東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

22 / 127
どうも、ゆっくり狼牙です。
かき氷食べました。(宇治金時)
最近抹茶が好みなんですよね。
そんなことよりおうどん食べたい。
黎「いやどっちだよ。」
それではゆっくりしていってね。


21 戦う理由

前回のあらすじ

驥獣を倒した黎人を霊夢がブッ飛ばす。

レ「これまた派手にやったわね…」(in 蚊帳の外)

咲「驥獣の時よりも力がこもってません?」(in 蚊帳の外)

霊「外でゴチャゴチャうるさいわよ‼︎」

 

 

 

 

「さて、覚悟はよろしくて?」

「よくない…です。」

 

ここは永遠亭。

永琳の前で傷だらけの黎人が冷や汗をかいて座っていた。

なぜそうなっているかというと、

 

「勝手に外に出た挙句、怪我人を連れて、更に貴方はボロボロになって帰ってきたんだもの…どう『落とし前』つけてもらおうかしら?」

 

…ということである。

 

勿論言い訳はあるが、それは爆弾発言であると分かるため、黎人は黙っている。

 

「まぁとりあえず、怪我を治さないとね…この薬を飲んで寝なさい。他の患者の手当てもしないといけないしね。」

 

永琳は、黎人に瓶を渡し、部屋を出て行った。

 

(なんか、あっさりだったな。)

 

あっさり許してくれたことに対して驚きはしたが、怪我を治すため薬を飲んで横になった。

 

 

 

 

 

すると、

 

 

 

 

 

ーービリビリビリビリ

 

「ぐあああああぁぁぁ‼︎」

 

身体中に激痛が走り出した。

 

 

 

 

 

「あの声は一体何なの…?」

 

治療を受けている霊夢が尋ねると、

 

「薬よ。1時間で完治する優れた薬品。その間激痛に苦しむけどね。」

 

澄まし顔で永琳が答える。

やはりタダでは許してくれなかったようだ。

 

「報われないわね、アイツ…」

 

流石のレミリアも、同情したようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

約8時間後

 

「酷い目にあった…」

 

目が覚めた黎人はげっそりしている。

1時間も激痛に耐えたのだ。無理もない。

 

「失礼しまーーす。」

 

扉から兎の耳をしたブレザーの少女が入ってきた。

 

「あんたは…?」

「私は鈴仙・優曇華院・イナバ(れいせん・うどんげいん・いなば)よ。鈴仙でいいわ。師匠から貴方の様子を見るように言われたの。」

 

(師匠…永琳のことか)

 

「凄い事したらしいわね。治療途中で抜け出すとか…そんなことしたら生きた心地しなくなるわよ。」

「…善処する。」

 

確かにその通りだ。

あんな薬飲まされてはたまったもんじゃない。

ここではおとなしくしとこうと心に決める。

 

「あんたなんかまだ良い方よ…私なんか薬の処置を間違えてしまって、とんでもない薬飲まされたんだから。子供になってしまう薬や動物になる薬。酷い時には下痢が1日続く薬まで飲まされたわよ…もう、私の身体がおかしくなりそうで夜も眠れないわ…」

「………」

 

大変だなこいつも…と同情してしまった。

 

 

 

「調子どう?黎人ーー…」

 

扉から霊夢と咲夜が入ってきた。

咲夜は左目に眼帯をしている。

ふと、黎人は気になることがあった。

 

「…?レミリアは?」

「お嬢様はもう帰られたわよ。今外は朝だし。私はその後ここに寄ったの。」

 

咲夜が説明した。

外を見ると日が照っている。

吸血鬼なら帰らないと色々不味いだろう。

 

 

「あんたが寝てる間にみんな帰っちゃったってわけ。あんだけ寝ればそうなるわよ。」

 

霊夢が呆れ顔で言ってると

 

「正確には黎人と霊夢以外が帰ったんだけどね。」

 

咲夜が訂正を行う。

 

「ちょっ、変な事言わないでよ///」

「黎人が寝ている間、ずっと様子を見てたじゃない。結構心配してたみたいよ。」

「咲夜っ‼︎」

 

(…そうか…心配かけたのか。)

咲夜の説明で、黎人は霊夢に申し訳なく思い、

 

「…ありがとな、霊夢。」

 

感謝の言葉を言った。

 

「〜〜〜‼︎べ、別にいいわよ。///勝手に心配しただけだし…」

 

霊夢はそのまま顔を背けた。

それを見た黎人は…

 

(……?なんか不味いこと言ったか?)

 

頓珍漢なことを考えていた。

 

(…鈍い)

 

咲夜はその様子に呆れるばかりだった……

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、もう大丈夫よ。後は安静にしてなさいね。」

 

永琳から薬を貰い、博麗神社に帰る黎人と霊夢。

因みに数刻前に咲夜は帰った。

 

「それじゃあ気をつけて下さいね。帰り道はここを真っ直ぐです。」

 

鈴仙から帰り道を教えて貰い、黎人達は永遠亭から出た。

 

「世話になった。またな〜」

 

黎人は感謝の言葉を言って、出た。

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば黎人。」

 

霊夢が気になったことを聞き始める。

 

「あの後パチュリーから何を聞いたの?その紋章について」

 

言われてみれば、紅魔館に行ってから霊夢とは話せてなかった。

そうなると、黎人の能力すら聞いてなかった。

 

 

 

黎人は霊夢にパチュリーから聞いたことを話した。

「五行を司る能力」の事、紅魔館で「木」を目覚めさせたこと、更に「木」のデメリットの事を話した。

 

「そう…じゃあ、『水』も?」

 

霊夢は、「水」にもデメリットがあるかどうかたずねた。

 

「あぁ、あの拳銃はどうやら、6発しか弾幕が放てないみたいだ。後部を引っ張れば補充はできるが…結構時間がかかる。使うときはなるべく外さないようにしないとな。」

 

なんで黎人がそれを知っているのか…

それは、先ほど鈴仙と話している時に、拳銃は6発しか弾がこめないことを話され、ひょっとしてと試したところ、6発しか打てなかったことから察したのだ。

 

「とはいえ、他の能力で補うことはできる。最近考えたんだが、これは5つ揃って始めて強さを発揮するものじゃないかと思ってな…そう懸念するもんじゃない。」

 

霊夢は、黎人にどうしても聞きたいことがあった。

 

「黎人…どうして闘おうとするの?ただ単に恨みで闘ってるんだったら、やめたほうがいいわよ。わざわざ命をかけてまでやる必要はー」

「違うな。」

 

霊夢の言葉を黎人は遮った。

 

「確かに最初はそうだったさ…俺らの世界を好き勝手にさせられるのがムカついたからな…だがな、今戦う理由はそんなんじゃない。守りたいからだよ。」

 

霊夢は黎人の顔を見た。

守りたいの言葉を聞いて

 

「お前もそうだろ?突然行方不明になった俺を探そうと心配だった。他人を心配する事に理由はいらないさ。守ることも一緒だ。おれが守りたいから戦う。それでいいんだよ。」

 

霊夢は立ち止まった。

 

「綺麗事に聞こえるかもしれねぇが、俺はお前を守りたい。お前だけじゃない。魔理沙や紅魔館の連中、もっと言えば幻想郷の奴らを守りたいんだ。そう思えば…何も考える必要なんて無いさ。」

 

黎人は霊夢の方を向き、止まった。

 

「そうね…守るのに理由はいらない…か。無駄な心配だったわね。」

 

顔を上げた霊夢は笑っていた。

もう大丈夫か、と黎人は前に振り向き歩き出した。

 

 

 

 

ーーズボオ‼︎

 

「ぬおおおお⁉︎」

 

すると、黎人は落とし穴に引っかかった。

 

「ちょっ、黎人⁉︎」

 

霊夢が穴の方に近寄り声をかけるが、穴を覗くと、底が見えない。

 

「ヤーイ引っかかった引っかかった。」

 

すると、前の方からピンク色の服をした兎の耳の少女ーー因幡 てゐ(いなば てゐ)が歩いてきた。

 

「全てを守るなんて物凄く上を目指すのはいいけど、たまには下を見ないと、こういう風に足元すくわれちゃうよ♡こんな間抜けにすくわれちゃ、助けられるのは耐えられないよ。」

 

霊夢が呆れて、てゐに近づこうとした瞬間

 

 

目の前に黎人が飛び出てきた。

 

 

「ちょ、黎人?」

 

黎人は「火」の姿になっている。

落とし穴脱出の際に変化したんだろう。

 

 

すっと黎人はてゐを睨み、

 

「ーーーーコロォス!!!」

 

大声で叫んだ。

 

 

 

 

 

迷いの竹林で、断末魔が木霊したという噂が、人里に広まるのはしばらく後の話である。

 




如何でしたか?
どうしてもギャグ方面に行っちゃいますね…本当はシリアスや恋愛など、色々な要素を入れたいんですが…

黎「野郎ぶっ殺してやらぁ!!!」

…はい、黎人君はてゐを締め上げるのに必死なようですね。

ちょっと解説

「水」は攻撃回数が6回と極端に低いです。
弾をこめる…いわゆるリロードは結構時間がかかります。
あまり戦闘向きじゃないかも。
どちらかというと探索や調査に使えそうな能力ですね。



さて、残りは「金」のみになりました。
これは、能力が能力だけにあの人を出そうかなと思っています。
一章終わりまで後僅か
是非お付き合い下さい。

それでは、次回までゆっくり待っててね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。