残念美人ラブラさんとクール系青年ブンの一夏の話。
1〜2割だけ事実を混ぜてみました。
あなたはブンと呼ばれてるから、私もそう呼んでる。
あなたは物知りだ。
知らない言葉は全部しってる。あなたは否定するけど、絶対そうだ。
イケメンで、落ち着いてる。いつも会えないのが悲しいかなあ。主人が同じじゃ無いって言うのが問題だ。
君はラブラという名前である。
まず、前提として、君は美しい。
まさに立てば芍薬座れば牡丹にも引けを取らない。口を真一文字に閉じている時なんかは、色素の薄い顔からだと相まってきりりとした傾城傾国の完成である。
歩く姿はどうか……聞かないでくれ。
そう、君は口さえ開かなければただの美人なのに、所作一つ一つに品が無い。主に隷属し尽くすべき立場であるはずが、初めて会った時は胸を触られ気持ち良さげに嬌声を上げていた。そして、学が無い。君の主人はあんなにも利発そうなのに。いや、利発だからこそ君のような正反対の者が買われてきたのか?
あなたは日陰で寝てた。
「今日は何をして遊ぼーか!おにごっこしましょ!」
今日も主ちゃんははあなたの主人とお話ししてて、やる事が無いんですもの!
「日向ぼっこしたい。今日も何もやりたくないからね。」
君は興奮すると爪を立ててもくるしな。
「……ねえ、私の事嫌いなんでしょ?」
そらきた。
いつもの常套句だ。そしてこのあとは……
「私はだーいすき!!」
ねっころがってたあなたに飛びかかる。
君は馬鹿の一つ覚えにそれしか言わない。確かに君の名前には『ラブ』がつくが、そこまで愛を振りまくことも無いだろう。
「ブン、子供作りましょ?」
あなたが跳び上がって離れた。
「なんでそうなるんだ。」
「子供は愛の結晶なんだって、主ちゃんが。」
君の主人は文学的なようだが、君に変な影響を与えるのは勘弁していただきたい。
「いいじゃない?」
あなたが離れる。
「嫌だ。」
君が距離を狭める。
「なんで?」
あなたが走る。
「なんでもだ!」
君も脚を駆る。
結局君の目論見(無論食う寝る遊ぶ愛を振りまく以外に頭を使えない君であるが)通りにおにごっこのようになってしまった。
爪のあとを背中につけたあと、途中で君は飽きたのか股を地面に擦り「ねえ見て、こうすると気持ちいい!」なんことをし始めていた。
あなたの顔は引きつってた。なんでかしら?
君はある日、のっぽの緑の前で脚を止めた。
「ブン、ブン、これなあに?」
君が尋ねた。
「ひまわりという花だよ。」
あなたが答える。
「でも、全部緑色よ?」
君が訝しそうに見上げる。
「いまは蕾さ。あと1カ月すれば大きな花が咲く。」
「一カ月って?」
「30回夜に寝ること。」
「ふーん。」
分かったのかわからないのか、適当な相槌を打ったあと、唐突に君は股を開いた。
あなたは首根っこをつかんで止めた。
「なにする気だ。」
君はキョトンとしている。
「おしっこよ? 前におしっこやうんちが草とか花の食べ物になるって言ったじゃない」
あなたは苦い食べ物をたべてるような顔をしてる。
それで、あなたはとても長い時間説教をした。
君は話のほとんどを聞いてなかったようだが、花が植えられているような場所では、排泄してはいけないということを分かってくれたようだった。
最近君を見ない。
「ラブラ?」
まだ家で寝てたのよ。
あなたは不機嫌そうになった。
「なんで無視するんだ?」
立ち上がった君は、ふらりとまた地面に伏せた。
あらら? あなたがぼやけてきた……………………………………………………………………………………………………
きみが姿を消して、幾日もすぎた。君がつけた傷は癒えていった。
主人は牛乳を煽っては大泣きして、君の主人は酒飲んでは下をを向いている。
だが君のことは3日も経てば、もう……
いいえ、ブン。あなたが言ったことよ。
あと2回寝た後に、花が咲くのよ?
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私は日課の散歩をしていた。いまは、少し大きな公園を通るところだった。
ちょっと前なら先輩とラブラさんとすれ違って、ブンとラブラさんがじゃれあってる間に先輩とお話しするのがいつものことだったのに……
ううー! いくじないぞ、私!
私は自分の頬をひっぱたいて気合を入れた。大丈夫、まだチャンスはあるんだから!
と、もう一発行こうとしてると、ブンと目があった。
「フンッ」
思いっきり鼻を鳴らされた。
ブンはご主人様に向かって、たまに小馬鹿にしたような態度をとる。そのくせに、私の前は絶対に歩こうせず、横にぴったりとついてくる。躾がなってるんだかなってないんだか……
そういえばラブラさんは逆に先輩を引っ張って歩いてたなあ。先輩は特に注意するでもなく、それはそれで楽しそうだったけど。
先輩、ラブラさんは拾った娘、って言ってたし、やっぱり、捨てられてた子をじぶんで調教するのって大変なんだろうなあ。
公園の花壇まで歩いて来た時、ブンが歩みを止めた。疲れたのかと思って振り向くと、ブンは大きく咲いたひまわりを見上げていた。
「おおー、立派なひまわりだね、ブン?」
ブンが鳴いた。
「ワンッ!」
ありがとうございます
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犬って小さくても吠えるので怖いです。でも可愛い犬もいます。
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二人称視点を開発しようとしています。もうあるなら教えて欲しいです。