例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA 作:雨宮ラキ
屋上のいつもの場所に凛はいた。
燈月が声をかける前に凛はこちらを振り向いた。
「あら、天宮さん。少しはマシな顔になったみたいね。…なら、ここからは完全に敵同士ね。まぐれとはいえ!勝ち進んだのは事実なんだから。」
「マシ…になったかな?」
「なったわよ。」
そんな皮肉を混じらせつつ、凛は楽しげに話しかけてきた。
彼女は優しい。本当にそう思う。
敵と言いつつ友人のように接してくれるのだ。
普通の女性像とは違うがそれが彼女らしい。
「あ、ところで、あの子があなたの次の対戦相手?
厄介な相手ばかり引くわね…。クジ運ないんじゃない?教会で清めてもらったら?」
「あはは…今度、気が向いたら、ね…。で、
厄介って?」
「見た目よ、見た目!他にあると言えばあるけど……そんなの自分で考えなさいな。言ったでしょ?私とあなたは敵同士。簡単に教えるわけないでしょ。ま、せいぜい頑張ってね。」
「そうだよね…。そっちも頑張って。」
「なによ、わたしが負けるわけないでしょ?」
「それもそうだね。ま、油断はダメだよ。」
「あなたこそ。」
そう言って2人は別れた。相談は出来なかったが少しは肩の荷も降りたように思える。
燈月がアリーナに行こうと一階に降りると待っていたかのようにありすが飛び出してきた。
「お姉ちゃん、遊ぼ!おにごっこがいいな、ねぇ!おにごっこ!」
そう言う瞳はただの子供のようで、燈月は安易に頷きそうになった。
ギルガメッシュに頭を叩かれたのだ。
「いったぁ…。何すんの!?」
燈月が後ろを振り向くと呆れたようなギルガメッシュが立っていた。いや、正確には見えないが呆れている様子がありありと分かる。
「ね、いいでしょ?」
そんな中、ありすは無邪気な笑顔をこちらに向けてくる。そんな笑顔に勝てるはずもなく…。
というか、燈月も遊びたかったのもあっただろうが…
頷いてしまった。
その瞬間、またも頭を叩かれる。先程よりも強い力で。
「ちょっと!頭割れるって!馬鹿になったらどうするの!?」
「記憶もない貴様が馬鹿になるはずもないだろう?そもそも、叩いた拍子で思い出せるかもしれんぞ?」
思い出せてないのだが…。まず、記憶はなくとも基礎知識はちゃんとのこっている。数式ならばお手の物なのだ。
歴史はまったくもってダメダメだが。
燈月は言おうとした口を閉じ、喜びアリーナへ向かうありすの方を見た。
「お姉ちゃんが鬼だよ!早く来てね!」
ありすがいなくなったあと、藤村先生に声をかけられミッションというなのただの使いっパシリを頼まれた。
なにやら禁止物を没収してほしいようで…。
それは後にするとして、燈月はアリーナへと向かった。