桜井和生と暗殺教室   作:トランサミン>ω</

112 / 113
久しぶり過ぎて忘れられているかも知れませんが!失踪はしてませんよ!


終冬の時間

「んー!良く寝ました!お姉様はお兄様を上手く引き戻す事が出来たでしょうか…それよりも今日は冬休み最終日ですからね!楽しまなきゃ損です!」

 

お姉様のお家の鍵は借りてあるので、外出しても大丈夫ですよね?お洋服もお姉様のをお借りしちゃいましょう♪

 

「日本に来てからどうしても行ってみたい場所があったんですよね♪いつもはカノープスと一緒ですけど、今日は一人旅ですね!」

 

椚ヶ丘の街はとても人が多いですね!英国の大通りも凄いですけど、街並みは全然違いますし…電車も手軽に乗ることができますしね。

 

さてさて!今日私が向かっている場所はですね!大好きなアレを探しているんです!大好きと言ってもお兄様の事ではありませんよ?それはずばり!刀です!

 

「ほわぁ〜♪この滑らかな刀身…艶のある光沢…なんて素晴らしいんでしょうか!是非とも斬れ味を試してみたいものです!この脇差…買いですね!」

 

はうぅ…なんて素晴らしい触り心地なんでしょうか…この鞘なら…護身用としても申し分ないです!銃刀法違反じゃないか?ふっふっふ!抜かりはありませんよ!お父様に教えて頂いたお店なので大丈夫らしいです!裏ルート?って呼ばれるらしいんですけど、この真っ黒なカードを使えば基本的になんでも買えちゃうのでよく分からないですね♪

 

「らんらんら〜ん♪今日は気分が良いです♪」

「ねぇねぇお嬢さん?俺達と遊んでかない?」

「はい?」

 

なんでしょうかこの方達は?お買い物を終えて街を歩いていたら男の人に声をかけられました。3人ほどです。

 

制服を着ているので学生さんだと思うのですが…何か私に用があるのでしょうか?

 

「なにか御用ですか?」

「うんうん!俺達とさカラオケとか行かない?奢ってあげるからさ!」

「いえ、お金には困っていませんので」

「イイじゃんイイじゃん!お兄さん達とイイことしようぜ?」

 

イイこととはなんなのでしょうか?お断りしても執拗いですし、どうしましょうかね?流石にこの通りで大声を上げるのは周囲の方に迷惑ですし…紅桜が無いので蒼魔凍で逃げる事も難しいですね…全力で走ろうにも囲まれてしまっていますのでなんとも…はっ!?いっそこの脇差で!なんてのは冗談です♪

 

「はぁ…?私はまだ中学生ですからそういうのはちょっと…後、お兄様が待っていますので」

「あはは!お兄様だってよ!」

「なら俺達がなってあげようか?」

「くっ…」

 

子ども扱いやしつこいだけならまだしも…お兄様の事を愚弄するとは…もはや語る事はありません。刀背打ちで黙らせてしまいましょう。

 

私は買い物袋からさっき買ったばかりの脇差を取り出そうと手を伸ばしました。ですが次の瞬間です

 

「「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」

「へっ?」

「こっちだ」

 

先程まで五月蝿かった方々が更に五月蝿くなりました。

目元をおさえているのでどうしたのかと思っていれば、誰かに手を引かれました。

 

路地裏や細い通りを駆け抜けて行き、見慣れない場所に連れていかれてる様です。

 

「あ、あの?」

「あぁ、急に走り出して悪かったな」

「千葉さん?」

「変な奴らに絡まれてたからな。これで撃退したってわけだ」

「これ?」

「催涙弾。奥田が試作したものを貰っててな」

「なるほど!」

 

変な声を上げて目をおさえていたのは催涙弾を受けていたからなのですね!納得です!

 

それにしても…

 

「あんな場所にいるなんて珍しいですね?」

「俺もちょっと買い物をしててな」

「モデルガンですか?」

「と言うよりは電動銃だな。少し値は張るけど、練習用にはもってこいだ。さっきの奴らもいい的だった」

「おぉー!頼もしいですね!これなら殺せんせーの事を暗殺するのも夢じゃないかもです!」

「暗殺か…」

「あっ…ごめんさない…」

 

そうでした…殺せんせーの過去を聞いて皆さんは複雑な心情なんですよね…無神経な発言をしてしまいました…

 

「あ、あの!私は…殺せんせーとの関わりが短いので…皆さんのように悩むことができなくて…その…無神経でしたよね…?」

「ふっ、気にするな。俺達が悩むのは当たり前なんだよ。殺せんせーがいなかったら、俺達はただの落ちこぼれだったんだよ。だから殺せんせーには感謝してるし、勿論暗殺したいって気持ちもある。だけどあの話を聞いたら、俺達の殺意も揺らぐよ」

「殺せんせーはそんなに偉大な方なのですか?」

「そりゃあ勿論さ。まぁ、ケチだしエロいし抜けてるとこあるし、ん?意外とそうでも無かったりするのか?」

「ふふっ、そう考えるとちっぽけな存在にも思えてしまいますね。本当にそんな人が世界を滅ぼす超生物なんて信じられません」

「俺からしたら同じクラスに王族が2人いるのも考えられないけどな」

 

そういうものなのでしょうか?私はあくまでも留学生という事になっていますし…王族だからといっても普通の人と何も変わりませんけど…

 

「それより、この手はいつまで繋いでいるんですか?」

「わ、悪い!忘れてた」

「別に気にしなくて結構ですよ?千葉さんは悪い人ではありませんから」

「そういう事じゃないだろ…」

「そうなんですか?学校に行く以外では家でずっとお稽古をしていましたので…あまり世間一般の常識を知らないのです…」

「そうなのか?」

「はい。私はお母様の仇を取るために毎日鍛錬に励んでいました。私は…目の前でお母様の命を奪われましたので…目の前に忌まわしいあの女がいると思いながら…ひたすら紅桜を振っていました。千葉さんも気付いたでしょう?私の手は女の子の物とは思えないですよね…掌はマメが潰れて硬くなってしまって…」

 

お兄様やE組の皆さんは私の事を可愛いと仰って下さいますが…そんな事は全くありません…体は傷だらけでとても他人には見せられないですから、恐らく結婚は愚か恋人もできないでしょう。

お父様には申し訳ないですがお兄様が継いでくださらなければエルレンシア王家は英国王室から血族を途絶えさせる事になってしまいますね…

 

「そうか?あんまり気にならないけどな?」

「へっ?」

 

千葉さんはそう言いながら離したはずの私の手をもう一度握り直しました。

 

「俺の手の方がゴツゴツしてて硬いだろ?それに目の前で母親の命を奪われて正気でいられるやつの方がおかしいだろ?それに普通の教室の常識と、俺達E組の暗殺教室の常識は違う。ルウシェはルウシェの常識を貫けば良いんじゃないか?もし世間一般の常識って奴が知りたいならいくらでも教えてやる。俺にでもクラスの奴にでも訊けば良いさ」

「…良いのでしょうか?」

「誰も嫌なんて言わないさ。ただ、お前の兄には訊かない方が良いぞ。アイツは少しズレてるからな」

「ふふっ、確かにお兄様はお姉様の事になると人が変わってしまいますからね♪」

「あぁ。そうやって笑ってるお前は女の子以外の何者でもないさ」

「えへへ…」

「っと、悪い悪い…手、離すぞ」

「えと…離さなくて…良いですよ?」

「は?」

「えへへ、訊いていいと言ったのは千葉さんですから!今日はこのまま常識を教えて下さい♪」

「おいおい、それにしたって手は別に…」

「嫌ですか…?」

「お前ら兄妹って…本当にずるい見た目してるよな。で?何を教えて欲しいんだ?」

「そうですねぇ…まずはゲームセンターという場所に行ってみたいです!」

「了解」

 

ふふっ、お兄様のお友達の方々は本当に優しいですね。

なんだか少し救われた気がします。

 

「手、離すなよ?」

「あっ…はい!」

 

なんでしょう…今少し…紅桜を握っている時と同じような安心感がありました。お兄様と同じ教室にいたらこの安心感の正体もわかるのでしょうか?楽しみですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?メール…中村さんから?」

『お宅の妹ちゃんがE組のスナイパーとお手手繋いで歩いてたよ?お兄様はどう思うのかなぁ〜?』

「えぇっ!?」

「和生?どうかしたの?」

「ううん!なんでもない!」

 

スナイパー…俺は携帯の画面と現在、家のキッチンに立っているエプロン姿の可愛い恋人を見比べる。

 

「狙撃手…烏間先生に聞いた話だと母さんも狙撃の名手だったらしいけど…」

 

もしかしてエルレンシア家の血筋って…スナイパーに惚れる運命にある…?

 

いやいや!まだルウシェがそうと決まったわけじゃない!俺が焦るにはまだ早いよね!?そうだよね!?

 

「もう…本当にどうしたの?百面相してたけど」

「その…凛香を好きになったのは多分運命なんだろうなぁって考えてたんだけど」

「なっ…そういう事言う人にはご飯作ってあげないわよ!?」

「そ、それは困るんだけど…」

「今度ばかりは許さないから!」

「…俺の意識が携帯に行ってたから嫉妬しちゃってたんだよね?」

「あーもう!知らない!」

 

あはは、顔を真っ赤にしちゃって可愛いなぁホントに♪

こうしてると明日から学校なんてちょっと忘れちゃうかも。

 

「凛香」

「なにかよ…んっ…」

「んっ…そんなに寂しかったならその分の埋め合わせしてあげなきゃね?」

「料理中なんだけど…」

「桜井家のキッチンはIHだから火の元の危険はないし、気にしない気にしない」

「昨日はあんなに冷たかったのに、今日は情熱的なのね?」

「反動だと思ってれていいよ?でも…これからもっと熱くしてあげるけどね」

「…ばか」

 

林檎みたいに真っ赤になったお姫様を抱えてソファへ。

ルウシェも幸せになってくれると嬉しいな…俺もルウシェもきっと…愛に飢えているから。これからのルウシェの人生に愛と幸せがある事を願ってるよ…

 

だから俺は、今の内にこの幸せと愛を噛みしめて…全身前例で目の前の彼女に愛を捧げよう。

 

明日からはきっと目まぐるしい日々が始まって、こうやってゆっくりできるような時間も無くなってしまうかも知れない。ましてや俺が明日にはこの世にいないかも知れないしね…

 

「また変な顔して…こっち見てよ」

「…うん」

「心配しなくても私がちゃんと引き戻してあげるから、それが王が愛する者の役目でしょ?」

「あはは!その通りだね。頼もしいや」

 

暗殺期限まであと2ヶ月。殺せんせーの過去を聞いて皆がどんな結論を出してくるのかわからない。だけど、それをしっかりと見極めて悔いのない選択をしよう。

 

俺達の暗殺教室は生徒と先生全員で成り立ってるんだから




感想などお待ちしています。

実は25日にケチャップさんとinvisibleさんとハーメルンの暗殺教室作家オフ会なるものを行ってきました!
カラオケで『バイバイyesterday』を歌ったり、お互いの作品について語り合ったり素晴らしい時間でした。
この場を借りて再度お礼を言わせていただきます。
お2人ともありがとうございました!

そして、オフ会にて何か企画をしようという話になり、3人で前中後三編構成のコラボをする事が決定致しましたのでここで報告させていただきます。

今後ともこの作品をよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。