白夜叉が闘技場に上がると四人の鬼がいた。
「アンタが白夜王か?」
「そうだ。おんしらが鬼の四天王だな?」
鬼は右から、
額に赤い一本角の星熊勇儀、星熊童子
青い三本角の虎熊隼人、虎熊童子
二本角の部分にシニョンキャップを付けた茨木華扇、茨木童子
弥彦と同じような二本角の伊吹萃香、金熊童子
伊吹萃香は弥彦の妹らしいが、
「なんで弥彦とそんなにかけ離れて小さいのだ?」
「にゃははは、気にしないで」
笑って答える萃香。
勇儀が笑みを浮かべながら白夜叉に話しかける。
「さて、一体誰から戦うんだい?」
「おーい、お前らー!」
弥彦が場外から叫ぶ。
「四天王全員で白夜叉の相手しろ!下手すると殺されるぞ!」
四天王は驚愕した顔をする。
「お、親方!それは危険だ!」
青い三本角の隼人が反論する。
「そ、そうよ!それに死ぬのは私達じゃなくて白夜王のほうよ!」
華扇も弥彦に反論する。が、
「良いぞ」
「「「「は?」」」」
「全員纏めてかかってこい。そして、
手加減。その言葉に四人はカチンときた。それもそのはずだ。
鬼。後世では凄いという意味でも使われる強靭な種。その四天王。そのプライドが手加減の言葉を許さないのだ。
「ッ!テメェさっきから黙って聞いてりゃな!私達、鬼の四天王を舐めるなよ!」
勇儀は地面を蹴り一直線に突進をする。大地を破り山河を砕くその一撃は、
「なにッ!」
片腕一本で受け止めた。
「勇儀、幾ら何でも格上相手に正面衝突は下策じゃぞ?だが、その一撃は天賦のもの。力だけでは弥彦に匹敵するじゃろう。この一撃は授業料替わり。死ぬなよ?」
白夜叉は捻りこむように心窩を掌底で打ち上げた。
「グガッ⁉︎」
勇儀は今まで感じた事のない激痛を感じた。
打ち上げられ、地面になんとか着地するも片膝を着く。
「おい、お前ら、悔しいが親方の言う通り、下手すると死ぬ」
「そうだね。勇儀がたったの一撃でこの状態」
「さすがに全員でやらないと三途の川まで飛ばされるな」
「じゃあ・・・取り敢えず、あの作戦でいきましょう」
華扇が言い終わると萃香の姿が霧散し、勇儀はかかと落としで地面を隆起させ白夜叉の左右に壁を作る。隼人は白夜叉の後ろに回り込み、華扇は何時の間にかいなかった。
「「四天王奥義・・・」」
勇儀は前、隼人は後ろから、
「「三歩必殺‼︎/三歩峰滅‼︎」」
一歩、妖力を最高密度で右手に集中
二歩、足型がつくほど地を強く蹴り
三歩、身体を限界まで捻り、その反動と鬼の怪力で拳を振るう。
「ヌッ・・・!」
白夜叉は右手で勇儀、左手で隼人の拳を受け止める。まるで隕石が衝突したかのような衝撃が白夜叉に襲い、足元がひび割れる。
そのため、一瞬だけ動きが拘束される。
そして、
「ハッ!」
壁の上から華扇がライ◯ーキックを繰り出す。流星の如く大気を揺らし一直線に白夜叉を狙う。
両手を封じられている白夜叉は、
「中々やるな!だがの!」
妖力を解放し、勇儀、隼人、華扇を吹き飛ばした。
「な、なんつー妖力!」
「さすが親方に一方的に勝っただけの事はある!」
「でも・・・!今よ!萃香!」
「あいよ〜!」
白夜叉が上を見ると、岩の塔を担いだ萃香が浮いていた。
「喰らえッッッ!!!」
その岩の塔を投げつけた。
(この手順は一度親方を四人で倒した時の手順と同じ!どれだけデタラメでもこれに対抗できるはずが無い!)
華扇は勝利を確信してた。が、
「流石だの。だが、」
白夜叉は岩の塔に向かっていった。
「紅炎流星」
紅炎を纏い流星の如く岩の塔に激突し、紅炎の10000度と言う熱で溶かした。
「ふむ、さすが鬼の四天王といったところか。智謀も素晴らしいの。蛮勇もある。前途有望といったところだの。取り敢えず、今日はこれでしまいじゃ」
白夜叉は四人の足元に黒い円を発生させ、
「黒点・氷結型」
弥彦と同じ様に四人を凍りつかせる。
「終わり・・・かの」
『試練終了、勝者、参加者側』
契約書類に文字が浮かび上がった。
「いや、流石だな。あの手順を打ち破るとはな」
「あの作戦は素晴らしかった。が、相手が悪かったの」
「お前からみて彼奴らはどうだ?」
「勇儀は力任せな部分があるの。もう少し細かい動きができると良い。
隼人は足が速いが守りがの。吹き飛ばした時に踏ん張りがきいておらぬ。
華扇は頭は回るようだがもう少し力を付けよ。
萃香は・・・体格差が出たら危険かもしれぬ」
「萃香は能力で巨大化できるが?」
「能力が打ち破られたら元も子もないじゃろ?」
弥彦はぐぬぬと唸る。
「ま、四天王の新たな課題として受け入れましょー、白夜王サマ」
かくして、四天王と白夜叉との戦いは白夜叉の勝利で幕を閉じた。