桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

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皆さんお久しぶりです、トランサミンです。
いやー、執筆活動って難しいですね。
私の作品がつまらない事は分かっていても、いざ酷評されると心に来るものです。
なんと言うか、自分の文才の無さに呆れるしかないですよ。
まぁ、当の本人が楽しければそれでいいんですけどね(笑)

そしてここからが本題。
酷評されたと言いましたが、ある1人の方がとても的確なアドバイスを下さったのでそれを参考に今回から文章の構成内容を変更しております。
戸惑う読者の方々もいらっしゃると思いますが、ご了承ください。


仇の時間

 

「かや…の?」

 

 

僕は驚いて彼女の名前を呼ぶ事しか出来なかった。

だってさっきまで隣で一緒にビーズを拾っていたのに、いつもと全く変わらない表情だったのに、彼女の首筋から伸びる2本の触手が倉庫の床を突き破り、殺せんせーが落とし穴に落ちるまでのその過程があまりにもスムーズで思考が真っ白になってしまった。

 

茅野は僕達がこれまでの暗殺で殺せんせーに一番有効だと感じていた環境の変化と2本の触手を巧みに使って殺せんせーを追い詰める。

落とし穴の底には対先生BB弾、流石の殺せんせーも茅野の激しい攻撃に触手が反応しきれていない。

だけど流石は僕達のターゲット、イトナ君との戦いで見せたエネルギー砲を壁に撃って退避した。

僕も倉庫の外へ出ていく殺せんせーと茅野を追いかけて外に出ると、音に驚いた皆もやって来る。

 

 

「エネルギー砲で壁壊して地中からだっしゅか…しくったよ。思わず防御っちゃった。殺せんせーが生徒を殺すわけないのにね」

 

「か…茅野さん?…何?その触手?」

 

「…あーあ。渾身の一撃だったのに、逃がすなんて甘過ぎだね私」

 

「…茅野さん、君は一体…」

 

「ごめんね?茅野カエデは本名じゃないの。雪村あぐりの妹。そう言ったらわかるでしょ?『人殺し』」

 

「雪…!?えっ!?」

 

 

演技をやめた茅野の顔は…別人のように険しくなっていた。

翌日に必ず殺すと宣言した彼女は木の枝に触手を絡ませて飛び去っていってしまった。

雪村あぐり…殺せんせーが来る前の僕達の担任の先生の名前だ。

茅野の正体は雪村先生の妹で天才子役…一体どれが彼女の本当の顔なのか僕達はわからなくなっていた。

ただ一つだけ僕が言えることは、僕の近くにいつも彼女がいたのは…僕の殺気の陰に自分の殺気を隠していたんだろうって事。

 

 

「茅野まで触手を持ってたなんて偶然にも程があるよね?前にイトナに聞いたけど触手を植え付けられている状態って頭の中に直接イバラムチを打たれるようらしいじゃん。それを隠し通すだけの何かが茅野にはあったって事だよね?」

 

 

うん…僕も和生くんと同じ意見だ。

茅野は殺せんせーの事を『人殺し』と言った。

それが今回の一件に関わっていることは間違いない。

だけど僕にはもう一つ違和感があった、それは和生くんの表情が夏の暗殺旅行の前のように凍り付いているように見えた事。

だけど今はそんな事を聞ける状況じゃないのは分かってる、まずは茅野の事だよね。

 

 

「殺せんせー…茅野は先生の事を人殺しって言ってた。過去に何があったんだ…?」

 

「今だけ長く信頼関係築いてきたから…もう先生をハナっから疑ったりはしないよ」

 

「でももう話してもらわなきゃ、殺せんせーの過去の事。でなきゃ誰も今の状況に納得できない。そういう段階に来ちゃってんだ」

 

 

翌日教室で行われた緊急のHR、烏間先生とビッチ先生も、茅野以外のE組に関係する人物が勢揃いしている。

そんな状況で殺せんせーは口を開いた。

 

 

「…わかりました。先生の…過去の全てを話します。ですがその前に、茅野さんはE組の大事な生徒です。話すのは…クラス皆が揃ってからですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして夜7時、僕達は茅野に指定された椚ヶ丘公園奥のすすき野原までやって来た。

そこで待っていたのは…

 

 

「来たね、じゃ終わらそ!!殺せんせーの名付け親は私だよ?ママが「滅ッ!!」してあげる」

 

 

狂気のような殺気を殺せんせーに向ける笑顔の茅野。

殺せんせーは触手をしならせる彼女に向けて語りかけた。

 

 

「茅野さん、その触手をこれ以上使うのは危険過ぎます。今すぐ抜いて治療しないと命にかかわる」

 

「え、何が?すこぶる快調だよ。ハッタリで動揺を狙うのやめてくれる?」

 

「…茅野。全部演技だったの?楽しい事も、色々したのも、苦しい事みんなで乗り越えたのも」

 

「『演技』だよ。これでも私の役者でさ?渚が鷹岡先生にやられてるときも、不良に攫われたり、死神に蹴られた時なんかはムカついて殺したくなったよ。でも耐えてひ弱な女子を演じ続けた。殺る前に感づかれたらお姉ちゃんの仇が打てないからね。この怪物に殺されてさぞ無念だったろうな。教師の仕事が大好きだった。皆の話も聞いてたよ」

 

「知ってるよ茅野、2年の3月。2週間ぽっちの付き合いでも凄くいい先生だってわかる」

 

「そんな雪村先生を殺せんせーはいきなり殺すかな?そんな酷いこと俺らの前でやった事ないだろ?」

 

「…ね。話だけでも聞いてあげてよカエデちゃん」

 

「停学中の俺ん家まで訪ねるような先生だったよ。…けどさ?本当にこれでいいの?今、茅野ちゃんがやってる事が殺し屋として最適解だとは俺には思えない」

 

 

皆が茅野に言葉をかけても彼女の表情が晴れることは無い。

だけど一つ、イトナくんの言葉にだけは反応した。

だけど…それが彼女の暗殺の合図だったんだ。

 

 

「体が熱くて首元だけ寒いはずだ。触手の移植者特有の代謝異常、その状態で戦うのは本気でヤバい。熱と激痛でコントロールを失い、触手に生命力を吸い取られて死…」

 

「…うるさいね。部外者は黙ってて!!」

 

 

そう茅野が言葉を発すると同時に彼女の首から伸びる触手が炎を纏った。

 

 

「どんな弱点も欠点も磨き上げれば武器になる。そう教えてくれたのは先生だよ?体が熱くて仕方が無いなら…もっともっと熱くして触手に集めてあげればいい!!」

 

「…だめだ…それ以上は!!」

 

「最っ高のコンディションだよ!!」

 

 

茅野が触手を振るうとすすきに炎が燃え移りリングが形成される。

先生の苦手な環境な変化、そして炎を纏った触手がその恐ろしさを表している。

だけど気になるのは茅野の表情、苦しそうで…意識の波長が見える僕だからわかるけど…かなり乱れて興奮状態だ。

 

 

「やめろ茅野!こんなの違う!!僕も学習したんだよ!自分の身を犠牲にして殺したって後には何も残らない!!」

 

「自分を犠牲にするつもりなんてないよ渚。ただコイツを殺すだけ、そうと決めたら一直線。それが私でしょ?」

 

その言葉と同時に茅野が殺せんせーに襲い掛かった。

一撃一撃は火山弾の如く、灼熱の炎が殺せんせーの触手を苦しめる。

これが演技じゃない茅野の本心…イトナくんが使っていた時の触手とは比べ物にならない破壊力。

だけどその分触手による精神侵食の速度も早いらしい。

 

 

「あはは!どーしよ殺せんせー!!もう頭が痛くないの!痛いのが気持ちイイの!!」

 

 

もはや普段の彼女からは考えられない言葉が飛び交っている。

イトナくんが言うには既に手遅れの所まで侵食されているらしい。

このままじゃ復讐を遂げても遂げられなくても茅野が死んじゃうよ!

でも…僕にはわかる。

ずっと彼女の隣にいて、クラスの中で一番彼女との付き合いが長かった僕だからわかること、殺せんせーを殺したいと願うその中に…助けて欲しいと嘆く彼女の姿が浮かんだ。

 

 

「死んで!死んで!死んでよ殺せんせー!!」

 

「なんとかならねーのかよ…言ってる方が今にも死にそうだぜ…」

 

「ここは俺達が時間を稼いだ方が良さそうかな?」

 

「皆さんは茅野さんを救う方法を考えていて下さい」

 

「和生…やれるのか?」

 

「悠馬、蒼魔凍を使えば殺せんせーから注意を逸らすことくらいはできるはずだよ」

 

「私とお兄様にお任せ下さい」

 

 

和生くんとルウシェちゃん、2人ならもしかしたら茅野の攻撃を止める事が出来るかもしれない…だけど…それだけじゃ…

 

 

「「蒼魔凍!!」」

 

 

2人がそう言った瞬間、2人の姿が僕達の視界から消え去った。

王族に継承され続ける秘技、脳の処理速度のリミッターを外す事で限界を超えた速度で移動が可能になるという技。

和生くん曰く原理は達人が敵の攻撃を見切る際に止まって見えるのと同じらしい。

 

 

「邪魔するなら容赦はしないから!2人も消し炭にしてあげる!!」

 

「咲き誇れ…紅桜!」

 

「ヴラド!トリガーをセカンドに移行!!」

 

『『御意』』

 

 

和生くんがヴラドで銃撃とルウシェちゃんの残留する斬撃で殺せんせーへの攻撃は弱まって入るけれど…2人の超スピードでさえ茅野の攻撃を全て凌ぎきる事は難しいはず、ましてやフィールドは炎に覆われていて普通の人間なら立つことすら難しいはずなのに…

 

 

「熱を感じる前にその場を離れているとは言っても流石に厳しいか…」

 

「茅野さんを傷付けないように戦うのだけでも難しいのに地の利も相手にありますから…」

 

 

防戦を強いられる2人を僕達が眺めていると茅野の攻撃を必死に躱していた殺せんせーの顔が僕達の目の前に現れた。

 

 

「き、器用に顔だけ!?」

 

「先生の分身です!茅野さんの攻撃を和生君たちが防いでくれてはいますが、それでも余裕が無いんです!手伝って下さい!一刻も早く茅野さんの触手を抜かなければ!彼女の触手の異常な火力は自分の生存を考えていないから出せるものです!持ってあと1分!ですが彼女の殺意と触手の殺意が一致している間は触手の根は神経に癒着して離れません!」

 

 

じゃあどうすればいいって言うんだよ殺せんせー…イトナくんの時みたいに時間を掛けることは無理だし…

 

 

「手段はひとつ、戦いながら引き抜きます。和生君とルウシェさんはおそらく既に限界が近い。これ以上は彼らの命に関わります。ですから先生のネクタイの下の心臓を上手く致死点をズラして貫かせます。『殺った』という手応えを感じさせた瞬間、少なくとも触手の殺意は弱まります。その瞬間に誰かが茅野さんの殺意を忘れさせてください。方法は何でもいい、思わず暗殺から注意が削がれる何かです」

 

「でも!茅野ちゃんの触手を抜く前に殺せんせーが死んじゃうんじゃ!」

 

「恐らく先生の生死は五分五分です。でもね?クラス全員が無事に卒業できない事は先生にとって死ぬよりも嫌なんです。うっ…分身が保てなくなってきました…ここからは攻撃の対処に専念します。30秒後に飛びっきりのヤツお願いしますね!」

 

 

殺せんせーの顔の分身が僕達の前から消えていく。

そして代わりに桜井兄妹が戻ってきた。

2人は息を荒らげていて体力消費は想像以上。

この2人にはもう茅野と戦うことはできないだろう。

茅野の殺意を殺す技…そんな技があるのだろうか…

 

 

「三村、エアギターやれ。お前の超絶技を見せてやれや」

 

「この局面で!?むしろ俺に殺意が向くよ!」

 

 

エアギター…確かに意外性があって…意外性…クラップスタナー…?ダメだ…あれだけ意識の波長が乱れてたらベストなタイミングで撃てないこの技は得策じゃない…ナイフ…狙撃…和生くんもルウシェちゃんも触手だけを狙って茅野を傷付ける事はしなかった…それに武器を使ったって茅野の神経を逆撫でするだけ…何かないのか!?この教室で身に付けた技術!!優れた殺し屋に成るために…何でも学んできたじゃんか!!少ないお金で贅沢な料理を作る方法…第二の刃…あとは…超実践的な外国語の会話術とか………ある!!教わった殺し技が!!

 

 

「グフッ!!」

 

「殺ッ…タ…!?」

 

茅野が殺せんせーの死を確信した瞬間、殺せんせーは触手を巧みに使って茅野を抱きとめた。

ネクタイの下の心臓には依然として触手が刺さっている。

 

 

「君のお姉さんに誓ったんです!君達からこの触手を離さないと!!」

 

 

殺せんせーの言葉を聞いて僕は決心し、茅野の前に立った。

茅野…そんな悲しいこと…言わせないよ

僕はそう彼女に伝えるように口付けた。

E組で学んだ殺し技…ビッチ先生直伝のキスだ。

これなら…茅野の体を傷付けずに殺意だけを殺せるはず!

全部演技だったなんて言わせない…E組での思い出、皆で楽しく過ごした事、復讐しか無かった何て僕が言わせない!!

 

 

「これでどうかな?殺せんせー」

 

「満点です渚君!今なら抜ける!!」




どうでしたかね?今回は終始渚視点で書いてみました。
今後のストーリーは各話特定のキャラクターの視点で書いていくことにします。

感想や高評価が貰えたら嬉しいです。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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