暫く更新していなくてすみませんでした。
言い訳になってしまいますが…自分で書いてて面白い文が書けないというか…元々なかった文才が完全に消滅した感じですね。
今回も拙い文となっていますが、最後まで読んで頂けると嬉しいですね。
「え…ちょっと待って、もう1度言って頂けますか?」
「あと10億必要です」
期末テストが迫る中、烏間と部下の園川は理事長室へと呼び出されていた。
そこで理事長から伝えられた内容は口止め料の増加であった。
「これから暗殺は佳境なのでしょう?何が起こるかますますわからない。我が生徒への危険も考えねばならないし…機密の保持にもコストはかかる。この街に長くいるから感じますが…大掛かりな計画何やら進んでいるようですし」
「…!!だからと言って!!」
「よせ園川」
「もう追加の口止め料を要求されるのは何度目ですか!!このままでは3月までには賞金より高くつきますよ!?」
「忘れるな、我々はこの学校を使わせてもらっている立場だ」
「では振り込みの方お願いしますよ?当分忙しくなるので失礼します」
なんとカンの鋭い男だろうか、この街で進んでいる最終暗殺計画まで察知し、たった1人で防衛省を手玉に取るとは…烏間は理事長の恐ろしさを改めて感じながら理事長室を後にした。
一方その頃隔離校舎にいるE組の生徒達はというと、殺せんせーから今回のテストへの意気込みを伝えられていた。
「一学期の中間の時、先生はクラス全員50位以内という目標を課しましたね。あの時の事を謝ります。先生が成果を焦りすぎたし…敵の強かさも計算外でした。ですが今は違う!君たちは頭脳も精神も成長した。どんな策略や障害にも負けず目標を達成出来るはずです」
「でもそーも行かなそうだぜ?なんせA組の新しい担任は理事長だぜ?」
「遂にラスボス降臨か…」
「とうとう来ましたか…!!」
この暗殺教室が成り立つのに欠かせない役者が3人いる。
1人はターゲットである殺せんせー、そしてもう1人は烏間、超有能な彼の働き無くして生徒達は暗殺者として機能できなかっただろう。
そして最後の1人、学園の支配者浅野理事長だ。
自分の学校を暗殺の舞台にする懐の深さとそれでも一切揺るがぬ教育への自信。
異様なまでのカリスマ性と人を操る言葉と眼力、授業の腕はマッハ20の殺せんせーとタメを張り、彼の授業を受ければ逆らう事などまず出来はしない。
「確かに理事長は教育者としてのレベルは最高クラスです。しかし!何も勉強を教えるのは教師だけではない!今回の策戦はこうです!」
殺せんせーが考えた策戦でE組の反撃への狼煙が上がった。
「理事長と殺せんせーってさ?なんかちょっと似てるよね?」
「どこが?」
勉強を終えた生徒達は下校しながら理事長と殺せんせーの相似点について話していた。
「2人とも異常なチカラを持ってんのに普通に先生やってるとことかさ。理事長なんてあれだけの才能があれば総理でも財界のボスでも狙えただろうに…たった一つの学園の教育に専念してる。そりゃ手強くて当然だよね」
「…」
「あれ?浅野くんだ」
下校する彼らを待ち伏せていたのはA組のトップであり彼らと幾度となく戦ってきた好敵手、浅野学秀だった。
「なんか用かよ?」
「偵察に来るタマじゃないだろーに」
「…こんな事は言いたくないが君たちに依頼がある。単刀直入に言う。あの怪物を君たちに殺して欲しい」
浅野から突然舞い込んだ理事長の暗殺依頼。
戸惑うE組の生徒達に浅野が順を追って説明を始めた。
「もちろん物理的に殺して欲しいわけじゃない。殺して欲しいのはあいつの教育方針だ」
「教育方針って…どうやって?」
「簡単な話だ。次の期末で君達に上位を独占して欲しい。無論1位は僕になるが、優秀な生徒が優秀な成績でも意味が無い。君達のようなゴミクズがA組を上回ってこそ…りじちょの教育をぶち壊せる」
「どーゆー風の吹き回しだ?なんでA組の頭のお前が…」
「浅野くん、君と理事長の乾いた関係はよく耳にするけど…ひょっとしてお父さんのやり方を否定して振り向いて欲しいの?」
「勘違いするな」
片岡の言葉に浅野が胸を張って言い張る。
「『父親だろうが蹴落とせる強者であれ』そう教わってきたし、そうなるように実践してきた。人はどうであれそれが僕らの親子の形だ。だが…僕以外の凡人はそうじゃない。今のA組はまるで『地獄』だ。E組への憎悪を唯一の支えとして限界を超えて勉強させる。もしあれで勝ったなら…彼らはこの先その方法しか信じなくなるだろう。敵を憎み、蔑み、陥れることで手にする強さには限界がある。君達程度の敵にすら手こずる程だ。彼らは高校に進んでからも僕の手駒だ、偏った強さの手駒では僕を支えることはできないんだ。…時として敗北は人の目を覚まさせる。正しい敗北を…僕の仲間と父親に教えてやって欲しい」
浅野はそう言って頭を下げる。
敢えて傲慢な本心を隠さず話すのは本心で話していることの暗示、プライドの塊である浅野がゴミクズとまで貶したE組に頭を下げている。
彼は今…本気で他人のことを気遣っているのだ。
だが…
「え?他人の心配してる場合?1位取るの君じゃなくて俺なんだけど?」
カルマが頭を下げている浅野に至近距離で変顔をしながら言い放った。
浅野の額に青筋が立ち、今にもキレてしまいそうな雰囲気の中カルマは言葉を続けた。
「言ったじゃん、次はE組全員容赦しないって。1位は俺でその下もE組、浅野くんは10番辺りがいいとこだね」
「おぉ〜、カルマが遂に1位宣言」
「一学期期末と同じ結果はごめんだけどね」
「今度は俺にも負けんじゃねーの?なぁなぁ!?ゴフッ…」
カルマに詰め寄ってニヤニヤしている寺坂にカルマが膝を思いっきり入れた。
変な呻き声を上げながら倒れる寺坂をカルマが更に踏みつけている。
「浅野、今までだって本気で勝ちに行ってたし、今回だってそれは変わらない。いつも俺らとお前らはそうして来ただろ?勝ったら嬉しくて、負けたら悔しいそんでその後の格付けとかは無し。もうそろそろそれでいいじゃんか」
「そうそう、今回は俺も本調子だしさ。『こいつらと戦えて良かった』って思わせてみせるし、何より前回の雪辱は晴らさせてもらわないとね」
「余計な事考えてないでさ?殺す気で来なよ。それが一番楽しいよ」
磯貝、和生そしてカルマの言葉に浅野のニヤリを悪い顔をするといつもの様に上から目線でこう言った。
「面白い。ならば僕も本気でやらせてもらおうか」
E組とA組の生徒同士でぶつかりあっている頃、教師同士でも何やら起きているようだ。
「おや?あなたからやって来るとは珍しい。何を悪いことはしていませんよ?殺せんせー」
「知っています。あなたはいつも最後の最後は正攻法を好む。この期に及んで小細工を使う人では無い。我々の教育合戦もおそらくこれで最後、私の存在を拒まずに受けてたって頂けたらお礼をと思いまして」
理事長室で待っていた殺せんせーは触手を器用に使って製菓店の箱を開けてエクレアを理事長に見せた。
しかし理事長はそんな物を気にすることもなく書類をしまっている。
「殺せんせー、教師をするのはこの学校が初めてですね?」
「…なぜわかります?」
「…何となく素人臭いので。何故教師になったのか頑なに語らないとか、私が勝ったら教えてくれませんかね?」
「…語るまでもない事ですから。そもそも人に何かを教えたいと欲する時、大きく分ければ理由は2つしかありません。自分の成功を伝えたい時か…自分の失敗を伝えたい時。あなたはどちらですか?浅野理事長」
「さぁ?」
E組の生徒達はとにかく勉強した。
わからないことは殺せんせーの分身に聞きまくった。
さしもの殺せんせーも忙しすぎて…分身の形が大きく乱れるほどに。
ここで無様な結果を出しては例え暗殺に成功しても胸を張ることは出来ない。
生徒は殺し…先生は教えた暗殺教室。
教え通り第二の刃を身につけた事をターゲットに報告出来ないままではこの教室を卒業できない!!
そして迎えた決戦の日。
「恐ろしく気合い乗ってるよ、A組。カルマ勝てんの?」
「さーねー?本気で殺す気ある奴がいたら手強いけどね」
「和生くんはどう?今回の調子は」
「任せといてよ渚。ちゃんとチョコレート食べてきたしさ。でもルウシェが受けられないって聞いた時は驚いたなぁ」
「あはは…向こうで単位は全部取ってるんだもんね」
「そうそう。お兄様頑張ってくださいって送り出されちゃったよ。今頃紅桜を振ってるんじゃないかな?一緒に戦うってさ」
「じゃあ頑張らなきゃね」
「そうだね、よし!行こうか皆!」
こうして2人の怪物に殺意を教育された生徒達が因縁に決着をつけるべく今…紙の上で殺し合う!
一教科目の英語から恐ろしいほどの難易度。
全ての教科で中学校のテストのレベルを遥かに超えるレベルのモンスターたちが襲いかかる。
A組は憎悪の炎を燃え上がらせてモンスター達を次々薙ぎ払って行く、一方E組は泥臭く確実に出来ることを一つずつの戦法で撃ち破る。
そして彼らにはまだ秘策がある。
そう、殺せんせーが立てた今回の策戦…!
「なんだこの文!?意味わかんねぇ!?」
「作者が何を言いたいのかなんてわかんないよ!?」
国語の時間、生徒達を阻むのは古文の作者の意図を読み取る問題だ。
「ほら、教えたでしょ?『なかなかなり』中途半端な事はかえってしない方がいい。皆ならわかるよね?」
そして数学の時間では…
「クソ!ラス前に漸化式なんてあんのかよ!?」
「ちょ!弾の準備が!」
「特殊解に持ってくんだよ。先週やり方教えたじゃん」
生徒達自ら先生となること!
他人に教えるということは自分が理解していなければ出来ないことだ!生徒同士で得意科目を教え合わせたのだ。
その結果、特にカルマと和生は隙が無くなり完璧に仕上がっている。
数学の最終問題、生徒の半数はここまですら来られず、残り半数も殆どが時間ギリギリ、余力はもう残っていない。
残り時間で満点を出せる可能性を残していたのはこの3人のみであった。
しかし…
「「やっばい…これ時間足りなくね?」」
カルマと和生は完全にストップをかけられていた。
しかし浅野はいち早くアプローチの方法を見つけ計算を連ねて行く。
完璧な計算を解き進める浅野でさえ間に合うかどうかの残り時間、そんな時カルマと和生はとあることに気が付いた。
「待ってよこれ…」
「難しい計算なんにもいらなくね?」
それぞれが同じ領域を持っていてそれは自分も皆も同じだ、つまり自分が思い切り主張すれば同じだけ皆も主張する。
自分が主張出来る空間は半分だけ2人とも短時間で答えに辿り着いた。
「ただ…自分の外にも世界があるって気付けたら…難しい計算なんていらないじゃん」
カルマは完全正答で試験を終えた。
しかし…
「…え?」
和生は上手く行かなかった。
「なんで手が動かない…いや違う…この感じは…俺の手が止まってるんじゃない…俺の思考に付いていけてない…?」
彼のペンは全く動かないまま…戦いを終えた。
テストから休日を挟んでテストの返却日がやって来た。
生徒達は緊張した面持ちで殺せんせーと向かい合う。
「皆さんに集大成の答案を返却します。君たちの二本目の刃はターゲットに届いたでしょうか。細かい点数を四の五の言うのはよしとしましょう。今回の焦点は総合順位で全員トップ50を取れたかどうか!本校舎でも今頃は総合順位が貼り出されていることでしょうし、このE組でも先に発表してしまいます!」
そう言って殺せんせーはトップ50位が書かれた模造紙を黒板に貼り出した。
「お!おぉ!」
「…俺が…」
「うちでビリって寺坂だよな…?」
「その寺坂くんが47位…」
「ってことは!?」
『全員50位以内達成だ!!!!』
「上位争いも五英傑を引きずり下ろしてほぼ完勝!!そして1位は初のカルマ!」
「どうですかカルマ君?高レベルの戦場で狙って1位を取った気分は?」
「んー、別にって感じ」
「和生君も浅野君と並んで2位です、よく頑張りましたね。数学の最終問題で勝敗が分かれたそうです」
「…あれね。なんかよくわかんないけど…皆と1年過ごしてなきゃ解けなかったきがする。そんな問題だったよ」
「ここまで長かったわー…」
「暗殺の次に達成したい悲願だったしね」
「ちなみにA組はテスト前半の教科までは絶好調でしたが後半になると難問に引っかかる生徒が増えたようです」
「そりゃそーよ。殺意ってそんなに長く続くもんじゃないしね。ドーピングしたいならもっと時間をかけてしなきゃ」
「ところで和生くんは?」
「確かにいないな。どこ行ったんだ?」
渚の指摘通り朝は教室にいた和生がいなくなっていた。
「わ、私探してくる!」
「あっ!はやみん!」
速水は和生を探すために校舎を後にした。
彼女には心当たりがあった、それは以前彼が大敗を喫した時にいた裏山だ。
「和生!?どこにいるの!?いるなら返事をして!」
速水は制服のまま裏山を走り抜ける。
最愛の彼が居そうな場所を探しながら彼の名を呼び続けた。
そして紅葉が舞い散る中で彼を見つけ出した。
だが見つけた彼の姿はどこが様子がおかしい。
「がはっ…おえっ…こんな姿皆には見せられないよね…さっき凛香が呼ぶ声が聞こえたけど…今は会いたくないや」
「…!?」
声をかけようとした速水だが、両手で口を塞いでとどまった。
普段の彼ならば自分の気配に気付くはずなのに今の彼は全く気付く気配は無い。
更に口からは大量の血を吐き出し意識は朦朧、今にも何処かへ消えてしまいそうだ。
「笑っちゃうよね…こうやって立ってるだけで精一杯なんて…はぁ…何なんだろうなぁ…なんというか…常に『蒼魔凍』を発動してるみたいだよ…しかもコントロールが効かないなんて…ね…うっ…」
『主よ…余の力で血液の生成量を増やしてはいるがその吐血量では危険だ。少し口を閉じるがよい』
「ヴラド…血属器を持ってなくてもお前と話せるなんて俺ってどうなってるの?」
『…酷な事を言うぞ?良いのか?』
「…ある程度察しはついてるし…いいよ」
『汝は…踏み入れてはならない領域に入ろうとしている』
「踏み入れてはならない領域か…それで?それと蒼魔凍の何が関係してるの?」
『…初代エルレンシア王。ライル・エルレンシアは蒼魔凍の奥の扉を開いた。余は王と契約していた故にわかるのだ。主よ…汝は今、王と同じ扉を開きかけているのだ』
「その扉を開く代償って?」
『それはな…』
『汝の命だ』
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
資格試験がかなり厳しく絶望しかけている私ですがこれからも頑張ろうと思います。
皆さんも勉強は頑張らなきゃダメですよ?二本目の刃ですからね!
そして高評価を下さった
KJKさん、絶剣と黒の剣士さん!この場を借りてお礼を言わせてもらいます!ありがとうございます!
感想などお待ちしておりますね♪