例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA   作:雨宮ラキ

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エピソード.1 1回戦
初のアリーナ


燈月がアリーナに行くため、一階に降りると藤村大河に話しかけられた。

 

藤村大河とは、予選時に燈月たち2−Aを担当していたAIだ。

だが、彼女は何のようなのだろう。少し困っているような表情をしているが。

 

「あ、天宮さん!ちょっと頼まれてくれない?」

「唐突ですね…どうかしたんですか?」

「実はね、竹刀がなくなっちゃったの。で、どこにあるのか探したんだけど、どうやらアリーナにあるみたいなのよ。

あそこって、エネミーが居るじゃない?私、戦えないからさ。

竹刀を持ってきてくれない?お礼はするから!」

 

そう言って藤村は両手を合わせながらお願いと悲願してきた。

 

「…仕方ないですね。良いですよ。」

「本当?ありがとう!多分、早めに見つけないと処分されちゃうと思うから一回戦が終わるまでに持ってきて!」

「わかりました。」

 

燈月が頷くと、藤村はとても嬉しそうな顔をして、流石私の生徒ね!などと言っている。

 

「では、そろそろ行きますね。」

「頑張ってねー。応援してるから!」

 

藤村は手を振って見送ってくれる。

それを燈月は礼で返し、アリーナ前の扉へとやってきた。

 

「おい、燈月。アリーナに入るともう戻ってこれんぞ?準備は先に済ませておけよ。」

「ギルガメッシュが助言なんて、意外。」

 

燈月はおふざけ半分で驚いたような表情をしてみせる。

 

「馬鹿者!助言では無い。もし、貴様が死ぬようなことがあれば我もここで退場ではないか。

折角財産をいくつか手放してきたというのに貴様が死んではつまらん。」

「…まぁ、準備するにもお金がないから準備出来ないんだけどね。」

「何?貴様、一銭も持っておらんのか!」

「…そうだけど。て言うか、持ってたほうが凄いと思うよ?」

「まぁ、確かに…。ここは電子世界であり、現実世界とは違うのだしな。」

「そういうこと。じゃあ、行こう?」

「ああ。」

 

燈月はそう言うと扉を開け、中に入った。

 

 

アリーナ内は電子の海、というのが一番合っているだろうか。

深海の底。その言葉通りの世界だった。

一言で言えば殺風景。

道とエネミー、アイテムボックス以外は何もないような場所だった。

 

二人は歩きながら周りを見る。

 

「ここがアリーナか…。つまらん世界だな。」

「第二層になった時とかに変わったりするんじゃない?」

「まぁ良い。肩慣らしと行くぞ、燈月!」

 

ギルガメッシュは目の前に現れたエネミーにいきなり向かっていく。

 

「ちょっと!?いきなり突っ込まないでよ!」

「雑魚ごときに負ける我ではないわ!」

 

そういうが早いか、ギルガメッシュは敵の攻撃を先読みして、連撃を繰り出す。

一回戦だからなのか、敵の攻撃が単調だ。言ってはいけないとは思うが確かに雑魚だ。

 

「ふん、これぐらい簡単だ。」

 

いつの間にかギルガメッシュの前にいたエネミーは塵となって消えていた。

 

「む…。燈月よ。今日はあのハチのような敵には挑まないでおこう。

燈月の能力では手強いであろう。」

「…私、何もしてないんだけど。」

「魔力供給が足りなくなるぞ?あやつ、ここらにいる雑魚とは一味違うようだしな。」

「攻撃が複雑ってことね。なるほど、オーケー従おう。」

 

それから少し経ち、ハチより奥にいる敵以外を殲滅し、アイテムを拾った。

 

「…あまり良いアイテムでは無いな。宝は無いのか!」

「この壁ホログラムだから向こう見えるけど…向こうにありそうだよ?」

「なぬ…。ならば明日出直そう、少々惜しい気もするが…。」

「大丈夫、アイテムは逃げないよ。」

「逃げたら逆に恐ろしいと思うが?」

「比喩だよ!」

 

全面がガラスのように見えている為あまりにも遠くにあるもの以外は見えてしまう。

その為、アイテム探しはやりやすそうだ。

 

「しかし、あまり肩慣らしにもならないな。これぐらいなら燈月の支援も必要なくあのハチも倒せるだろうがそれでは興ざめというもの。

今後、ここを探索する時に楽しみがなくなっては困るからな。そろそろ戻るぞ。」

「そうだね。歩き疲れちゃったし。」

 

燈月たちは、戻る際、復活していたエネミーを倒しながらアリーナを出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――夜。

 

 

校舎に戻り、個室にて休息をとっていたところ、ギルガメッシュが口を開いた。

 

「うむ、やはり我の推測はあたったようだ。」

「推測…って、何だっけ?」

 

燈月は眠いのか、片目だけを開けている。

 

「阿呆か貴様は!武器の話だ。

燈月の戦闘能力か上がれば武器も自然と戻ってくると言ったであろう。」

「あー…言ってたね。でも、今日私何にもしてないよ?」

「見るだけでも経験となる。少ししか上がらんがな。」

「そうなんだ。で、いくつ戻ってきたの?」

「2つだ。」

「は?」

「聞こえなかったのか?2つ戻って来たのだ。」

 

自慢気に語るギルガメッシュを見ていた目を閉じ、燈月は眠ろうとする。

 

「…なぜ無言でこちらから目をそらした。」

「…2つで自慢気に語る王が可哀想で。」

「燈月よ、貴様……。」

 

ギルガメッシュは燈月に文句を言おうとしたが、部屋に響く寝息を耳にし溜め息をついた。

 

「…この我が2つで喜ぶとは…この娘に影響されたのかもしれんな。」

 

 

 

ギルガメッシュは燈月にならった訳ではないが椅子にその身を預け、目を瞑った。

 

 

 





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