あははははははは、まだやっていたよ
あははははははは、こんな恥をさらして
『――貴重な時間を無駄にして――』
『――クスクス――』
と、自虐してしまう私でした。
でも文字数が二倍弱増えましたからね。たぶん前よりも大分マシになったと思うので、どうぞ楽しんでください。
「あら衛宮君こんばんは、なかなか面白いことしてるようね。よかったら私とお話しない?」
遠坂凛が、学園の優等生が片手を真っ直ぐ伸ばし、手を手刀のような形にしながら、いい笑顔でこちらを睨んでいた。しかも遠坂はその美貌の額の血管をピクピクと痙攣させてる。
――これはかなりヤバイのではないのか……
「士郎、彼女とは知り合いなのか?」
ニコラ・テスラ(仮)が尋ねてくる。
「ああ、彼女は遠阪凛。同じ学校に通っている」
「初めましてセイバー、いま紹介いただいた遠阪凛よ。よろし」
「凛どうする。いまからランサーは追うことはできないがそこで呆けているマスターを葬ることは容易い」
横から、というか遠坂の前方で長身の赤い男が、二つの短剣を構え殺気むき出しの、赤い男が口をはさんできた。
「アーチャー口出ししないで、私はここでなにも状況を理解できてない馬鹿に自分に何が起きているか、これからどうするのかを説明する義務ができたから」
「凛、それは必要なことか? 明らかにいらない労働と責任だぞ。そんなことする暇があるなら目の前の障害を排除した方が建設的だ」
「いいからアーチャーは黙ってて、セイバーもそれでいいわよね? 仮にも貴方のマスターが何も理解していないんだからそっちの方が都合がいいでしょ?」
どうするべきだろうか。遠坂の提案はこちらからすれば魅力的だが彼女がそうする理由はわからない、
「ふむ。ではよろしくたのむ」
そう思っていた矢先にニコラ・テスラ(仮)は俺に何の相談もなく了承した。
「な! なに勝手に話を進めるん」
「了解。じゃあここだとなんだから中で話しましょ」
交渉成立と言わんばかりに遠坂は家に入ろうとするがアーチャーと呼ばれた弓兵が再度止める。
「待つんだ凛、君は自分のしようとしていることがわかっているのか?」
「わかってるわよ。でもねさっき貴方の斬撃と私のガントをそこに浮かんでる光の剣で苦もなく防ぎ、あのランサー退ける相手をそう簡単に抜けるとは思えない。
それにこのセイバーは積極的に戦う意思はないようだから今日のところは様子見でも問題ないわよ。だって貴方はさっき言ったわよね『葬るのは容易い』ってね」
言われてれば遠坂は先程まで挙げていた腕を下ろし、腰に手を当てていた。
「しかし凛」
尚もアーチャーは遠坂の行動を止めようとする。
「いいの。もうこれは決定したことなんだから。
そういうわけでアーチャーは屋根に登って周りを監視してね。貴方がいたら話が進まないから、いいこれは命令よ」
アーチャーは最後の一押しに観念したのか肩を竦めてため息を吐いた。
「――了解した。凛あとで後悔しなことだな」
アーチャーはそう言うと姿が消えた。遠坂が命令通りにたぶん今屋根の上にいるのだろう。
遠坂はアーチャーが移動したのを確認すると俺と二コラ・テスラ(仮)の横を通り玄関の前でこちらを向いて一声する。
「なに突っ立っているの、早く来なさいよ。寒いんだから早く」
「ちょっと先行くなよ」
俺は遠坂を、穂群原学園2年A組在籍、学園では男女ともに絶大な人気を誇る優等生遠坂凛を、親友の柳洞一成曰く女狐、学園中生徒教師を含め皆遠坂に騙されているとか。取り敢えず落ち着いて話をするために彼女を家に案内することに、決してあの遠坂から逃げるためではない!
そう言うわけで玄関の鍵を開けて遠坂とニコラ・テスラ(仮)を上げる。
「へぇー和風って言うよりも武家屋敷かな? うんうんなんか新鮮ね。で居間はどこかしら、あっちかな?」
遠坂は武家屋敷が珍しいのかキョロキョロと周りを見回しながら先行していく。
俺は後について来るニコラ・テスラ(仮)に1つ釘を刺しておく。
「ニコラ・テスラ(仮)家に上がるときは靴を脱いでね」
「わかっている。この国は屋内で靴を脱ぐのが礼儀なのだろ」
「へぇ物知りだね」
俺はそんな他愛ないことに感心してると、
「ねえーー早く来なさいよね」
などと遠坂が催促するので小走りで追いかける。
しかし遠坂が魔術師だというのにも驚いたが、こんなにアグレッシブというか、もっとおとなしい優等生という感じだと思ったんだか、今の遠坂を見て学校でのイメージが音をたてて崩れていく。
「あ、ここが居間ね……って寒! うわー窓が派手に割れてるじゃない」
「仕方ないだろニコラ・テスラ(仮)が助けてくれるまで一人だったんだから」
「へえあのランサーを一人で相手していたなんてやるじゃない」
「そんなんじゃない、ただ逃げ回るだけで精一杯だっただけだ」
「へー変な見栄張らないんだ。感心感心……ん?」
突然遠坂の顔が硬直した。なにか信じられないことでも知ってしまったかのような、そんな顔だ。
そして、なんか寒さとは違う身震いするんだが気のせいかな。
「――ねえ今あなたなんて言ったの?」
「え? 逃げるだけで精一杯?」
「違う!! その前!!」
「――二コラ・テスラ(仮)に助けてくれるまで」
自分は何かおかしなこと思っていたら目の前から赤いオーラが立ち込めていた。そして肩に手が置かれた、ああ細くってきれいな手だなと思いきゃ。
「ちょっと衛宮君いまの、やり取り中にあった、ことの重要性理解している? うん?」
凄い握力で肩がミシミシと悲鳴をあげる。
――痛い痛い離してほしいが圧倒的オーラに身がすくんで言えない。今こそ助けてマスターテスラ!
――そもそもの話、なんで遠坂はそんなに怒っているんだ?
「――なにをじゃれているんだ士郎、リンよ」
「じゃれてない! セイバーもセイバーよ、今の会話の中に違和感なかったの?」
二コラ・テスラ(仮)は顎に手を置いて考えに耽っている。さっきまでの会話の中になにか問題点がないか検討しているのだろう。
それはわかったので早く離してほしい&助けてほしい。このままでは肩がヤバい。
「どうしたんだ遠坂、人を名前で呼ぶのは当たり前のことだろう?」
「たしかにその通りだか士郎よ、私のことはマスターか、マスターテスラと呼ぶがいい。わざわざフルネームね呼ぶのは他人行儀が過ぎる」
「――そう、だね。じゃあマスターテスラ」
マスターテスラが『ああ』と頷く。
今、やっとニコラ・テスラと、いや、マスターテスラと繋がった気がする。
――そうだ、自分はこの人は信頼できる人とさっき感じたはずだ。ならニコラ・テスラなんて他人行儀で呼ぶものじゃない。
そして置いてきぼりの遠坂はと言うと、
「あーもーなんなのよ! この主従は!」
遠坂はそう言うとため息を吐いて俺の肩からの手を離す。圧力から解放されても肩にはまだ鈍痛が感じられる。
――いったいどんな握力してるんだよ。
「……もうやだ……こんなんにセイバーとられたなんて」
「こんなんって、失礼だな。たしかに俺は半人前ではあるが」
「うるさいヘッポコ」
――ヘッポコ……さっきからなんなんだこの女は、そりゃあ人間大なり小なり猫を被る(藤ねえは例外だが)ものだかこいつはひどすぎないか、もはや別人格ではないか。
「士郎そんなことよりも、やらねばならんことが他にあるだろう」
「やるべきこと?」
マスター二コラは真剣な表情で俺に問いかける。
「いつまでガラスをそのままにしておくつもりだ、そのままでは足を怪我するし、何よりそこの短いスカートを穿く少女がいるのだ。体を冷やしすぎると腹を壊す、それはよくない。女性は体を冷やしてはいけない、速やかに対象するべきだ」
言われてみれば少し冷える。そんななかで遠坂を放っておくのはよくないと今気付いた。
「ああすまない。遠坂はスカート短いしあまりに冷えると体に悪いからすぐ片付ける」
――遠坂が小刻みに震えている。余程寒いんだろう。これは急がねば。たしか段ボールの余りが土蔵にあったはず、あ、その前にガラスを片付けるためにちり取りと新聞紙か。
思い立ったが吉日、急いで片付けようと動き出そうとするとまた遠坂に肩を握られ(決して掴まれたとかではない!)動きを停められた。
「あーもーさっきからスカートが短いだのなんなの! ガラスくらい私が何とかするわよ!」
もはや八つ当たりにしか見えないが、取り敢えず肩がまた軋んでくる。痛い。
「いや、いいよ遠坂、そんな短いスカート穿いていたら冷えるだろうし、すぐそこが居間だから炬燵かストーブで暖まってくれ」
――そして早く離してくれ。
「いいわよ!こんなのすぐに終わるから!」
遠坂が俺を突き放すと割れたガラスの近くに歩いていく。
「――――Minuten vor schweisen」
遠坂がガラスに触れ呪文を呪文を詠唱する。
割れたガラスに魔力が通る、パリパリと奇妙な音をたてて宙に躍ると元通りに直った。
「ふう。まぁこんなのは張り替えれば済む話だし、魔力の無駄遣いよね。でも、偶然とは言えあなたのサーヴァントの真名を聞いてしまったんだしこれくらいはサービスよ」
「いや凄いよ遠坂! 俺はこんなことできないし」
それを聞いた遠坂凛とニコラ・テスラは怪訝な顔をした。あれ? 俺何かとんでもないこと言った?
正直雷電王閣下をちゃんと書けているか心配です。本編の雷電王閣下はもっと面白くかっこいいので興味が出てなおかつ19才以上の方はPC用ゲームソフト『黄雷のガクトゥーン』をお勧めします。ダウンロード版が各サイトにて販売しているので詳しくは『ライアーソフト』『スチームパンクシリーズポータルサイト steampunkseries.com』へ。独特の文章で好き嫌いを選びますが、大丈夫なら嵌まると思います。
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では皆様、良き青空を。