「なんだよこれ」
福音との戦闘の後。
IS学園の生徒は二日遅れでIS学園≪だったもの≫に 戻ってこれた。
しかし、見慣れた風景はそこにはなく全く別の場所ではないのかと言う錯覚さえ覚えるほどの荒れようだった。
「生徒は地下へ行け」
人類最強。
千冬が声を震わせ指示を飛ばす。
無理もない。
下手をすれば学園ごと皆死んでいたかもしれない。
生きているだけマシと割りきるしかない。
IS学園はこの程度の惨状だが、他の国は目も当てられないらしい。
≪15分の蹂躙≫
世の中ではそう呼ばれている史上最悪のテロ行為。
被害に遭った国は全てがISに関係する。もしくはISを世に広めようとする国が中心だった。
特に酷かったのが、ドイツと中国。
軍事施設は壊滅。自国の防御さえ維持できないほどにズタボロにされたと聞く。
ロシアはこのテロ行為の二日前に全ての施設のコントロールを失っていた。
鈴は、自国の惨状を聞き心を閉ざしてしまった。
シャルロットも同じく。
皆が皆、差はあれどとてもじゃないが元々の日常生活を取り戻そうとする気力を失っていた。
勿論他の無事だった国も報復を実行しようとした。
国民に誠意を見せるため。支持を得るため。
理由はどうあれ、報復に出た。
しかし、相手は特に強烈な反応も示さず、淡々と返答してきた。
――――貴様らは自爆するつもりか?したければ勝手にしろ。
後に判明したことだが。
決戦兵器と呼ばれる兵器は全てがコントロールを奪われ、いつ発射されてもおかしくない状況であったらしい。
これに報復をしようにもできなくなった。
ISを出そうにも、機体数が圧倒的に少ない。
ましてや実践経験など殆どないに等しい。
そんなものを出したら簡単に強奪されるに決まっている。
手も足も出ない。
まさに、言葉通りの状況であった。
人類は、いつまた蹂躙が起きるのか恐怖に震えながら日々を送っている。
――――臆病なものだな。
≪マスター、篠ノ之束が動き出しました≫
――――ほう。
やっとか。
奴の事だから直ぐにでも動き出すと思ったんだがな。
ブリーフィング室の中央に映るモニターを見て自然と笑みがこぼれる。
「人類初の危機なので!ISのコアをりょうさんしちゃいましたー!」
なるほど、そう出たか。
ここ数年行方不明だった篠ノ之束が表舞台に姿を表した。
つまり、篠ノ之束は本気だ。
我々を潰すために。
ならば我々もそれに応じなければならない。
――――同志諸君。蹂躙の時間だ。
これが、人類の答えか。
ならばその答えを修正するまでだ。
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