることがある。確かにその通りだ。
これから始まる機動六課の一年間でやることは山程あるし、それが終わっても執務官を続ける以上仕事とは切っても切り離せないだろう。彼はそう言いたいのだとわたしは理解していた。
暫くの間お互いに黙ったまま時間が流れ、やがて彼が車を止めた。
これからわたし達が過ごす場所、機動六課の隊舎に着いたんだ。
「まあ、一先ずは目の前の事件を追うとしようや。それから新人の育成とかやることは山程ある。これから一年、忙しくなるぜ、フェイト。」
車を駐車し、荷物を降ろし終えた彼は未だ助手席に座っているわたしに向かって手を伸ばす。彼の言う通り、わたしにもこの六課でやることが山程ある。
わたしはこの六課の二つあるフォワード部隊の隊長の一人なんだ。もちろんそれに伴って責任も大きい。
だけど、その全てを一人で背負う必要はないんだ。
今までそうしてきたように彼や仲間と分け合って、共に乗り越えて行けばいいんだ。
「うん。これからもよろしくね、空!」
わたしは少し微笑んで彼、
さあ、車内で十分睡眠を取ったことだし、早速仕事に入ろうか。
先ずは、これから一年間共に過ごす仲間達に挨拶をするとしよう。
読了ありがとうございます。
プロローグです。
いきなりのフェイト視点、しかも最終回みたいな感じになってしまっているプロローグに作者自身ドン引きでございます。(笑)
オリ主の過去とか復讐とかはおいおいということで。
連日投稿は不可能で書き溜めもありませすが、なんとか完結できるように頑張ります。
それでは次回もよろしくお願いします。