第10話 総長さん
side しのあ
総長さんってどんな人だろう……
こんなに大きな組織の総長さんならきっと威厳があるよね……
「ここ……だよね」
大きな鉄の扉に交差した2本の槍。
軽くノックをすると
交差していた2本の槍が真上を向いてから開いた。
中は薄暗く
奥には2人の女性が居た。
1人は椅子に座り机に両肘を立て顎を手の甲に乗せた一面黒い軍服の少女で
もう1人は傍に立つ、いかにもできる秘書の様な空気を醸し出していた。
異様な空気に包まれながらも
ソファーに座った。
「……よく来たデス!」
「……え?」
「イサ様。威厳が無くなってしまうので、デスはやめて頂きたいとあれほど……」
「……あれ?」
この人が総長さんだよね……?
「もう〜!うるさいデス!」
「しのあ様、篠ノ之様申し訳ありません」
「えーと……白麗 しのあ……です」
「……束さんだよ〜」
「やぁやぁ我こそは!イサ7世デス!オスマン一世の直系デス!ヨロシクデス!」
「私はイサ様の秘書をしているミーナです。どうぞ、よろしくお願いします」
「オスマン……一世」
「ふふふふ!ひれ伏すがいいデス!
かつてのヨーロッパの覇権を握っていたオスマン帝国皇帝なのデス!」
「だれ……それ」
なのデス!と席を立ち手を上に翳し
言ったが、まさかの答えに机に勢いよく突っ伏した。
「ま……まさか!オスマン帝国を知らないデスか!?」
「う……うん」
「しのあ様。オスマン帝国はかつての国故。知らぬのも無理はございません。現在のトルコだと認識して頂ければそれで良いかと」
「わかった」
「亡国機業は結局何をするのかな〜?」
「ふっふん!かつての威光を取り戻すデス!世界征服デス!」
「世界……征服?」
「そうデス!この世界を手中に収めるのデスヨ!」
「イサ様の世界征服は冗談ですので……」
「ねぇねぇ!どうして世界征服をするのかな?」
「女尊男卑……男だから蔑まれ女だから優遇される……そんなのおかしいデス!」
「先代……イサ様のお父様は穏やかで誰にでも気遣いが出来るお方でした。ですがISの登場により組織内の勢力図が一変し、組織幹部を多くの女性が占めるようになってきたのです。そしてその幹部は裏で先代の陰口を言い、刺客を送り先代を暗殺したのです。そしてその時、当時5歳のイサ様は先代が殺される現場を見てしまったのです」
「そう……なんだ」
父親が殺されるのを見ちゃったんだ……辛いよね。
「はい。組織は15歳で継ぐことが出来るのですが、10年の間、幹部連中が好き勝手したのです。まずイサ様が継ぐのは決定事項の為、イサ様が従順になるよう徹底しました。ですがイサ様はお父様が殺されるのを見てしまっていた為、表では馬鹿を演じ世襲した後幹部を捕縛そして処刑しました」
「仇を討ったデス!
ミーナ。重たい話は止めるデス!
要件を話すデス!」
「はいイサ様。イギリスのオルコット家をご存知でしょうか」
「ーーっ!オルコット家……!!」
セシリア・オルコットの事だよね!?
「しーちゃん知ってるのかな?」
「セシリア・オルコット……」
「ええ。よくご存知ですね」
「実験場……居た時聞いた……両親を……鉄道事故で……亡くした」
「そうです。そのオルコット家ですが
当然当主はセシリア・オルコット様になる訳ですが、未だ9歳。しのあ様と同じ年齢なのです。当然遺産を掠め取ろうと下心満載な大人達が近づきます。私達亡国機業はオルコット家先代に恩があります。なんとか助けたいのですが、訪ねて行った者達はことごとく門前払いを受けました。ですので同い年のしのあ様が訪ねて助けてあげて欲しいのです」
「わかった……えと……たば姉様は?」
「篠ノ之博士は別件で、少し」
「わかったよー」
「しのあ様はカメリアと行動を共にしてもらいます」
「カメリア……と?」
「はい。彼女は普段無表情で大人しいですが、狙撃の腕は天才です。任務成功率100%を誇る亡国機業一のスナイパー……いえ、当第一のスナイパーと言えるでしょう」
カメリアがそんなにすごい人だったなんて……
「わかった」
「カメリアの部屋は12号室です。任務は一週間後。それまでゆっくり休んでください。では、この依頼書を渡してくださいね」
「うん……渡してくる」
「頑張るデス!」
「うん!」
イサの声を尻目に部屋を後にした。
「ここが……12号室……」
軽くノックをする。とすぐに扉が開いた。
「ん……誰?」
「僕……」
「……しのあ。よく来たどうした?」
「これ……依頼書」
「ん。わかった」
「何してたの……?」
「ん」
指差した先には分解されたライフル銃のパーツが綺麗に並べてあった。
「一つ一つ……やるの?」
「そう……詰まる」
「僕も……やらないと……」
「ん……貸して」
「え?……うん」
僕は護身用に持たされていた
ハンドガン、ベレッタ92を渡す
「セイフティー……危ない……このレバー押し上げる……」
「え……本当だ……」
訓練で使った後安全装置作動させるの忘れてた……
「気をつける……」
「ありがとう」
「いい。怪我なくてよかった」
本当に危なかった……
「明日、朝6時……射撃場来る」
「射撃場……?」
「ん。教える」
「本当!?……行くね」
「まってる」
「うん……そろそろ行くね……」
「ん。おやすみ」
「おやすみ」
任務は一週間後。
それまでに準備しなくちゃね。
セシリア・オルコット……どんな人だろう……。
明日早いし、お風呂入って早く寝ないとね。
「……えっと……クロエ……?どうして……僕の部屋に?」
「一週間後任務へ行くと聞きました!なので今のうちに堪能しに来ました!」
「えっと……わかった……じゃあ……お風呂……入ってくる」
「分かりました!……こ……これは入って来いって言う合図でしょうか!?」
「クロエ?」
「分かりました!」
「え?……うん」
どうしたんだろう?
「ふんふん〜ふん〜「来ました!」クロエ!?」
「一緒に入りましょう!」
「えっと……「入りましょう!」……分かった」
「背中流しますね!あれ〜ボディタオルがないですね!仕方ないです!こんな時は手で!」
「今……投げた?」
「投げてないですよ?」
今……投げたよね……
「え……くすぐったい!ひゃん……!!」
しばらくお風呂場にぐぐもった声が響いたという……。そしてそれを咎められるのは別の話……。
side out
side 4人組
「私達、あんな事したのに……給料も貰えるなんてね……しのあ様も許してくれたし……」
「……ええ。そうね……思えば私達、あんな罪のない子に八つ当たりして……」
「悪いのはデュノアの社長や研究員なのに……しのあ様も私達と同じ立場だったのにね……」
「……しのあ様がIS動かせる事に驚いた」
「他の男とは違うのよ!」
「これから先、IS乗れる事がもし世間にバレたら……いえきっとバレるわ!そしたら研究員とかに拉致されるかもしれないわ……守らなければね!」
「そうよ!そういえば以前の名前は使えないわ……何か考えましょう」
「そうだね……しのあ様にも覚えやすいようにしなければね……私は金髪だからゴールデンレトリーバー→犬→忠犬→faithfulからフェイトにする!」
「確かに!しのあ様が覚えやすくしないといけないわね……私達只でさえモブなんだから!読sーー」
「「「メタ発言やめなさい」」」
「コホン……そうね。私は青い髪だから青い→空→SKY→スカイよ!」
「そのままね……私は銀髪だからシルバーよ!」
「お前も安直……私はクロ」
「黒髪だからか?あははっ三人とも安直だなぁ!」
「フェイト、安直の方がしのあ様も覚えやすいよ?」
「……!!しまった……」
「ぷぷっダサッ」
「煩い!」
side out
コルク「オスマン帝国っていつ頃の国?」
イサ「しょーがないデスね!教えてあげるデス!オスマン帝国は1299年から1922年までの600年間栄えた国デス!日本の江戸は265年。天皇家の1500年には及ばないデスが」
ミーナ「オスマン帝国は第一次世界大戦でドイツ側でした。ですが敗退しそれをきっかけにトルコ共和国が誕生。オスマン帝国は名実ともに消失しました」
束「勉強になるね!」
コルク「へぇ〜すごいね!ってか完璧なオリだね!」
束「今更だねー!でも亡国機業はナチの残党とか噂されてたけど?亡国機業はIS誕生から50年前と言われてるよ?」
コルク「きっと1922年から30年間雌伏の時を過ごしたんだよ。そして第二次世界大戦後に立ち上がったんだよ!っていう設定」
イサ「設定って言うなデス!天誅デス!」
コルク「へ?ちょちょ!やめろー!助けてたばえもん!」
束「氏ね」
コルク「酷い!」
ミーナ「はぁ。誤字・脱字あれば教えてください」
イサ「感想・評価・批判待ってるデス!」
コルク「キャラクターを前から登場させればよかったな。そういばイサは15歳だろ?ミーナは……?」
「にっこり」
コルク「何も言うまい」