ラブライブ! ~The another story~   作:癸楓文音

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昨日は更新できなくてすみません!


今回は題名の通りあの方のお話です!
2期からは少しオリジナリティーを出しているので今回も僕が書きたかったにこ回です!
そしてレナさんの知られざる過去も明らかに・・・!?

それではどうぞ。



16話:宇宙No.1アイドル(矢澤にこ)

アイドル研究部部室:レナ以外のメンバーが集まっているときにとある話題があがる。

「そう言えばレナ君の右目って見た事がないにゃ」凛が疑問を口にする。

「確かに!いつも髪の毛で隠れて見えないよね!」穂乃果が便乗する。

「エリチがレナ君とロシアに居たときは髪型はあんなんやったん?」希が聞く。

「いいえ、高校に来て初めて見たわ」エリチカが考え込む。

「別にそんな気にする事無いでしょ。ただのヘアースタイルじゃないの」真姫が言う。

「泣いたときも右目は拭いてなかったよね」花陽が言う。

「レナは正直なぞが多いですね」海未が言う。

「レナ君って国籍はロシアなのに血統は日本人だったり」ことりが例を挙げる。

そんなレナに対する会話をしているとにこが立ち上がる。

 

「ごめん今日は帰るわ」

「え、にこちゃん練習は?」穂乃果がにこに問う。

「今日は用事で参加できないの」

「そんなぁ!」残念がる凛。

「じゃ、先帰るわ」そう言ってにこは部屋を出て行った。

 

「にこちゃんどうしたのかな?」花陽が新たな疑問を口にする。

「これは・・・恋の予感!」希が楽しそうに言う。

「ええーー!?恋!?希ちゃんそれ本当?」ことりが驚く。

「そんなわけないでしょう?普通に用事って言ってたじゃない」真姫が言う。

「でも・・・にこがもし恋人が出来てアイドルの方に力が入らなかったら・・・」エリチカが心配そうな顔をする。

「えー!μ’sが8人になっちゃうよー!」凛が慌てる。

「これは尾行するしかないやんっ!」ますます嬉しそうな顔をする希。

「ちょっとあなたたち!話聞いてるの?海未?あなたは大丈夫よね?」真姫が海未に振る。「にこに・・・恋人・・・にこに・・・恋人・・・」頭を抱え込みぶつぶつとつぶやく海未。

「嘘でしょ・・・海未まで信じてるの!?」

「こうなったらにこちゃんをつけて真相を調べよう!」穂乃果が立ち上がる。

『おー!!!』真姫以外の皆が賛同する。

「嘘でしょ・・・・?」真姫が頭を抱える。

「それじゃ!しゅっぱーつ!!!」穂乃果が号令をかけると皆が立ち上がり部屋を出て行く。

 

「とりあえず・・・レナに報告ね・・・・」真姫が状況を判断して出した答えはレナの元へ向かう事だった。

 

音楽室:部室での騒動と同時刻。レナは前川にドラムのレッスンをしていた。

「違う!いまテンポが少し早くなった。メトロノームの動きをしっかり覚えろ」

「そんな事言ったって厳しいよ」

「リズム感はドラムにとって一番必要な物だ!それに、強く叩きすぎている。音が破裂音に聞こえる」

「かー!厳しい!!厳しすぎるよ家業院先生!」

「腕で叩くんじゃなく、肘のバネを使うんだ!」

「そんな事言って・・・お手本がないとわかんねーよ!」

「じゃ、そこ代われ」

「お、おう」そう言ってドラムの椅子を譲る前川。

 

 

すると丁寧な音とメトロノームの刻むリズムと完璧にマッチした音が刻まれる。

 

 

「な・・・お前・・・ドラムも出来るのか」

「いや、叩けるのは8ビート、16ビートとか基本的な物だけだ。少し変わった叩き方は全く出来ない。俺が今教えてるのは初歩中の初歩の段階だ」

「うーん・・・どうすれば上手く行くんだ・・・」

「お前テンポの基本ってどの音だと思う?」

「ハイハットかな・・・?ハイハットならずっと8ビートを叩くし・・・」

「残念だけど、バスドラが重要なんだ。メトロノームの音と交互にバスドラを踏むように考えてみろ」

「うーん・・・」メトロノームの刻む音に集中する前川。

 

 

しばらくの練習が続いた。

「なるほど・・・大体つかめた気がする」

「大幅に良くなったよ。後はこっから応用を効かせる事だな」

「ああ!なんか頼もしいぜ!」

 

 

そんなやり取りをしていると勢い良くドアが開く。

「レナ・・・!!皆が・・・!」ドアを開けたのは真姫だった。

「どうしたんだ!?」少しいきなりで驚きながら聞く。

「良いから!着いてきて!まだ間に合うから!!!」そう言うとレナの手を握り走り出す真姫。

「うおっ!!!ちょっと真姫・・・!」

「家業院どっか行くのかよ!」

「すまん!今日はここまでだ!良いか?今日教えた事ずっと続けろよ!!!」そう叫ぶ声も徐々に遠くなって行った。

 

 

「何だよあれ・・。忙しそうだなぁ家業院も」そう言ってのほほんとお茶を飲む前川であった。

午後17時。真姫とレナはメンバーに電話をかけるも、皆にこを追う事に必死になりケータイを見ていなかった。

エリチカからの返信が来たときにはにこの逃走は終わっていたようだった。

 

 

公園広場:メンバーから公園に居ると告げられ公園に到着した真姫とレナ。

しかし皆の顔は暗かった。

 

「レナ・・・真姫・・・」エリチカが心配そうな顔をしていた。

「どうしたんだ皆揃って暗い顔して」

「にこちゃんに逃げられちゃった」ことりが言う。

「何だそんな事か・・・」笑うレナ。

「でも本当に恋人がいたりしたら!」穂乃果が言う。

「そんなことあるわけないだろ?アイドルへの情熱が一番って言っていい奴がそんなことする訳ないだろ」

「そうよ。あなた達が勝手に決めた被害妄想でしょ?」真姫もレナに賛同して言う。

「でも・・・」花陽がうつむいたまま言う。

 

 

すると希が何かを見つける。

「あ!あれにこっちやない?」希が指を指す方にはにこに似た少女がこちらに向かって歩いていた。

「ちょっとちっちゃくねえか?」レナが言う。

「確かにちょっと身長がたりひんね」希も賛同する。

すると少女はこちらに気付き話しかけてきた。

 

「あ!もしかしてμ’sの皆さんですか?」

「え!?私たちを知ってるの?」エリチカが驚く。

「知ってるも何も、お姉さまがお世話になっています」お辞儀をする少女。

「姉って・・・」真姫が気付く。

「はい!お姉様は矢澤にこです!」パッと明るい笑顔で答える。

 

するとエリチカと穂乃果がレナを引っ張り耳打ちする。

「レナ、これはチャンスよ!妹ちゃんを上手く誘導して、にこの家に突撃・・・」

「これでにこちゃんの彼氏疑惑の真相も明らかに・・・!」

「んーーなんか嫌な予感はするけどなぁ・・・」

「思いたったら行動だよ!レナ君!」

「はぁ・・・。勝手にしろよ」呆れるレナ。

 

「お名前はなんて言うの?」エリチカが少女に聞く。

「こころって言います!」

「じゃ、こころちゃん、お家教えてくれない?にこにちょっと用事があって」

「あ!そうなんですか?ではご案内します!くれぐれも一目に着かないように・・・」

『???』最後の一言に皆違和感を感じた。

 

 

 

17時40分 アパート入り口。こころに案内してもらいにこの家に到着した。

「お姉様、まだ帰ってないようです」

「そっか・・・電話しても繋がらないのよね・・・」真姫が言う。

「あのーすみません」こころが切り出す。

「どうしたの?」ことりが聞く。

「μ’sの皆様はお姉様のバックダンサーとして聞いているのですが・・・。そちらの男性はどちらさまですか?もしや・・・ファンの方!?」

『バックダンサー?』皆がその言葉に反応する。

「あ、俺の事か。そっかにこは俺の事言ってないのか・・・。俺は家業院零七。あなたのお姉様の召使いでございます」皮肉を込めて笑顔で言う。

「あ!召使い様ですか!お姉様に電話が繋がらないならもしかするとあっちに行ってるのかも・・・」

「あっち?」海未が聞く。

「はい!お姉様は有名人ですからプライベートを守るために別のアパートを借りてるんです」

「・・・別のアパート・・・?」花陽がつぶやく。

「大層大きく盛られた話だな」レナがつぶやく。

「ちょっとこころちゃん?自宅の電話かしてもらっていい?」エリチカが切り出す。

「はい!!!」そう言って電話の受話器を渡す。

 

コールをかけるとにこがでたようだ。

『どうしたの?こころ。なにかあった?』

「どうも、あなたのバックダンサーの綾瀬ですー。ちょっと話があるから帰ってきなさい」『うぎぃ!!!!なんであんたがうちに居んのよ!!』

「皆居るわよ。バックダンサーと召使いさんを含めてね』

『召使い・・・・?ぐぐぅ・・・今から帰るわ』

「はい、お待ちしています。にこお姉様」皮肉たっぷりの言葉遣いで話すエリチカ。

 

「帰ってくるって」

「にこちゃんどういう事なのかニャ?」凛が混乱する。

 

「おい、こっち来てみろ」レナの声が廊下から聞こえる。

レナが呼んだ先にはにこの部屋と思われる場所だった。

「何これ!?」穂乃果が中をみて驚く。

「全部合成だよ・・・・」

にこの部屋に飾られていたのはμ’sのポスター(センターの穂乃果の顔とバックのにこの顔がすり替えられた)だった。

「ここまでして何がしたいのかしら・・・・」真姫が呆れる。

「何か理由がありそうね・・・」エリチカが考え込む。

「とりあえず、今はにこの帰りを待ちましょう」海未が状況を判断し結論を出す。

 

18時10分。にこが帰宅するとさっそく召使いを含めたバックダンサーとにこお姉様のミーティングが開かれる。

「何しにきたのよ・・・。人の事つけたりして」

「急に様子が変だったから気になったんだ」穂乃果が笑う。

「別に今日だけでしょ?練習せずに帰ったのは」

「でも理由教えてくれなかったから」

「もう・・・別に・・・今日から数日間親が出張で家に居ないのよ。だから練習には参加できない。それだけよ」

「出張・・・」エリチカがつぶやく。

「ただそれだけよ。本当にそれだけ。他に用事なんて何も無いわ」

「なら・・・。これは?」そう言ってポスターを差し出すレナ。

「いっ!!!それは・・・・」いたずらがばれた子供の様な顔をするにこ。

「どうしてあなたがここでセンターなのですか?」海未が言う。

「それは・・・・」にこが戸惑う。

「そして私たちはバックダンサーと・・・?」海未が問いつめる。

「それは・・・・もういいから!今日は帰って」そう言ってそっぽを向く。

「にこ・・・・」エリチカがうつむく。

「今日は帰って。また今度話すから2日間ほど練習には参加できないわ」

 

「にこが言ってんだから帰ろうか。仕方ない」レナが立ち上がる。

「レナくん・・・」凛が止めようとする。

「居ても仕方ないのは事実ね」真姫も立ち上がり部屋を出て行く。

「真姫ちゃん・・・」花陽もうつむいていた。

「今日は帰ります。また今度しっかりと話を聞かせてください」海未も部屋を出た。

 

 

18時40分:もう夕日が沈み暗い景色の中にこを除くメンバーは暗い顔をしていた。

「にこちゃんどうしてあんな事してたんだろう」穂乃果が心配そうな顔をする。

「あそこまでしてセンターになる意味はあるのかしら」エリチカも残念そうな顔をする。

するとレナがある事に気付く。

「そうか・・・そうだったんだ・・・!」

「え・・・?どうしたのレナ君?」ことりが聞く。

「やっとわかった・・・。あいつはずっとずっと『アイドル』だったんだ!」

「レナ君もわかったみたいやね」希は既に気付いていたようだ。

「アイドルだったってどういう事ですか?」海未が二人に問う。

「ずっとずっと昔からあの家で矢澤にこはアイドルだったんだ」

「そう、にこっちは1年生のときにスクールアイドル活動をしていた。でも夢は叶わなかった。でもそんなこと親に言えるはずも無かった。にこっちは素直に物が言えない子やからね」希が続ける。

「そっか・・・。にこちゃんは1年生のときからお家ではアイドルだったんだ」凛がうつむく。

「にこちゃんは自分がアイドルである事を証明したかったのね。それにずっと続けてる以上センターであるべきだったのね。家族の中では」真姫が納得する。

「にこちゃんも辛かったんだ・・・」花陽が涙目になる。

「にこに何かしてあげられないかしら」エリチカが切り出す。

「にこに何かしてあげる・・・?」海未が聞く。

「ええ。きっとにこはまだ家族に真実を告げたいのよ。でもにこの事だから言いだせないんだわ」

「どうしたら良いんだろう・・・」穂乃果の表情も暗くなる。

 

「簡単な話だろ」レナが言う。

『え?』皆がレナの方を向く。

「バックダンサーではなくμ’sというものにすれば良いんだよ!」

「どういう事?」ことりが首を傾げる。

「アイドル矢澤にこは9人で踊るアイドルμ’sになったって言えば良いんだ!」

「なるほど!つまり今までずっとアイドルであったという過去は触れず、今の状況だけを伝えれば良いんやね?」希が納得する。

「そう!矢澤にこという人物がいる皆がセンターのグループという事だけを家族に伝えれば良いんだ」

「その事はにこっちが宣言すれば家族も納得するやんね!」

「どうすればそんな機会が出来るかな?」花陽が言う。

「明日!屋上で特別なライブをやろうよ!」穂乃果が言いだす。

『特別なライブ?』皆が穂乃果に聞く。

「うん!にこちゃんの兄弟だけを呼んでにこちゃんのソロ曲のライブをするの!」

「なるほど・・・明日ですか?」海未が笑顔で言う。

「うん!明日放課後すぐににこころちゃん達を学校によんでにこちゃん専用の舞台を用意した屋上に連れて行ってライブしよう!」

「にこには誰が伝える?」エリチカが言う。

「俺が行くよ。にこに俺が伝える」

「ありがとう。じゃあお願いするわねレナ」

「ああ。じゃ、明日また学校で会おう」そう言ってレナは皆に手を振り帰路についた。

 

「それじゃ!明日に作戦決行だ!!!」穂乃果が拳を高くあげる。

『おーーーー!!!!』皆も高く拳をあげるのだった。

 

 

 

 

翌日:音ノ気坂学院体育館。授業は4時間目となっていた。

「珍しいな家業院!お前が体育に参加なんて」体育の顧問が笑顔で言う。

周りの女子も家業院が居る事に喜びと驚きでにぎわっていた。

「はい!やっと体を動かしても良いって検査の結果が出たので!これからは体育に参加しようと思ってます」レナが元気に答える。

「そうか!楽しくなればいいな!良いか皆、今日から昨日行ってた通りバスケットボールをやるぞ」顧問が皆に言う。

皆口々にバスケに対する思いを口にする。

「家業院最近授業も受けてるよな」前川がレナに寄ってきて言う。

「ああ、なんか帰ってきたら勉強とか、体育とか皆との思いで作りたくなっちゃってさ」

「良い事だ!」前川がうなずく。

「バスケってやった事無いんだよな」

「結構難しいぜルールとか、全体を見ないと出来ない競技だな」

「そうなのか・・・。とりあえず今日は全体を見る事に集中してみるか」

「皆お前が体育やるの初めてってしってるから手加減してくれるかもよ」

「助かるなw」そう言って微笑むレナ。

「ってかなんだよそのピンは!」そう言ってレナが右の前髪を固定し目が隠れるように止めてあるピンを指差す。

「ああ、これは良いんだ」ごまかすレナ。

「何だよーー」

「おーい!そこ私語を慎めー」顧問が注意する。

 

40分ほど体育が続いた後授業を締めるための集合が掛かる。

「家業院まだまだって感じだな」前川が笑って言う。

「ああ、周りを見るってことに集中してたしなー。それにドリブル?ってのも中々難しいな」

「でもそんな真剣に取り組む家業院見た事無かったから新鮮だったぞ」

「体育って面白いな・・・・。ハマりそうだ」

「5時間目からの授業も受けるのか?」

「ああ、これからはずっとそうするつもりだよ」

「やる気出し過ぎだろ」

「この楽しい気持ちも歳氏のおかげかもな」

「歳氏?」きょとんとする前川。

「いや、何でも無い。前川放課後予定あるか?」

「いや、無いけど」

「そっか!じゃあちょっと手伝ってくれよ」

「おっけー!!!」

 

更衣室で着替え終わり部屋を出るとにこを見かける。

前川は食堂での弁当受け取りに行ったため別々の行動だった。

「にこ!!!」にこの名前を呼びにこの元へ向かう。

「レナ?どうしたのよ」少し視線をそらし返事をする。

「昨日はいきなり押し掛けてごめん・・・」

「もう気にしてないから大丈夫よ」

「そっか・・・。なら良かった。それでさ」

「何?」

「今日の放課後屋上に来て欲しいんだ」

「屋上!?昨日行けないって行ったでしょ!」

「良いから!絶対だ!俺達に隠して練習さぼってた罪だ!」笑ってみせるレナ。

「仕方ないわね。あ、そうだ」何か思い出したにこ。

「ん?」

「隠してたってので思い出したけど、あんたが居ないときに皆があんたの事不思議がってたわよ。右目を見た事が無いとか、国籍がロシアで血統は日本人とか、帰ってきたら急に眼鏡とか」

「そんな事が・・・」少し暗い顔をする。

「どうしたのよ。そんな深刻な事?」心配そうに顔を覗き込むにこ。

「いや、また皆に話すよその事」

「ええ、自分が言おうと思うタイミングで言えば良いわ。じゃ、放課後ね」

「ああ、待ってる」

そう言ってにこが振り返り歩いて行った。

 

(右目の事・・・。眼鏡の事・・・。国籍の事・・・か。)

 

放課後:屋上特設ステージを作りにこが幕の裏に到着した。

「何よこのステージ?」にこが驚きながら聞く。

言われるがままにふりふりの衣装を着させられるにこ。

「にこちゃんのソロライブをやるの!」穂乃果が言う。

「はぁ!?ソロライブ!?」にこが唐突な宣言に驚く。

「そうです!今日のお客様は特別ですよ!」海未が微笑む。

「丁度来たみたいだよー」ことりが笑顔で言う。

「誰よ、全く・・・」そう言って幕からそろっと顔を出すにこ。

 

その先にはこころとここあと虎太郎が1年生組によって連れてこられていた。

「こっちこっち!」凛がこころと手をつないで誘導する。

「ばっくだんさぁー」鼻水を流しながら虎太郎が花陽を指差して言う。

「そうだね!バックダンサーだね!」花陽も笑顔だ。

「こらそっち行かない!お姉ちゃんのライブ見るんでしょう?」真姫がここあの手を握りどこかへ行こうとするのを止める。

 

 

 

「何よこれ・・・・」にこの肩が震える。

「にこ・・・。今日がお前の新しい一歩だ。今の自分はどういう人物か、それを男の子達に伝える日だ」レナが言う。

「ライブの準備はできたわよ」エリチカが幕を開けるレバーに手を掛ける。

「こっちも準備できてるよ!」希もグッドサインを出してレバーを握る。

「・・・皆ありがとう」そうぼそっとにこがつぶやいた。

すると幕が開く。

 

「お姉様綺麗です!!!!」こころが拍手する。

「綺麗ー!!!」ここあも目を輝かせる。

「うちゅーいちー」虎太郎も指をさしてにこをほめる。

 

「ありがとう3人とも。でもね、大事な事を伝えないといけないの」

「大事な事・・・・?」こころが言う。

「今日で宇宙No.1アイドル矢澤にこはおしまいなの!!ううん。始まりでもある。今日からは私は一人じゃなく、9人で夢を追う事にしたの!9人となら何処まででも行ける!そんな気がしたから。μ’sとともに進む事にしたの!だからあなた達が最後のお客様」

「お姉様・・・!すてきです!!!!」ここあが言う。

「みゅーずー」虎太郎も喜ぶ。

 

「それじゃ、聞いてね。『まほうつかいはじめました!』」

 

にこの魅力がありふれた歌詞が続く。

『届け魔法 笑顔の魔法 皆を幸せに にっこりの魔法 笑顔の魔法 涙さよなら!

 にっこにっこにこにこーだよ!!!! ほら!楽しくなれ!!!  ニコッ!!!』

 

3人の拍手がなる。

「ありがとう、こころ、ここあ、虎太郎。これからも私を・・・。ううん、μ’sをよろしくね!」

「はい!!!!!」

「了解です!」

「みゅーずーー」 

 

 

3人への特別ライブは大成功に終わった。

 

 

 

 

夕暮れ時:屋上。ステージの片付けも終わり皆で一息ついたときににこが立ち上がる。

「皆!今日はありがとう!!!明日はまだ練習に参加できないけど、これからもっともっと練習して頑張る!」

「にこ・・・」エリチカが微笑む。

「大成功だね!」花陽が喜ぶ。

 

するとレナも立ち上がる。

「皆、隠しててごめん」深刻な顔をするレナ。

「どうしたのレナ君・・・?」ことりが心配そうに見る。

「俺の右目・・・とかの事隠してて」

「あ!レナ君教えてくれるの!?」凛が嬉しそうにする。

「ただのファッションじゃないの?」真姫が言う。

「実は・・・違うんだ。みたら驚くと思う」

「大丈夫です!私たちはどんな事があってもレナの味方です!」海未が言う。

「ありがとう・・・じゃ・・・」そう言って右の髪をあげる。

『!?』皆少し驚く。

「これを隠すために右だけ髪を伸ばしてるんだよ」レナが言う。

レナの顔の右側は目の周りが焼けただれ、一度解けた皮膚が重なり固まったように繋がっていた。

「それって・・・・」エリチカが何かを聞こうとする。

「中学のときに叔母さまが料理で油をこぼして、それをかばったんだ。叔母さまにこの傷を見せると後悔ばかり口にするんだ。『本当に済まない事をした』って。その心の傷を掘り返さないように、隠すようにしてるんだ。こんなやけどの跡をみて喜ぶ奴なんて誰もいないしな」

「なんかごめんなさい・・・・」凛が謝る。

「謝る事じゃない!隠してた俺も悪いしな。それにこの傷はもう治らないんだ」

「治らないの・・・?」希が聞く。

「ああ、頬の神経まで傷ついて右目の視力も0に近い。だからもうこの傷は整形なんてことをしても意味ないんだ」笑ってみせるレナ。

「そっか・・・」ことりが暗い顔をする。

「それと国籍の話。国籍は、俺はもともと日本だった。でも俺の父親が叔母様に俺を預けるとき国籍を変えるようにいったんだ。昔から日本とロシアでは少し良くない関係が続いてたりする。だから養う叔母様もロシアに住む俺も傷つかないようにと父親が気を使ってくれたんだ」

「なるほど・・・」真姫が納得する。

「眼鏡の話は長くなるな・・・・」そう言いながらもレナはアメリカであった事を全て話した。

 

 

 

「そんな事があったんだ・・・」前川が涙を拭きながら言う。

「おいおい、泣くなよwそれに俺にもちゃんとした父親と母親が居たってわかったんだ。嬉しかったんだ!それにこれ!」そう言って首にかけているペンダントを見せる。

「何これ?」エリチカがレナに聞く。

「歳氏の形見なんだ」そう言ってペンダントを開く。

「これがお父さま?」エリチカが歳氏を指差して言う。

「ああ、それでこっちが母親のラミア」

「凄く綺麗な人・・・・」花陽がみとれる。

「俺にも家族は居たんだ。それだけで充分!って感じで、歳氏の遺伝で俺は急に視力が下がったんだ」

 

「教えてくれてありがとう!」穂乃果が言う。

「いや、たいした事じゃないのに時間かけて悪かったな」眼鏡をかけ直すれな。

「良い話じゃねえか!!!」未だに泣く前川。

 

「もっとレナ君の事わかった気がするね!」穂乃果が皆に言う。

『うん!』皆も笑顔で返事をする。

「隠し事は無しよ!」にこがいう。

「にこちゃんがそれ言っちゃだめだよ」ことりが笑う。

「もう!うるさいわね!」にこがほっぺたを膨らませて言う。

『ハハハハハハハハ』皆がにこの方をみて笑う。

 

「笑うんじゃないわよ!!!」必死に否定するにこ。

それでも皆は笑う。

「もう・・・なによ・・・」そう言って笑顔になるにこ。

 

(私はもう宇宙No.1アイドル矢澤にこじゃない。宇宙No.1アイドルグループμ’sの矢澤にこなの!もっともっと皆ににこの魅力を伝えるんだから!!!!)

 

皆が笑う中花陽のケータイがなる。

「あれ?何だろう?」花陽がケータイを取り出す。

「何よこんなときに」真姫が注意する。

「ごめん!・・・・ああ!!!!!」花陽が驚く。

「どうしたの?」にこが心配する。

「地区予選の上位4位が発表されました・・・・」

『え!?』皆が驚く。

「μ’sは入ってるの!?」エリチカが急かす。

「待ってください・・・・」花陽がじっくりと結果を見て行く。

皆花陽のケータイを覗き込む。

「緊張するな・・・」レナが言う。

「1位通過・・・A-RISE」花陽が読み上げる。

「やはりアライズか・・・」レナが言う。

「まだ3組あります!」海未が言う。

「2位通過・・・イーストハート・・・・」

「最近急上昇のチームね・・・」にこが言う。

「3位通過・・・・Midnight cats・・・・」

「まさかこのグループが来るとは・・・・」希が言う。

「そして・・・地区予選決勝に進出する最後のグループは・・・」

『・・・・・』

「ミュ・・・・」花陽が戸惑う。

『ミュ・・・?』

「μ’s!!!!!!!!」花陽が明るくなり叫ぶ。

『μ’s!?』皆が驚く。

 

「という事は・・・私たち・・・勝ち進んだのですね!!!!」海未が言う。

「はい!私たちはラブライブ東京地区予選決勝に勝ち進みました!」花陽が泣き出す。

「やった!!!!皆!このまま頑張って優勝目指して行くよ!!!!」穂乃果が叫ぶ。

『おー!!!!!』皆で拳を高くあげる。

 

「そうだ!今日は皆で家でご飯食べて行きなさいよ」にこが言う。

「良いの?」ことりが問う。

「ええ。豪華な物はごちそうできないけど、皆頑張ったんだし祝いたいのよ」

「そうね!賛成だわ!」エリチカが賛成する。

「何か食べたい物はある?」

「凛はラーメン!!!」凛が勢い良く言う。

「ラーメン屋じゃないんだからそんな本格的な物無理よ」にこが言う。

「レナ君はなにが食べたい?」希が聞く。

「そうだな・・・・あの日に皆で食べたカレーが食べたい!!!」笑顔で言う。

『賛成!!!!!』皆が賛成する。

 

「決まりね!じゃ、帰りに材料たくさん買って家に向かうわよ!」にこが言う。

『おー!!!!』皆が歩き出す。

 

(残された時間は少ない・・・。でもその時間を握りしめて最高の結果を残すんだ!皆の思いが導く場所に向かうんだ!無謀でも構わない。そんな賭けでもこの9人ならやり遂げられる。そんな気がするんだ。次は譲らない。待ってろラブライブ・・・・)

レナが目を閉じてそう決心する。

そして一つ思い出す。目を開けると前川がこちらを見ていた。

「俺、皆とカレー食ってないんだけど・・・・」前川が言う。

「・・・・だよな。すまんw」笑ってごまかすレナであった。

 




いかがでしたか?

にこには家族がありレナにはしっかりといると言える家族は叔母だけかもしれません。
しかし彼は彼なりに自分の家族の思い入れがあるということを書きたかったのですw
そしてこの火傷の話を書いた数日後に寄生獣をみて・・・・かぶってしもうた・・・と思ったのは内緒です!

次回は僕がレナを2年生にした理由が明らかに!?

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