ラブライブ! ~The another story~   作:癸楓文音

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みなさん究極におひさしぶりです。
パソコンを開ける時間さえ最近なくなってきました・・・。
しかしながら時間を見つけては執筆をと思う毎日です!

今回は少し短めですがリフレイン編の中編として葛藤のシーンにさしかかっていきます!
そして最後の最後で・・・・?

それではどうぞ!







リフレイン中編:葛藤の意味

理事長からの報告を受けた2日後 外は大雨が降っていた。

 

 

自分たちの気分を映すかのように降り続く雨。

昼間にもかかわらず空は黒くより一層気分が落ちていく。

 

 

穂乃果の部屋。

 

「みんな、続くのを望んでるんだ・・・。どうしたらいいんだろう」腕で目を伏せ考え込む。

 

 

『あなたの投稿した動画にコメントがつきました』という通知があれほどにも嬉しかったのに、今はその通知さえも皮肉に感じる。

 

 

そんな時扉をノックする音が聞こえた。

「はい、どうぞ」

 

 

「お姉ちゃん、ちょっといいかな」

「お邪魔してます!」 入ってきたのは雪穂と亜里沙だった。

 

「亜里沙ちゃん!?ロシアには帰らなかったんだね」

「はい!これからスクールアイドルになるためにも!今は戻ってなんかいられないです!」

 

「頑張って!!それで・・・どうしたの?」笑顔を作って平然を装う。

 

 

「あのね、これから学校に入学してアイドル活動を始めるにあたってなんだけど。おすすめの練習場所とかってあったりする?」

 

 

「んー練習場所かぁ。屋上とか?」

 

 

 

『え?』意外な回答に驚く2人。

 

 

「雨が降っちゃうと練習できなくなっちゃうけど」

「屋上って穂乃果さんたちが使うんじゃないんですか?」

 

 

 

「そうだけど・・・案外広いし、離れれば音も気にならないと思うよ!」

「なるほど・・・」メモを開き書き始める雪穂。

 

 

 

「それに、2人の練習風景もこっそりと見ることができ・・・」

「ちょっとやめてよ!始めたばっかなんだから!」赤面する雪穂。

 

 

「でも、私たちは穂乃果さんたちに負けないくらいすごいスクールアイドルになりますからね!」

 

「私たちに負けないくらいすごい・・・」

 

「そう!μ’sにも勝っちゃうんだから!」

 

 

「μ’s・・・。すごい・・・」どこか言葉が引っかかる。

 

 

「楽しくないの?」真剣な眼差しで見つめてくる亜里沙。

「え?楽しくない?」ふと胸に刺さった言葉に反応してしまう。

 

 

「やっていて楽しくないんですか?」

「いや、そういうわけじゃないよ?」

 

「私たち話し合って決めたの!お姉ちゃんたちみたいに全力で練習も楽しんでライブの時はもちろんみんなを楽しませる!自分達が何より楽しんでるグループになろう!って」

 

「・・・雪穂、亜里沙ちゃんありがとう」自然と笑顔が出てきた。

 

 

「それじゃ、あんまし考え込まないようにね!」そう言って雪穂たちは部屋を出て行った。

 

「自分たちが楽しむ・・・か」

 

勉強机の上に置いたままのケータイが鳴り出す。

 

『綺羅ツバサ 着信』

 

画面を見て驚いた穂乃果は急いで応答するのであった。

 

 

 

 

 

2日前。

ラブライブ運営本部 会長室。

 

「いやぁ、お疲れ様!ライブが大成功でよかったよ!2人とも感謝しているよ!」会長が満面の笑みでレナと前川を迎え入れる。

 

「海外の映像のレベルはこっちよりはるかに高かったです!ライブをやってる時も本当にいろんな場所に立っているかと思いました」レナが報告書を取り出す。

 

「ありがとう、これでドーム大会への道へ一歩踏み出せたというわけだ!」

「そうですね!」前川が笑顔で言う。

 

 

「ドーム大会が実現すれば君たちμ’sも立てるように手配しよう!いやぁ!実に事がうまく運んでいるぞぉ!!!」声を上げるように笑う会長。

 

 

「おい、家業院・・・」

「わかってる・・・でも」

 

 

「悪いがこれからUTXの学院長と面会なんだ。また何か用があれば連絡するよ。君たちのこれからの活躍に期待しているぞ」そう言って部屋を出て行く。

 

 

 

「なんだよもう!!!どうすればいいんだよ!」前川がその場にしゃがみ込む。

 

「さっきといい、今といい・・・。どいつもこいつも理想論しか述べてねえよ」

 

「その理想をμ’sの手で可能にも不可能にもできちまう・・・」

 

「本当に・・・どうすればいいんだ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

UTX学院前 雨は止んだものの黒い雲が当たりを包みじめっとした空気の中穂乃果は走ってきた。

 

「ツバサさん!」大きなモニターを見上げながら待つツバサに声をかける。

 

「穂乃果さん、おかえりなさい!ってその格好は何?」意外な服装に驚くツバサ。

穂乃果はあまりにもいきなりの着信に驚き部屋着のまま家を出てしまっていた。

 

 

「あ・・・あまりにも急ぎすぎて・・・つい」少し照れ笑いをする穂乃果。

 

 

「まぁ、いいわ!海外でのライブ!大成功ね!ドライブをしましょ?下に車を待たせてあるの」笑顔で歩き出すツバサ。

 

 

まるで悩みがないかのように笑顔で歩くツバサを見て少し胸が締め付けられたような気がした。

 

ツバサについていくと大きなリムジンが止まっていた。

 

 

「さ、入って!」言われるがままに車に乗り込む。

 

中にはA-RISEの曲が流れており英玲奈とあんじゅが座っていた。

 

 

「来たわね〜」手を振るあんじゅ。

「待っていたぞ」気高く座る英玲奈。

その二人も今まで通りの気品さだった。

車はそのまま走り出した。

 

 

「おひさしぶりです」穂乃果も笑顔を作る。

「海外でのライブ、大成功だったわね!」あんじゅが笑顔で言う。

 

「ありがとうございます!」

 

「皆μ’s一色だ。少し嫉妬してしまうな」英玲奈が微笑む。

 

「それで、次のライブは決まってるの?」ツバサが切り出す。

 

 

「それが・・・・」穂乃果は言葉を詰まらせた。

 

「決まっていない・・・。もしくはやるつもりはない・・・かな?」ツバサが推測を口にする。

「いえ・・・。私たち、皆におしまいを伝えるライブをしようって決めたんです。でも、世間は続くと思ってる。ラブライブの本部も続けて欲しいって言ってるんです」

 

「だったら続けたら?」あんじゅが軽く言う。

 

「わかりません。皆で決めたんです。3年生が卒業したらμ’sはおしまいにするって。その言葉を簡単に曲げてはいけない・・・」

 

すると穂乃果に一枚の紙が差し出される。

 

 

 

「UTXプロダクション・・・」穂乃果が紙を受け取りつぶやく。

 

 

「私たちは続けることにしたわ。知ってるかもしれないけど、1年後にはレナもこのプロダクションに入ってくれる」

 

「知ってます・・・。でも、μ’sがここに入るってなると・・・」

 

 

「その話はさっきレナからされたわ。

もし、μ’sが続くことになれば私たちへの楽曲提供の話は無しにするかも知れないって。それほどレナにとっても大事なことなのよ。

私たちがどうこう言える立場じゃないのはわかってる。

でも・・・寂しいのよ。限られた時間の中で戦ってきた仲間がいなくなるのは・・・。私たちは続けて欲しい。そう思ってるわ」

 

「・・・皆と話合ってみます」そう言ったきり穂乃果は話さなくなってしまった。

 

 

 

数分後穂乃果は自宅の近くで降ろしてもらった。

 

少し雨が降り始める。徐々に強くなっていく。

そんなことも気にならないくらいの虚無感を覚える。

 

 

家の前に飼われている柴犬を撫でるレナの姿があった。

 

 

 

「穂乃果・・・」穂乃果に気づき切なげな顔で立ち上がる。

 

「レナくん・・・風邪ひくよ?」

 

「・・・・。会長はμ’sが続く気でいる。聞く耳も持ってなかった」

「そっか・・・。こまったね」

 

「どうすればいいんだろうな・・・。わかんねーよ」

「うん・・・」

 

「穂乃果なら・・・どうにかしてくれるかなって思ってしまった自分がいてさ」

 

「ごめん、穂乃果にもわからないや」

 

「そっか・・・・」穂乃果から返ってくる言葉などずっと前から想像できていた。

「もしμ’sの活動が終わるとラブライブのドーム大会は無くなるのかな?」

 

 

「それもわからない。だけどμ’sの活動を楽しみにしてる人もいる・・・」

「うん・・・・・」

 

 

 

しばらくの沈黙が続く。

 

 

 

 

 

 

「悪い・・・帰るわ。風邪、引くなよ」笑顔を作って帰る道につこうとする。

 

「レナくんは続けたい?」ポッとつぶやかれた言葉が刺さる。

 

「・・・・わからない。何が正解かもわからない」

「正解、不正解じゃなくて・・・・レナくんの気持ちだよ」

 

 

「俺は笑顔で終わりたい。どんな形であれ後悔がないように終えたい。全員が笑顔で終われるようにしたい」

 

「そっか・・・・」

 

 

気づかなかったけれど、これまで互いにずっと互いの意見を待っていた。

 

どちらかが何かを思いつきそれを行動してきた。

 

だからここまで来た。来ることができた。

 

 

 

 

レナと穂乃果はここから会話を交わすことなく別れるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、あいかわらず空は暗く地面を叩きつけるように降る雨。

音ノ木坂学院 10:00。

 

訳もなく登校し音楽室に入る。

ピアノの前に座る。

そういえばみんなと出会う前ずっとここで歌っていた・・・。

 

 

私の歌を聞いて駆けつけてくれたリーダーがいた。

そんな自分を引っ張ってくれる仲間ができた。

 

全ての笑顔の始まりはこの教室からだった。

 

「また・・・ここに通うことになるのかしら」そう呟いて鍵盤に指を置く。

 

 

「やっぱりいた」

入り口から聞こえた声は少し落ち着いた男の声だった。

 

 

「どうしたの?」

「いや、ここに用があってさ。もしかしたらいるんじゃないかって」

 

 

「レナはどうしたいか決まった?」

「うーん・・・・。はっきり言って何も思いつかない!続けたい気持ちもあるんだけどさ、みんなで決めたことを簡単には曲げられないって真姫が言った言葉がずっと胸に刺さってる」

 

 

「・・・初めて本気でやりたいって思ったことだから、なぁなぁで終わりたくないのよ」

「俺にとっても大切な日々だったよ」

 

 

 

「それより、どうしてここに?」

「ピアノ弾いて歌ったら少しは気が楽になるかなって・・・お客さんもいるってことで丁度いいわ」微笑むレナ。

それを聞いて席をゆずる。

 

「何を歌うの?」

「とっておき」

 

 

リズミカルなテンポを奏でだす。

 

『さあ元気な顔でどこへ行こう? 行きたいと思うトコロへ早く早くGo!!

 

楽しさは心の持ち方次第かもね  イヤなことはクシャクシャに丸めちゃえ

そうだそうだ Go!!

 

空を見上げて 涙が乾いたみたい

すすもう すすもう すすもう 暗示をかけてみた!

 

今ここで見つけたタカラモノ たくさんだね そうだね みんなの笑顔さ

ここで見つけたタカラモノ あふれそうな夢たち もっともっと見せて!』

 

 

 

すこしアップテンポなピアノにクリアな歌声が重なる。

 

 

「新曲・・・?」真姫が少し唖然とする。

 

「ずっと考えてた曲なんだ。真姫がずっと作曲してたのと同じで俺もやってたからさ」

「歌詞まで考えてたんだ」

 

「うん!この曲はこの1年間を振り返って書いた曲・・・。あー!なんか歌ったら元気出たわ!!!」伸びをするレナ。

「単純ね」微笑む真姫。

 

 

「ちょっと軽音部の部室行ってくる!前川と待ち合わせしてるんだ」

「そうなの?行ってらっしゃい。私はもう少しここでゆっくりするわ」

 

「ああ、雨だし帰るときは気をつけてな。じゃ!」そう言って手を振って歩いて行ったレナ。

 

「・・・イヤなことはクシャクシャに丸めちゃえ・・・か」そう言って微笑んでピアノの前に座る真姫だった。

 

 

 

 

 

 

視聴覚室(軽音部部室)

「もう前川来てんのかな・・・」

春休みとなった今、軽音部に決まった練習日というものはなく自由に使っていいということだった。

部屋から軽やかなベースの音が聞こえる。

 

「ベース・・・?この音・・・・」急いでドアを開ける。

 

 

 

「よ、久しぶりか?」そこには笑顔でアンプに座りベースを抱える長髪の男が立っていた。

 

 

 

 

 




いかがでしたか?


今まではレナと穂乃果の何気ないひらめきがみんなを導いていきました。
しかし今回は10人全員が悩むという事態です。

それぞれが大切に思うからこそ終わらせたくない。
終わらせるとみんなで決めたことだからと・・・・。
本当に難しい決断ですね。


そして最後に出てきた男、次回は一体どうなるのか・・・!


お楽しみに!できるだけ早く更新できる事を祈ります!(他人事)


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