「フェェ!ダメだ!こりゃ!」
叫んでその場で寝転んだ。
天魔降伏 圧縮空気を全方位に放つことで再現は可能。但し、聖闘士どころか子供も倒せないような威力。任意方向にしてみてもムダだった。
天舞宝輪 風の帯で相手を拘束することで攻撃と防御をなしてみたのだが、五感剥奪までは出来ない上に、アッサリ引きちぎれてしまう。
といった感じだ。根本的に地力が足りないらしい。ランクが上がれば、威力も上がるだろうし、しばらくは
「レビテーション!」
俺の言葉に、俺自身がフワリと浮かび上がる。そのまま、練習場に使っていた中庭から屋敷の中の自室へと向う。才能の無駄遣いと思うなかれ、偉大な獣拳使いが言っていた。『暮らしの中にも修行有り。』
と。つまり、わざわざ修行の為に特別な場所に行かなくても、やる気と工夫次第で生活の場でさえ修行の舞台に早変わりする。
自室にたどり着くと、次の
「練金!」
素材を練金で金に変え、それに記憶を頼りに形を整えてダミーの顔を収納するギミックも施して胴体にする。足を収納するギミックを作り、肩当てと一緒に腕にの位置に配置する。ダミーの顔にティアラをかぶせ、最後に収納するギミックのついた両手を合わせて、水瓶を携えた人のオブジェ、
「来い!
俺の言葉に
「当たり前か。
その言葉に、閃くものがあった。虚無の使い魔、ガンタールヴの相棒の意思もつ剣インテリジェンスソード・デルフリンガー。さすがに今何処に有るかなんてわからないけど、一つのヒントになった。
あれから数ヶ月。何度も失敗を繰りかえしたその結果、
「来い!
俺の言葉にオブジェ形態の
「おぉっ!!!!」
事の成り行きを見るために中庭に集まっていた母さんをはじめとした使用人の人達が驚きの声を上げた。上手くいったな。周囲の空気を圧縮して黄金聖衣《ゴールドクロス》を包んでそれら全体を一つの個体として意思を持たせる。最初は上手くいかなかった。空気を圧縮したことで圧縮空気を撒き散らして強打したことや、液化空気が出来て凍える想いをしたことも一度や二度ではない。だが、その苦労の結果を今纏っている。
「カウス。」
「はい。なんでしょうか?」
父さんに問いかけると眉をしかめて言う。
「お前がどんな理由で黄金聖衣《ゴールドクロス》を作ったのかは問わん。だが、覚えておきなさい。力というものは人を歪ませる。」
「
その言葉に、父さんは笑みを浮かべた。
「それならいい。その気持ちを決して忘れるな。」