ラブライブ! ~The another story~ 作:癸楓文音
これから彼はどう生活していくのか…。
それではお楽しみください!
東條希の占いを受けてから数日が経った。
◎屋上 昼休み
良い風が吹く中レナは本を読んでいた。
するとドアの向こうから声が近づいてくる。
「こらーーー!またいたずらしてーー!!」聞いた事がある声だ。
すると勢いよく黒髪ツインテールの少女が屋上に逃げてくるのが見えた。
「何だ?騒がしい…」めんどくさそうに少女を見る。
少女を追いかけて来た希が屋上に出てきた。
「もう逃げられへんよ!今日もいたずらして!!!うちの焼き肉おにぎり盗ったやろ!」希が大きな声で少女に叱り付ける。
「焼き肉おにぎり?」少し意外な単語が彼女から出た事に驚くレナ。
「にっこにっこにーー!盗ってないもん!」
謎のフレーズと謎の振り付けが繰り出された後、少女が断言する。
しかし少女の口にはいかにも焼き肉のタレと思われる物がついていた。
「嘘つき!口にタレがついてるんよ!!!」
「ッハ!?どうしてタレがついてるのー?にこわかんなーい」
口のタレを拭き取りシラを切る。
「もうこうなったら…おしおきやね…」希の目が少し真剣になる。
「ひぃ!!!!」少女が驚くと同時に希の手が少女の胸へと忍び寄る。
「わしわしの刑!!!」そう言うと希は女の胸を揉みだした。
「ごめんなさーーーい!!!!」少女は叫び必死でもがく。
「許さん!!!」わしわしを続ける希。
「あのー何してんすか?」
「あ!家業院君!居たんやね!」わしわしを続けながらレナに答える。
「あ、居ましたけど」(気づかれてなかったのか)
すると少女が希を振り切る。
「もう!やめなさいよ!」少女は反省の色が出ていない。
少女がこちらを睨み問う。
「何よあんた?希の知り合い?」
「あ、どうも最近この学校に転校してきた家業院零七です」
「ふーん。変わった名前ね。このにこに挨拶もなく学校の屋上に居るなんて大したものだわ」腕を組みながら少し不機嫌そうな顔で見てくる。
「にこっち何様なんよ」希が少し微笑みながらつっこむ。
「あー希先輩…そちらは?」
「あーこの子は3年の矢澤にこ。いたずらが過ぎてすぐ調子に乗る子やで」
「何よその紹介!納得いかないわ!」
「矢澤先輩か。よろしくお願いします」笑顔を作る。
「ふん!にこの魅力に魅了されないようにね!」ぷいとそっぽを向く。
「ははは…(何言ってんだこいつ…)」笑ってごまかす。
「それじゃうちは生徒会もあるし家業院君も一人の方がいいやろから退散といこかぁ」希が切り出す。
「そうね」そう答えてにこと希は屋上から去って行った。
それから数分後。
前川を呼びに教室へ向かった。
教室のドアをあけると数人の女子が声をかけてくる。
「家業院君!学校には慣れた?」笑顔で話しかけにくる。
「雨城さん、すっかり慣れたよ」笑顔で答える。
すると雨城はご機嫌な様子で女子のグループへと走り去る。
「前川〜屋上で飯食おうぜ」遠くに居る前川に声をかける。
「おう!今行く!」弁当を持ちこちらにやってくる。
「自販機寄って良いか?飲み物持って来てねーんだ」
「俺も買いに行きたかったからちょうどいいな」
◎自販機前
財布の中を見ると見事に1万円札しか入ってなかった。
「わりー前川、100円貸してくんね?」
「は?いきなり奢らせるんですか?」
「いや、万札しかなくてよ」そう言って財布の中を見せる。
「は?なんでそんなに…」
「ははは…。頼むわ」
「良いけどよ。なんでそんなに金持ってんだよ」
「…そうだな。お前には話しておきたいことがある」
真剣なレナの顔を見て少し動揺する前川。
「おう…?」
◎屋上
「なぁ家業院。お前に聞きたい事もう一つあるんだよ。」
「何だ?」
「昨日言ってた『人助け』ってなんだ?」
「その事も合わせて話そう」
「ああ、頼む」
「単刀直入に。俺が助けにきたのは生徒会長の絢瀬絵里だ」
「は!?絢瀬生徒会長!?なんで!?」驚きを隠せないようだ。
「まぁ聞けって」
「俺は2歳のときからロシアに住んでいた。彼女もまた小学5年生までロシアに居たんだ。俺は早くに両親を亡くして叔母の元で暮らしてた。
俺とエリチカはバレエ教室に通っていた。二人とも面識はなかった。
しかしある日、コーチがペアの大会の出場を俺とエリチカに命じた。そこから俺とエリチカは仲良くなった。毎日練習に励んだ。順調だった。
しかし…ある日エリチカの母親が亡くなった…。その日を境にエリチカは練習に身が入らずコーチにやめろとまで言われた。俺はエリチカの元へ寄りこう言った。
『今は悔やめば良い。でも君の本当にしなきゃ行けない事、したい事を考えてみて。意地やプライドは不利な状況しか生み出さない。辛い事があれば忘れないように自分を責めれば良い。そうすればまた自分を責めたくないという気持ちが君を良い方向に進めてくれるから』と。
彼女はその日から練習に励んだ。大会には優勝した。だがその日の夜、俺は子供の時から患っていた心臓病により倒れた。そこから数ヶ月俺は意識が戻らず寝たきりになった。
目が覚めるとエリチカの叔母さまが隣で座っていた。寝ていた数ヶ月の事を教えてくれた。
『エリチカは日本へ発った。最後に俺に会いにこの病院に来た。もしまた会える事があるなら笑顔で会いたい』彼女がそう言っていたと。
俺は退院後高校1年までバレエを続けた。
ある日俺の通っていた学校に危機が迫った。
それはこの学校と同じ、『廃校計画』だった。
俺はバレエのロシア大会に優勝すれば廃校から学校を救えると思った。そして死ぬ物狂いで練習に励んだ。
結果は優勝。
しかし…世間は厳しかった。何も俺に注目しない。一時のニュースとなるだけだった。
おれの努力は実らなかった。そのショックで俺は少し鬱になった。そして学校を辞めた。
元々勉強はできる方だったから学校には行かなくていいと言われた。だから俺は学校に行かずに家に篭ったんだ。
それから数ヶ月、エリチカの叔母さまから電話があった。エリチカは今、日本で廃校計画と一人で闘っている。俺がエリチカの力になれと。自分一人だけだけでは何も成し遂げられなかった事。それを踏まえて彼女を救えと。何もかも自分で背負い込む彼女の支えになれと言われた。だから俺はこの学校に来たんだよ。
高校まで色んな大会に優勝していたからその賞金で俺は金があるんだ。一人で生きて行くための金は充分ある」
全て話した。
過去の辛かった出来事、彼女に対する思い全てを前川に伝えた。
すると前川は笑顔で
「話してくれてありがとう…。俺もお前の力になりたい。出来る事があるなら言ってほしい」ただそう答えてくれた。
その日の昼休みはそこから二人は話す事なく時間だけが過ぎて行くのだった。
◎屋上 放課後
夕日に照らされながら本を読んでいると、またピアノの音とともに美しい歌声が聞こえた。
とても魅了する物だった。
「行ってみるか…」屋上から音のする方へと足を進めた。
◎音楽室前
ドアの窓から中を覗く。
そこには少し赤みのかかった髪色をした少女がピアノを弾きながら歌っていた。
『大好きだばんざーい!頑張れるから 昨日に手を振って ほら 前向いて』
勝手に足が動きだす。
気がつくと少女に話しかけていた。
「凄く綺麗だ。感動した。最高だ!」少し目に涙が浮かぶ。
「誰?」少しハスキー掛かった声が飛んでくる。
「俺は家業院。最近この学校に来た。昨日も歌ってたよな。最高だよ君の歌」
「な、何よ!意味わかんない!!!」少し頬を赤めらせそっぽを向く。
「名前は?」
「西木野真姫…1年」ぼそっとつぶやく。
「一年生か。ピアノ上手いんだな。リズムも良かった。綺麗な歌声に合ってた!」
「急に何よ…。もうどっか行って!」
「また聞かせて欲しいな。楽しみにしてる」
そう言って音楽室を出た。
「おーーい!家業院!」名前を呼びながら走り寄ってくる前川。
「おう前川か。どうした?」
「今からゲーセン行かね?一人暮らしなら暇だろ?」
「別に良いけど」
「おっけ!じゃあ行こう!!!」
そう言って二人で歩き出した。
同時刻
◎職員室前
「穂乃果!本当に大丈夫ですか?少しは持ちますよ?」青色の髪の少女がオレンジ色の髪の少女に問う。
「そうだよ穂乃果ちゃん…。手伝うよ?」髪が緑がかった少女も気にかける。
「大丈夫だよ海未ちゃん、ことりちゃん!これくらい一人で大丈夫!」そう言って穂乃果と呼ばれた少女はクラスに配布するプリントを1人で運びだす。
「よいしょっよいしょっ」少し早足で歩く穂乃果。
「穂乃果、階段ですよ!」
海未が言ったときには遅かった。
階段で足を踏み外し舞い散るプリントで前が見えなくなった。
舞うプリントが落ちた先に見えた光景は…。
落ちた穂乃果の下敷きになるに男の子がいた。
しかも穂乃果の胸に顔が…。
「穂乃果ちゃん!!!!」ことりが手で口を押さえ叫ぶ。
「いてててて…」顔を上げる穂乃果。
下で悶え苦しむ男の子。
「家業院…なんと言うラッキースケベ…」
「あ、前川君!」穂乃果が前川に気づき挨拶をする。
悶え苦しむ男の子。
「あ、穂乃果ちゃんか!大丈夫?」気にかける前川。
悶え苦しむ男の子。
「穂乃果大丈夫ですか!?それにそちらの方も!」勢い良く降りてくる海未とことり。
悶え苦しむ男の子。
「うん、大丈夫だよーー!」元気に返事する穂乃果。
悶え苦しむ…
「あの…穂乃果ちゃん?そろそろどいてやってくれる?」
前川が言うと、自分の胸に違和感を覚え、恐る恐る見下ろすと男の子の顔があった。
「ごっめーーーーん!!!!!大丈夫!!!!???」そう叫び勢いよくレナから身を離す。
「家業院大丈夫か?」覗き込む前川。
「危うく死ぬ所だった…」息を切らし答えるレナ。
「ごめんね!」心配そうな顔で謝る穂乃果。
「いや、良いけど…。ケガ、無い?」埃を払いながら問う。
「うん!私は大丈夫だよ!!!」
「良かった。じゃあ俺達は行くよ。怪我しないように気をつけろよ」
「じゃあねー穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃーん」
手を振る前川に3人も笑顔で手を振る。
「今の男の子知らない人だね」穂乃果が言う。
「あれはもしや…最近転校してきた天才少年と噂の家業院くんでは?」海未が言う。
「家業院?誰それ?」穂乃果がきょとんとする。
「穂乃果ちゃん知らないんだ…。ロシアから来た男の子なんだって」ことりが言う。
「ロシア!?すごいね!!」驚く穂乃果。
そこに落とした紙を集めたレナが帰ってきた。
「これ、落としたやつ」そう言って穂乃果に差し出す。
「ありがとう!!!家業院君!私高坂穂乃果!こっちが園田海未ちゃん!こっちが南ことりちゃん!」
「高坂さんと園田さんと南さんね…。覚えた。まぁよろしく。じゃあ行くから」
そう言って軽く手を振りその場を去った。
「クールだねぇ」そうつぶやく穂乃果。
「良い人そうですね…」海未がつぶやく。
◎下駄箱前
「おい!このラッキー野郎!!!」そう言って肩を軽く叩く前川。
「何だよ、痛ぇな」少しうざそうにするレナ。
「何もクソもねぇよ!あの学年三大美女の一番かわいい穂乃果ちゃんの胸にはさまれるなんて…罪な男だな!!!!」
そう言って再び叩いてくる。
「うっせーな。そんなに良いことじゃ無ぇだろ」
「はぁ!?そんなに良いことじゃない!?舐めてんのかお前は!!!羨ましすぎるわ!」
「何が?胸か?」
「胸も穂乃果ちゃんもだよ!!!」
「どうでも良い。それに高坂ってのより園田って子の方がかわいかったろ」
冷静に返ってきた言葉に驚く前川。
「おまえ…胸って男のロマンだろ!!!」
「危うく死にかけてんだよ、こっちは」
「お前どうかしてるぞ…」残念そうに肩を落とす前川。
「それにお前は海未ちゃん派か」
「なんだその括り」
「いや、あの3人は学年の美女で有名なんだよ!中学の頃からファンクラブとかあったみたいで誰を推してるとかの話よくあったんだよ」
「ふーん。ファンね…。じゃあそのファンに言っといてやれ」
「ん?何を」
「高坂の胸は柔らかかったと」そう言って歩き出すレナ。
「ってめーーーーー!!!」
鳴り響く男の声に目覚めた少女。
その少女に声をかける眼鏡の少女。
「凛ちゃん、授業終わったよ。帰ろ?」笑顔で微笑む。
「かよちんおはよ!今のなーに?」
「わかんない」少し戸惑うかよちんと呼ばれた少女…小泉花陽。
「そっかぁー。よく寝たにゃーーーーー」伸びをする少女…星空凛。
「そうだかよちん!この後ゲームセンター行かない?」
「ゲームセンター?どうして?」
「あたらしいUFOキャッチャーでA-RISE(アライズ)のぬいぐるみが出たって友達が言ってたにゃ!」
「えぇ!?本当!?それは行くしかないよ!!!!」
「じゃあ行こっか!」
「うん!」
いかがでしたか?
2人目はにこでしたね!!
そこから真姫、穂乃果、海未、ことりと広がっていく面識。
そして最後に前川の叫びを聞いて目が覚めた凛と花陽。
ゲームセンターで何かが起こりそうな予感です・・・・!
感想・意見があれば是非お願いします!!!!