ラブライブ! ~The another story~   作:癸楓文音

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昨日もすみませんでした!(全力の土下座)

最近無性に疲れてバタンキューが多いんですよね・・・・。

はい!ということで今回は凛ちゃん回です!
今回はレナたち2年生は修学旅行に行っています!

前川のバカを書いてて楽しかったです!
それではどうぞ!


17話:星空に願いを(星空凛)

「海だ!海だ!海だーーーー!!!!」穂乃果が目の前に広がる海を見て興奮する。

「もう!人の名前をそんなに呼ばないでください!」海未が注意する。

「違うよ!海だよ!沖縄だよ!!!」穂乃果が否定する。

音ノ木坂学院の2年生は沖縄へ修学旅行に来ていた。

「皆で海にくるのは合宿以来だね!」ことりが微笑む。

「よし!今日は思いっきり楽しむぞー!!!」穂乃果が海に向かって走り出す。

「待ってください!!!」海未も走り出す。

「あ、二人ともー!」ことりも2人を追いかける。

 

 

「元気だなーあいつら」レナが冷めた目で3人を眺める。

「家業院!沖縄なんだし人生一度の修学旅行だぞ!?もっと楽しそうな感じは無いのか」前川が言う。

「んー別に・・・。海なんて人生いつでも来れんだろ」レナが冷めた返答をする。

「ほう・・・つまりお前はいつでも女の子の水着が見れると?」少し怒り気味で言う前川。「いや、そんな訳じゃ」

「穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃんの水着は見飽きたか!!」

「んなわけねーだろ!!」

「あ、そうか・・・お前は絢瀬生徒会長推しだもんな」急に冷静になる前川。

「何の話だよ」レナも冷静な返答をする。

「別にー」拗ねだす前川。

するとレナを呼ぶ声が聞こえる。

「家業院くーん!!!こっちでスイカ割りするからきなよー!!」呼んだのはレナのクラスメイトだった。

「ああ!今行くよー!」笑顔で手を振る。

「何だよ一気に調子良くなって」前川が指摘する。

「皆と何かするのが最近楽しんだ。お前だけとバレーなんてしても何も面白くないし・・」「かぁーーー!!!!何だよ何だよ!俺はもうそっちのけですか」

「そら、お前みたいな誰から見ても間抜けな奴より、華やかな女の子とスイカ割る方が楽しいだろ?考えてみろよ・・・。こんな常に片目かくしてつい最近まで病院で歩くリハビリするために足ぷるぷる言わしてた男より、あそこで歩いてるいかにもスタイル良い女の人と食べるかき氷の方がよっぽど良いだろ」レナが前川の耳元でつぶやく。

「・・・確かに!!!!」目をカッと開く前川。

「あの人をナンパすれば上手く行くかもしれない・・・」

「でも・・・振られたら・・・」前川がしょげる。

「いいか前川・・・人生一度きりの修学旅行・・・一発花火あげて来いよ」

「うおおーーー!!!!!お姉さーーーーーん!!!!」女性の元に走って行く前川。

「ハハ、旅館で泣いてる面拝むのが楽しみだわ」そう言って笑うレナ。

 

 

 

午後19時00分 旅館 男子部屋(前川、レナのみ)。

旅館に着いた頃に予定より一週間早く台風が訪れていた。

「何だよーー明日は雨で外出禁止って・・」

「まぁ明日の夜には台風は去るだろうし大丈夫だろう。それに後4日もあるんだ。もし明日はれたとして3日目頃には早く帰りたいだの言ってるだろう」レナが言う。

「いや、この修学旅行は5日全て沖縄を巡るのが醍醐味なんだ!かぁー!!!わかってないね!家業院さん!」

「やかましいな・・・。それにお前に限ってはもう忘れられない思い出もできたじゃねーか」

「おう・・・」元気がなくなる前川。

「まさかあの女の人が外国人とはなw」

「見た目超日本人だったよな!?」

「ああwでも中国人とはな・・・。英語が理解できる人で助かったよ」

「俺だけじゃ死んでた・・・。助かったよ家業院」

「だから勉強はしとくべきだって言ってるんだ」レナがパソコンを開く。

「英語・・・人生で使わないと思っていたのに・・・」くたびれる前川。

 

 

 

前川のナンパ現場。

「おねーーさーーん!!!」勢い良くお姉さんにナンパを仕掛ける前川。

「????」日本語を理解できない反応をする女性。

「あれ?」きょとんとする前川。

すると前川の後ろに黒い影が近づく。

「俺の女に何のようだ!?(実際は中国語)」影の正体は女性の彼氏であった。

「な!?中国?韓国?わかんねー!!!」焦りだす前川。

すると女性は彼氏の元へ向かい何やら耳打ちをする。

「あ!?ナンパ!?良い度胸してんじゃねーか!」男がますますキレる。

「ーーーーーー!!!!」声にならない絶叫をあげる前川。

「Sorry, the person is my friend. I asked it to have him ask a course.

(すみません、その男は俺の友達です。俺が彼に道を尋ねるように頼んだんです。)」   レナが男に話しかける。

「What!?」男も英語で話し始める。

「I`m sorry if I made your girl friend feel scary. We lost our way and were going to hear a course. However, it was settled because I just found a map.

(あなたの彼女さんに怖い思いをさせたのならすみません。しかし、地図を見つけたので解決できました)」そう言って地図が掛かった看板を指差すレナ。

「Likewise,I`m sorry. Please do a good trip.(こちらこそごめんなさい。良い旅行にしてください)」男が笑顔で言う。

「Thank you and your girl friend. Have a good time(ありがとうございます!素晴らしい時間を堪能してください)」レナが手を振る。

カップルも笑顔で手を振り歩き出した。

 

 

 

19時10分 男子部屋。

「あーマジであの時は死ぬかと思った」前川がベッドに寝転がる。

「英語はほぼ全国共通だ。覚えといて損は無い」冷静な返答をするレナ。

「お前英語も話せるんだな・・・」

「ロシア語、英語、日本語の3つだけだ。日本は視野が狭い。英語を話せない国は日本とスペインと韓国だけ。スペイン以外の2つはただ怠惰に勉強してないからだ」

「スペインはなんで話さないんだよ」

「スペインは第2言語がフランス語だからだ」

「なーるほど・・・」

「だから俺はスペインと韓国だけは行くと戸惑う」パソコンを触りだすレナ。

「なるほど・・・英語を勉強ね・・・。やってみようかね」

「ああ、いずれ役に立つ」

「そうだな、お前あの後クラスの女の子からちやほやされてたもんな」

「別にそれはどうでも良い。英語話せてかっこいいって概念自体おかしい」

「厳しいねぇ!ってかそれ何やってんの?」パソコンを覗き込む前川。

「新曲を考えてるんだ。良いのが出来る気がするんだよな・・・」

「偉いねえ・・・何だっけ?6日後にもライブがあるんだっけ?」

「ああ、μ’sの他にもアライズ以外の東京地区予選を勝ち進んだグループも呼ばれてる」

「ファッションショーの服を着て舞台でライブするんだっけ?」

「ああ、企業からの依頼だとよ。地区予選を進んでからこういうのが多くなったな」

「そのライブも新曲やるんだろ?」

「ああ、一応な。真姫と俺で曲を考えて、歌詞も海未と一緒に考えた」

「学校で勉強して、作詞・・・なんでそんなに熱心なんだ」前川が首を傾げる。

「お前だってRPGのパーティーレベルカンストしてるじゃねーか。どうやったらそこまで熱中できるんだ」呆れるレナ。

「なんか納得できた気がする・・・・!お前にとってそれが楽しいんだな!」

「まあな。仲間のために何かするってのが楽しいんだ」

「ほえーーあの家業院さんが仲間ねー」にやける前川。

「何だよ」

「お前からそんな言葉聞くのはなんか慣れないな」

「そうか?」

「ああ、お前さ、こっちに帰ってきてから優しくなったよ。なんか雰囲気も柔らかくなった!」

「ふーん」

「無関心っすか!」

 

すると各部屋のスピーカーに連絡が入る。

『もうすぐ19時30分です。1日目食事当番の人は食堂に集まってください』

 

「おし!じゃあ俺当番だし行ってくるわ!」

「ああ。いってらっしゃい」

「おう!」そう言って前川は部屋を出て行った。

 

 

 

午後21時 女子部屋(4班 穂乃果 海未 ことり)の部屋に風呂上がりに遊びにきたレナと前川。

「二人ともいらっしゃい!」ことりが部屋をあけて出迎える。

「うす!なんか部屋広いね」前川が言う。

「そうなの?」穂乃果が気にかける。

「まぁ二人しか居ない部屋だからな。一人減るだけでも大きさは変わるよ」レナが言う。

「なるほど」前川が納得する。

「トランプでもして遊ばない?」穂乃果がトランプを取り出す。

「ババ抜きと大富豪しかわからないのですが・・・」海未が困惑する。

「じゃ、大富豪から始めようか」レナが言う。

「何か賭けてみる?」ことりが笑顔で言う。

「お!良いねことりちゃん!何を賭けよう?」前川が便乗する。

「そうだなぁ・・・じゃとりあえずジュース1本から始めようよ!」穂乃果が言う。

「とりあえずって何だ・・・?wこれから増えるのか?」レナがつっこむ。

「そのうちハードになり・・・あんなこと・・・こんなこと…ニシシシシシ」前川が笑う。「審判長!こいつ下心丸出しなので退場を命じてください」レナが海未に言う。

「前川君、ペナルティーです!罰として腕立て10回!」海未が罰則を命ずる。

「きゃーー!!!!」叫びながら腕立てを始める前川。

「それじゃ、配るね」ことりが皆にカードを配り始める。

 

 

「ほう・・・なかなか・・・」穂乃果が自分の手札を評価する。

「これは厳しいですね・・・」海未が言う。

「じゃ、ダイヤの3を持ってる人から!」前川が言う。

「俺だな。はい!」そう言って全種類の3を出す。

「え・・・・。これっていきなり革命っすか・・・」前川がきょとんとする。

「ああ、革命返しできる奴いるか?」皆に問う。

『パス・・・・』皆が諦める。

「はいよ8切り(3ペア)」レナが8を出し再び流す。

「7渡しで上がり!(2ペア)」そして残りの手札2枚を全て海未に渡す。

「はぁ!!!????お前しかまだターン来てねえのにあがり!?」

「ああ、たまたまだ。スピリチュアルやね!」レナが笑う。

「仕組んだだろ!!!」前川が言う。

「はぁ!?見てただろ?配ったのはことりだ」レナが得意げに言う。

「むむぅ〜レナ君運が良すぎるよー!」穂乃果が不満げに言う。

「すまんすまんwでもこれは今回限りだしw」そう言って笑うレナ。

 

そんなときレナのパソコンにコンタクトが掛かる。

「エリチカからだ」そう言って応答をクリックする。

「絵里ちゃん?」穂乃果が画面を覗き込む。

 

応答をクリックするレナ。テレビ通話の様だった。

「皆?旅行は楽しんでる?」エリチカが笑顔で聞いてくる。

「嫌味!?」穂乃果がふてくされる。

「え?どうかしたの?」意外な解答にきょとんとするエリチカ。

「台風が予定より早く来てな・・・。明日も旅館に待機らしい」レナが答える。

「それは災難ね・・・・。ごめんなさい穂乃果」

「いいよ!もう気にしてない!」そう言いながらほっぺを膨らませる穂乃果。

「穂乃果ちゃん怒らない!」そう言ってほっぺを突き空気を抜くことり。

「絵里、どうしたのですか?夜にコンタクトだなんて」海未が聞く。

「ああ、そうだったわね。実は今度のファッションショーの事なんだけど。2年生が帰ってくるまでのリーダーを一年生から決めるなんてどうかしら?」

「1年生から!?」穂乃果が驚く。

「ええ、3年生はもうすぐ忙しくなるし。希と私も生徒会で忙しいから。1年生がこれからは引っ張って行く存在なんじゃないかなって思ったのよ」

「なるほど。それは良い案ですね!」海未が絶賛する。

「じゃあ、リーダーは誰にする?」ことりが本題に切り込む。

「それが悩んでいるのよ・・・」エリチカが困った顔をする。

 

「凛ちゃん!凛ちゃんにしよう!」穂乃果が叫ぶ。

「凛?どうして?」エリチカが問う。

「凛ちゃんならきっと皆をまとめられて引っ張って行ってくれそうだから!」

「確かに凛なら元気パワーで乗り越えそうですね!」海見も賛成する。

「それじゃ、凛で決まりかしら」

「ああ、それで行こう」レナが後を押す。

「わかったわ!明日言ってみるわね。それじゃ、おやすみなさい!」手を振るエリチカ。

『お休みなさーい!!!!』一同手を振る。

 

「一年生がリーダーかぁ」ことりが感慨深そうに言う。

「新鮮な感じしそうだね!」前川が言う。

「うん!凛ちゃんの指導がどうなるか楽しみだね!」穂乃果が言う。

「はい!!!」海未が勢い良く返事する。

 

そこで放送が入る。

『えー・・・。各部屋に居る諸君、自室に戻りなさい。間もなく消灯の時間です。もう一度言います。各部屋に居る諸君、自室に戻りなさい。間もなく消灯の時間です』

生徒指導顧問の野太い声が鳴り響く。

 

「それじゃ、俺達は帰ろうか!行こうぜ!家業院!」前川が立ち上がる。

「ああ、ちょっと先言っててくれ」

「あーいよ!」そう言って部屋を出る前川。

 

「穂乃果、どうして凛がリーダーって言ったんだ?俺は凛の事だからきっと断ると思うんだ・・・」レナが言う。

「だからだよ!」穂乃果が自信たっぷりに言う。

「え?だから・・・・?」レナが戸惑う。

「うん!きっと凛ちゃんはずっとずっと一人で悩みを心で押さえてるんだよ。だから今回リーダーになる事で何か解決できないかなって?」穂乃果が言う。

「・・・なるほど。わかって言ってたのか」納得するレナ。

「穂乃果がそこまで考えてるなんて。正直感動です!」海未が言う。

「私もすこし驚きだよ−!」ことりが微笑む。

「もう!皆馬鹿にし過ぎだよ!」穂乃果がほっぺを膨らませる。

「はは、怒るなよw」ほっぺを突くレナ。

「むー!」拗ねる穂乃果。

「じゃ、俺も帰るよ。今日の夜に一曲完成しそうなんだ!明日にでも聞かせにくるよ!」

「え!本当!?楽しみだね!」ことりが言う。

「レナの行動力は驚かされます!」海未が驚きながら言う。

「なんかレナ君って本格的にμ’sの支えって感じだよね!」穂乃果が言う。

「うん!レナ君が居ないとこんなに早く曲は完成しないよ!」ことりもレナをほめる。

「ほめても何も出ないぞーwじゃあな!おやすみ」そう言って部屋を出る。

『おやすみなさーい!』3人が言う。

 

 

するとすぐに生徒指導顧問の声が聞こえる。

 

『ごらぁ!家業院なんでまだ女子寮に居るんだ!!!さすがの自由のお前でもこういうときは許さんぞー!!!!』

『うおっ!!!!生徒指導のゴリ山!?逃げろ!!!!』レナの声が遠くなる。

『まてー!!!家業院!!!!!!』ゴリ山の声も遠くなる。

 

「レナくん見つかっちゃったねw」ことりが笑う。

「レナは逃げたようですね」海未が部屋から顔を出しそれを眺めていた。

「レナ君ってほんとにいろいろあって面白いよね!」穂乃果が言う。

「うん!!でもずっと思ってた事があるんだ!」ことりが言う。

「なになにことりちゃん?」嬉しそうに食いつく穂乃果。

「レナ君って・・・・絵里ちゃんとぴったりじゃない!?」

『わかるぅ〜!!!!!!!』2人の声が重なる。

「だよねー!!!」ことりも盛り上がる。

 

『こら4班!!!早く寝んかぁ!!!!』

「うわぁ!!!ゴリ山先生だ!!!!」穂乃果の声と同時に皆布団に潜り込むのだった。

 

 

翌日。

午後3時半:男子部屋。μ’s2年組女子とレナと前川がそろい完成した曲(打ち込み段階)を聞く事にした。

「それじゃ、行くぞ。タイトルはまだ決まってない歌詞はこないだの海未と考えた奴を当ててみようと思ってボーカルの音も入れてみた」レナがパソコンを動かす。

「うん!聞いてみよう!」穂乃果が気を引き締める。

「ボーカルの所は俺が勝手に考えて合わせただけだから俺も少し歌ってみる」レナが言う。「はい!お願いします!」海未が言う。

「じゃ、スタート」

 

『テーテテーテー テーテテテテー (打ち込み音)

(もっともっと踊らせて みんなみんなとまらない 涙は青春のダイヤモンド 君を飾る光)』

 

「なるほど・・・!凄くいい感じじゃん!!!」穂乃果が感動する。

「すごい・・・ユニット曲も凄かったけど、今回も凄くすてき!」ことりも絶賛する。

「凄いです。二人で考えた歌詞がしっかりと調節されていて踊りも少し考えつきました!」海未が言う。

「本当か!?」レナが喜ぶ。

「ええ!こんな感じでどうでしょう?」振り付けを少しやってみせる海未。

「いいねいいね!こんなのはどうかな!?」穂乃果も振り付けをやってみせる。

「私はこんな感じを想像したよ!」ことりも案を出し始める。

 

「おい、家業院なにさらっと歌ってんだ。それに今回のドラム中々にハードじゃね?」前川が言う。

「ベースもギターもこだわってみた。でも今回一番大事なのはキーボードだ。それにドラムは同じリズムがほとんどだ。一つ極めれば行ける。初心者入門みたいなところだ」

「これが入門スカ!?」前川がドン引きする。

「ああ、これからはアライズに勝ちに行くんだ。そのためにはドンドンこだわらないと勝てない!だからこそもっと俺達が高見を目指すんだ」

「・・・負けたよwお前動き出したら止まらねーのな!」前川が笑う。

「ああ、父親に似てな」笑ってみせるレナ。

「なんだよそれw」

「『一つの目標』に全力で挑む。それが歳氏の教えてくれた事。愛すべき物に全霊を尽くす事が大事だって」

「なるほど・・・。ちょっと今日一日聞き込むわこれ!イメトレしとくよ!」

「ああ!真姫にも伝えとかないとな」

「そうだなー!ってかお前は弾けるのかよこれ」

「ああ、弾く分には問題は無いよ」

「さすがだなぁ・・・」

 

するとドアのノックする音が聞こえる。

「はーい!どうぞー!!!」前川が叫ぶ。

「すまんなー」2組の担任が入ってくる。

「先生どうしたのー?」穂乃果が不思議そうな顔をする。

「ああー・・・実は・・・。あと5日は帰れないらしい・・・」申し訳なさそうに言う先生。

『え!?帰れない!????』みんなの声が揃う。

「それって・・・つまり・・・」海未が言葉を詰まらせる。

「ライブに間に合わない・・・・」穂乃果が代弁する。

「それじゃ・・・今度のファッションショーは6人!?」ことりが驚く。

「ああ、どうやら台風がこのまま東京の方まであがって行くらしいんだ・・・。だからこっちは大丈夫でもあっちの着陸の許可が出ないらしくてな・・・」

「なるほど・・・・。これはチャンスだ」レナが言う。

「え?チャンス!?」穂乃果が聞く。

「ああ、チャンスだ。俺達が帰れないってことは確実に凛がリーダーになる。今回のこのショーで凛はどれだけ成長できるか。良い機会じゃ無いか?」

「なるほど・・・」ことりが納得する。

「悔やんでも仕方は無いですし・・・。皆の頑張りが実る事を祈るしかありませんね」海未が微笑む。

「凛だけじゃなく1年全員の成長の機会になるな」

「そうだね!きっと皆ならやり遂げてくれるね!」

「じゃあ皆が頑張ってる間に私たちも振り付け考えよう!」ことりが言う。

「そうですね!私たちだけのんびりしていられません!」海未にも気合いが入る。

「相変わらずポジティブだよなー」前川が言う。

「それは今に始まった事じゃないだろ」レナが笑う。

「それじゃ、私たちはもっと考えるために部屋に戻るね!」穂乃果が言う。

「ああ、これ渡しとくよ。音源をコピーしたCDだ」そう言ってCDを差し出すレナ。

「ありがとうございます!ついでに衣装も考えてみませんか?」海未が提案する。

「今日の一日でだいぶ完成に近づきそうだね!」ことりが微笑む。

「じゃ、前川君、レナ君後でね!」穂乃果が手を振り3人とも部屋を出て行った。

 

「やっぱアイドル活動が好きなんだな」前川が腕を組みうなずく。

「ああ、あいつ達はアイドル活動だけじゃなく他にもいっぱい好きな物がある」

「もっと・・・・?何だよそれ」前川が不思議そうに聞く。

「何故μ’sを結成したのか?なんてのは代表的な物だな」

「なるほど・・・学校ね・・・」感心する前川。

「アライズとの対決は12月・・・。まだ1ヶ月以上ある。この調子ならもっともっと上は狙えるな」レナが笑って言う。

「とりあえず今回は凛ちゃんが頑張らないとな!」

「ああ、期待してる」

 

 

 

修学旅行3日目 午後20時00分 男子寮。

前川はクラスの女子に用があるらしく部屋にはレナだけが残っていた。

「暇だな・・・。一人って」そうつぶやいても誰からの返答も無い。

「ずっとこれが普通だったのになー」

しばらく続く沈黙。

「そうだ。凛に電話しとかないとな」そう言って凛にコンタクトを送る。

 

『にゃー!!!にゃ!にゃ!にゃ!!レナ君のバカー!!!』夢中で自分を叱る声が鳴り響く。

「うっせーー!!!何だよ急に!」レナが耳を押さえながら言う。

「凛がリーダーなんて無理に決まってるニャ!!!急に絵里ちゃんから言われて困ったんだから!」凛は少し怒り気味だった。

「でも凛が良いって言ったのは俺だけじゃなく皆だ。前川もそれが良いって言ってた」

「前川君も・・・?」凛がおとなしくなる。

「ああ。凛が皆をまとめるのに向いてると思ったからそう言ったんだ」

「うーん・・・。本当?」

「ああ、穂乃果が瞬間的に凛の名前を挙げたんだ」

「そうなんだ・・・。でも凛自信無いよ・・・」凛が落ち込む。

「それは誰がそう言われてもそうなるだろう」

「凛よりかよちんの方がアイドルっぽいし。真姫ちゃんの方が歌はうまいよ?何より2人の方が『女の子らしい』よ・・・」

「それは違うな・・・」きっぱりと言うレナ。

「え?」

「どっかに猛烈なお前のファンが居るんだ」笑ってみせるレナ。

「誰・・・?」凛が聞いてくる。

「それはそのときのお楽しみだな」

「でも・・・」

「やめるのか・・・?」真剣な声色になるレナ。

「え・・・それは・・・」戸惑う凛。

「皆が凛を選んだんだ。それなのに凛がやめるとなると皆のモチベーションも下がるだろう。それに何よりやめた後に後悔するのは自分だぞ?」

「後悔・・・」

「皆は凛が引っ張って行ってくれると思ってるんだ。いや、引っ張って欲しいんだ」

「そうだよね・・・。凛頑張ってみる!!!」元気になる凛。

「ああ、大丈夫だな!明日そっちに企画会社からセンターが着るドレスが届くらしい」

「わかったニャ!!!」凛に気合いが入ったようだ。

「じゃ、今日はおやすみ」

「おやすみニャ!!!」そう言ってコンタクトが切れる。

 

(これで大丈夫だろう・・・。)

 

 

 

翌日 午後20時 女子寮4班 相変わらず5人が揃っていた。

「今日は晴れて良かったね!!沖縄のお土産いっぱい買っちゃった!」穂乃果がお土産を眺める。

「穂乃果は食べ物が多いですね・・・」少し呆れ気味に言う。

「えへへ・・・。おいしそうな物ばっかりだったもん」

「そう言えば希ちゃんの言ってた物ってあった?」ことりが皆に聞く。

「無かったよな・・・」前川が言う。

「『野生のちんすこう』だよな」レナが言う。

「ちんすこうは食べ物ですよね・・・?」海未が確かめる。

「もしや・・・シーサーの事か?」レナが推測を口にする。

「なるほど・・・野生のシーサーだとしても大問題だぞ・・・?」前川が神妙に言う。

「確かに・・・。たとえ野生のシーサーが居たとしても持って帰ると国レベルの事件になりそうですね・・・」海未が頭を抱える。

「お土産屋さんにシーサーが売ってたからそれでいいかな?」穂乃果が案を出す。

「いいんじゃないかな?」ことりが苦笑いしながら言う。

「それ以外方法は無いもんな」レナが言う。

「そうだな・・・。野生のシーサーは俺も見てみたいけど・・・」前川が言う。

「もしかしら希にはスピリチュアルなパワーでシーサーが見えてるのかもしれないですね」海未が笑う。

「割とありそうで怖いんだが・・・」レナが無理矢理笑顔を作る。

 

するとレナのパソコンにコンタクトが掛かる。

「ん?凛からだ」そう言って応答をクリックする。

『レナ君・・・ごめんなさい!』いきなりの謝罪で始まる。

「いきなりどうしたんだよ・・・」

『実は・・・。今日ドレスが届いたんだけど・・・。いざ目の前にしたら自信がなくなっちゃって・・・。かよちんに押し付けちゃったの・・・。』凄く後悔した様な声だった。

「・・・それで良いのか?」レナが聞く。

『わからない。でもあのドレスは間違いなく凛より他のこの方が似合うんだもん』

「皆はどう思ってるんだろうな」

「凛ちゃんにも似合うと思うんだけどなぁ・・・」穂乃果が言う。

『そんな事無いよ・・・』

 

「なら・・・。花陽がドレスを着てセンターをやるのでいいんだな?」

『うん・・・。凛なんかよりもっと女の子っぽいこの方がドレスも着て欲しいと思うんだ・・・』

 

 

 

 

「そんな事無い!!!」前川が急に叫ぶ。

『前川君?』

「凛ちゃんは女の子だ!誰がなんと言おうが俺は凛ちゃんは女の子だと思ってる。少なくとも俺は!凛ちゃんが一番好きだ!初めて見たときから可愛いと思ってた!ドレスを着る凛ちゃんなんて想像しただけで可愛いってわかる!!!誰が否定しても俺は君のファンだ!一推しだ!μ’sの誰よりも応援してる!!!だからその後ろめたい凛ちゃんなんて見たくないんだ!!!!」

『前川君・・・・』

「な?言ったろ?お前の事が大好きな強烈なファンが居るって」

「前川君が凛推しなのは前から知ってましたけどね」海未が笑う。

『でも、もうかよちんに合わせてドレスのサイズも変えちゃったし・・・』

「凛ちゃんはドレスを着てみたい・・・?」ことりが聞く。

『うん・・・でも!でもダメだよ!凛は昔からそんなの着ちゃダメなの』

「誰が決めたんだよそんなこと」レナが言う。

『ごめんなさい!今日はもう寝るね。おやすみなさい』そう言って無理矢理会話を切り上げコンタクトを切る凛。

 

「どうしてあんな事を言うんだろう・・・」穂乃果が言う。

「昔、同級生の男の子から髪が短い子がスカートをはいているって事でからかわれたらしい・・・。そこからトラウマになったみたいだな」レナが言う。

「何だよ・・。そんなのゆるせねぇ・・・」前川が怒り気味で言う。

「まぁ、今は俺達には何も出来ない。今回限りは凛次第だ・・・」レナが案外さっぱりした声で言う。

「レナ・・・」海未がつぶやく。

「仕方ないだろ・・・。『俺達』じゃ何も出来ない」

「そっか・・・!向こうのメンバーがどうするかなんだね!」ことりが気付いて微笑む。

「なるほど!じゃあ早速絵里ちゃんに電話だ!!!!」穂乃果がケータイを取り出す。

「いや。今はやめておこう」レナが言う。

「どうして?」穂乃果が聞く。

「今回は他のメンバーが行動するのを待つんだ。俺達の力じゃなく、あいつらの力で乗り切る事に意味があるんだと思う」

「確かに!強制的に凛ちゃんにドレス着ろって言っても意味が無いもんな」前川が納得する。

「そうですね・・・。今回は私たちは祈る事しか出来ないですね」海未も納得して落ち着き始める。

「なんだかそわそわして落ち着かないよー!!!!!」穂乃果が寝転びながら手を振り回す。

「穂乃果ちゃん!ダメですよ?」ことりが頭をなでる。

「むうーー!!!」ふてくされる穂乃果であった。

 

 

午後23時 消灯後男子寮。前川が寝付けないので付き合ってやるレナ。

「なぁ、今日の凛ちゃんに言った事ってちょっとまずかったかな?」前川が心配そうに言う。

「何だよまずいって」済ました声で返答するレナ。

「なんか、きつく言っちゃったから嫌われるとか・・・」

「無いだろう・・・。それにあれくらいのインパクトがあると返って切り替えやすくなるもんだ」

「そうかぁ・・・。嫌われてない事を祈るよ」

「嫌われても別に関係無いだろう」

「なっ!お前は俺にとって凛ちゃんがどんだけ大切な存在かわかってないだろ!」

「知らねーよんなこと。例えお前が凛の事を好きでもアイドルだぞ?」

「わかってるよ!だからこそ高嶺の花なんだよ」

「その間感覚は俺にはわかんねーわ」レナが寝転ぶ方向を変える。

 

「お前にとって大切な人は居ないのかよ」前川が急に話をレナに振る。

「はぁ?何だよ急に」

「真剣に綾瀬生徒会長の事はどう思うんだよ」

「別に・・・。どう思うも何もねーよ」

「親友だろ?少なくともμ’sの中でも特別な存在だろ?」

「んー以外とそう言うのは無いかもなぁ」

「なんでなんだよ。日本に来た時なんてあんだけエリチカって言ってたのに」

「俺もエリチカも今μ’sが大好きなんだよ。だから恋愛とか俺がどうだとか向こうも特別視はしていないはずだ」

「果たしてそうなのかねぇ」

「それに俺はエリチカと付き合うために転校した訳じゃない。叔母さまに頼まれてここに来たんだ」

「まだそんな事言ってるのか・・・。素直になれよ!」

「素直になってこれだ。皆とアイドル活動の高見を目指す。今はそれが俺のやりたい事。皆のやりたい事だ」

「お固いねぇ・・・・。お前もっともっと真剣に恋愛方面考えた方がいいよ。将来とか」

「将来か・・・。何も考えてないな・・・」

「やっぱり・・・何も考えてないんだ」予想があたった事で少しにやける前川。

「そう言うお前は何か考えてるのか?」

「うーん・・・。はっきりはしてない」

「何だよそれ。お前も人の事言えねーな」

「まぁwでも俺はお前とは違って、もっと視野を広げていろんな事を体験するんだ」

「視野を広げる・・・か。なるほど・・・。やってみるよ今度」

「おっ!乗り気ですか!!!!」

「今度な・・・」

少し想像と違った反応を見せるレナに笑う前川だった。

 

 

翌日

 午後19時20分 女子寮4班 いつもの5人でトランプをする中、穂乃果のケータイがなった。 

「花陽ちゃんからだ!」穂乃果がケータイを取り出し言う。

「何でしょうか・・・?」海未が不思議そうな顔をする。

 

「もしもし?花陽ちゃんどうしたの?」スピーカーに切り替える穂乃果。

『穂乃果ちゃん?実は昨日凛ちゃんがドレスを着たくないって言って・・・。私が着る事になったの」

「知ってるよ!昨日凛ちゃんがレナ君に電話かけてたからね」

『そうなの!?・・・でも私それじゃ納得いかなくて・・・。でもどうしたら良いかな・・って思って。穂乃果ちゃんならどうする?」だいぶ落ち込んだ様子だった。

ことり達はあえて口を挟まなかった。

「花陽ちゃんはどうしたい?」穂乃果が質問に質問を重ねる。

『え!?』

「穂乃果じゃなく、花陽ちゃんはどうしたいかだよ!穂乃果は花陽ちゃんじゃないでしょ?」

『うん・・・』

「それで花陽ちゃんはどうしたいの?」

『凛ちゃんにドレスを着てもらってセンターで踊って欲しい・・・。女の子っぽくないって言ってる凛ちゃんに自信を持って欲しい!』

「なら、答えはそうなんじゃない?」

『え?』

「答えはそうだよ。答えは凛ちゃんがドレスを着てセンターで踊って自信をつける!」

『でも・・・どうしたら良いかわかんないよ』

「衣装をすり替えちゃえ!」ことりが急に口を挟む。

『でも衣装はもう採寸をはかり直して私のサイズに変えちゃったの』

「そうなのか・・・」前川が困った顔をする。

「問題ないぞ花陽」レナが言う。

『どうして?』意外そうな反応をする花陽。

 

「考えろ花陽。身長はそんなに変わらないだろう?」

「うん・・・。凛ちゃんと私はそんなに変わらないよ』

「後は胸だけだろ?凛はにことか海未と同じ貧乳なんだから胸のひもを引っ張るだけでいいんだ」

「なっ!レナ!?貧・・・。酷いです!」海未がレナに顔を近づける。

「うおっ!急に何だよ!あぶねーな!」

「貧乳とは何ですか!?私だって頑張って牛乳とか、腕立て伏せを頑張ってやっているんですよ!?」

「海未ちゃん・・・。そうなんだ」ことりが苦笑いする。

「でも結果的には貧乳だろう?」レナが言う。

「もう!レナなんて知りません!」そっぽを向く海未。

「もう!二人とも!そんな事言ってる場合じゃないよ!」穂乃果が注意する。

『あははははははは』花陽の笑う声が聞こえる。

「花陽ちゃん?」穂乃果が気にかける。

『面白いなって!なんか元気出ちゃった!ありがとう!皆!楽しい旅行を邪魔してごめんなさい!』すっかり明るい雰囲気を出す花陽。

「これでいいのでしょうか・・・?」海未がきょとんとする。

「良いか花陽、明日のコンサートは凛やお前にとって大切な日だ」レナが言う。

『はい!』

「頑張れ!」

「頑張ってね!」穂乃果も後に続いて言う。

『ありがとうございました!では!』そう言って電話が切れる。

 

「これで後は花陽ちゃんの頑張り次第だね!」穂乃果が言う。

「はい!しかし・・・・。レナ?覚悟は良いですか?」海未がレナを睨む。

「なっ!もう良いだろう?」しかめ面をみせるレナ。

『今夜の夕食当番の人は今すぐ食堂に集まってください』放送が入る。

「・・・私ですね・・・。仕方ありません。レナ、その代わり後日何らかのペナルティです!」海未がそう言い残し部屋を出て行った。

 

「ハラショー・・・。そんな怒る事かね・・・」レナが言う。

「お前あれは重罪だぞ・・・」前川が言う。

「そうだよレナ君!海未ちゃんは貧乳を気にしてるんだからね!』穂乃果が言う。

「穂乃果ちゃんフォローになってない・・・」ことりが笑う。

「後でちゃんと謝っとくか・・・」ため息をつく。

 

 

夕飯を済ませ風呂を終えたレナは一人星が満面に広がる夜空を見るために浜辺に出ていた。そこに海未がやってくる。

「何をしているのですか?」海未がレナに訪ねる。

「台風の後は星がよく見えるんだ・・・・。」そう言って目を閉じる。

 

しばらくした後レナが目を開ける。

「綺麗だろ?」

「はい!とても綺麗です!」

「こういう満面の星空にいつも祈りごとをするんだ」

「祈りごと・・・ですか?」

「ああ。今回は『明日のライブが皆にとって最高のライブになりますように』って」

「良いですね!私も祈ります!」

二人は目を閉じてしばらくの間星空に祈りを捧げるのだった。

 

「レナはやはり皆の事が好きなのですね」海未が微笑む。

「んーそう言われるとなんか恥ずかしいな」照れくさそうに頭をかくレナ。

「初めて出会ったときは穂乃果の下敷きになった時でしたね」

「そう言えば・・・。あの時が初めてか」懐かしそうに感心するレナ。

「あの時はこんなに話をする関係になるとは思っていませんでした」

「確かに。でももっと驚いてるのは俺の方だ。エリチカをアイドルに入れる事を目標に動いて、そのアイドルの始まりのメンバーに海未がいた。その事が既に驚きだったんだ」

「確かに・・・。穂乃果が言わないと決して踏み込む事の無い世界でした。しかし今こうして皆と曲の事を考えたり、仲間と活動する事の楽しさがわかってきたんです」

「それは俺も同じだよ」

「レナとこうして話せているのもμ’sが無ければあり得ない事でした。だからこそ、μ’sには感謝しても仕切れないんです」

「俺もそうだ。皆の為にやるってこともあるけど、皆との出会いに感謝して神様にお礼をしてるんだ」

「明日のコンサートに行けない理由も1年生の成長が必要だと神様が知らせてくれたのではないでしょうか?」

「そう言われると納得も行くな。きっと無効では凛は一人で悩み、花陽も明日のために意気込んでるだろう。そんな複雑な状況でも乗り越えられる。そう祈ってる」

「はい・・・。私もです!・・・いえ、皆そう祈ってます!」

 

そして再び目を閉じるレナ。

「何を祈っているのですか?」海未が横顔を眺め言う。

「この無謀な賭けに勝てますようにって祈ったんだ」

「無謀な賭け?」

「ラブライブを優勝する事だ」

「・・・レナ、それは違います」急に誇らしげな顔をする海未。

「え?」

「無謀ではありません。きっと・・・いえ絶対に勝ちに行きます」

「海未・・・」微笑むレナ。

「良いですか?明日は私とデートです!」

「はぁ?いきなりなんだよ?」

「覚えていますか?賭けの事を」

「賭け・・・。あ!飯をおごるんだったな!」

「そうです!レナがいつ誘ってくるのかと期待していましたがその表情だと忘れていたようですね」

「すまん・・・」

「さっきの失礼な発言と忘れていたペナルティとして明日一日私とデートです!」

「・・・お易い御用だな!」

「楽しみにしていますよ!生搾りシークワーサージュース!」二人は旅館に戻って行った。

 

 

 

翌日(修学旅行最終日) 女子寮4班 荷物をまとめて大広間に向かう前に3人が話していた。

「え!?海未ちゃん午前はレナ君とデート?」ことりが驚く。

「はい、ですので14時30分から凛達のライブですので14時にここで会いましょう」海未が言う。

「どうしてペナルティがデートなの?付き合ってるとか!?」穂乃果が言う。

「そんなことはあり得ません!ましてや旅行の夜にレナは絵里とお似合いだと言う話をしたじゃないですか!」全力で否定する。

「冗談だよ!でもどうして?」穂乃果が理由を聞く。

「作詞の事やいろいろと聞きたい事があるので」

「なるほど・・・あくまでもμ’sの事を考えるデートかぁ」ことりが納得する。

 

『えー女子2班、4班、男子1班用意ができ次第大広間に集合しなさい』

舗装が入る。

 

「放送以外の班はもう集合しているのですね。行きましょうか」海未が荷物を持ち立ち上がる。

「うん!最後の旅行だもんね!ことりちゃん、一緒に生搾りシークワーサージュース飲みに行かない?」

「いいよ!それから、首里城も見てみたいな!」

「いいねいいね!見に行こう!」穂乃果とことりが元気に歩き出す。

「海未ちゃんがデート終わってから見に行くのはどう?」ことりが言う。

「いえ、私はもう見たので大丈夫です」

「え?いつの間に見たの?」穂乃果が驚く。

「4日目です。早く目が覚めたので散歩がてらに行ってきました」

「ここから首里城まで4キロだよ?散歩ってレベルなの?」穂乃果が言う。

「早く目覚めたって・・・。私たちも7時には起きてたよね・・・?起きたときに海未ちゃんが部屋に居たって事は・・・。凄く早い時間だね」ことりが言う。

「4時過ぎでしたね」

『ハラショー・・・』二人がつぶやいた。

 

「さぁ、荷物を置いて出発だー!!!!」穂乃果がことりの手を引く。

「海未ちゃんも楽しんでね!」ことりが手を振る。

「はい!ありがとうございます!14時にここですよーーー」遠くに声をかける。

 

「お待たせ!前川が前日に用意してなくてさ・・・。ゴリ山にはキレられるし朝から散々だ」レナが海未の元にやってきた。

「前川君らしいですね。では、行きましょうか!」微笑む海未。

「おう!」

 

11時30分 喫茶店。海未とレナは景色がよく見えるオープンな席に座った。

「凄く見晴らしが良いですね!」海未が海を見て言う。

「そうだなぁ。海は少し懐かしく思うよ」レナも海を見ながら言う。

「懐かしい?」海未がレナを見問う。

「ああ、俺がロシアに居た頃、エリチカが居なくなった後本当に抜け殻の様な生活をしてた。今まで支えだった物がなくなったんだ。でも海を眺めると世界が大きく感じて、自分の悩みがちっぽけに思えたんだ。よくある話だよな」笑ってみせるレナ。

「絵里が大切な存在だった証拠ですね」

「中学のときは一人で日本に行く事も出来ない事に嫌気がさしてた。それも海を見ると忘れる事が出来たんだ」

「なるほど・・・。レナにとって海は無くては生きて行けなかったかもしれない物だったのですね」

「ああ、でもこの海をずっとたどれば何処にだって通じてる。そう思うと近くてすぐに会える気がしたんだよ」

「その夢が叶って、今はもっといい関係になっている。素晴らしい事ですね!」

「そうだな。きっとこれもμ’sの力なんだよ」

「μ’sの力?」海未が首を傾げる。

「ああ、こんなに俺が夢中になって、皆が真剣に取り組む事に魅力を感じる。ファンの皆も必死になって応援してくれる。これはきっとファンや俺たちがμ’sの力に引き寄せられてるんだ」

「それは穂乃果の力かもしれないですね」海未が笑う。

「穂乃果?」次はレナが首を傾げる。

「昔からそうなんです。穂乃果は無茶を言って結果的にはいい方向に進めてくれる。今回はその無茶がとても長い旅なんだと思うんです」

「長い旅か・・・」

「はい、今までは1日や2日で終わる無茶ばかりでした。今回は規模も形も大きく違います。だからこそ、穂乃果の力が全体に広がって皆が着いてきてくれるのではないでしょうか」

「なるほど・・・。わかる気もするな」

 

「お待たせいたしました。生搾りシークワーサージュースです!」笑顔の店員がジュースを置いて去って行く。

 

「これが生搾りシークワーサージュースですか・・・」案外透明な色と知り驚く海未。

「見た目が緑の物だからな・・・。少し意外だな」

「では飲んでみましょう・・・」そう言ってストローをくわえジュースを飲む。

すると海未が再び驚く顔をする。

「・・・どうだ?」レナが心配そうな顔をして聞く。

「・・・おいしいです!!!!凄くさわやかですっきりです!!!」海未が笑顔になる。

「本当か?」そう言ってレナもジュースを飲んでみる。

「どうですか・・・?」海未が上目遣いで訪ねて来る。

「おいしい!」レナの表情がパッと明るくなる。

「おいしいですよね!!!!」海未もパッと明るくなる。

「ああ!これはいける!」

「飲みにきてよかったです!!」

「俺もだよ!ありがとう海未!」

「いえ、私こそ礼を言いたいです。一緒に来てくれてありがとうございます!」

「でも、どうしてデートなんて考えたんだ?」

「実は、最近また歌詞を書くのが行き詰まってしまって・・・」

「そっか・・・」少しうつむくレナ。

「はい・・。アライズに勝つためにはどのような曲が良いかと考えると進まなくて」

「なるほど・・・。でも俺はそんな事を考えないな」

「え?アライズの事は考えていないんですか?」

「ああ、アライズとの対決はもう少し考えてから作ろうと思ってるんだ」

「では旅館で聞かせてもらった曲はアライズに大してではないのですか?」

「ああ、俺はもっともっとμ’sの曲を増やしたい。もっとライブをしたい。ラブライブが全てじゃ無いって思ってる」

「・・・。確かにラブライブにとらわれすぎたかもしれないです」

「ポイントは皆がどんな風に踊ってどんな風に歌うかを考えるとあふれてくると思うんだ」「どんな風に・・・ですか」

「考えてみるとアライズが『ススメ→トゥモロウ』を歌ってる姿は笑えないか?」

「・・・。確かにそれは面白いです!」少し想像してから笑う海未。

「μ’sにしか出来ない曲を作る。皆が歌って踊れる曲は受けがいいかもしれない。でもそれじゃμ‘sの魅力がなくなる」

「そうですね!アライズの曲を私たちが踊るのも考えられないですし」

「そう。結論はラブライブに勝つためじゃなく。μ’sが輝く曲を作る事だ。μ’sに対する思いを書けばいいんだ」

「・・・納得がいきました!今なら歌詞が書ける気がします!」

「じゃ、今書いてみるか?」そう言ってノートを取り出すレナ。

「今から・・・ですか?」

「ああ、今から書いてみると良い」

「いいんですか?退屈になりませんか?」

「それなら、海のそばに行っても良いか?」

「はい!構いません!」

「今なら俺も少し歌詞が書ける気がする」

「それでは向かいましょうか!」

 

2人は浜辺に足を運んだ。

 

 

13時00分 浜辺で二人は一言も話さずノートに向き合っていた。

「出来ました!」海未がノートを持ち上げる。

「俺も丁度出来た!」互いにノートを交換する。

「まだ、曲のリズムは思いつかないですけど・・・」

「俺は想像できたぞ」

「では、少し歌えますか?」

「ああ、行けるよ」

「では、歌ってみてください!」

「ちょっとだけだぞ」仕方なくといった顔をする。

 

『ため息の渚 ひとりきり 繰り返すのは 懐かしい笑顔 〜

       〜もう一度だけ会えればいいのに 忘れたくない青い珊瑚礁』

 

「少し切ないけどすてきな曲ですね!!!!」

「少し・・・あの時の事を思い出して書いてみたんだ。海を見るとあの時を思い出してな」「なるほど・・・・。いい事を考えました!」

「ん?なんだ?」

「この曲、BiBiの曲にしませんか?」

「BiBiに!?」意外な提案に驚くレナ。

「はい!この曲は絵里に歌って欲しいです!」

「μ’sでも歌えるだろう?」

「この曲はささやかなレナの思いが入った曲です!だから絵里が歌うべきです!」

「・・・うーん。でもそれをエリチカに言う訳には行かないだろう」

「それは私たち2人の秘密です!デートをした二人だけの思い出です!」

「なるほど・・・。二人の思い出か」

「はい!誰の知らない思い出です!」

「こんな事でいいのか?二人お揃いのキーホルダーとか・・・」

「いえ、そのような物は良いです。私はレナとはお付き合いもしていませんし。何より絵里と上手く行って欲しいです」素直に物を言う海未。

「エリチカと?前川も同じ事言ってたな」

「絵里の事を何とも思わないのですか?」

「もちろんエリチカの事は大好きだよ。でも今はエリチカもμ’sの事を一番に考えてるんだ。だから俺もμ’sの事を考えられる。俺もμ’sを応援したいんだ」

「絵里がしたい事を応援するという事ですか・・・」

「そう言う事。俺は何のために日本来た?エリチカの力になるためだ」

「確かにそうですね・・・・」

「だから俺はエリチカのそばで応援できるだけでいいんだ」

「絵里の事は好きですか?」

「ああ、ずっとずっと前から大好きだよ?誰にも負けないくらいにな!ほら、そろそろ行こうぜ?」笑って立ち上がるレナ。

「良かったです!レナは絵里が好きという事がわかって」海未も立ち上がる。

「じゃ無かったらここには居ない」歩き出す二人。

 

「私、ずっと負い目を感じてたんです」話題を変える海未。

「負い目?」

「はい。皆可愛いくてスタイルも良くてアイドルらしいじゃないですか?私は皆に頭が固いなど言われるたちなので本当にμ’sに居ていいのかと・・・」

「今は?そう思ってるのか?」

「はい・・・。たまに」

「馬鹿だなぁ。俺は初めて穂乃果、ことり、海未に会った時3人の中で一番可愛いと思ったけどな」

「え?穂乃果が階段から落ちたときですか?」

「ああ、一番綺麗で可愛いと思った。知り合いにも謙虚に敬語を話してる様だったしな。それに穂乃果はいきなり俺に降ってきた印象しか無いし。ことりは俺じゃなく穂乃果だけを心配して前川に挨拶するだけだったしな。唯一俺を気にかけてくれたのが海未だったんだ」

「そうでしたっけ?」海未が笑顔になっていた。

「ああ。前川はそんとき穂乃果推しだったみたいだけど、俺は海未が良かったって前川には言ってたよ。いわば今μ’sで2推しってとこだな」笑ってみせるレナ。

「2推し・・・ですか」

「ああ、一推しはもちろんエリチカな。さすがの海未でもエリチカには叶わないよ」

「・・・。そんなのはじめからわかってますよ。勝てる気もしないです!」尚更笑顔になる海未。

「こんな事言うの恥ずかしいな・・・」照れくさそうに視線をそらす。

「ダメです!こっちを見てください!ペナルティですよ!」そう言ってレナの顔をぐいっと自分の方に向ける。

「レナの存在はアイドル業界では結構知れ渡ってます。そんな人の書いてくれる曲を歌える事を幸せに思います。これからもよろしくお願いしますね!」

「・・・・おう」赤面するレナ。

「デートらしい事を少しだけしましょうか」

「え?」

するとレナの手を握る海未。

「旅館までこうして行きましょう」そう言って海未が歩き出す。

「・・・ああ」赤面し続けるレナ。

 

(妙に積極的だな・・・。なんか調子狂うな・・・)

 

(前川君との大富豪の賭けに負けたペナルティ・・・。恥ずかしすぎです!!!)

 

 

午後14時20分 旅館食堂バルコニー。5人が合流しまもなく始まる凛達のライブの生配信を見ようとしていた。

 

「あと10分で始まるね!」ことりがそわそわとケータイで時間を確かめる。

「ことりちゃん落ち着いてよ〜」そう言いながら穂乃果もそわそわしていた。

「2人ともずっとこんな感じなんだよ」前川が笑いながら言う。

「そうなのか?まぁ何となく想像はつくけど・・・」レナが笑う。

「・・・」海未がずっとうつむいていた。

「どうかしたか?海未」レナが海未の顔を覗き込む。

「い、いい、いえ、何も・・・・何もありません!」よく見ると海未は赤面していた。

「さては海未ちゃんデートで何かあったな!?」前川が海未をからかう。

「っ!!!?やめてください!!!あーーーー!!」海未が頭を抱える。

「海未ちゃんがつぶれちゃった!!!」穂乃果が海未を見て驚く。

「レナ君、海未ちゃんと何があったの?」ことりがニヤニヤしながら聞いてくる。

「いや、別に・・・・」そっぽを向くレナ。

「さては・・・手をつないだとか・・・?」前川がわかったかのように言ってきた。

「はぁぁぁぁぁぁ!!!前川君意地悪です!!!」海未が前川を指差す。

「へっへーん!!大当たり!」

 

「なんで前川が知ってるんだ?」

「実は昨日の夜浜辺から帰ってきたときに海未ちゃんがデートの事を教えてくれたんだ。そこで大富豪をして俺が勝てばデートで手を繋ぐ。もし俺が負ければ全員に飯をおごるという賭けをしたんだ。それで俺が勝ったってわけよ!」自信満々に言う前川。

 

「ほう・・・それで海未の心を遊んだと・・・」レナの声色が変わる。

「え・・・・?」前川がヤバいという顔をする。

「海未が真剣に俺に相談があったと言うのにそれを知らずにおもしろいという事だけで遊んだと・・・」

「そんな怒らずに!ね?ね?」前川がレナの肩をつかむ。

しかしレナは冷たい眼差しで前川を見る。

「・・・・人を殺す目だ・・・!」前川がレナにビビる。

「覚悟はいいか?」ボソッとつぶやくレナ。

「ひぃ・・・・・」

スッパーンッ!!!!!!!前川の頭を思い切りしばくレナ。

「お許しを・・・・」前川が机に倒れ込む。

「当然の報いだ」

「レナ・・・ありがとうございます」海未が礼を言う。

「ああ、こいつの言う事は基本耳にしない方が良い」

「あぁ・・・・あぁ・・・・」もだえる前川。

 

「そろそろ始まるみたいだよ!」ことりが言う。

皆がことりのケータイを囲んで見る。

すると画面の中央にドレスを着た凛が現れる。会場の観客が次々に可愛いと叫ぶ声が聞こえる。

「凛ちゃんがドレスを着てる!花陽ちゃんの作戦が成功したんだ!」前川がガッツを決める。

「やったね!!!!」穂乃果も喜ぶ。

 

『今回は台風の影響で3人のメンバーと支えの1人がこちらに来られませんでした。でも私たちは皆さんに精一杯魅力を伝えたいと思います!』凛がMCを勤める。

すると拍手が起こる。5人のメンバーがタキシードで現れる。

 

「タキシードだ!!!」ことりのテンションがあがる。

「絵里ちゃんと真姫ちゃんのタキシードかっこいいね!!!」穂乃果が言う。

「レナ、絵里のタキシード姿はどうですか?」海見がボソッとつぶやく。

「お、おう。綺麗・・・・だな・・・」照れながら言う。

「フォーーーー!!!」前川が謎の奇声を上げる。

「うっせーな!黙ってみろよ!」

「サーセン・・・」黙って椅子に座りなおす前川。

 

『それでは聞いてください! 『Love wing bell』』皆が声を揃えて言う。

 

『だからねあげるよ元気 そのままの笑顔で 歌おう歌おう あげるよ元気 

 悩まないで 夢を見よう 大好きはたいせつなんだ 素晴らしいことできる

 生まれ変わろう 次のステージ 探しに行こう さぁ明日はどんな私?

           〜Love wing… love bell〜            』

 

「凄く綺麗だったね!大成功だ!」穂乃果が言う。

「凄く魅力的でした!」海身が絶賛する。

「今回は6人だから良かったんだと思うな!」ことりが言う。

「これはいい成長になったんじゃないか?」レナが言う。

「不安はあったけど皆なら成し遂げられるんだな」前川がしみじみと言う。

 

しばらくして皆のケータイがなる。

『大成功ダニャ!!!!』凛からのメールで添付された写真には5人がドレスを着た凛に寄り添っていた。

 

「良かった!凛ちゃんの悩みも消えたみたいで良かったな!」穂乃果が言う。

「ああ、本当に大成功だ!後は帰るだけだな」レナが言う。

「レッツゴーー!!!!」穂乃果が走って行き皆も走り出した。

 

 

 

10月24日 放課後屋上。凛以外のメンバーが揃っていた。

「野生のちんすこう!!!!」希がシーサーの置物を抱きしめる。

「合ってたんだ・・・・」ことりが苦笑いする。

「合ってたなら良かった・・・」レナも苦笑いする。

 

「5人ともお土産ありがとう」真姫が礼を言う。

「ううん!たいした物あげれなくてごめんね!」穂乃果が言う。

「気持ちがこもっていれば嬉しいわ」エリチカが微笑む。

 

するとそこに凛が現れる。

「にゃーん!にゃーん!にゃーーーん!!!練習着もスカートにしてみたにゃ!!!」元気いっぱいの凛が跳ねる。

「凛ちゃん可愛いよ!!!スカートの凛ちゃんは尚更可愛い!!!」前川が地近寄る。

「前川君ありがとう!!!!!」凛も前川に近寄る。

 

「凛は前川のあのノリが大丈夫なのか・・・」レナが冷めた目で見る。

「ハラショー・・・」目をピクピクさせながら言うエリチカ。

「あ、エリチカ・・・その・・タキシード良かったよ・・・」赤面しながら言うレナ。

「あ、ありがとう・・・」エリチカもどこか恥ずかしい様だった。

 

「やっぱりあの二人はお似合いですね!」海未が言う。

「そうね・・・。出来てるんじゃない?」にこが言う。

「それはありません」海未がきっぱり言う。

「はっきり言うね」花陽が意外そうな顔をする。

「はい!断言します!」

「何があったのよ・・・」真姫が言う。

「秘密です」海未が人差し指を鼻に当てる。

 

「そう言えば皆にこれを渡そうと思ってたんだ」そう言ってレナが皆にキーホルダーを渡す。

「これは・・・・?」希が聞く。

「つけると心が繋がって力が増すんだって。向こうで伝統らしい」

「スピリチュアルやね!」希が嬉しそうに笑う。

皆それぞれの鞄につける。

 

「レナ君ありがとうにゃ!!!」凛がレナにすり寄る。

「ちょっ!抱きつくなよ」

「ちょっとくらいいいニャー!!」

 

そんな二人を見て笑う皆であった。

 




いかがでしたか?

この作品でレナが2年生な理由はどうしても修学旅行に行っている側の話を書いてみたかったからです!
そして年上のお姉さんみたいな感じも書きたかったからではあります。

海未ちゃんの勇気ある行動!そして『夏、終わらないで』の誕生秘話・・・!
僕なりに筋が通った作曲かなぁと感じております!

レナの気持ちを絵里たちに歌わせる・・・なんだか切ないけどロマンチックですね!

次回は番外編!明日もお楽しみに!

感想・評価があればよろしくお願いします!
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