やはり俺の魔物の王を決める戦いは間違っている。   作:ホッシー@VTuber

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今回、原作キャラの言動に違和感を覚えるかもしれません。ご了承ください。


LEVEL.25  鶴は檻から羽ばたき、狐は檻から顔を出す

「「「ぎゃああああああああ!!」」」

 小学生たちの悲鳴が暗闇に響く。その近くでサイがウシシと声を殺して笑っていた。因みにサイの頭には小町の衣装(化け猫?)の別パーツである狐耳と狐の尻尾を付けている。何だ、この可愛い生き物。急いで保護しないと。ほら、るーるるるー。

「ハチマン、どうしたの?」

 猪の頭を撫でながらサイが問いかけて来た。

「いや、何でもない……それにしても絶好調だな」

「うん、私の力じゃないけどね」

 現在、小学生たちは肝試しの最中だ。そして、俺たちは驚かせる役なのだが、そのために用意された衣装はコスプレみたいな物ばかりで呆れてしまった。巫女服やら魔法使いやら小悪魔衣装やら。え? 一番怖かった衣装? 雪ノ下さんの雪女に決まっているじゃないですか。何あれ、あの人の周りだけ寒冷前線なんじゃないの?

 ただ色々あったコスプレ衣装だが、サイの体に合う物がなかった。仕方ないので狐耳と狐の尻尾だけを装着したのだ。もちろん、携帯のカメラで何枚も撮影したよ。一番のお気に入りは魔法使いの戸塚、化け猫の小町、狐娘のサイのスリーショット。待ち受けにしましたけど、八幡に何か落ち度でも?

「あ、次のグループが来たね。じゃあ、行って来る!」

「お、おう」

 猪の頭をポンと叩いて現場へ向かうサイ。それを俺は遠巻きに見守ることにする。サイは魔物だが、見た目は普通の人間の子供に見えるため、保護者として俺も一緒にいなくちゃならないのだ。

「肝試しって言うから怖いのかと思ったけど暗いだけだな」

「ああ、期待して損したぜ」

 ターゲットの小学生たちが見えてきた。男子だけで構成されたグループだ。ああ、生贄が来てしまった。

「ん? 何だ?」

 雑談しながら歩いていた男子たちだが、その内の一人が草むらに懐中電灯を当てる。

「どうした?」

「いや……何か揺れたような」

 男子たちは草むらを凝視した。すると、草むらが揺れる。それを見てビクッと驚く男子たち。そして――草むらから狐娘が顔を出した。

「へ? お、女の子?」

 まさか自分たちより小さな女の子が出て来るとは思わなかったようで声を漏らす。

「こんばんは!」

 それに構わず、狐娘改めサイが満面の笑みを浮かべて挨拶した。

「「「こ、こんばんは……」」」

「お兄ちゃんたち、何してるの?」

「え? あ、き、肝試しだよ。お前こそどうしてこんなところに?」

「私? 私はね……」

 男子の問いかけを聞いてサイは顔を俯かせながら草むらから出て来る。サイの下には大きな猪。ブフー、と鼻息を漏らした。一番前にいた男子の前髪が鼻息で乱れる。

「「「……は?」」」

「私の森で騒いでいるお前たちを懲らしめるためさあああああああああああ!」

 サイの絶叫と共に木の上からリスと猿が落ちて来た。サイの背後には大きな熊が両手を振り上げてこんばんは。トドメにサイが乗っている猪が吠える。

「「「ぎゃああああああああああああああ!!」」」

 男子たちは悲鳴を上げて走り去っていく。サイと動物たちはそれを見て満足そうに頷いた。

「……俺の知ってる肝試しと違う」

「比企谷君」

 猪に乗って動物たちと一緒に次の作戦を練っているサイを見ていると不意に声をかけられた。振り返ればそこには雪女。

「……あ、雪ノ下か」

 凍死させられるのかと思ったぞ。死んだフリするところだった。

「何だと思ったのかしら……そろそろ時間よ」

 実はここ、雪ノ下の担当箇所なのだ。しかし、雪ノ下は体力に問題があり、念のためにサイと俺が交代で担当することになった。

「わかった」

 雪ノ下の休憩時間も終わったと言うことは残りのグループが少なくなって来た証拠だ。また雪ノ下がここの担当になり、俺たちは作戦のために動くことになる。

「うんうん……わかった、ありがと。引き続きよろしくね」

 サイに声をかけようとするが、すでにフクロウが残りのグループが少ないと報告していた。頷いたサイは飛び去って行くフクロウに手を振り、周囲の動物たちに解散するように言っている。

「それじゃハチマン、行こっか」

 いや、その前にその下にいる猪も解散させてください。その子でかいから動く度に結構大きな音が出るんですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハチマン、今のグループが最後から2番目のグループだよ」

 報告しに来たフクロウを肩に乗せて言うサイに頷いてみせてカラーコーンを移動させ、祠へ続く道を封鎖し葉山たちが待機している場所へ続く道を開放した。

「そろそろ時間だ、頼む」

「了解……って、サイちゃんの肩に乗ってるフクロウは?」

「……協力鳥(きょうりょくちょう)だ」

 俺の答えに葉山は苦笑いを浮かべて近くの岩に腰掛ける。そばに侍るように三浦と戸部も続く。フクロウも飛んで行った。先ほど、カラーコーンを移動させた分岐点で留美たちのグループを監視して貰うためだ。

「……ハチマン、ゴメンね」

 近くの草むらに身を潜めていると不意にサイが謝った。黙って彼女に視線を向けると目を伏せてジッとその時が来るのを待っていた。その姿はとても儚げで今にも消えてしまいそうだった。

「何がだ?」

「多分、否定するだろうけど……ルミを助けるのは私のためでしょ?」

 ずるい言い方だ。俺が肯定しても否定しても全て『肯定』になる。『はいはい、恥ずかしいから否定したんでしょ。ハチマン、マジ捻デレ』とサイは考えるだろう。

「……半分正解だ」

 だからこそ、俺は正直に話した。

「半分?」

「そう、半分」

 サイは留美と知り合った。友達関係にはなっていないと思うが、彼女は身内を贔屓する傾向にある。その代わり、敵だと判断した場合、牙を向ける。いい例は葉山だ。彼はサイに敵だと認識され、警戒されている。きっと不用心に近づけば痛い目をみるだろう。

 じゃあ、留美は? あいつはサイの身内に含まれているのだろうか。

 

 

 

 

 

 答えは『YES』だ。

 

 

 

 

 

 今日の昼間、留美と偶然会った時、サイは『嫌な感じ』と言った。留美に向けられている悪意を感じ取ったのだろう。しかし、もしその悪意が葉山に向けられていたら? 彼女は『嫌な感じ』だと言うだろうか。多分、言わない。だって、葉山は敵なのだから。それじゃあ、身内でも敵でもない場合はどうだろう。それでも言わないはずだ。ぼっちは周囲のどうでもいい奴らから無視されて――どうでもいい奴らを無視して生きているのだから。

「半分は私だとして……もう半分は?」

「さぁな」

 俺はただ、気に喰わないだけだ。あんな薄気味悪い関係の中に、現実を見て悪意に触れて己の過ちを後悔して未来を諦めそうになっている少女がいることが。

「ふふ、捻デレさんだね」

 少し驚いた表情を浮かべていた群青少女は嬉しそうに呟く。全てお見通しのようだ。

「何のことかわからないな」

 まぁ、見通されていても俺は誤魔化すけど。

「それじゃ私のため、留美のために壊そうか」

「ああ、粉々に粉砕してやろう」

 俺が考えたのは『この世で怖いのは何? それは身近な人だよ大作戦』だ。留美がハブられているのは周囲の人が一緒になって留美をターゲットにしているからである。じゃあ、壊してしまえばいい。一緒になっているのならその“一緒”をバラバラにしてしまえばいい。薄気味悪い檻に捕らわれている鶴を逃がしてやる。

「来たみたいだよ」

 頭上を見上げたサイがそう言った。上を見るとフクロウが木にとまっている。そろそろ来る時間だ。

「……ヒッキー、サイ」

 その声に振り返ると由比ヶ浜と雪ノ下がいた。留美たちが最後のグループなのでお化け役の彼女たちはすでに仕事を終えている。だからこそ、ここに来たのだろう。

「そこじゃ見つかる。姿勢を低くしてろ」

 俺の言葉を聞いて2人は俺たちの近くまで来て姿勢を低くし息を潜めた。

「あ、お兄さんたちだ」

 それとほぼ同時に留美たちのグループが到着する。見知った顔を見て緊張感が途切れ、これまで以上に砕けた言葉で話しかける小学生たち。留美は後ろでその様子を見ているだけだった。

「あぁ? 何タメ口聞いてんだよ」

 戸部が低い声で小学生たちに吠える。それだけで檻たちは顔を引き攣らせた。

「ちょっとあんたらチョーシのってんじゃないの? 別にあーしら、あんたたちの友達じゃないんだけど」

 そして、三浦の言葉で動きを止める。何が起きているのかわからないような表情を浮かべていた。作戦通り、留美のグループを怖がらせた戸部と三浦。きっと、彼女たちは後悔しているはずだ。数分前の自分の行為を。

「葉山さん、こいつらやっちゃってもいいっすか?」

「……こうしよう。半分だけ見逃してやる。そして、半分だけ残れ。誰が残るかは自分たちで決めろ」

 戸部の問いかけに葉山は皮肉げに口の端を吊り上げて魔法の言葉を言い放った。

 それからは酷いものだった。

 まず、留美が生贄に指名された。留美もわかっていたのか特に何も言わずに受け入れた。サイはそれを見てグッと奥歯を噛む。ここまでは予想通りだが、わかっていても悔しいのだろう。

 その後、檻たちは罪を押し付け合い、軋み始めた。

(そう、それでいい)

 一度、歪んだ関係は簡単には戻らない。軋みだした檻はただ崩壊するのを待つのみ。

「30秒だけ待ってやる」

 更に葉山が追い打ちをかける。檻は軋み、崩れ、中に光が射し込む。お前を閉じ込めておく檻は壊れ始めた。後はお前次第だ。留美。

「あの……」

 カウントダウンをしていた葉山の声を遮って留美が手を挙げた。全員が留美に視線を向けた瞬間、世界が白く塗りつぶされる。同時に響くのはシャッター音。留美が持っていたデジカメだ。

 

 

 

「走れる? こっち、急いで」

 

 

 

 

 チカチカする視界の中、檻から羽ばたいた鶴の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 巨大な炎をぐるりと囲み、小学生たちが歌っている。元気なもんだ。一部、俺の隣で歌っている狐娘を見てすごく怯えているけど気のせいだろう。『もののけがいるぞ』、『まだ怒ってるのかな?』、『食べられちゃうぅ』、『あの祠にいた巫女に祓って貰おうよ……』とか聞こえるけど空耳だ。

「サイ、なんでまだ狐耳付けてるんだ?」

 歌が一段落したところで問いかけた。確か、コスプレしていた女子(魔法使いも含む)と一緒に着替えに行ったはずなのに。

「なんか外れなくなっちゃって」

「……はぁ!?」

「ふふ、うっそー。気に入っただけだよ」

 そう言いながら狐耳を外してみせるサイ。なんだよ、ビックリしちゃったじゃん。

「今日、一緒に寝てやんねー」

「すみませんでした。許してください!」

 俺の足にしがみ付いて頬をスリスリしながらサイが叫ぶ。勝ったな。

「それにしても……何だ? その紙袋」

 グリグリして来るサイを引き剥がして質問した。ここからじゃ中身はよく見えない。

「ん? ああ、これ巫女服だよ」

「……何だって?」

「巫女服。貰っちゃった」

 いや、貰ってどうするの? 君、着られないでしょ。

「んー……私もよくわかんないんだけどこれ見てるとなんか……」

 そこで言葉を噤んだ。

「どうした?」

「なんて言うんだろう……言葉が思い付かないけど、これを見てると胸がもやもやって言うかそわそわって言うか……変な感じがするの。それでジッと見てたらくれるって言われて。それで貰ったの」

 サイ自身、よくわかっていないのだろう。もどかしそうに胸に手を当てて俯いた。

「……家に帰ったら洗濯しろよ。海老名さんが着てたからそのままにしてたら俺が変態扱いされかねないからな」

「っ! うん!」

 頷いた彼女は『これ置いて来る!』と言って走って行ってしまった。狐の尻尾が揺れる度、小学生の悲鳴が小さく聞こえる。サイ、怖がられすぎだろ。

(それにしても……)

 さっきのサイに違和感を覚えた。悩んでいると言うか踏ん切りがついていないと言うか。

 うーんと唸っていると留美たちのグループを見かけた。全員、浮かない表情を浮かべている。まぁ、無理もない。あんなことがあったのだから。グループ内の全員がお互いを無視している。でも、時々留美に目を向けていた。もしかしたら今夜あたりから話し始めるのではないだろうか。

 それから平塚先生を見つけて話したが、途中から会話に乱入して来た雪ノ下のあまりにもひどい解釈(小学生を集団で泣かせて友情に皹を入れる)のせいでなんか変な空気が流れた。

「よくわからんが、見る限りでは孤立してる感じではないな。仲良くなったとも言えないが……まぁ、いいだろう。君たちらしいしな」

 そう言い残して去って行ってしまう。残されたのは俺と雪ノ下だけだ。目の前では小学生たちがフォークダンスを踊っている。

「……ねぇ、比企谷君」

 雪ノ下が言いにくそうに俺を呼んだ。

「何だ?」

「昨日、私と別れた後、何かあったの?」

 その質問に俺は顔が引き攣りそうになった。グッと堪えてポーカーフェイスで答える。

「あ? いや、普通にサイと合流したけど」

 嘘は言っていない。その過程を話していないだけだ。

「……そう」

 雪ノ下は頷くだけだった。どうしてそんなことを聞くのか質問しようとした時、フォークダンスが終わり、小学生たちが解散し始める。その中には留美の姿もあった。俺たちのすぐそばを通り過ぎた時、チラッとこっちを見た。その視線の意味は問いかけ。

 『何かしたの?』

 留美の視線を俺は目を閉じて受け流した。すでに八幡コールセンターの営業時間は過ぎているのだ。また後日、お問い合わせください。

「ルミー!」

 サイの声で目を開けると小学生たちが左右に分かれる。まるで、モーゼが海を割ったかのようだった。小学生たちの中でサイがどんな扱いを受けているのか気になる。

「さ、サイ?」

 突然、現れたサイに目を丸くする留美。

「こっち来て!」

「ちょ、ちょっと!」

 サイは留美の手を掴んで小学生の波から抜け出した。雪ノ下と目を見合わせて頷き合い、ついていくことにした。ついていくと言ってもそこまで離れているわけではないが。

「サイ、どうしたの?」

「え、えっとね……その」

 言いにくそうにしてモジモジしているサイ。

 ああ、そうか。やっとわかった。

 檻に閉じ込められていたのは留美だけではなかったのだ。サイも過去という檻に閉じ込められていた……いや、違う。檻の扉はすでに開いていたのに引き籠っていたのだ。

 過去に何かあって檻に閉じ込められていたサイは一度、駄菓子屋のお婆ちゃんの手によって檻から出ることができた。しかし、お婆ちゃんは死にその苦しみや後悔で彼女はもう一度、檻に閉じ込められてしまった。

 そこへ現れたのが俺だ。俺は檻の扉の鍵を開けるだけだった。サイはその開いている檻の扉から俺へと手を伸ばしたのだ。それを俺は掴んだ。そして、俺とサイはパートナーとなった。簡単に崩れることのない関係を築きあげた。

 じゃあ、他の人は? 檻の周囲にいる小町や由比ヶ浜、雪ノ下はどうだ? 檻のせいでサイには触れられない。サイも檻から出ようとしない。俺と言う存在で満足していたから。だからこそ、サイは俺にしか心を開かない。直接触れられるのは俺だけだから。他の奴らは見えるけど触れられない。ホログラムのような存在。

 しかし、檻の中で震えていた狐は今日、同じように閉じ込められていた鶴が羽ばたくところを目の当たりにした。そして気付いたのだ。手を伸ばすことを恐れていたのは自分だと。檻の奥で震え、俺だけを見て、俺だけに触れて満足していた。でも、気付いてしまったらもう戻ることなどできない。サイは前に進むしかない。

 その結果があれだ。

「……」

 モジモジしているサイを留美は訝しげな顔で見つめ、ハッとする。

「ねぇ、サイ」

「う、うん?」

「私は……もう恐れないよ。手を伸ばすこと」

 狐はあの時、確かに手を伸ばすことができた。それは同じ檻に閉じ込められていたから。だから狐は自分と同じ苦しみを知っている鶴に手を伸ばせた。じゃあ、今は? 檻から出た鶴に檻の中にいる狐は手を伸ばせるのだろうか?

 

 

 

「っ……あ、あのね!」

「何?」

「わ、私と……友達になってください!」

「うん、いいよ」

 

 

 

 その答えは今、証明された。檻から出たのはまだ顔だけだろうけど。檻から脱出できるのはもうしばらくかかりそうだ。

「あ、ヒッキー!」

 留美に抱き着いたサイを見ていると後ろから由比ヶ浜に声をかけられる。

「ん? 何だ?」

「花火! やらない?」

 由比ヶ浜の後ろでは戸塚と小町、平塚先生も花火で遊んでいた。でも一番楽しそうなのが平塚先生ってどういうことなの? あの人、すごいお茶目だよね。ちょっとグッときちゃうじゃない。

「俺なんかよりも雪ノ下を……ってあれ?」

 隣にいたはずの雪ノ下はいつの間にか消えていた。本物の雪女だったのか。

「え? ゆきのんなら先に休んでるって行っちゃったけど」

「そんなに体力ないのかあいつ……」

「あはは……ん? あれはサイと留美ちゃん?」

 そこで由比ヶ浜もサイたちに気付いた。改めて見ると留美がサイを引き剥がそうと躍起になっているがサイの怪力のせいで上手く行かないらしい。でも、2人とも楽しそうだ。

「あれって……もしかして?」

「……さぁな。それより花火、やるんだろ?」

「う、うん!」

 嬉しそうに俺に花火を渡した由比ヶ浜は平塚先生にライターを借りに向かった。その後を俺も追いかける。

 まぁ、今日は疲れたし少しぐらい遊んでもいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 由比ヶ浜結衣から花火に誘われたがそれを断った雪ノ下雪乃は手に持っていた小さな袋を一瞥し、顔を顰めた。そして、それをゴミ箱に捨てる。その袋には赤い染みのついた布切れが数枚、入っているだけだった。

 

 

 

 そのゴミ袋は亀裂の一つに過ぎない。

 




千葉村編はここで完結です。
ですが、後日談としてもう1~2話投稿して文化祭編に移りたいと思います。

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