東方白夜王   作:ザイソン

3 / 63
鬼と太陽の星霊

「あぁ・・・夢じゃ無かったか・・・」

 

彼女改め白夜叉は起床した。

流石に着物のまま寝るのは気が引けたので長着を脱いで襦袢で寝た。

 

「身体が少し重いの・・・」

 

身体を起こすと、白夜叉の身体の上に土が大量に落ちていた。恐らく適当に掘っただけの穴なので土が崩れたのだろう。

幸い長着は無事だった。

 

襦袢が泥まみれなので着替え用に襦袢を生み出すが、着替える時に自分の身体にドキドキしたのは秘密です。ついでに長着を着るときに悪戦苦闘したのも秘密です。

 

「とりあえず・・・身体の泥を落とさねば」

 

白夜叉は穴から出て昨日の湖まで行く。

 

湖に着いたら服を脱ぎ、水浴びを始める。

着替えの時同様にドキドキする。

 

(これは・・・慣れる必要があるの・・・)

 

暫く水浴びしてると、生き物の気配を感じた。

そして、茂みから、

 

「「・・・あ」」

 

頭から枝のような大きな角を二本生やした男が出てきた。

 

「す、すまn「バ◯ス」どわぁぁ!」

 

白夜叉は男に向かって水鉄砲をくりだした。星霊の水鉄砲は凄まじく男は吹き飛び木にぶつかって気絶した。当たりどころが物凄く悪かったようだ。

 

 

白夜叉が掘った穴

 

白夜叉は気絶した男を穴に連れて帰り、起きるまで穴の整備をした。

 

「こ、ここは・・・?」

「ここは私の寝ぐらじゃ」

 

男は白夜叉に気付き身構える

 

「まぁ、身構えるな。ふむ、その角は・・・鬼かの?」

「・・・そうだ。俺は鬼の伊吹弥彦と言う。またの名を酒呑童子だ。さっきはすまなかった」

 

弥彦は頭を下げる。

 

「私は、白夜叉と言う。(前の名前は男っぽい名前だし。今、女で白夜叉だからな)

弥彦といったな。ここはどういった場所なのか?」

「ん、あぁ。お前、生まれたばかりか。ここは唯の名の無い林だ。ただ、妖怪が集まり易いってことだけが特徴だな。だから日夜妖怪同士で争いが起こるし有名なやつも腕試しに集まる。俺のようにな!(・・・・・・)

 

弥彦は懐から串を出し投げる。

串は白夜叉の頬を掠め壁にささる。

 

「白夜叉、お前、俺と殺りあおうぜ」

「私と・・・いいだろう・・・」

 

白夜叉は少しワクワクしていた。恐らく、星霊としての戦いたいという欲求が有るのだろう。(星霊に本当にそういう欲求があるかは知らない)

白夜叉と弥彦は外にでる。

 

「ここでの決闘は名乗りをあげるのが常識だ。

俺は数多の鬼を従えし鬼の中の鬼!酒呑童子、伊吹弥彦!」

「名乗り・・・か・・・」

 

白夜叉は少し考える素振りを見せる。

 

「私は・・・」

 

白夜叉はギフトカードを掲げ、『ゲーム盤:白夜と雪原』を起動する。

 

「こ、これは・・・!」

 

空間が割れたかと思うと水平に回る太陽と雪原が広がる世界になった。

 

「私は白き夜の魔王、白夜の星霊、白夜王、白夜叉!」

 

弥彦は心の底から楽しそうな笑みを浮かべ、

 

「上等だッ!ぶっ飛ばす!」

 

弥彦は正面から殴りにくる。

白夜叉はそれを、

 

「何・・・!受け止めた・・・だと⁉︎」

「重い一撃だの・・・鬼は力自慢が多いらしい・・・」

 

実際白夜叉は簡単に受け止めていた。しかし、弥彦の拳の風圧で白夜叉の後ろの雪と砂が舞い上がった。

白夜叉は掌底で弥彦の腹を強打する。

 

「ぐぉっ!」

 

数メートル飛ばされるが弥彦は踏ん張って倒れなかった。

 

「フフフ、面白い・・・こうで無いとなっ!!!」

「む?」

 

弥彦は尋常で無い速度で白夜叉に接近し、

 

「零距離だ!」

 

弥彦は掌から光の玉を白夜叉に撃ち込んだ。

白夜叉はそれをモロに喰らう。

大したダメージにはならないが、非常に驚いた。

 

「その光の玉は?」

「これか?そうだな・・・俺に勝ったら教えてやるよ!」

「分かった」

 

白夜叉と弥彦は同時に地面を蹴り、拳と拳をぶつける。辺りに爆風が起こり力と力がぶつかった場所がクレーターとなる。

しかし飛ばされたのは白夜叉のほうだった。

 

「今・・・腕力とは別の力が作用したな?」

「これが俺の『衝撃を操る程度の能力』だ。お前の拳の衝撃をそのまま返した・・・のにほぼ無傷かよ」

(衝撃・・・打撃では勝てぬか。・・・なら、私も能力を使うか)

 

白夜叉はプロミネンスを発生させる。

 

「炎か?」

「少し違う」

 

白夜叉は弥彦にプロミネンスをぶつける。弥彦は炎と安易に見て受け切ろうとするが、

 

(これは・・・!尋常で無い熱量!)

 

とっさに避ける。弥彦の後ろの岩が融解する。

 

「これはの、紅炎(プロミネンス)と言っての、部分温度は、確か10000度だ」

「い、10000度⁉︎ふざけてんのか⁉︎」

 

いいえ、ふざけてません。これが白夜叉の太陽の力。自然界最強クラスの力だろう。

 

「こないならこちらから行くぞ」

 

白夜叉はプロミネンスを纏い炎の弾丸と化して弥彦を襲う。

 

「チッ、オラァ!」

 

弥彦は地面を引き剥がし壁を作り出しながら後退していく。

しかし壁はプロミネンスを纏った白夜叉にとって暖簾に腕押し糠に釘である。

 

(このままじゃ下手すると死ぬ!初めての試みだが・・・やるしか無い!)

 

弥彦の手から腕にかけて薄い膜が覆う。そして、

 

「グオォォォォォ!!!」

 

受け止めた。掌は酷い火傷だが溶けてはい無い。

 

「・・・まさか受け止めようなどと考えるとは・・・」

「ハハ、俺も結構やるだろ?」

「だが、ここで終わりだ」

 

白夜叉は、弥彦の足元に黒い円を発生させる。

 

「黒点」

「んなっ⁉︎」

 

弥彦は一瞬にして凍り付いた。

 

黒点とは、太陽の部分的な温度の差によって発生する黒い点である。

黒点は温度が太陽の表面温度が低い。

白夜叉が使う場合、方法は二種類ある。

黒い円を黒点の温度、4000度にする方法と、温度を周りより急激に下げる。

この場合、白夜叉が発動した『黒点』は後者である故に、弥彦は凍り付いたのだ。体の水分が凍りつくと流石に鬼とはいえ行動ができなくなる。

 

「少しやり過ぎたかの・・・」

 

白夜叉はゲーム盤を解除し、能力で弥彦を急激に温め凍り付いた身体を溶かす。

 

「ゲホッゲホッ!」

「すまんすまん。やり過ぎたの」

「死ぬかと思った・・・」

「まぁ、私の勝ちだの」

「・・・異論は無い。お前の勝ちだ。白夜叉」

 




白夜叉の本来の名前は星霊としての名前の白夜王ですがここでは白夜王より名前らしい白夜叉を使っていきます。
ちなみに神格はありません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。