ラブライブ! ~The another story~   作:癸楓文音

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今回は番外編のようで番外編でないお話でございます!


それでは、どうぞ!


劇場版
劇場版の前に読むお話。


ため息のなぎさ一人立つ海辺。夕日が沈むのを眺める毎日。一人取り残された少年は今日も浜辺に座り込み暗い顔をしてた。しかし彼は昨日新たな悲しみを手に入れた。

自分の功績に世間は耳を向けずやる気をなくし、学校をやめたのだ。少年はただ遠くにいる少女を想う。

「何も・・・。出来なかったな」ぽつりとつぶやく。

 

「何も出来なかったんだ・・・。そうなんだ」つぶやくにつれ涙が目にたまる。

 

 

 

「くそっ!何がダメだったんだ!優勝したんだぞ!?俺は・・・努力したんだ・・・。何がいけなかったんだ」拳を砂に叩き付け拳の先から血が流れる。

 

「・・・お前が居たらこんな事にはならなかったかな」そんな事をつぶやいても波が沈黙を作るだけだった。

 

 

 

「元気が無いみたいだね」そっとささやく男の声。

見上げるとハットをかぶったヒゲをはやした男が立っていた。

 

 

「・・・誰?」少し睨みつけながら言う少年。

「設楽技という者だよ。悩み事かな?」男は少年の隣に座る。

「日本人か。・・・悩みじゃない。もうずっとずっと孤独なんだ」

 

「君も日本人のようだね。悩みでは無いのか。私はね悩み事が有るとここにくるんだ」

「うん。小さな頃に両親が亡くなって。叔母さまと暮らしてるんだ。・・・じゃ、今日も悩み事?」

「そうなのか。・・・いや、今日は違うんだ。今日はこの場所に御礼を言いにきたんだ」

 

 

「御礼?」

「ああ、今日限りで私はアメリカに行く事になってね」男が微笑む。

「アメリカ・・・?」

 

「そう、仕事の都合でね。向こうで社長を務める事になったんだ」

「社長か・・・。凄いね。辛いと思う事は無い?」

 

 

「そりゃ有るさ!人間は誰でもそう感じるものだよ。でも、この海を見に来るとそんな悩みもちっぽけに思えてくる。君が流したその拳の血も海の水の量に比べれば無いに等しい。でもその量でも人間には大切な物なんだ。人間には大きな問題かもしれないけれどこの広大な海には何一つ支障の無いものなんだ。だから自分もこんな小さな事では立ち止まってられないと思えるんだ」

「・・・。なるほど。でも俺の悩み・・・孤独は海を見てどうなる事じゃない」

「君はどうしてここにくるんだ?」

 

 

「この海の先にとても大切な人が居るんだ」

「・・・この海の先にか・・・。君の友達は遠くの国に行っちゃったのか」

「うん。もう7年近く会ってない。学校でも孤独に生きて。でも皆学校で笑ってるんだよ。そんな笑顔・・・潰したくないだろ?」

「潰す?」

「うん、俺の学校廃校になるんだ。俺、学校を救おうとしてバレエのロシア大会で優勝したんだ。でも・・・・世間は目を向けなかった。たった1度の一面を飾るニュースにすぎなかったんだ」

 

 

「バレエの優勝・・・。君、もしかして『家業院零七君』かい?」

「・・・知ってるんだ。新聞でも読んだの?」

「いや、私の同僚が君の記事を担当してたんだ。君の事を高く評価して、もっともっと記事にしようとしていたよ。でも、うちの社長が次のトピックに移るようにいったから・・・。」

「同僚?つまりおじさんも記者?」

 

 

「ああ、そうなるね。

 

記者ってのは一人で記事を作れない。だから同僚の1人では記事は作れない。だから君の記事はもう書けなかったんだ」

「一人じゃ・・・出来ない・・・か。俺もそうだったのかな?」

「一人で背負い込む事は自分を滅ぼす事になる」

 

「・・・皆となら出来たのかな」

 

 

「おそらく、少しはいい方向に進む事は出来たかもしれないね。私たちなんかもそうさ、皆で立てる計画の中にいろんな人間の意見が混ざってる。一人では考えつかない様な事が出てくる。そんな事に感銘を受けながら仕事をするんだ」

「つまり、仲間と一緒にもっと他の事をやってたら、学校を救えたかもしれない?」

 

「今より良くなったかもしれないね。皆で行動にうつすことが力になるんだから」

「・・・俺、間違ってたよ。きっと。俺の力じゃ何も出来なかった。仲間なんていらないって思ってたから・・・。」

「孤独に生き続けるとそうなってしまうのかもね。君はその・・・両親も、大切な友達も早いうちに自分のそばから離れてしまったんだろう?無理も無いかもしれないな」

 

 

「・・・俺、おばさんに謝る事にする。今まで俺がしてきた不幸な事。唯一の家族なんだ。大切にしたい」

「そうだね。君は『僕』という男に出会い、新たな『情報』を手にした。それが君の人生に大きく関わってくる。これが『仲間の力』だよ」

「仲間・・・」何かにハッと気付く零七。

「それじゃ、私は行くよ」男は立ち上がる。

「おじさん、ありがとう!元気が出たよ。俺、もう少ししたら日本に行きたい。そこに友達が待ってるから」

「日本か・・・。頑張るんだぞ!君の事で何か記事に載るような話題が有れば私が担当しよう!」

「うん!だから俺、仲間を見つけて頑張ってみるよ」微笑む零七。

「ああ!じゃあ、また会おう」男は遠くに歩いて行く。

「・・・仲間か」微笑み涙を流す少年。波は優しく引いて行く。

 

 

その時かすかに彼の中に子供の歌が流れ込む。

 




いかがでしたか?
二次創作ということで少しオリジナリティを出そうと思いこのようなお話も書かせていただきました!

このお話は少し本編に出てきます!!!


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