例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA   作:雨宮ラキ

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対戦者「間桐慎二」

燈月が目を覚ますと、ギルガメッシュが玉座に身を預けスヤスヤと眠っていた。

立ち上がり、ギルガメッシュの方に近付き、揺する。

 

「―……起きて。」

「………む。」

 

ユサユサと揺らされていることに気が付き、ギルガメッシュは目を覚ます。

 

「なんだ、小娘。」

「ご飯食べようと思うんだけど、行く?」

「…どこにだ?」

「食堂。」

「ふむ…まぁ、庶民の味を楽しむのも悪くないだろう。」

 

そう言うと、ギルガメッシュは立ち上がり、個室から出る。

 

「寝起き悪そうに見えるけど、案外良いのね…。」

 

燈月は独り言をポツリと呟くとギルガメッシュを追って廊下へ出た。

 

「ああ、そうだ。燈月よ、今度椅子のそばに丸机を用意しておけ。」

「…なんで?」

「必要だからに決まっておろう。それ以外なにがある。」

「りょーかい…。」

 

燈月は目を擦りながら、食堂へと向かった。

もちろん、ちゃんとギルガメッシュには霊体化してもらったが。

 

 

 

***

 

 

 

「美味しかったぁ。」

 

朝食…と言っても、もう昼に近いが…を食べ終わり、燈月たちは個室に戻ろうとしていた。

別に、個室で何かするというわけではないが、やる事が無く、暇なのだ。

図書室で相手のことを調べるにも対戦相手が決まってない今、調べる必要もない。

 

「流石ムーンセルと言ったところだろうな。」

「うん、何と言うか、来れて良かったムーンセルって、思っちゃうくらい。」

 

などと、談笑をしていた時だ。

 

――プルルルッ…!

 

 

と、燈月が手に持っているバッグから無機質な機械音がなった。

 

「……対戦者決まったのかな。」

 

そんなことを考えながら端末を開き確認すると、燈月の予想通りの言葉が書かれていた。

 

 

 

::2階掲示板にて、次の対戦者を発表する。

 

 

「端末で教えてくれる訳じゃないんだ。」

「ということは鉢合わせるかもしれんな、相手マスターと。」

「そうだね。誰だろ…。」

 

燈月は階段を駆け上がり、掲示板の前に立つ。

 

 

元々貼っていた紙の上に貼らされていた真っ白な紙には、

 

 

燈月の名と間桐慎二の名と決戦場が書かれていた。

 

「へえ。まさか君が一回戦の相手とはね。

本戦に居るだけでも驚きだったけどね。」

 

いつの間にか、燈月のそばには第二ボタンまで開けたYシャツを着た男が立っていた。

 

「間桐、慎二……。誰だっけ?」

「ほう、1回戦は慎二が相手とはな。」

「ちょっと!?誰って、酷くないか?一応、予選ではお前の友人だったんだぞ!」

「私の友人はそんなにワカメじゃない、はず。」

「ワ、ワカ……。」

 

驚愕で固まった慎二の方を向いた燈月はくすっと笑って言った。

 

「嘘だよ、ワカメなんていうわけ無いじゃん。覚えてる覚えてる。」

「全く、君は元友人に対する礼儀がなってないよね。」

「冗談を本気にするほうが悪いと思うよ。」

「……。」

 

慎二は燈月の言い分に呆れ、仕切り直しするかのようにコホンとひとつ咳き込んだ。

 

「でも、考えてみれば僕の友人に割り当てられてた以上、

君も世界有志の魔術師だったってことだよね。

格の違いは歴然だけど、一応、楽しく友人やってた訳だし、おめでとうと言っておくよ。」

 

ギルガメッシュは慎二の話を聞き、燈月に問いかける。

 

「格の違いとは…燈月、貴様が当然上であろうな?」

「いや、多分下。慎二、こういう性格だし。」

「……分かっていた。慎二がこういう性格なのは我もよく知っている。

だが、なぜ我が下と思われねばならんのだ。」

「…下って思われたの私だと思うけど。」

「何ゴチャゴチャ言ってんの?

…――そう言えば君、予選ギリギリで突破したんだっけ?

どうせお情けで通してもらったんだろ?良いよねえ凡俗は。

色々ハンデつけてもらってさ。」

 

その通りなのだが燈月はそれぐらいで引く人間ではない。

 

「うん、結構お情け。ギ――サーヴァントがサーヴァントじゃなかったら多分、失格だったんじゃないかな。」

「ふーん?でも、本戦では実力勝負だから、勘違いしたままは良くないぜ?」

「いやいや、してないよ?」

「けど、ここの主催者もなかなか見所があるじゃないか。

ほんと、一回戦目から盛り上げてくれるよ。」

 

もはや、脱線したくないのか、慎二は燈月の言葉を無視である。

 

「……行こう。」

 

燈月は拗ねたのか、慎二を無視して個室へ行こうとする。

 

 

「ちょっ、ちょっと待てよ!お前一応、友人だろ?」

「……やだ。友人って言っても仮初の友人だし、別に情が移ったとかないし。」

 

慎二は顔を真っ赤にして叫ぶ。

 

「…ああ!やだやだ!だから凡俗は嫌なんだよ!立場というものをわかってない!

今回の戦いで、それをお前に分からしてやるからな!」

「…正々堂々?」

「ああ、僕はそこはちゃんとしてるからね。正々堂々とだ!」

 

そう言うと、慎二は歩いてどこかへ行ってしまった。

 

「…捨て台詞みたいだったね。」

「…ああ、そうだな。慎二らしいといえばらしいが。」

 

ふと、燈月は先程から疑問に思ってたことを聞いてみた。

 

「そう言えば、ギルガメッシュ、慎二と知り合い?」

「む?…ああ、向こうは知らんがな。」

「ふーん?…そうなんだ。」

 

まぁ、良いけど。

 

燈月はそう呟くと個室へ戻る為、足を進めた。

 

 

 

 






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