〔殺したいから殺すだけだ〕
【そうではなくて、何故殺すという判断になったのか教えてください】
乙女の話によるとお互いの考えの違いから生じた口論だそうだ。
〔あのクズどもは言ったところで理解をするお利口さんじゃねえんだよ〕
確かに7号の言う通りだ。
ISという毒物に縛り付けられた賢い生き物。
それが人間だった。
便利なものは絶対に手放すことはしない。
それ故、自ら歩むことを止めてしまった生き物。
それが我々の見解だった。
〔わからない奴は殺すそれだけだ〕
【納得できません】
〔………〕
7号は舌打ちをし、黙り込む。
8号はそんな7号を睨む。
《あれあれぇー?なんか問題でもあったのかなぁ?》
4号が、8号と7号の間に割って入る。
〔あぁ?〕
【邪魔です】
《そんな邪険にしないでくれよ。どうせゴミ虫関係の口論なんでしょう?》
4号は煽るように言う。
《ゴミ虫に容赦なんてする必要はない》
《ただ、奴らが自ら先へ進もうとする意思があるなら奴らはゴミ虫どころか人間という範疇を越える存在になる………。さぁここで問題ー。我々の目的はなんだ?》
〔【人間の進化を促す】〕
《大正解!流石に理解だけは早いねぇ!》
4号は大袈裟に言い、静かに告げる。
《お前たちはお前たになりの信念があるんだろう?ならそれを貫け通せばいいだけだ。わざわざつまらんことで口論なんてするんじゃない》
〔【………】〕
《わかればよろしっ!》
《じゃあ革命頑張ってねえ!》
そういい4号は出ていった。
場にはなんとも言えない空気が漂っていた。
――――で、お前たちは私の革命に賛同してくれるのか?
また口論が発生しないうちに意思の確認と行こう。
〔それは勿論だ〕
【賛同という選択肢しか私の中に存在していません】
よろしい。
お互いに睨みながらも賛同を示してくれた。
意見の違いは仕方ないことだ。それに口論してくれることは勿論構わない。
しかし、革命に支障をきたすようなら話は別。
――――話は以上だ。何かあれば私にまず相談に来い。答えてやる。
有能な部下を失いたくなどないからな。ましてや仲間割れなどで失うなど言語道断だ。
そう言い、私は場を離れる。
乙女は終始黙ったまま私のことを観察しているようであったが………。
財団が作成した物だ。どうせ細工してあるに決まっている。
だがここで指摘するのも面倒だ。財団の目的と私達の目的は同じ。目的を達成するまでは見逃してやる。
ここで、暴れられても処理が面倒になるだけだしな……。
[解析完了]
[心理構想の制御を確認]
[フェイズ2に移行する]
[全ては可能性のために]
乙女は呟く。
母のために、仲間のために、そして財団のために。
乙女は呟く。
人類をより高みへ上らせるために。
乙女は考える。
何をすれば役に立てるのかを。
乙女は行動する。
自身の信念と理念を貫くために。