AMS
正式名称Allegory-Manipulate-System
ISが開発途上にあった時期から極秘に研究されてきた機構である。
このAMSの特性は機械と肉体をトレースし、操作をより精密にする。
このAMSには深度があり、第一深度~第三深度まである。
この深度が深ければ深いほど、より高度な動きを機械を通して行うことが出来る。
その反面副作用がとても強い。
ある者は、AMSによる信号の異常共有により幻肢症を発症し、ある者は子孫を残すための機能を全てを失った。
この副作用とISのコアが完全に完成したことにより、AMSは過去の遺産となった。
しかし、熾天使率いるM.R.Cによりこのイカれた機構は再び日の光を浴びることとなった。
UNISの無人技術をデチューンし人間を搭乗させる。
これによりコアを必要とせず、IS以上の性能を出すことができるようになった。
しかし、AMSは限られた人間しか適性がない。
彼は、その適性があった。
――――人を辞めるか。
「元々バケモノミタイナモノナンデネ」
ブーストを吹かせ、高速戦闘に持ち込む。
勿論、レールガンによる援護射撃付きでだ。
熾天使もこちらに合わせて動きを加速させてくる。
加速、武装、装甲、全てが俺を超えている。
だが、それだけが勝負を決する訳ではない。
パイルバンカーによる奇襲。
しかし、それは見破られKARASAWAによる弾幕が襲ってくる。
クイックターンですぐ様回避する。
あの場に留まっていれば今頃スクラップになっていただろう。
敵の持つ武装の威力はそれほど馬鹿げている。
「バケモノメ」
「油断するな」
セレンからいつも通りのおしかりを受ける。
しかし、セレンの言う通り油断などしたら一瞬であの世行きになってしまう。
それほど、ヤツは馬鹿げた戦闘能力を持っている。
―――――貴様には素養がある様だな。
突然、熾天使は武器を下ろし、空へ上昇していく。
素養………?
何のことだ。
―――――貴様はイレギュラーと成りうる。
そう言うと、奴は加速し、空へと消えていった。
一体何が目的なのか分からない。
正体不明とは正にあいつのためにあるような言葉だろう。
俺とセレンは武装を解除し、地下に避難した生徒の様子を見に行った。
まぁ、生徒の様子は予想通りPTSDになった連中が多かった。
やはりそこはまだ子供ということなのだろう。
殺しとは程遠い世界に生きてきた連中だ。トラウマになってしまっても仕方ない。
それを乗り越える奴がいたらそれはそれで恐ろしいものだがな。
「おい、依頼主の所に報告に行くぞ」
セレンがピリピリとした雰囲気で急かしてくる。
しかし、その前に俺の目線は一人の生徒に向いていた。
歪なほどに怒気を孕んだ瞳で待機状態のISを見つめる生徒にだ。
「待った」
俺はセレンに目を向け、無言で伝える。
そして、その生徒に近寄り伝える。
「怒りで奴は殺せない。そうだろう少年?」
「そうだな」
怒りが滲み出る。
「だけど、感情をコントロールでもしないとあいつは殺せない」
面白い。
そう、単純に思った。
「少年、俺たちの所にくるか?」
この出会いが、運命を変えるのか。新たな答を産み出すのか。
それは誰にも分からない。