例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA 作:雨宮ラキ
茶番回入れちゃいましたぜ
燈月は不機嫌だった。藤村から家具を貰えば回復するであろう。そうギルガメッシュは簡単に考えていたのだが、全くもって機嫌を治してはくれない。
ギルガメッシュが声をかけるも、いつもより数倍素っ気ない返事が帰ってくるだけだ。
今回はギルガメッシュも悪いため、機嫌を治したらどうだ?と言ったら逆に怒られるに決まっている。
ギルガメッシュの倉庫に胸を膨らませるというものもあるにはあるのだが、必要の無いものでありながら何故かムーンセルに規制されている。
宝石などをちらつかせても反応がないのだ。
ギルガメッシュの額に青筋が出来そう。という所で燈月の目の前に一人の少女が立ち塞がった。
「天宮さん。何だか、嫌なオーラが漂っているけどどうかしたの?」
「何でもないよ…遠坂さん…。」
そう、ツインテールの持ち主。遠坂凛だ。
遠坂は燈月のそっけない態度に、溜息をつく。
「何でもないわけ無いでしょ?一回戦終了の時よりもひどいじゃない。」
「何でもないよ…気にしないで、遠坂さん。」
一回戦終了、と言うと燈月が泣いていた時のことだろう。
確かにその時よりも酷い。と言っても、今回は怒りなのだろうが。
「…何があったのかは知らないけど…それぐらいのことで不機嫌になるような子だったのね。天宮さんは。」
「それぐらい…って、私にとっては一番大事なことなんだよ。」
「ふーん…。ま、良いわ。私には関係のないことだもの。
そうやってウジウジして、死になさい?そんなのじゃダン・ブラックモアには勝てないわ。」
「っ…ダメ。あいつは、アーチャーは倒す。」
「なら、顔あげなさいよ。そうやってウジウジしてるのは貴方らしくないわよ。」
そう遠坂は言うがこれは彼女なりの励ましなのだろうことは容易に見て取れた。
「私的には貴方が勝ってくれたほうが楽なのよ。ブラックモアが生き残っても倒せる自信はあるけど、アイツは強い。サーヴァントとかの問題じゃなくて指示するのがよ?
それよりかは貴方が生き残ってくれたほうが楽だわ。こんな天宮さんなら、尚更ね。」
「………私、だって」
「私だってやれるって?無理よ、無理。そんなのじゃ勝てないわ。貴方のサーヴァントだってこんな貴方には手を貸したくないだろうし。」
……本当に励ましなのか分からなくなってくるが。
遠回しの励ましなのだと信じたいところだ。
「っ………。だって…だって、ギルが、あの敵のアーチャーが私の胸貧相だっているんだもん!」
燈月は叫んだ。幸いだったことは廊下に人が少なかったことだろう。
「……はあ?アンタ、もしかしてそんなことで悩んでた訳?」
「私にとってはとっても大事なんだよ。」
「……心配した私が馬鹿だったわ。」
遠坂は頭を抱えた。まさか、この少女の不機嫌の理由がそんなものだったなんて思いもしなかったのだろう。
涙目で訴えてくる少女だが…なやんでいる事で全て台無しだろう。
「それなら、アンタのサーヴァントにグーパンしておきなさい。そして、アーチャーを倒しなさいよ。それで少しは晴れるでしょ?」
「…かな。」
燈月は振り返り、ギルガメッシュの目の前に立った。
だが、グーパンと言ってもギルガメッシュは鎧を着用しているのだ。
どこを殴れば…そう思った時、ギルガメッシュの頭が目に入った。
「よし、ギル。頭出して?」
「なぜ我が貴様に頭を垂れなければならない?」
「いや、頭を出すだけで…。しゃがむだけでもいいんだよ?」
「貴様!我に跪けと申すか!この我に対して。」
話の内容を聞いていたからなのだろう。イエスと答えてくれない。
ふと、燈月は考えた。左手にあるではないか。と
サーヴァントにとって、絶対命令となるものが。
燈月が令呪を使おうと「令呪をもって…」そう言い、左手をギルガメッシュに向けた。
だが、それは遠坂に止められた。
「何やってるのよ!そんなことに令呪を使うとか、馬鹿じゃないの!?」
「だって、頭出してくれないから…。」
「他の方法でも考えなさい…。」
そう言われ、燈月は仕方がなく手を下ろした。そこで、燈月はなにか使えるものが無いかと、バッグを漁る。
出てきたのはペンや、ハンカチ、礼装だ。
「……これなら、叩ける。」
そう言って取り出したのは礼装、守り刀だ。
確かに叩けることは叩けるが…叩くというよりは斬るのではないだろうか。
「待て、燈月。それで攻撃するつもりか!?」
流石にギルガメッシュも慌てる。と言っても、当たり前である。
「…これ以外で何があるの?」
「形を変えるとかして、だな。それでは斬れるぞ!?」
「ああ、そっか。遠坂さんが汚れたら困るもんね。」
燈月は守り刀をただの棍棒に形を変え、構えた。
それには遠坂も驚きである。だが、そんなこと気にした様子もなく、燈月はギルガメッシュに棍棒を振るった。
だが、それは空振りに終わる。ギルガメッシュが避けたのだ。
「避けないでよ、ギル!」
「避けるに決まってるだろう。壁にでも当たっておれ!」
「……はぁ。」
そうして、燈月は棍棒を刀の形に戻し仕舞った。
諦めたのだろう。遠坂にお礼をいい、アリーナに向かい始めた。
ギルガメッシュも安堵したのだが、そんなのお門違いだった。
雑魚戦の時、燈月に的外れな指示を出され、ボロボロになる所だったのだ。
その後、ギルガメッシュと燈月はちゃんと仲直りしました。
ただ、二人共アーチャーに対して倒すという気力があがりました