例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA   作:雨宮ラキ

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サブタイはけっしてネタに走ってません!


ない胸に突き刺さる

 

「…本当にいた。」

 

燈月は第二層のアリーナの奥…

ワープエリアの一つ前の小さいが戦うには充分の大きさのフロアに居た。

 

燈月は少しばかりラニのことを疑っていたのだろうか。

いや、疑わない人はいないと思うが…。

 

少し驚きながらも、二人の男性のもとに近付いた。

 

彼らも、燈月たちがアリーナに入ってきたというのに勘付き、待っていたのだろう。

 

「旦那、どうします?目の前に出てきましたけど。」

 

いや、どうやら別にそんなことは無かったのかもしれない。

 

 

アーチャーは少し警戒しながらこちらの動きを探っている。

 

「フハハハ!良くもまぁぬけぬけと我の前に顔を出せたな。

いつも、コソコソとこちらの出方を見ていた貴様が。」

「よく言うぜ。そちらさんは鼠みたいに逃げ回ってたってのに。」

「狭い通路で戦うの、好きじゃないからさ。」

 

 

燈月はあははーっと、誤魔化すように笑う。

それを見たギルガメッシュは燈月に聞こえるくらいの声で言う。

 

「貴様は黙っていろ。」

「えー、私も挑発って言うのしてみたい!」

「……お前には向いてないだろう。」

 

その言葉は図星だったのだろう。燈月は黙ってしまう。

 

「生前も隠れて敵を襲っていたろだろう?さぞ、楽しかったであろうな。

影で倒れ死に行くものを見るというのは。」

 

嘲笑うかのようにギルガメッシュは言葉を続ける。

 

「だが、そこの老いぼれに心打たれたか?表に出てきおって。…貴様にはコソコソしてるほうがお似合いだぞ?」

「ってめぇ…。」

 

ギルガメッシュが挑発していると、アーチャーの顔が歪んだ。

癪に障ったのだろうか。まぁ、それはそれでギルガメッシュの思うつぼだが。

 

「時間をやろう。隠れるがいい。…まぁ、隠れても串刺しになる運命は変わらないがなぁ。」

 

アーチャーはもう耐えられない、というように背を覆ったマントに手をかける。

 

「上等だ!"シャーウッドの森"の殺戮技巧、とくと味わいな!」

 

シャーウッドの森。その言葉が出てきた瞬間、ギルガメッシュはかかった。そう言うかのようにニヤリと笑った。

 

ギルガメッシュが、構えた瞬間。今まで黙っていたダンが止めに入った。

 

「やめんか、アーチャー。お前らしくない。」

「…あいあい、わかってますけどねぇ。サーの旦那、こいつはちょいと七面倒くさい注文ですよ?」

 

アーチャーはダンの言葉に手を下ろしながら文句を言う。

 

「正当法だけで戦えとか。俺が誰だかわかってます?

つーか、本当意味わかんねえ!オレから奇襲とったら何が残るんだっての?

ハンサム?この甘いハンサムに効果があるのは町娘だけだっつーの!」

「………。」

 

 

確かに、イケメンの部類には入るのだろうがその言葉に燈月は呆れる。

 

まぁ、それもそうだろう。いきなり自分のことをイケメン呼ばわりだ。

よっぽど自信があるのだろうか。

 

ギルガメッシュも相手に聞こえないくらいの声で嘲笑っている。

一応、彼も王だ。空気は読めるらしい。

 

「不服か?伝え聞く狩人の力は"顔のない王"だけに頼ったものだと?」

 

向こうがドンドン情報流していってくれているのだ。

そのチャンスをみすみす逃すわけには行かない。

 

「あーいや、まぁ、ね?そりゃあ、俺だってがんばったし?弓に関してはプライドありますけど。」

「では、その方向で奮戦し給え。お前の技量はなにより狙撃手だったわしがよくしっている。それこそ、背筋が寒くなるくらいにな。信頼しているよ、アーチャー。」

 

「話し終わりました?ちょっと退屈しちゃいましたよ。…まぁ、情報手に入れられたからいいけど。」

 

最後の方は向こうに聞えないくらいの、そして、口を動かさず、ぼそぼそっと言う。

 

「ああ、済まないな。」

 

アーチャーも燈月に向きなおっている。

 

「ま、相手は幸いひな鳥だ。成功法なんざ滅多にしませんが、どうにかなるでしょ。」

「…ひな鳥。」

「確かにこやつは赤ん坊程度の弱さだが、見くびるなよ?雑種。」

「ちょ、ギル!ひな鳥よりも胸に刺さる!」

 

燈月は庇おうとしているのか、貶しているのか分からないギルガメッシュの言葉に反論を入れる。

 

「ハッ!無い胸に刺さったって問題ないだろ。」

「はぁ?サーヴァントのくせに生意気だね。黙ってそこの爺に従ってたら?というか、口開くなよ。」

 

燈月もカチンと来たのか、いつものお気楽な口調が抜けている。

それに、どことなく笑顔が黒い…気がするのは気のせいではないだろうことは明らかだ。

 

「お前こそ、なんも出来ねぇマスターはサーヴァントに守られてろっての。」

「アンタに襲撃が無かったらハンサムしか残らないんでしょ?そんなのでどうやって戦うの?あーあ、見てみたい。ほーんと、顔だけで戦う姿とか、見てみたい。あ、顔だけなら頭突きも出来そうだね。人間誰しも頭は硬いし、ハンサムしか残ってないアンタでも問題はないんじゃない?」

「ま、お前とは鍛え方がちげえから、ヤワなお前には頭突きだけで充分かもな。」

 

ギリギリと、火花が散るのではないかというほど睨み合う二人。

 

それを止めたのはギルガメッシュだ。

 

「おい、燈月。そろそろやめないか。戦うのは貴様ではなく我だぞ?」

「分かってるけどさ。向こうが悪いんだよ!無い胸とか言うから!」

「確かに、貧相だが…。」

 

さらっと言う貧相という言葉に燈月は項垂れる。

このままではフロアの隅に体育座りするのではないかというほどの落ち込み具合だ。

 

「…ええい、アーチャー!燈月の貧相な胸に刺さった痛み、貴様に倍返ししてやろう!」

 

ギルガメッシュはどう扱って良いのか分からず、アーチャーに八つ当たりだ。

 

「……いや、最終的にお前がとどめ刺してるから。」

「黙れ、雑種!」

 

アーチャーが呆れながら燈月を見た瞬間にギルガメッシュが剣を飛ばす。

 

「っわっとと。」

 

アーチャーはそれを避けたため、壁に剣が勢い良く衝突する。

剣はそのまま床に落ち、カラン……!と音をたてた。

 

まるで、開始の合図かのように。

 

 

 

 

 






嘘です。ネタに走りました。

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