ラブライブ! ~The another story~ 作:癸楓文音
レナはロシアと日本のクウォーターですが物心ついて日本に来るのは初めてです!
果たしてどのような学校生活が待ち受けているのでしょうか!?
1話:出会い
◎国立音ノ木坂学院 学院長室
「あなたが家業院君ね!髪の毛長くて黒いのね」
笑顔で受け入れてくれたのは綺麗な緑色のロングヘアの女性だった。
彼女がこの学校の学院長、南学院長である。
「エリチカの叔母さまに言われて染めました」レナの髪は右目が隠れるほど長い。
「なるほど。でもそれではまだダメですね」
「え?」
「あなた、目が青いもの。これを付けてみて?」
黒いカラーコンタクトを渡される。
早速付けてみた。
「どうですか?」
「いい感じよ。まずは学校を案内しないとね!それとこれもプレゼントです」鍵を差し出す。
「これは?」
「この学校のマスターキーよ。あなたは授業に出ないでいいのだから好きな部屋に入り好きな事をして構いません。いたずらはやめて頂戴ね?」
「マスターキー…。ハラショー!」
しばらく学校の施設を案内してもらった後、南学院長から注意があった。
必ずクラスのHRには参加する事。
それだけだった。
そして自分のクラス2-1の担任と黒板の前に立っていた。
「いいか、お前たち〜今日からこのクラスの一員だ。家業院零七という。家業院はな、今までロシアにいたそうだ。色々聞いて学べよ!それにロシアでの勉強を頑張った成果で、高校での勉強過程は終了している。だから彼は授業に参加しない事がある。家業院、みんなに挨拶を」
「あ、はい。家業院零七です。好きに呼んでください。基本は屋上にいると思います。俺で答えられることがあれば力になるので、よろしくお願いします」
それからしばらくしてチャイムが鳴る。
◎屋上
屋上に出るとはしごがかかった高い場所があった。
そこに上り寝転んでお気に入りの本を読み始めた。
知らない間に時間が経っていたらしい。
校舎に放送部の放送がかかり生徒が廊下をうろうろしている。
「昼休みか…」
視界の端に勢いよくこちらに向かってくる人影が見えた。
「何だ?」
「いたーー!!!!家業院!!!!!」
何やらテンションの高い少年が自分のもとに来た。
「えーと…確か…前川達樹《まえがわたつき》?」
「え?名前教えたっけ?」きょとんとする前川。
「自慢じゃないけど、俺瞬間記憶能力があるんだ。さっき名簿見せてもらって全て覚えてる。それに、クラスの男子は君だけだったから」
「すげー!やっぱ天才なんだ!」前川は真剣に感動していた。
「それほどでも。それで何の用?」
「あ、そうそう!この学校さ、俺らの学年から共学化したろ?でも志望した男は俺だけだったからクラスどころかこの学校には俺しか男がいねーんだよ!だから家業院が来てくれてスッゲー嬉しいんだ!」
「そうなんだ。(良い奴そうだな)」
「良かったら飯一緒に食べないか?クラスの皆も家業院に話聞きたがってるから!」
「わかった(まぁ友達増やすことに問題はないか)」
◎2-1教室
「あ!家業院君!!待ってたよ!」クラスの女子一人が立ち上がる。
すると皆がこちらを見て笑顔を見せる。
「まあ、座れよ」前川が椅子を持ってくる。
「ありがとう」そう言いながら購買で購入済みのパンを開ける。
その後クラスの皆からいろいろな質問をされた。
そしてしばらくした時、少し離れた女子の会話が耳に入ってきた。
「そういえばさ!三年生に凄い占い師が居るって知ってる?」
「あー!聞いたことある!」
この話題でクラスが盛り上がり始める。
「なぁ前川、何だ?今の話」
「ああ、三年生の『東條希』って人が凄い占い師なんだよ!でも生徒会副会長でさ、生徒会長が占うのをあんまし良いように思ってなくて…。生徒会長と居るときは占ってもらえないんだよ」
「そうなのか…」少し考え込むレナ。
「なあ、前川、その人に会いたい」
「占いとか好きなのか?会うってなると、生徒会長にバレないようにしないといけないな。…オッケー!俺がアポ取ってみるよ」
「頼むわ」
「放課後にまた会おうぜ!」
「屋上に居るからいつでも来てくれ」
「わかった!」
昼休み終了のチャイムが鳴り教室を出る時、ふと懐かしい香りが通り過ぎた。
振り向くと金髪に青い目をした少女が紫髪の少女と廊下を歩いていた。
「…あれが」そう言って笑う。
「大きくなったんだ。あれから6年経つんだもんな。気付かれるはずないか」
そう呟き屋上に足を進めた。
◎屋上
かすかに夕日が差す頃、辺りの雰囲気も大きく変わり、生徒は各自の部活動に熱中していた。
外周に専念するバスケットボール部のかけ声。
テンポの悪い吹奏楽部のトロンボーン。
何処からか聞こえる美しいピアノの音と歌声。
そのすべてが学生という物を感じさせる。
リラックスできる調和された空気を楽しんでいた。
そんな時…
「おーい家業院!東條先輩捕まえたぞ!!」
屋上の扉を開けこちらに顔をのぞかせる前川の姿が視界に入る。
「お、マジか!今行く」
はしごに手をかけず飛び降りた事に少し前川が驚く。
「今日転校生が来てそいつの事占ってほしいって言ったら快く受け入れてくれたんだ!!」顔を見るとほのかに汗をかいていた。
「ありがとな」少し微笑みながら礼を言う。
「おう!物理室前の空き教室に待ってもらってるから行こうぜ!いくら優しい先輩でも待たせちゃ悪いしな」
「そうだな」
◎物理室前空き教室
扉を開けると、昼休みに見たエリチカの隣を歩いていた紫色の髪色をした少女が座っていた。
「あなたが…東條希先輩?」少し戸惑いながら問う。
「そうやけど…。どこかで会ったことある?」少し違和感のある関西弁を話すようだ。
「いえ、今日昼休みにすれ違ったのを見たので」
「そうなん?ごめんね、昼休みはエリチと…あ、エリチは生徒会長の『絢瀬絵里』って言う子で、エリチと一緒に巡回してたんよ」
「そうなんですね」(エリチ…)
「それはそうと、君なんだか雰囲気が周りの人と違うね」
「そうですか?今日転校してきたので見慣れてないだけかと…」
「なるほどな、どう?慣れた?」
「はい、過ごしやすいです。前居た所とは違って落ち着きがあって」
「そっか。それなら良かった!」笑顔がかわいい。
「東條先輩!家業院の事占ってやってください!」前川が切り出す。
「あ、そうやね!遅くなるとエリチも怒るし…。それで何を占ってほしいん?」
占ってほしい事は決まっている。
しかし占い師の相手がエリチカの知り合いとなると…。
ここは上手くごまかす事にしよう。
「実は俺、ある人を助けるためにこの学校に入学したんです。でもその人にはまだ俺は話しかけてはいけない気がして…。実際どうですかね」
「誰をって所は言いにくそうやから、聞かんといてあげるね」
すっかり見抜かれているみたいだった。
「あ、すいません。なんか恥ずかしくて」
「ええよ。カードは…」優しく笑顔を見せる。
「カードが言うには…今はまだ話しかけちゃダメみたいやね。でも話しかける時、君は絶対的な確信を持って話しかけられる。それにその話の内容は君にしか言えない事って出たよ」
少し解答に戸惑いながらも返す言葉を探す。
「え…あ…。はい!わかりました」
「どうした家業院?元気出せよ」前川が慰める。
「大丈夫だ…。東條先輩ありがとうございました」
「希でいいよ。どういたしまして!何か困った事があったら言うてね。学校の事は生徒会にまかせて!」笑顔で返される。
「はい!では…」
「ありがとうございました!」
そうして前川と部屋を出る。
「おい家業院、どうしたんだよ?元気無いな。そんなに落ち込む事なのか?」
「ああ、少し解答が的確すぎると言うか、率直に今の現状では無理って言われた気がして」
「まあ、気を落とすなって!それに助けられるのは自分しか無理って言ってもらったんだろ?それならお前だけにしか出来ない事が来るんだよ!それまで暇だろ?皆と仲良くなって楽しく過ごせばいい!」
「前川…。そうだな!ありがとう!」少し元気が出た。
過去の出来事が影響し自分にネガティブな発想が生まれやすくなってるみたいだ。
「俺、部活あるからさ!今日はここでばいばいだ!」そう言って前川が走って行く。
「ありがとう!また明日!」
数分後テンポの悪いドラムが鳴り響いたことをレナは忘れない。
いかがでしたか?
1期のThe another story オリジナルキャラは主人公のレナと今回から登場した前川のみです!
前川にはこれからたくさんのバカをやってもらい場を和ませて貰おうと思っています!
初めて会ったμ’sメンバーは希でしたね!
絵里にまだ話しかけるべきではないと断言されてしまったレナ…。
これから先レナはどのような学校生活を送っていくのでしょうか…。
感想・意見があれば是非お願いします!!!