ラブライブ! ~The another story~ 作:癸楓文音
新生活も始まり全く手がつけられなくなっていましたが時間を作ってコツコツとやってきました!
更新頻度がなおさら落ちましたが今回はとっても大事な会をということで時間をかけて書きましたよ!
できたてほやほやのAngelic Angel会 どうぞ!!!
3日目:ライブ当日。
6:50分 レナの部屋前。
「なんでお前らがいるんだよ」目の前に立つ全員に問う。
「だってーこんな朝から用事で出て行くなんて変でしょ?」穂乃果が嬉しそうに言う。
「・・・前川?」冷めた目で見つめる。
「この際隠しっこなしだろ?」微笑む前川。
「それで、どこに行くの?」花陽が聞く。
「はぁ・・・わかったよ。ついてきていいけど、みんな通れるかわかんねーぞ」
「やったー!!」凛が跳ねて喜んでいた。
7:40分 ニューアーク新聞社前。
「新聞社・・・?」真姫が不思議そうに眺める。
「そう、ここに会いたい人がいるんだ」レナが嬉しそうに言う。
「・・・だれ?」ことりが聞く。
「とりあえずインターホンを押してみよう」そう言ってインターホンを押すレナ。
『はい・・・どちら様でしょう?』インターホンから受付の声が聞こえる。
「あの、設楽技さんにお会いしたいのですが・・・」
『どちら様でしょうか?』
「家業院が来たと伝えてください」
『少々お待ち下さい』
そう言って向こうから聞こえるノイズが消える。
「設楽技さんってだれ?」穂乃果が首をかしげる。
「後で説明するよ」
『お入り下さい。入って右手のエレベーターで11階にお上がりください』
「ありがとうございます!」
レナを先頭に中に入りエレベーターに乗り込む。
エレベーターの扉が開くと目の前にガラス張りの大きな部屋があった。
ノックをし全員で入る。
「お久しぶりです!設楽技さん!」レナが笑顔で言う。
「・・・大きくなったね」椅子から立ち上がり涙目になるヒゲの似合う紳士。
「やめてくださいよ。たった1年ですよ?」微笑むレナ。
「いや・・・顔つきが大きく変わったよ。そちらの方々は?」
「日本でできた友達だよ。そしてこの子が俺がずっと会いたかった友達」そう言って絵里を指すレナ。
「会えたんだね!よかったよ。君のことを書いて欲しいと医者が言ったから書いてはみたが君が見てくれるかとても不安だった」
「レナのことを書いた・・・ということはあなたがあの心臓移植の記事を書いた人?」真姫が気づく。
「そう、この人は俺がロシアで出会った人なんだ。ロシアで落ち込んでいた俺に声をかけてくれた人で・・・。設楽技さんがいないと俺は今も暗い顔をしていたと思う」
「大袈裟だよ」そう言って微笑む設楽技。
「あなたが記事に書いてくれたから俺はいまここにいる!仲間とここに来ることができた!」
「病気が治ってよかったよ!君が心臓病と聞いた時は本当におどろいたよ」
「隠してるつもりはなかったんだけどね」
「とにかく、君がこうして会いに来てくれたことが嬉しいね!どうしてニューヨークへ?」
「実は一つお願い事があるんだ」
「お願い?なんだね」
「そこの男を除いた9人はスクールアイドルという活動をしているんだ。俺とそこの男はそのプロデューサーとかマネージャー的なことをやってる」
「スクールアイドルか・・・」
「日本で開催されたスクールアイドルの全国大会『ラブライブ』で優勝することができたんだけど・・・。そのラブライブの運営から海外でのライブを依頼されたんだ」
「なるほど」
「それで、今日の夕方に俺たちのライブがある。今回の依頼は簡単なものじゃない!大成功させてこれからのラブライブやスクールアイドルの存在を世界に伝えないといけないんだ」
「つまり・・・記事を書けと?」
「できないかな?」少し申し訳なさそうに設楽技を見る。
「カルト君といい、君といい・・・。無茶なことしか言わないね」微笑みながら言う。
「・・・ダメ?」
「かまわないよ。私だって色々無茶なことを言ってきたからね。今日のお昼までに記事を出すよ。ネットにも記事をだそう!」
「ありがとうございます!!!」
「ああ、君が会いに来てくれたお礼だ!」
しばらくレナと設楽技は話し合いμ’sのライブの告知のことや、ラブライブの存在を記事にしてもらうことになった。
新聞社前。
「それじゃ、お願いします!」レナが頭をさげる。
「ああ、中継で君たちのライブを見させてもらうよ!」
「はい!楽しみにしていてください!それじゃ」そう言ってレナは歩き出した。
「君たち、家業院君を頼むよ。初めて会った時は目に光が灯っていなかった。君たちと出会って本当に大きく世界が変わったんだろう。これからも、支えてやってほしい」レナ以外の全員に頭をさげる。
「いえ、私たちの方こそお礼を言わせてください!レナを助けてくれたのはあなたじゃないですか」絵里が設楽技の肩を上げようとする。
「そうですよ!レナがいなかったら私たちもスクールアイドルの活動をしていなかったんですから!」にこが言う。
「レナ君には本当に支えられてばっかりなんです。だからこそ私たちが支えてあげれることは支えるのは当たり前だって思ってます!」ことりが言う。
「だからあの記事を書いてくれてありがとうございます!今回のライブの告知までしていただいて・・・」海未が言う。
「本当にいい仲間を持ったみたいだね。ありがとう。できるだけライブのことを広めるよ。ライブ、頑張りたまえ!」設楽技が笑顔を見せる。
『ありがとうございました!!!』レナ以外のメンバーが頭をさげる。
「さぁ、行きなさい。家業院君が待ちくたびれる」
「はい!ありがとうございました」穂乃果が先に走りだす。
「ちょっと穂乃果ちゃん!」ことりたちもついていった。
(家業院君・・・。君はこれからも大きく羽ばたいていくんだよ。過去の苦しみもしっかり糧として生きていきなさい)心の中でレナを見守るように後ろ姿を眺めていた。
午前12:00 テレビ局 機材室。
レナと前川はライブで使う機材とどの用途で使うのかの報告に来ていた。
「それで・・・こうしてほしいんですが」資料を見せてスタッフに説明する。
「なるほど・・・。これは日本では実現できるのかい?」スタッフが少し戸惑いながら言う。
「できないことはないと思います。ですが・・・ニューヨークでは確実にできるものと思っていたのですが」レナが少し煽りを入れる。
「君は口が上手だね。やるしかないね!」スタッフが笑顔になる。
「どうだ?家業院、いけそうか?」英語の理解できない前川が心配そうに聞く。
「ああ、なんとかいけそうだよ」笑顔で答える。
「よっしゃ!楽しみだな!!!」暗い顔が笑顔に変わった。
「よし、それじゃ機材運びを始めるよ!手伝ってくれる?」スタッフが言う。
「機材運びを始めるってさ。手伝うぞ」
「おっけー!!」2人はスタッフに言われた通り機材を運びだした。
一方μ’sメンバーは・・・。
真姫・希の部屋。
「真姫ちゃん今日のライブの宣伝の新聞きたよー!」希が部屋に入れられた新聞を取り真姫の元へ行く。
「仕事が早いわねあの人」
海未・ことりの部屋。
「これって・・・決勝の時の写真じゃないですか?」海未が驚く。
「急いで記事を作るって言ってたのに・・・すごい!」完成された記事のクオリティに驚く2人。
にこ・絵里・穂乃果の部屋。
「私たちの結成の経歴もしっかり調べてある・・・」絵里が感動する。
「どうやって調べたんだろう」穂乃果も感心して記事を見る。
「さすが世界の中心・・・。簡単い情報を集めちゃうのね」
凛・花陽の部屋。
「そうそう!この時からμ’sは7人になったんだよね!」花陽が嬉しそうに話す。
「それでここから9人に・・・・」ページをめくり思い出に浸る・・・。
『それも・・・もう・・・』9人の声が重なる。
各部屋にいるメンバーのケータイがなる。
「絵里ちゃんだ」
「私たちの部屋に集合・・・」凛がメールを見て笑顔になる。
「きっとエリチもこれ読んで寂しくなったんよ」希が笑う。
「行ってあげようじゃない」にこも仕方ないと言いながらも嬉しそうだ。
午後18:00 タイムズスクウェア
「よし、みんな揃ったな!今回は日本より映像の技術が優れてるこの世界の中心でのライブだ!みんなで企画したセットがしっかり用意できた!」9人に自信満々に言うレナ。
「おおー!ってことはステージの外側もステージってこと!?」にこが言う。
「え・・とまぁ、そんな感じ?」絵里が戸惑う。
「だからこそ俺たちは気を抜いてはいけない!最高のライブにしないといけないぞ!」
「わかってる!さっきね、みんなで話したんだ。これからのことはまだわからないけど・・・少なくとも今応援してくれる人に感謝は伝えたい。そしてたくさんの笑顔を届けたい!だから最後まで見守ってほしいって」穂乃果がまっすぐな目でレナを見つめる。
「穂乃果ちゃん・・・」前川がその言葉を聞いて感動する。
「湿っぽいのは後でだ。今はライブを楽しむこと。これまでにない最高のライブにすること!いいな!」
『はい!!!』メンバー全員が返事をする。
「さ、本番まであと1時間。振りの確認をしましょ?」絵里が言う。
「そうだね!」ことりも賛成する。
「よし!やるわよ!」真姫もノリノリだ。
「俺と前川は音出しをしてくるからステージで会おう」そう言ってレナと前川は控え室を出て行った。
ステージ中段。
今回のライブはステージが2構造になっている。
最上段がμ’sの立つステージ、中段は楽器隊の立つステージとなっていた。
「音チェックお願いします!」そう言ってPAにベースの音を確認してもらう。
「ドラムもお願いします!!」」
二人ともオッケーをもらった。
「ねぇ、君たち音ノ木坂学院の人だよね?」同じ年代くらいの見た目をした女性に声をかけられる。
「そうだけど・・・・?どうかした?」レナがキョトンとする。
「私ガルっていうの!今回のギターを弾かせてもらうの!」
「ギターの子か!今回は引き受けてくれてありがとう!」レナが俺をする。
「ううん!ライブって最高だし、今回は世界に向けての配信でしょ!?そんな素晴らしいステージに立たせてもらえるんだから光栄よ!」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」レナが微笑む。
「私ね、日本が大好きなの!だからあなたたちの決勝も生放送で見てたよ!本物だって思ってテンションが上がってるの!スクールアイドルのことももっと世界に伝わるといいなって私も思ってる!」
「決勝を見てたのか!ありがとう。今回でμ’sとしての活動は終わっちゃうけど・・・最後のライブだからといって涙を流して終わるつもりはないからな!」
「オッケー!任せて!君のベースも、彼のドラムスも楽しみにしてるんだから!!!」そう言ってガルは降りて行った。
「今の子は?」前川が少し気にしていた。
「俺たちのファンだ。今回のギターを弾いてくれる。少しでも知ってもらえてるって思うと俄然やる気が出てきたよ」
「俺たちのファン・・・?」
「決勝の生放送を見てくれていたらしい」
「なるほど・・・!よっしゃ!悔いなくやり切るぞー!!!」
しばらくするとμ’sが最上段に上がってきた。
スタッフたちもせっせと動き出す。
「家業院君!あと3分で放送・配信を開始するよ!」したから番組プロデューサーが手を振っていた。
「了解です!!みんな!あと3分で本番だ!全力で行くぞ!!!」ステージに立つ全員に声をかける。
「レナ君、前川君こっち来て!」穂乃果が手招きする。
「どうした?」小走りでメンバーの元に向かう。
するとメンバーはピースを作り円陣を組んでいた。
「なるほど・・・やりますか!」前川が納得する。
「1!」「2!」「3!」「4!」「5!」「6!」「7!」「8!」「9!」「10!」「サポート代表11!」前川が臨機応変に対応する。
「μ’s!!!ミュージック・・・」穂乃果が声をかける。
『スタート!!!!』みんなが手をそれにあげた。
放送が開始されるとともに静寂が始まる。
ステージには照明が一つもついておらず街に立つ建物のスクリーンや明かりだけがステージを照らしていた。
3,2,1
前川のドラムの音がなるとともにステージにセットされた照明が徐々に光り出す。
明るくも少し切なさを感じるギターとベース。
カラフルに彩られたキーボード。
『Angelic Angel 』作詞:家業院零七・園田海未 作曲:家業院零七・西木野真姫
『ココはどこ? 待って言わないで わかってる
夢に見た熱い蜃気楼なのさ
キミはだれ? なんて訊かないよ わかってる
おたがいの願いが読んだ出会い
遠ざかるほど 光る一番星
いつかそんな恋してみたかった
もういらないよ 胸のブレーキは
見つめあうために生まれた二人になってく 』
すべての音が一体となるとともに街の電灯が全て消えスクリーンにμ’sが観光した場所が映し出される。
まるで会場が移り変わっていくようだ。
『Ah!「もしも」は欲しくないのさ 「もっと」が好きAngel
翼をただの飾りにはしない
Ah!「もしも」は欲しくないけど 「もっと」は好きAngel
明日じゃない
大事な時は 今なんだと気がついて こころの羽ばたきは止まらない』
特別なセンサーを付けた扇子によってモニター越しに金色のハートが浮かぶ。
メンバーが互いに協力し合い作り出すハートが少し切なく消えてゆく。
再び鳴り響くギター。徐々に小さくなっていく音に合わせてメンバーが集まる。
パッと音が止まると同時に照明が切れメンバーたちが扇子で顔を隠し見えなくなる。
盛大な拍手と歓声によって放送の幕は閉じた。
放送終了後。
「いやー家業院君、最高だったよ!!!」プロデューサーが絶賛する。
「ありがとうございます!みんな、最高だったって!」みんなに伝える。
『ありがとうございます!!!』みんなで頭をさげる。
「これからもスクールアイドルのすばらしさをこっちでも広めていこうと思うよ!全くいい機会だった!!それじゃ」そう言ってプロデューサーは車に乗り込み行ってしまった。
「レナ、これから私たちはホテルに戻ろうと思うんだけど、どうする?」絵里が言う。
「ああ、機材の片付けがあるからそれが終わったら戻るよ。みんなでご飯食べよう!」笑顔で言う。
「そうだね!じゃ、まってる!」花陽が嬉しそうに言う。
「待っててねー凛ちゃん!!」前川が言う。
「待ってるー!!!」凛もまんざらじゃないようだ。
20分後 機材運びをしていると 前で歩いていた前川の足が止まった。
「・・・・」車道を挟んだ向こう側の道を眺める前川。
「前川?どうした?」
「いや、綺麗な歌声だなって思って」
「歌声?」前川の見る方を見る。
そこにはあの長髪の男が落としたペンダントに写っていた女性が立っていた。
「すまん、前川これ任せるわ」機材を前川に渡し走って行った。
「おい、ちょっと家業院・・・!」重さが倍になった機材に戸惑う前川だった。
女性の歌が終わると同時に拍手が起こる。
「Thank you!!!」流暢な英語で聞いてくれたみんなに挨拶をする女性。
「あの、すみません!」レナが声をかけに行く。
「ん?どうした・・・・ふふ」何かに気づいたように微笑む。
「これ・・・あなたの旦那さんの落とし物じゃないですか?」そう言ってペンダントを見せる。
「そうだね・・・。昨日落としちゃったって言ってたわ」ずっと微笑んでいる。
「これ、渡しといてもらえませんか?俺、明日には日本に帰っちゃうので」
「んーーヤダ!」舌を見せる女性。
「え!?でも・・・このままじゃ」戸惑うレナ。
「大丈夫・・・。会いたいって思えば会えるから。それは『君』が一番知っているでしょ?心と心はつながっている。いずれ会えるからね」優しく頷く。
「・・・そんな。って俺の何を知ってるんですか?」
「すぐにわかるよ・・・。大丈夫」そう言って歌うときに使っていたマイクをしまい歩き出す。
「・・・・あのマイク。確か・・・」女性の持つマイクと穂乃果の持っていたマイクが重なった。
「おーい家業院!!!機材運び終わったぞー!!!帰ろうぜ!!!」向こうから前川の声が聞こえた。
「ああ!すまん!!!すぐに行くよ!」
(心と心はつながっている・・・?俺が一番知っている・・・?)
少しその言葉に納得している自分に多少の不安ともどかしさを感じた。
いかがでしたか?
少しだけ謎に終わったこの会もしっかりと話の構成は考えた上です!
設楽技さんとの再会!彼がいたからこそ今のレナがいるということがメンバーみんながわかったのではないかなと思います!
そして、Angelic Angel のライブ!やはりライブを言葉にするのは難しいですね。
少しでも伝わればと思います!
次回は『帰国・そしてこれから・・・』
お楽しみに!
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