やはり俺の魔物の王を決める戦いは間違っている。   作:ホッシー@VTuber

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低評価ラッシュがありましてオレンジバーになりました。



どうやら、掲示板の方でこの作品の話題が上がったようで私もその内容を確認しました。



まずは貴重な意見をありがとうございます。大変ためになりました。


こういった意見を目にするのは慣れておらず、少なからずショックを受けたのは事実です。
ですが、確かになぁ、と納得してしまう自分もいました。


特にHACHIMANムーブに関しては気を付けていたもののやっちゃっていましたし、俺ガイル勢のフォローなんかも甘く、ガッシュ勢のキャラクター像も曖昧だったと思います。
また、あの内容でアンチ・ヘイトを付けないのはおかしいという意見も多々ありました。


私の拙い話作り、曖昧なキャラクター像、アンチ・ヘイトに関する甘い認識などで不快にさせた方々、申し訳ありませんでした。


今まで書いていた部分は伏線の関係上、直すことはできない上、話の構成は最後まで考えているため、皆様が納得できるような内容にはならないかもしれませんが、これからは皆様が不快にならないよう、力の限り、執筆活動を続けたいと思っております。
また、アンチ・ヘイトのタグも追加しておきます。



おそらく、こうやって前書きで色々書いたり、掲示板の意見を読んでアンチ・ヘイトのタグを付けることでまた批判されたり、『そういうことじゃない』と思われたりするとは思いますが、意見を読んでしまったからには至らない点は改善したいですし、何も言わずにタグを追加するのも無責任だと思い、このような形でお知らせいたしました。
もし、見当違いな改善をしていたのならば教えていただければ幸いです。




もちろん、今まで読んでくれていた読者様も楽しめるように頑張りますのでこれからも『俺ガッシュ』をよろしくお願いします。


LEVEL.174 彼らも謎の建造物の存在を知る

「――で、結局、皆が選んだのは」

 あれからしばらくしてサイと一緒に必要な物を買い揃えた後、高嶺が指定した集合場所に戻ってくると丁度、他の奴らの買い物も終わったようでプレゼントの審査が行われていた。

「ガッシュ、それはなんだ?」

「お魚釣りゲームなのだ! できればこの魚のオモチャを一つ分けて欲しいのだ」

「……ウマゴン、サンビームさんにぬいぐるみか?」

「メル~メル~メルメルメ~!」

 とりあえず、ガッシュとウマゴンは自分の欲しい物を選んできたのが丸わかりだった。ガッシュは玩具のパッケージに描かれている魚をジッと見ているし、ウマゴンなど機嫌よさそうに尻尾をブンブンと振っている。サイもそんな2人を見てため息を吐いていた。

「ティオのは……実用的だがサンビームさんが持つにしちゃ可愛すぎないか?」

「え、でもセンスはいいでしょ?」

 ティオが持って来たのはタオルやシャンプー、文房具などの日用品だった。これなら誰でも使うし、喜ばれるだろうが彼女が持って来たそのほとんどが可愛らしいキャラ物。選んだプレゼントは良かったが送る相手ではなく自分のセンスに合わせてしまったのだろう。

「水野、それ……あまり正確じゃないからさ……」

「い、いや……その……えっと……」

 真っ青な顔でウソ発見機を持っていた水野を見て頭を抱えた高嶺はすぐに大海へと視線を向け、すぐにジト目になった。おそらく俺も同じような目をしているだろう。

「恵さん……それ、恵さんのCDじゃ」

「あ、これは引っ越し祝いとは別で私を知ってもらおうと」

 さすがに自分のCDをプレゼントするのは恥ずかしいのか大海はわずかに頬を朱に染めていた。じゃあ、やめろよ。さすがのサンビームさんでも引くかもしれんぞ。

「キヨマロー」

「ん? あ、2人とも戻ってきたか。そっちはどうだった?」

 全員の引っ越し祝い候補を近くに設置されていたテーブルに置いた高嶺にサイが声をかける。こちらに気付いた彼はホッと安堵のため息を吐いた後、問いかけてきた。彼の視線は俺が持っているビニール袋に向いているので買ったことは察しているだろうが、中身は見えないので気になるのだろう。

「何とか形にはなりそうだ。お前の方は大変そうだが」

「まぁ、せっかく皆が選んだんだからこの中から選ぶけど……どうしたものか」

 テーブルの上に並ぶお魚釣りゲーム、麒麟のぬいぐるみ、可愛らしい日用品、ウソ発見機、大海のCDを見て腕を組む高嶺。

 とりあえず、お魚釣りゲームとウソ発見機は論外なのはわかる。また、可愛らしい日用品も大人の男が持つには抵抗あるし、大海のCDはそもそも引っ越し祝いとは別に大海から送るつもりみたいだし候補から外れるだろう。

 それに比べ、ウマゴンが選んだ麒麟のぬいぐるみは一見、アウトなプレゼントに思えるがサンビームさんはウマゴンのパートナー。パートナーが選んでくれたプレゼントなら喜んで受け取ってくれる可能性が高い上、ぬいぐるみは部屋に置くなどインテリアとして使える、かもしれない。

「なるほど……確かにサンビームさんなら喜んでくれそうだ。えっと、値札は……」

「た、たたた、たか、み――」

 俺の意見を聞いて麒麟のぬいぐるみを手に取る高嶺。だが、それを見た水野がガクガクと体を震わせて高嶺を呼び始めた。原因はわからないがよほど緊張しているのか声が掠れており、高嶺の耳に届いていない。

「……ねぇ、キヨマロ」

「ん?」

 その時、ウソ発見機をジッと観察していたサイが高嶺のズボンを引っ張る。そのいつもより少しだけ低い声に高嶺だけでなく、その場にいた全員がサイへと集まった。まさか全員に見られるとは思っていなかったのか、一瞬だけ目を見開いた彼女はそれを誤魔化すように視線をウソ発見機に向ける。

「これ、封開けちゃってない?」

「……あッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、結局、ウソ発見機なのか?」

 すっかり日も沈み、サンビームさんの新居へ高嶺の家からテレビ(余っているテレビをあげるつもりだったらしい)を運んだ俺たちはさっそく事情を説明し、モチノキデパートで買ったウソ発見機をサンビームさんに渡した。

「すまない、水野がこいつの封を開けちゃって買わざるを……」

「いや、気持ちが嬉しいんだ。ウマゴンと一緒に遊ぶとしよう」

 ウソ発見機を観察しながらサンビームさんが笑う。だが、ウマゴンは言葉を話せないし、判定するために小さな端末に人差し指と中指を入れなくてはならないのでウマゴンの蹄は入らない。2人で遊ぼうにも遊べないと思うのだがツッコまない方がいいのだろう。

「ごめんなさい! でも、一生懸命ご飯作りましたから!」

 魚のフライ(ガッシュが魚がいいと駄々をこねた)が盛られた皿をテーブルの上に置きながらサンビームさんに謝る水野。彼女もウソ発見機の封を開けてしまっていることに気付いており、言おうとしたのだがなかなか勇気が出なかったらしい。あの後すぐに震えながら謝ったので高嶺も多少説教するだけで済ませた。

「なに!? 水野が作ったのか!?」

「あ、えっと……最初は頑張って作ったんだけどサイちゃんが『見てられない』って」

「だって、スズメったら本当に包丁さばきしかできないんだもん。だから、食材だけ切ってもらったの」

 水野の隣から同じようにテーブルに皿を置くサイはすぐに台所へ戻った。そう言えば高嶺がデパートで起きた騒ぎをサンビームさんに話していた時に台所で何やらわいわいと騒いでいたような気がする。

「八幡君、これで大丈夫かな?」

 テーブルに置かれていた皿を並べ替えていると別室にいた大海とティオが戻ってくる。高嶺の家にテレビを取りに行く途中で大海に頼み事をしたのだが、その作業のために別室にある机を借りていたのだ。その作業が終わり、頼まれていた物を俺に差し出した。それを受け取って状態を確認し、問題はなさそうだったのでお礼を言って鞄の中に慎重に仕舞う。

「あ、そうだ。持ってきたテレビ、映るかな」

 俺たちのやり取りを微笑ましそうに見ていた高嶺だったがテレビのリモコンを手に取って電源を入れる。すると、すんなりテレビの画面が光り、ニュース番組が映し出された。きっと、他の地域で起きた事件なんかを話しているのだろうと何となく画面を見ている。しかし、どうやらそうでもないようでキャスターはどこか思いつめたような顔で原稿を読んでいた。

『これは映画の映像でも、CGなどの作り物でもありません。実際の映像です』

 そうキャスターが言った後、画面が切り替わり、なにやら巨大な建造物が映し出される。周囲の山がどれほどの高さなのかわからないのでその建造物の大きさであるか判断できない。しかし、その建造物の周囲に浮かぶ雲が建造物の巨大さを示していた。

『レスカ山脈に突如現れた正体不明の山……いえ、巨大な建造物と思われます。この映像はこの付近の山の調査に来ていた調査員が偶然に撮影したものです』

「……」

 この場にいる全員が画面に集中していた。建造物の中央には山に見えるごつごつとした物があり、その周りを数本の柱が囲っている。そして、建造物の頂点には建物のような物が見受けられる。

『しかし、その後、再びその場所へ行くも、このような建造物はなく、幻や蜃気楼との声も出ましたが……これほど、鮮明な映像が残っているため、一概にそれで済ますことにもならず――』

(これは……まさか……)

 巨大な建造物を見て数日前の電話がフラッシュバックする。まさかとは思うが、あいつが言っていたのはこれのことか? もし、そうだとしたら――。

「――嘘」

 その時、お茶の入った2Lペットボトルが落ちる音と震えたサイの声が後ろから聞こえる。咄嗟にそちらを見るとテレビを見て顔を青ざめさせたサイがいた。もしかして、彼女はこの建造物の正体を知っているのだろうか。

「サイ、これが何か知ってるのか?」

「……ううん。これが何かは知らない(・・・・・・・・・・)。でも――」

 俺と同じことを考えたのか高嶺がテレビの画面を指さしながら質問すると正気に戻った彼女はペットボトルを拾いながら首を横に振り、そこで口を噤んでしまう。サイが嘘を言っているようには見えない。でも、少なくとも何かに気付いていた。話す気はないようで追究される前にペットボトルをテーブルの上に置いて台所へ駆けていく。

 数日前の電話といい、高嶺たちが戦った魔物の言い残した『魔物の感じはするが、魔物ではありえないもの』といい、今のサイの態度といい。また、おかしなことが起きているらしい。可能ならば巻き込まれたくはないのだが、もしもの時のために『サジオ』のコントロールと『負の感情が乗った魔力』に慣れておかなければならない。

「……」

 どこか難しい顔のまま、戻ってくるサイを見て無意識の内に魔本の入った鞄を撫でていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほれ」

「えっ……なにこれ、メグちゃんのサイン!? しかも、『小町ちゃん、合格おめでとう!』って書いてる!? お兄ちゃん、これどうしたの!?」

 因みに小町へのプレゼントは大海のサインだった。買ったのは色紙とペンぐらいだったが、大騒ぎするほど喜んでくれたようでなによりである。















今週の一言二言



・FGOで久しぶりに種火が不足しています。タイミングよく種火AP半減がきてくれて助かりました。

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