白夜叉は怒りがひとまず収まり、風呂から上がり、服を着た。
居間に行くと輝夜、永琳がそこにいた。
「えっと、どうもこんばんは。私は八意永琳と言います。今回は助けていただいてありがとうございます」
「あー、別に敬語は使う必要ないぞ」
「そ、そうで、いや。わかったわ」
白夜叉は腰を下ろした。
「で、これからどうする?月の追っ手が来るかもしれんぞ?」
「そうね。月人の追手が怖いから、ここにはもういられないし、それに実を言うと隠れるにはもってこいの候補地があるのよ」
輝夜の言葉を聞いた永琳は輝夜に問う。
「そこは一体どんな場所なのですか?」
「そこは迷いの竹林と言って毎日表情を変えているから誰も抜け出せないと言うところなのよ。竹だからね」
その言葉が決め手となったのか、永琳もその言葉に賛成して、会議が終了してしまった。
「ひとまず今晩は此処に泊まっいけ。制限時間付きだが不可視の能力を持つ兜を渡しておく」
そう言って白夜叉は西洋の騎士の様な兜を生み出して渡した。
そして次の朝、すでに二人の姿は無く、月夜見に確認しても確保情報がないので逃げ切ったと判断した。
『にしても、全て白夜王の目論見通りか。私がしたことといえば永琳君をお迎えのメンバーに入れたことだけ』
「まさか月の兵士が虐殺するとは予想外だったがの」
『一部の月人は地上人を人と思ってい無いからな』
あまりにも酷すぎるぞ月人。
白夜叉は翁の家に後片付けをしに行った。
「翁よ。かぐや姫を守ることはやはり出来なかったよ」
「いいのですよ。あの子の故郷は月ですから・・・にしても、庭が壊滅的ですがね」
白夜叉はまず庭の片付けに入った。血の海であるため大変だ。
掃除をしているとドタドタと走る音がする。
まず翁たち夫婦ではない。
襖が勢いよく開かれると、
「ん?おんしは確か・・・藤原・・・もっこす?」
「藤原妹紅だよ!」
藤原妹紅とは、輝夜と婚約していたあの貴族の末娘である。
時々付き添いで来てたのを何度か見ていた。
妹紅の目は血走っており、手には短刀があった。
そして部屋の中にズカズカと入り、隅々を見回した後、白夜叉に向かって凄い剣幕で叫んだ。
「万屋!輝夜は⁉︎輝夜はどこだ⁉︎」
「ちょっと待て。その短刀を仕舞え。何しに来たかはフツーに分かるが先ずは落ち着け。輝夜の居場所は知らぬよ」
何より知っていたとして、教えてしまったら無鉄砲に出て行って、無駄死にしてしまう可能性もある。
「実は言うと、私が来たのは輝夜たちが出て行ったあとなのだよ。翁が私に訳を話してくれて、今掃除を手伝っているところだ。申し訳ないが妹紅の欲している情報は持ってない」
妹紅は明らかに落胆した表情を覗かせ、手に持っていた短刀を落としてしまった。
そしてその場に座り込み、白夜叉に話しかけてきた。
「・・・あなたもあの場にいたと思うけど、お父様は本気で輝夜に惚れていたんだ。家族を放っとくほどにね。でも輝夜の欲していた宝はどんなに探しても見つからなかった。当然だよ、この世に存在するわけが無いんだから。だからお父様は偽の宝を作った。
そして嘘がばれて落胆した。屋敷に帰ってもそれは変わらなかった。むしろさらにひどくなるばかりだったんだ。酒におぼれてしまって、挙句の果てに全てに無気力になってしまって・・・だからお父様をあんなにした輝夜を許すことはできない。絶対に」
「だから父親の為に復讐を・・・か。輝夜にも翁たち夫婦とは別に月の家族がいるだろうの・・・妹紅が輝夜を殺したとして、その輝夜の家族は?ここの翁たち夫婦は?」
「そんなの知った事じゃないし」
白夜叉は理解した。この怨みの深さに。どうしてここまで深くなってしまったのかを。
それはそうだろう。あんなに深く慕っていた父親が、ある日突然鬱に近い状態になってしまったのだ。誰だって原因を作った人物に対して怨みを抱くだろう。
そして白夜叉は説得を諦めた。どっちにしろ輝夜は不老不死。永琳も不老不死になると言っていたので殺せない。
「なら復讐でも復習でも予習でもなんでもすれば良い。全てはお前の自己責任だ」
白夜叉はさっさと掃除を終わらせた。
そしてもう平城京に居る必要性は無くなったため店をたたんで平城京から出た。
その後、天照経由で富士山の神霊、木花咲耶姫から連絡が来た。
なんでもとある人間たちが富士山に蓬莱の薬を焼きに来た。今焼かれると不老不死の薬と炎の化学反応の影響で富士山噴火するから追い返したら、妹紅が全員殺して薬を奪って飲んだそうだ。
「なにやってんだ妹紅・・・木花咲耶姫に伝えてくれ。『感謝する。次の神在月の時に酒でも飲もう』とな」
『分かりました。では次の神在月で』
神在月と言っても酒飲んでヤンチャして建御雷神と神奈子の喧嘩を収めて喧嘩を収めて喧嘩を収めて喧嘩を収めて喧嘩を収めて喧嘩を収めての繰り返しだが。
「さてと、白雪よ。私、強すぎると思わんか?」
「いきなりなんですか?確かに規格外過ぎて超がたくさんつくほどの強さですが・・・」
「私、力を抑えようと思う。だって強すぎて過剰攻撃してしまうからの」
『もうやめて! とっくに○○のライフはゼロよ!』を何度もした事がある。
「で、具体的には?」
「こうなる」
そう言って白夜叉が柏手を打つと、
「・・・え?」
白夜叉はロリバージョンになった。
「こんな感じかの。力を抑えてることが目に見えて分かる」
白夜叉。弱体化完了しましたとさ。
なんだかんだで竹取物語の章もこれで終了です。
久々に東方感が出た・・・かな?
そしてお気に入り登録者数が300人を超えました。ありがとうございます。・・・問題児のタグで釣ってるきがするぞ。
さて、次章はついに胡散臭いあの人が登場。
幻想の幕が上がり始めます。