東方羅戦録〜世界を失った男が思うのは〜   作:黒尾の狼牙

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ようやく書けた…
遅れて大変すみません

さてさて、今回からまたとんでもないことになってます
どうも私の小説は安定感が無い…

因みに今回シリアス要素があります
しかもこの件はずっと伏線張ってて、今出してるし

黎「何前座でだらだら書いてんだよ」

とと、そうだね
それでは、どうぞ~


37 会いたくなかった

前回のあらすじ

黎人がひどい目に遭う

黎「霊夢に吹き飛ばされて、薬を飲まされて…ひどい目にあった」

 

 

 

 

 

「お、見えてきた見えてきたーー!!」

 

博麗神社がみえるところまで来た

箒でそのまま魔理沙はぐんぐんと加速していく

そしてそのまま…

 

 

ーードッゴーーーーーン

 

 

無事着陸(?)

土煙が上がり、そのまま晴れた

 

「魔理沙…あんたいちいち神社を荒らさないでくれる?」

 

霊夢があきれ顔でそういうが

 

「なんだよ、人が折角『アグレッシブ』な登場をしたっつーのに」

 

効果はいま一つのようだ

 

 

 

「ちょっと待ってなさい。お茶出すから」

 

霊夢は中に入ろうとした

 

 

「ん?そういや黎人は?」

 

 

魔理沙がキョロキョロと見渡しながら尋ねた

 

 

「散歩にいってるわよ」

「まじかーーー。あいつホント散歩好きだよなーー」

 

 

霊夢が答えると魔理沙が叫んだ

 

ちなみに永遠亭は退院した

無茶苦茶な薬のおかげで治療は終わった

本人にとってより良いものかはまた別の話だが…

 

 

「まぁ、難儀な散歩になってるけどね…」

 

霊夢はため息をついた

 

「………?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

人里で黎人は散歩をしている

だが、あまりいい気分ではない

周りの人が自分をチラチラと見ているのだ

だが、そうなるのも無理はないだろう

なにしろ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラぁ!なぁにアニキをジロジロみとんのじゃあ!」

「刄爛、騒ぎを起こすんじゃない」

 

 

 

 

黎人の隣に、不良の頂点、蛾渓 刄爛がいるのだから

 

 

 

 

 

ーーーーーー時は遡るーーーーーーーーーーーーー

 

永遠亭のゴタゴタの後、退院が決まり、

永遠亭から出ようとした時だった

 

ーードドドドドドドド…

 

何やら騒がしい音が…というか何かが近づいている音が聞こえたかと思うと

 

「うおおおおおおおおお!!!」

 

かなりうるさい声が響いて、振り向くと

ものすごい土煙を挙げてこちらになにかが近づく

 

 

ーーギャギギギギギギギ…

 

 

目の前でそれは止まり土煙が晴れたところで見るとそこには

 

「…!!お前は」

 

魏音の被害を受けていた刄爛がそこにいた

 

「どうも!こないだはあざっす!」

 

すると、刄爛は頭を下げた

 

「…あー、別にいい。俺がしたかっただけだしな」

 

黎人はそう言って、その場を立ち去ろうとした

 

「な…なんて器がでっけー人なんだ…やっぱり、俺の目は間違っていなかった」

 

が、なにやらいってたので、足を止めると

 

「お願いがありやす!俺のアニキになってくだせぇ!!!」

 

 

 

「…………はぁ!!!?」

 

 

弟子懇願をされたのであった

 

 

ーーーーーーーそして現在ーーーーーーーーーーーー

 

 

霊夢がお茶を飲んでると、黎人が階段を上ってきた

因みに魔理沙は帰った

 

 

「お帰り。どうだった」

 

「…最悪」

 

 

げっそりした顔で黎人は言った

 

 

「そんな顔しねぇでくだせぇよアニキ」

「うるせぇ!大体俺は一人っ子だし、お前のアニキじゃねぇんだよ!」

「ツッコむところ違わない?」

 

霊夢の冷静なツッコみが入った

 

「そういわないで下さいよ。あの時もう俺は死んでもおかしくなかったのに、アニキが俺を助けるためにあのバケモノと戦って…その心意気に惚れたんです」

「何回も聞いたわ!」

 

黎人の声がだんだん切れかかっている

 

「いいじゃない。楽しそうだし」

「そりゃお前はな」

 

霊夢はそう問題ではないようだ…というのも

 

「あ、刄爛、お茶入れてきてくれる?」

「了解です姉御!」

 

刄爛をこき使っているので、霊夢は別に何とも思ってないのだ

 

 

「はぁ…どうして俺の生活はだんだんと荒れるんだ……」

 

 

 

1分後

 

「入れてきやした」

「はい、ありがと」

「アニキもどうぞ」

「………」

 

さも当然のように黎人のお茶が用意されてあった

しかも…

 

「ん~~~~さすがおいしいわね」

「ありがとうごぜぇやす」

 

お茶を入れるのが異常に上手いのだ

 

 

(…なんで不良の道を選んだんだよ)

 

黎人はなぜ不良になったのかが気になってる

普通にお茶が作れるなら、問題ないだろう…

 

 

「そいやアニキ、これ、何ですか」

「あ?」

 

刄爛が出したものを見ると、それは…

 

「あぁ、あれは香霖堂、ていうところで貰ったんだよ」

 

かつて香霖堂で貰ったお守りだった

 

「へー…何かの勲章、てわけですかい」

「おいコラなに変換してんだ。貰った、て言ってんだろ」

 

 

そう言って、黎人が刄爛の手からお守りをとった

 

 

 

 

すると

 

 

 

 

 

 

<<ビエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!!!>>

 

 

「ぬおおおおいいいいいいいい!!?」

 

お守りが突然鳴り、黎人は驚きのあまり落としてしまう

 

 

「へー…音が鳴るお守りですか…こりゃすげぇもんを」

「違う!!ていうか何だ今の音!赤ん坊の泣き声かなにかかよ」

 

 

黎人はそのお守りを拾った

よく見ると模様が若干光っている

 

 

 

「な…何だ、これ。霖之助の奴はただのお守りって言ってたんだが」

 

 

黎人がそのお守りを見ていると

 

「何かの信号なんじゃない」

 

 

霊夢が歩いてきた

 

 

 

「霊夢?信号、て」

「何か知らせてるんじゃない?てこと。例えば…驥獣とか」

「…!?」

 

 

その瞬間

 

「霊夢、いるか」

 

階段から慧音が来た

 

 

「うおっ!?慧音、どうした」

 

 

黎人は若干トラウマが残ってるのか、若干引いている

 

 

 

 

 

 

「奇怪な妖怪が人里にいるらしい」

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

それは、間違いなく驥獣だ

つまり、このお守りはそれを伝えたのだ…

それを確信した後

 

「今どこにいるか分かるか!?」

 

 

黎人は慧音に聞いた

 

 

「残念だが…どこにいるかは分からない。ただ、被害がとんでもないものになってる。しかもまだ、人里にいると思う。すまない、これだけしか…」

 

 

「いや、十分だ」

 

 

 

そう言って、黎人は「水」になった

そして、人里を検索

すると…

 

(…!あそこは)

 

見つけたようだ

しかも、なにやらやばいところらしい

 

 

「悪い霊夢!少し出てる」

 

 

 

 

 

そう言って、黎人は「火」となり、人里に向かって飛んだ

 

 

 

 

 

(無事でいてくれよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店長)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「は~~~ぁ…黎人がアニキね…」

 

空を飛びながら魔理沙は物思いにふけっている

先ほど霊夢から事情を聴いた

どうやら、刄爛という元不良が、黎人に弟子入りしたらしい

 

「…あいつのどこが良かったんだろうな」

 

魔理沙はそれが一番気になっていた

確かに人並み外れた身体能力はあるし、かなりいい奴だ

 

だが、魅力があるかと言われれば、微妙というのが魔理沙の見解だ

 

顔は平凡だし、空も飛べない

弾幕こそだせるものの、至って初心者

人付き合いは苦手だし、色々と問題を引き起こしている

 

霊夢や刄爛(見たことないが)には、もっとすごい奴はいただろうに

 

 

ふと、人里で騒ぎが起こっているのが見えた

 

 

「お、何なんだぜ?」

 

好奇心旺盛な魔理沙は覗かずにはいられないようだ

 

 

 

 

「……グアアアアァァァ…」

 

 

 

かなり頑丈な盾を纏っている大柄な生物がいた

そう、紛れもなく驥獣だ

それは、逃げようとする人間たちに近寄っている

 

 

「ひ…助けてくれ」

 

そこには殺された人たちがたくさんいた

生き残りも無事ではないようだ

 

 

ゆっくりと…その男に近づく

 

 

 

 

「おい、店の前で何をやっている」

 

 

 

そう言って現れたのは

 

 

(………!!)

 

 

魔理沙の父親である霧雨店の店長だった

 

 

 

「店の前で騒ぎを起こされると、迷惑なんだけど」

 

 

店長は驥獣に話しかけた

それに対し、驥獣は店長をじっと見つめる

 

 

 

「…ニ、ンゲ、ンカ………コロス」

 

 

すると、驥獣は盾を取り出し、それを持ったまま高くジャンプ

そのまま店長にめがけて盾をグローブのように振り下ろした

 

 

 

ーードゴーーーン!!

 

 

振り下ろされた後は、店長のつぶれた跡が…

 

 なかった

 

 

 

「…ウ?バカナ」

 

 

どこに消えたか周りを探すが、見当たらない

それもそのはず。店長は…

 

 

 

「間一髪だったな」

 

 

魔理沙によって屋根の上に移動したからだ

 

 

 

 

「…なんのつもりだ。魔理沙…」

 

 

 

 

だが、店長の方は感謝ではなく、憎悪の気持ちがあるようだ

 

 

 

「助けてやったんだぜ。それ以外何があるってんだ」

 

 

魔理沙は屋根の先に立ち、驥獣を見る

 

 

 

 

「…別に助けてほしかったわけでは無い。むしろ不愉快だ」

 

 

魔理沙がふぅっと息を吐く

 

 

「つくづく奇遇だな。こっちこそ…

 

 

 

会いたくなかったぜ」

 




う~~~ん…微妙
魔理沙はこの話題をはじめから出すつもりだったんですが
いいのが結局思いつきませんでした

刄爛は助けてもらった黎人を尊敬しております
レギュラーではありませんが、色々と活躍してもらうつもりです

次回、魔理沙と驥獣との戦いが載る…かも
黎「いや明白だろ」
次回もお楽しみに

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