紅牙絶唱シンフォギア ~戦と恋の協奏歌~   作:エルミン

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今日、書いている小説の事について書かれた活動報告を投稿します。


第五話 水の人形、避けれぬ衝突

 

キャロルとエルフナインがS.O.N.G.に合流した日から翌日。

 

夏の輝く太陽に照らされながら響、未来、安藤、寺島、板場の五人が一緒になって下校していた。

 

「最近、色んな所で工事してない?」

「そういえば、そうかも?」 

 

「なんでも、昔作られた水道管に構造上の欠陥が発見されたとかで、しばらく前から交換作業をしているそうですよ?」

 

「うわ~、この暑い中で業者の人達も大変だね」

 

途中、工事が行われている場所を避けながら、未来達と何気ない会話をしていると響達の正面にとある人物がいるのを見つける。

 

響達から見て正面右横の樹に、一人の少女が寄りかかっている事に気が付いた。

 

「聖杯に想い出は満たされて、生贄の少女が現れる」

 

詩の一節のようなセリフを口にしながら、少女・・・ガリィが響達に視線を向ける。

 

「これが仕事だしぃ、あなたのギアをぶっ壊してあげるわ〜」

 

掌一杯に持った水晶を周囲にばら撒いた。水晶が砕けた地面に陣が広がり、そこからアルカノイズが姿を現す。それを見た寺島達が悲鳴を上げた。

 

「あなたみたいなメンドクサイのを戦わせる方法は、よぉぉぉく知ってるのよ♪」

 

怯える寺島達を見て、ガリィがニヤリと笑みを浮かべてそう言った。

 

「こいつ、性格悪っ!?」

「あたしらの状況も良くないって!」

 

「このままじゃ・・・」

「頭の中のお花畑を踏みにじってあげる」

 

ガリィがそう言って指をパチンと鳴らすと、アルカノイズがゆっくりと響達に迫っていった。

 

響は迷いなく胸元からギアペンダントを取り出し、シンフォギアを纏う。

 

ガングニールが響に纏われると同時にアルカノイズ達が一斉に襲いかかる。

 

響は後ろの未来達を守るため、アルカノイズ達に猛攻を仕掛ける。

 

改修前のギアでも、魔術を使って戦う事でアルカノイズへの対処は幾分か楽になる。

 

だが、翼とクリスはアルカノイズの分解能力を知らず魔術を使わなかった。

 

響も自分の魔術を習得しているが、彼女の魔術は他の装者やライダーがいる時に真価を発揮するものであり、響単独では意味がない。

 

故に今の響は自身のみで対処しなければならない。だが改修前のギアでありながら、アルカノイズに恐れることなく拳を振るう。

 

響もこれまでの戦いで培った経験を元に、アルカノイズの攻撃を見切りかわして拳や蹴りを打ち込む。

 

次々とアルカノイズが倒されていくのを見て、ガリィは表情を歪めて舌打ちし水の柱を出してそれを響に向けて放つ。

 

水の攻撃を直感的に感じ取り、今いる場所から後方にジャンプしてかわし着地。

 

「ちっ・・・」

「ふぅー・・・」

 

すぐに呼吸を整え、ガリィとガリィの周囲にいるアルカノイズを警戒しながら構えを崩さない。

 

すると、ガリィのもとにマミーレジェンドルガが現れる。

 

「苦戦しているようだな、青人形」

「何しに来たんですかぁ?」

 

「ロードからの命だ。不本意だが、助力してやる」

「あ、そうですか」

 

ガリィはどうでも良さそうに言うが、響が不利になった事に変わりはない。

 

すると、響達の後ろからマシンキバーに乗ったキバが到着した。ここに来る前に変身しておいたようだ。

 

「直人さん!」

「アルカノイズ発生の知らせを受けて駆けつけたけど・・・あれがレジェンドルガか」

 

「貴様・・・姿が違うがキバの鎧だな!我々にとって忌むべき存在だ、排除する!」

 

レジェンドルガは過去の戦争で闇のキバに敗北している。故に、キバの鎧に対する憎悪は強い。

 

その憎しみと激情のまま立ち向かうマミーにキバも応戦する。

 

自分の纏う包帯を伸ばして槍の様に纏め固定してから切り離し武器とする。

 

素早く振るわれる槍をかわしつつ、キバはバッシャーフエッスルをキバットに吹かせてバッシャーフォームになる。

 

バッシャーマグナムでマミーに水の弾丸で遠距離攻撃を行う。マミーは包帯の槍を器用に回して水の弾丸を防ぐ。

 

響もアルカノイズ達を先程と同じように倒していく。

 

状況的にガリィ達の方が不利である事は一目瞭然。故にガリィは先程よりも大きい水の柱を出し攻撃しようとする。

 

だが、その光景がキバの視界に入った瞬間にキバはキバットにバッシャーマグナムを噛ませて必殺技を発動。

 

銃身に付いている魚の鱗が三枚、円形に付いているフィンが回転して、ガリィが作り出した水の全てを吸収して、一つの大きな弾丸を作り出す。

 

「嘘でしょ!?」

 

驚くガリィを無視して、大きな水の弾丸に魔皇力がコーティングされて、引き金を引かれてマミーに向けて撃たれる。

 

マミーは包帯の槍で貫き破壊しようとしたが、バッシャーバイトによって放つ水の弾丸は相手に当たるまで追いかけ続ける。

 

その性質により包帯の槍を軌道を横に変えて回避し、横からマミーに直撃。

 

直人の強力な魔皇力がコーティングされているため、マミーにも大きなダメージを与え呻き片膝をつく。

 

 

この状況に再び舌打ちするガリィ。

 

既に周囲のアルカノイズは響によって殲滅されており、マミーはキバの相手で大きなダメージを負っている。

 

ガリィは新たにアルカノイズを召喚するか、隙を突いて響のギアを破壊するか思案していると、不意にその脳裏にロードの声が響いてきた。

 

(青人形、マミー、引け。今に手駒を失うのは惜しい)

 

(っ!?まだ目標を・・・いえ、了解しました)

 

不承不承といった風に了承したガリィは、マミーが自分の隣に来たのを確認してから水晶を取り出して地面に叩きつける。

 

「今回は見逃してあげる。だけど、次こそはあんたらをぶっ殺してあげる!」

 

そんな会話をしている間に、ガリィの足元の地面に陣が広がり、一瞬で姿を消してしまった。

 

変身を解いた直人と響は、安藤達の無事を確認。四人は直人と響に礼を言い、駆けつけたS.O.N.G.のエージェントの護衛を受けながら寮に帰る。

 

直人と響は一緒にS.O.N.G.の本部に向かい、今回の戦闘について報告をする事になった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

古城、王の間。

 

広間にある四つの台座の空いている一つに、テレポートジェムを使って帰還したガリィとマミーが姿を現した。

 

「ガリィ、ただいま帰還しました!それで、どういうことなんです?突然撤収しろなんて?」

 

何処か不満げな表情で、ガリィがロードにそう問い質したが、そんなガリィの首をマミーが掴む。

 

「ロードの命令は絶対だ。逆らうのは勿論、疑問を持つ事も許さんぞ」

 

ガリィは首を掴まれたまま人形であるが故に息など関係なく、マミーを鋭く睨み低い声で言う。

 

「へぇ~そうですかぁ・・・私達(オートスコアラー)よりお前らの方が人形みたいじゃねぇか。お茶目もわからない木偶同然のねぇ」

 

「何だと・・・?貴様─」

 

「黙れ」

 

「「・・・っ!!」」

 

一触即発の空気になるが、ロードがそんな両者を殺気の籠もった低い声で黙らせる。

 

言外に「私の機嫌を損ねるな」と言っており、ガリィとマミーに伝わったのか言い争いを止める。

 

「次は赤人形、お前が行け。マンドラゴラ、お前も同行せよ」

 

「いいゾ!」

「ギャギャ・・・」

 

ロードが下した命令に対して、ミカが無邪気な笑みで手を上げながら返答した。

 

そして、レジェンドルガのマンドラゴラにも出撃命令を下す。喋れないながらも臣下の礼をとって了承を伝える。

 

一難去ってまた一難という様に、新たな脅威が出てこようとしていた・・・。

 




次回予告

ミカとマンドラゴラがS.O.N.G.本部が停泊している港を襲撃。ギアを破壊されていない装者、そしてライダー達が戦いを挑む。

第六話 炎の人形、魔の植物

無邪気に、ただ主に言われたからやるだけ・・・人形も魔物も忠実に動くだけ。


ーーーーーーーーーー


次回はGX編五話の話で、四話の響のギアが壊される話はカットさせていただきます。
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