「イトナ君!!」
生徒たちが殺せんせーの追跡をしている頃、殺せんせーはシロに追いついていた。
殺せんせーはすぐさまイトナに絡まったネットを外そうとするが、イトナの触手が溶け始めていることに気付く。
「(これも対先生物質か…!?)」
「ご察しの通りだよ、そしてここが君たちの墓場となる。撃て、狙いはイトナだ」
シロが手を上げると殺せんせーの周囲から眩い閃光が放たれる。
「(これは…私の動きを一瞬止める圧力光線!!)」
イトナへと降り注ぐ弾丸を殺せんせーは風圧と服で辛うじて防ぎ、鋏みを取り出してネットの切断を試みる。
「対先生物質とチタンワイヤーを使って出来てるネットだ、いくらおまえでもこの弾幕の中で防ぎながら救い出すのは難しいよ。先程までのダメージと圧力光線で動きが鈍っている、少しでも目を離せばイトナの触手は破壊され、イトナ諸共絶命間違いなしだ」
しかし殺せんせーはイトナへと触手を差しのべるのをやめない、救える可能性を信じて、教師として最善を尽くそうとしているのだ。
「(私は約束したんです!どんな時でも生徒から手を離さないと!!)」
殺せんせーが必死に救出を試みているころ、イトナは自分の弱さを悔いていた。
「(俺は無力だ…協力者にも裏切られ、殺す相手に守られて…俺は…こんなザコ達に負けるのか)」
そんな時、ある言葉が戦場に響き渡った。
「全員散開!確実作戦通りに、殺せんせーを助けるぞ!」
その言葉を合図に、生徒たちがシロの手下に襲いいかかる。
「これ、対タコの服だろ?おかげで俺らがやんねーといけねーんだよ!」
寺坂やカルマ、前原と岡野が木の上にいる手下たちを下へ落とし、倉橋や杉野たちが彼らを簀巻きにする。
先程まで攻勢だったシロたちは防戦一方になり、あっという間に弾幕が無くなった。
「お前ら…なんで…」
助けにやってきた生徒たちにイトナは問いかける。
「カン違いしないでよね、シロのやつにムカついてただけなんだから。和生が助けに行くって言ったからきたんだからね」
速水があくまでイトナの為ではなく、和生の為だと言うようなセリフを言うと。
「桜井、自分の彼女のツンデレに対してどう思う?」
竹林が和生に今の速水のセリフの感想を問う。
「あー、うん。何ていうか、可愛いよね」
戦場にあるはずの無いほのぼのとした空気が流れる中、カルマが口を開いた。
「こっち見てていいのーシロ?撃つのやめたらネットなんて根本から外されちゃうけど?」
カルマの言葉の通り、殺せんせーはネットを外し、体を再生させていた。
「貴方はいつも周到な計画を練りますが、生徒たちを巻き込めば台無しになる。当たり前のことに早く気づいた方がいい」
「仕方ない、そんな時子はくれてやろう。せいぜい2日、3日の命だ」
シロはそんな捨て台詞を残して去っていった。
その場に残されたのは殺せんせーと生徒たち、そしてボロボロになったイトナ。
そんなイトナについて、不破が語り出した。
「気になって律に調べてもらったんだけど、イトナくんの家ってスマホの部品生産の会社だったらしいんだけど、負債抱えて倒産して…イトナくんを残して親は雲隠れしたみたい」
不破の言葉にイトナの勝利への執着のわけを生徒たちは悟る。
「彼の執着心を取り除けば、触手を外すことはできます。ですが取り除けるのか…」
「てめぇら、こいつ俺らんトコで面倒見させろや」
寺坂がイトナの執着心を取り除く役目に名乗り出た。
「寺坂〜?バカなのにできんの?」
カルマがいつものように寺坂を煽る。
「誰だって悩みくらい抱えてんだよ、それが重いか軽いかの話だろーが。俺らでなんとかしてやんよ、それでもし死んだらそれまでだ」
「寺坂にしてはいいこと言うね」
「んだと桜井!てめぇもバカにしやがって!」
和生も便乗して煽り、クラスに笑顔が戻る。
イトナもこんな風に笑えるようになって欲しいと、心の底から願う殺せんせーであった。
さあー次回は寺坂組の話と、ラジコンの話をやりましょうねw
個人的には次の次の話を早く書きたいですねっ!
感想待っておりますよっ!