例外少女とギルガメッシュのFate/EXTRA   作:雨宮ラキ

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慎二との戦い

――夕刻。

 

 

燈月がギルガメッシュに頼まれていたテーブルを作ったりしていると、いつの間にか、夕方になっていた。

そろそろアリーナに行こう。

そう思いながら個室から出ると先ほど聞いた無機質な音が響いた。

 

「…次は何だ?」

「ええっと…第一暗号鍵(プライマリトリガー)を生成。第一層にて取得されたし。

だってさ。第一暗号鍵って、何だろう?」

「さぁな。これは言峰に聞いてみるのがいいんではないか?」

「そうだね。聞きに行ってみようか。」

 

燈月たちが話していると、調度良く言峰が現れた。

 

「若きマスターよ。アリーナに向かう前に私の話を聞いておきたまえ。」

 

なぜ彼は上から目線なのだろう…。だが、監督役の言うことなのだから聞いておいて損はないだろう。

 

燈月はそんなことを考え、なんですか?と聞く。

 

「先ほど端末に第一暗号鍵が生成されたと通信があっただろう?」

「ああ、そのことですか。そのことなら丁度いいです。私も聞こうと思ってましたから。」

「本戦の参加者は6日の猶予期間(モラトリアム)のうちに暗号鍵(トリガー)を二つ、揃えなければならないルールとなっている。」

「揃えなかったらどうなるんですか?」

「闘技場に入れず退場となる。それだけか?」

「まぁ、今聴きたいことは。」

「そうか。注意点を伝えておくが、七日目に闘技場に入る前の死闘は、学園であれ、アリーナであれ禁止されている。

万が一、アリーナで私闘に及んだ場合はシステム側から強制終了されるだろう。

学園での私闘はマスターのステータス低下という罰則が加えられる。きをつけたまえ。」

「…なるほど。肝に銘じておきます。」

 

そう頷くと言峰は話すことがなくなったのかこちらに背を向けた。

 

「じゃあ、アリーナに行こう。」

「ああ、今日はハチの奥にも行ってみるとしよう。」

「ハチと戦う前に慎二と鉢合わせしそうだと思うけどね。」

 

燈月はそんなこと、ありませんようにと願いながら階段を降りる。

すると、次は慎二が声をかけてきた。

 

「お、天宮。おまえもトリガー取りに行くのかい?悪いけど僕もこれから行くところさ。」

「…そう。なら慎二が出るまで待ってようかな。」

 

慎二に聞こえないような声で呟く。

 

「お前みたいなノロマには取れないかもしれないけどさ。精々頑張んなよ。」

 

笑い声を上げながら去っていった。

 

「……ノロマ?」

「貴様が本戦に来るのが遅すぎるからであろう。

今すぐ追いかけるぞ!貴様とて、罵倒されて黙っている口ではなかろう!」

「…別に言い返さなくても。」

 

燈月はそういうが、確かに少しは苛ついていたのか、体がアリーナに向かっていた。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

アリーナに入るとギルガメッシュが声をあげる。

 

「やはり、居るか。慎二め、待ち構えているぞ。気をつけろ!」

「相手の情報探るのも良いかもね。戦ってみる?」

「うむ、どうせ強制終了されるだろうが一回戦うというのも手だな。」

「じゃあ、行こう。」

 

 

燈月は走りだし、エネミーを蹴散らしながら慎二の元へと駆け寄る。

 

「あ、ハチがワカメに退化してる。」

「遅かったじゃないか天………天宮。」

 

少し聞こえてしまったのか、平然とした顔をしながらも慎二は動揺している。

 

「…お前があまりにもモタモタしているから、僕はもう暗号鍵(トリガー)をゲットしちゃったよ!」

「モタモタはしてないよ。経験積んでただけだし。」

 

ムスッと膨れた顔をしていると、慎二は貶したような笑い声を出す。

 

「あははっ、そんな顔するなよ?才能の差ってやつだからね。うん、気にしなくてもいいよ!」

「気にするんだけど…。」

「ついでだ。どうせ勝てないだろうし、僕のサーヴァントを見せてあげるよ。」

「…勝てない、だと?」

 

ギルガメッシュは慎二に聞こえない声で呟く。どこからどう見てもお怒りだ。

それを燈月が宥めているにも関わらず慎二は話を続ける。

 

暗号鍵(トリガー)を手に入れられないなら、ここでゲームオーバーになるのも、同じことだろ?」

「…言峰から聞いてないの?死闘は強制終了させられるんだよ?」

「それまでに終わらせればいいさ!さぁ!蜂の巣にしちゃってよ、遠慮無く!」

「おしゃべりはもうおしまいかい?なかなか聞き応えがあったのに。」

 

慎二の隣にいる顔に大きな傷を負った女性が慎二のサーヴァントなのだろう。

 

「ほら、うちのマスターは人間付き合いがヘタクソだろ?」

「うん、ちょっと罵倒が過ぎるかな。」

「だろ?お嬢ちゃんとは、平和的解決もありかと思ったんだがねぇ。」

「それはあり得ないね。私のサーヴァントは結構短気だし。」

「おい、小娘。何を言っている。」

「……ほら。」

「おい、ラ……サーヴァント!いいから痛めつけてやってよ!」

「はいはい、わかったよ。…報酬をたっぷりと用意しときなよ!」

 

そう言うと、向こうのサーヴァントは拳銃を取り出した。

 

「ギルっ…――!」

「何勝手に略している。ちゃんと最後まで言え、雑種!」

「そんなことしたら相手にばれるじゃない!」

「バレてもどうということはない、いいハンデであろう。」

 

そんなことを言いながらもギルガメッシュはちゃんと構える。

 

「燈月よ、今回ばかりは後方支援(バックアップ)を頼むぞ!」

「了解!任せておいて!」

 

 

燈月たちのほうは、話し合っていたからか、少し出遅れてしまい、向こうが先に攻撃してくる。銃をギルガメッシュに向かって撃った。

 

「ふん、それぐらいで我を倒せると思うではないぞ!雑種。」

 

ギルガメッシュはその弾を取り出した剣で跳ね返しながら距離を縮める。

ふと、そこでアリーナ内に警報が鳴り響く。

 

「チッ…もう気付かれたのかよ!」

「早めに片付けるよ、慎二!」

 

それでも、敵は銃を連発して来る。

 

――アーチャー…?いや、でも…まだ決め付けるには情報が少なすぎる。

 

「ギル、今は相手を倒すよりも情報を!」

「分かっておる!楽しみはとっておかねばつまらんからな!」

 

ギルガメッシュは飛び上がり、敵に向かって槍のようなものを投げつける。

 

「それぐらいでアタシをビビらせられると思ってるのかい!」

 

敵はそれをかわし、飛んでいるギルガメッシュに向けて発泡した。

空中にいるため銃弾はかわせない。だが、ギルガメッシュはそんなこと分かっていた。

相手が上に気を取るように仕向けば下ががら空きになる。

 

ギルガメッシュはそこを狙ったのだ。

 

「おい!下だ!」

「何!?」

 

敵が下を向いた時にはもう遅い。武器が下から這い出てきた。

 

「っ…ぐ。」

 

身を捩り回避しようとしたが、想像よりも大量の武器を出したのだろう。かわせなかったためか、いくつか傷ができている。

 

「大丈夫か!?」

「ああ、問題ないさ!」

 

「どうした?雑種。先程までの威勢の良さはどこに行った。」

 

地に降りニヤリと笑うギルガメッシュはまるで挑発しているよう……いや、確実に徴発している。

 

「その自信、へし折ってやるよ!」

 

敵はギルガメッシュに…突撃した。

 

「何?銃で突撃とは…面白い。はは―っ!流石よな、こうでなくては戦いはつまらん!」

 

ギルガメッシュは敵に剣を振るう。が、敵は左にある銃を盾としその攻撃をガードする。

そして、もう片方の銃でギルガメッシュの顔を狙い、撃った。

 

「中々やるではないか。」

 

ギルガメッシュは流石に避けきれなかったのか頬に傷ができていた。

 

「アンタもねぇ!」

 

双方が下がった時、セラフの干渉があり、戦闘が強制終了された。

 

「チッ…セラフに感知されたか。」

「…ギル、人が支援してるからって羽目外しすぎ…。」

「それにしても、天宮。良いのかい?サーヴァントの真名を普通に名乗っちゃってさ。」

「ギルから始まる英霊だって結構いるよ、多分。」

「我的には晒してやっても構わんのだが、燈月は駄目だというからな。」

「ふーん…。ねぇ、天宮。サーヴァントは結構いいの引いたみたいだけど、それでも君が弱くっちゃ意味ないんだよ、分かる?もうヘトヘトじゃないか。帰って休んだらどうなんだい?」

「休むのはそっちの方じゃない?もういる意味もないでしょう?サーヴァント、休ませたほうが良いんじゃない?ボロボロじゃない。」

「僕のサーヴァントはまだ本気を出してはいないんだぜ?精々、特訓にでも励んだらどう?まぁ、それでも勝てるとは思えないけどね!あはははっ!」

 

笑いながら、慎二は何かの石を使い校舎へと戻っていった。

 

「んー…中々疲れた。」

「燈月、貴様、少々体力が少なくないか?何もやってないようなものではないか。」

「慎二の相手をするのが…。」

「確かに、あいつは面倒なやつではあるがな。」

「まぁ、いいや。探索、再開しよう?」

「ああ、そうだな。」

 

 

その後、昨日と同じようにアリーナを探索した。

言峰の言っていたトリガーや、礼装、藤村先生に頼まれた竹刀などを取りながら進み、最奥にあったゴールのような場所に入り、探索は終了した。

 

 

 

 

 

 




初戦闘回。
どうしても銃vs剣って書きづらい


ギルガメッシュさんのキャラがどんどん崩壊していってるような気がしてならない

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