東方白夜王   作:ザイソン

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月面戦争 前編

月の都。あの有名なかぐや姫(蓬莱山輝夜)の故郷にて高度な科学文明を持つ大都市である。月夜見の自宅でもあり、多くの月神の象徴でもある。

 

こんな超SFチックな所に戦いを仕掛けるなんてどうかしている。

 

が、戦争を仕掛けようという輩が幻想郷に存在していた。

 

 

博麗神社

 

「・・・だから、嫌だ。というか駄目だ。駄神と自覚のある私だがそれは駄目だと分かるぞ!」

 

「だから、勝つために白夜叉が必要なのよ!貴女がいれば百人力なのよ!」

 

口論の発端は紫が技術欲しいから月の攻め込むから手伝ってくれとのこと。おそらく、白夜叉を担いで軍の正当性と士気を上げるためだろう。

 

「理論的に不可能だ!月は多くの神群に所属する月神の象徴!月夜見だけでは無い!"護法十二天"の月天(チャンドラ)や"オリュンポス十二神"のアルテミス!月神だけではなく下手をすると多くの神群を敵に回す事になる!噂だと帝釈天が組織した玉兎(月に住む兎)の中のエリートを集めた部隊も存在するという!それだけでは無い!月神たちが参戦してかなくても月には強力な科学兵器を備えた軍隊がある!」

 

「だからこそ貴女が必要なのに!分からず屋!」

 

博麗神社の卓袱台がミシミシと嫌な音を立てる。今代の巫女は白雪姫がどっかに避難させている。

 

そして紫がどっかから新しく雇った(?)式神、九尾の八雲藍と白夜叉の部下のどうにかしようとオロオロしている。

 

「ま、まぁ、紫殿も白夜叉様も落ち着いて・・・」

 

「そ、そうですよ。白雪殿も困って「「うっさい馬鹿!」」ショボーン」

 

どうにもならなかった。

 

「どうしても攻めたければ私を倒してk『パカッ!』

 

スキマが開いて白夜叉がどっかに落ちていった。

 

「紫様・・・何処に飛ばしたんですか?」

 

「南極大陸」

 

 

白夜叉は吹雪の中でペンギンに突かれてた。

 

「寒っ!痛い!スマホも置いてきたから境界門も開けん!マラソンするしか無いの・・・」

 

白夜叉はペンギンを蹴散らして走りだした。

 

(くっ、間に合うか・・・?)

 

翌日、帰った時には紫の姿は無かった。調べて見たが幻想郷には既にいないようで、幻想郷に住む多くの妖怪が五割ほど消えていた。

 

白雪姫は紫を止めようとしたのだろうが簀巻きにされて鳥居に吊るされていた。とりあえず下ろして布団に寝かせ、巫女に任せた。

 

白夜叉は月夜見に連絡を取ろうとしたが、繋がらない。妨害を受けている。高天原、仏神が住む極楽にも繋がらない。

 

(あの阿呆・・・月に攻め込んだか!しかも・・・)

 

白夜叉は自室に飾ってある太陽の印のある旗・・・があった場所を見た。

 

(私の旗・・・名前を使って!)

 

白夜叉の旗は官軍の錦の御旗と同じような意味を持つ。つまり、白夜叉の名前で神軍として正当性を保証するという意味だ。白夜叉は天照の命でいざというときのために作っておいたのだ。

 

今回の場合、白夜叉が肌身離さず持っている印鑑を押してないため無効だが戦ってる方からは小さな印鑑の有無など見えるわけ無いので完全に白夜叉が組織した軍隊と勘違いされる。

 

白夜叉は早急に能力でもう一枚旗を作り印鑑を押した。

 

(こういうニセモノに対する対処は本物が出張る方が効果的だ。疑惑も解けるしの)

 

軍勢は、白夜叉、ザッハーク、ディストピア、コッペリアの人類最終試練四人に加えて神界からのお使いで地上に降りてきた博麗零華を加えて合計五人。少ないとはいえ全員一騎当千の実力者である。

 

「では・・・参るとするか。紫と藍以外の妖怪は殺しても構わん。だが人間は殺すな」

 

白夜叉は旗を掲げて紫を締め上げるためにザッハークが用意した転移魔法陣の上に乗り月に乗り込んだ。

 

 

月の大地は赤く染まっていた。死屍累々、阿鼻叫喚、地獄絵図。

しかしそれは全て妖怪のモノである事は一目見て分かった。

 

唯一幸運なのは、ここが月の裏方であるため地上からからは見えない事だろう。

 

都の事実にいる月夜見はその光景をモニターを通して見ている。そして、敵軍が掲げていると旗を見た。

 

どうも彼女の軍勢にしては弱すぎる。神々がわざわざでるまでも無く、月夜見自身もただ見ているだけでは良かった。

 

(・・・しかし、仮にあれが白夜王の軍勢だとして、なぜ月に攻め入ったのか・・・科学技術か?)

 

月夜見が思案を続けていると、部屋に備え付けられている通信機から連絡が入った。

 

『こちら索敵部隊!月夜見様、応答願います!』

 

「はいはい、こちら月夜見、どうぞ」

 

『"豊かの海"海岸から南西に一里地点に新たな軍勢を確認!地上から転送されたものと思われます!』

 

「地上から・・・?何処の連中か分かるか?」

 

『旗印は・・・太陽の印です!』

 

「姉上の軍勢か?」

 

『いえ、天照様の物ではございません!おそらく、白夜王の物と思われます!』

 

月夜見は驚いて立ち上がった。伏兵、つまり表で交戦しているのは囮の可能性を考えた。

 

『え?おい、本当か?』

 

「どうした?」

 

『先程出現した軍勢の総数は、五人です」

 

「は?」

 

素っ頓狂な声を上げる月夜見。頭が混乱した。

 

『さらに、その軍勢は我々の軍と表の妖怪の軍と交戦を始めました!』

 

同じ旗を掲げる軍が同士討ちを始めたと思ったが、ここで月夜見は答えに行き着いた。

 

(そうか・・・五人の方が正規の白夜王の軍勢か)

 

 

 

「ところで白夜叉?」

 

「なんだ?」

 

ザッハークは自分の影を操って人間をあしらいつつ襲ってくる妖怪を切り裂きながら白夜叉に聞いた。

 

「私がここで封印の穴から出てる事がこの一件で帝釈天にバレたらどうするんだ?」

 

「ふん、どうせ自分で認識阻害の結界でも貼っておるのだろ?」

 

白夜叉は太陽の玉で妖怪を吹き飛ばしながら答えた。

 

そこに、コッペリアがレーザー砲で妖怪を吹き飛ばして紫と藍を縄で縛り上げてやってきた。藍は気絶しているが。

 

「白夜叉、お二人を連れてきました」

 

「うむ」

 

白夜叉は紫に笑顔(目は笑ってない)を向けた。

ディストピアは落ち着いて対話させるため"閉ざす程度の能力"で周囲を結界で覆った。

 

「おうおうおうおう、よっくもやってくれたの!必殺!殺☆人☆拳☆骨!」

 

ゴキン!と致命的な音を立てて紫の頭にクリーンヒットする。

説明しよう!殺人拳骨とは、直径4センチにわたって毛髪が消し飛び内出血で頭皮が2センチ盛り上がる恐ろしい技である!良い子は真似しないでくれ!悪い子はなおさら止めよう!

 

紫は頭を押さえて悶絶する。

 

「全く・・・あれほど無謀だという事を教えた《中略》おんしはいつもいつも《割愛》私もこんなことを言えた立場では無いがの《以下省略》ま、これに懲りて少しは反省するように」

 

紫は正座しながらしくしく泣きながら頷く。

 

「はぁ、私が後はなんとかするからおんしは地上に帰って「白夜叉様!危ない!」む?」

 

零華がお祓い棒を伸ばして奇襲攻撃を防ぐ。そもそもここはディストピアが作った結界だ。

 

「おいおい、いくら俺の霊格が落ちたからってこんな事があるなんてな・・・やるな、嬢ちゃん。そう思わない、閣下?」

 

「フン・・・娘、中々強いようだな。貴様らが攻撃を仕掛けるまで全く気配がつかめなかったぞ」

 

奇襲を仕掛けたのは二人の女性だった。

 

一人は紫の髪と長刀を持ち、あと一人は金髪に扇子を持っている。

 

「ふむ、めんどいから帰らせて」

 

そう言って白夜叉は閃光弾を出して投げつける。

 

周囲に極光が現れ、気付くと残っている者は、ザッハークと博麗零華だけだった。

 

「しまった!他の奴らは何処に⁉︎」

 

「私の主は・・・おそらく月夜見様の元では?その他は多分地上です」

 

「おっと、アイツを追いたければこの私を倒してから行け」

 

ザッハークと零華は二人の前に立ちはだかる。

 

「そういえば、貴女達のお名前を伺ってませんでしたね。私は博麗零華と言います。こちらのおっかない方はザッハーク様です」

 

「・・・私は綿月依姫」

 

「私は綿月豊姫よ」

 

向かい合った四人は、

 

「どっちがどっち相手します?」

 

「そうだな、綿月依姫にするか」

 

「じゃ、私は豊姫さんを」

 

走り出した。

 

ザッハークVS綿月依姫

 

「愛宕様の火」

 

「ほほう、神霊をその身に降ろしたのか・・・よかろう!来るがいい、月の戦士よ。そして踏みこえよ——我が屍の上こそ正義であるッ!!!!」

 

 

博麗零華VS綿月豊姫

 

「私の勘では豊姫さんの相手は私が一番向いています。私は貴女に無傷で勝利してみせましょう」

 

「あらあら、随分自信家の様ね。その慢心・・・へし折ってあげる!」

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