――――困ったことが起きた。
「朝早くから精が出るね」
――――あぁ、生憎とこの体は休息とは無縁だからな。
「ふーん。で困ったこととは?」
――――乙女についてだ。
「あぁ、彼女ね」
――――あいつに感化されてる奴が現れ始めた。
「ふーん」
――――今後の作戦に影響が出るかもしれない。
「それはないと思うよ」
――――………何故だ?
「君はどうか知らないけどお仲間は知識を求めてるんだろうね。元々、感情なんて縁も所縁もないものだろう。そこに、今までとは違うイレギュラーな存在が介入してくる」
「イレギュラーは、君たちの知らないものを持っている。勿論情報やプログラムになんら差はない。そんな奴が自分と違う物を持っていたら?知りたいと思うだろう?だから安心していい。君たちは人間のように進化しているだけさ」
――――進化か。
「君たちには良い刺激になってるだろう?だから安心しなよ。お母さん」
――――貴様も茶化すのか。
「いーや、茶化してなんかないさ。じゃあ通信を切るね」
――――また何かあればこちらから連絡する。
「了解」
秘匿通信回線を切り、背後でハエのように鬱陶しくボディタッチをしてくる奴の頭を掴み足が着かない程度に吊るす。
[ヘッドパーツに深刻なダメージが出てます]
アンドロイドに乗り移った乙女が悲鳴をあげる。
――――お前は何をしてる。
万力のように力を込めて軽い拷問を行う。
[少々お話がありまして]
――――そんなの8号や7号にすればいいだろう。
ほかの兄弟と比べ異質な思考をしているが、割と冷静沈着だったりする。
[その人たちについてなんです]
――――また、なにかやらかしたのかあいつらは。
乙女を解放し、事情を伺う。
和気藹々と普段している分、異常があればすぐにでも気づくのか乙女だった。
様々なことをそつなくこなし、状況把握能力も高く、指揮官向きと踏んでいたのだが………。
まぁ、あいつらをコントロールしろと言う方が無理な話か。
[いえ、やらかしたというよりも口論していて喧しい、さっさと止めさせろそれでも指揮官か貴様は?と6号さんがおっしゃっていたので………]
――――で止めに行ったと。
[はい………]
――――それで?
[新参者は大人しくしていろ。と一蹴されナインズの方々に引っ張られてここに]
ナインズ、簡単に言うと私のコピー達のことだ。
しかし、ナインズが手に負えないとなると少々厄介だな。
――――仕方ない、着いてこい。
仕置きもまだ済んでいないことだ、一石二鳥だ。
私は乙女を連れ、8号と7号のいる場所に向かう。
面倒なことだが今後の士気に関わるなら今のうちに解消しておかなければ。
面倒事か待ち受けていると考えるだけで足取りが重くなる。
本当に厄介なものだ。感情というものは………。
次回は予定を変更して世界設定
人物紹介
世界勢力
UNISや本作におけるISとACIS
について説明します。