96猫さん最高すぎる!!
今回から、二章めに突入します。
遅くなってすみません。
今回はソナタ視点です。
二章 ことりおばけと佐久間とタヌキ
「はあ。。。」
私は、今日何度めかわからないため息をついた。
今、私はこの広い広い資料館の中を、たった一人で探索している。
シオリさんとは離れ離れ。
理由は簡単。
二人で同じところを探すよりも、別れて探した方が手がかりを見つけやすいから。
須賀さんや朱音君は、やっぱり私達のことをよく思ってないみたいだから、早く手がかりを探して帰ろうってことになった。
でもそれは、私がため息をついたこととは関係してない。
私がため息をついた理由、それは・・・
「・・・何?」
「う、ううん!何でもない」
そう、私のため息の理由は、朱音君だ。
たまたまお掃除に来たみたいで、ばったり八遭わせてしまった。
その瞬間の態度は、舌打ち。
私がここで日記の持ち主について何か情報がないかどうか探していると言ったら、朱音君はあからさまに不機嫌になった。
それからは、ずっとこんな感じでいや~な雰囲気が漂ってる。
「・・・さっさと終わらせて、さっさと帰って」
「う、うん……」
口を開いたかと思ったら、彼はひどい言葉ばかり口にする。
望月巡査はいい子だって言ってたけど、絶対そんなことない。
きっと、猫でも被ってるんだ。
・・・朱音君なんて、大っ嫌い。
私はそんなことを考えながら、手がかりを探していた。
しばらくの間探し続けていた私は、ふとあることに気づいた。
(あれ?朱音君、お掃除道具なんて、持ってきてたっけ・・・?)
不思議に思ってちらっと朱音君の方を見る。
朱音君は、私と同じように一冊一冊本を見ていた。
その表情は真剣そのもので、私が見ていることにも気づいてないみたいだった。
何してるんだろう?掃除しなくていいのかな。あ、でも掃除道具なんてないよね。。?
そこまで考えて、私はあることに気づく。
(ん?掃除しないんだったら、なんでずっとここにいるんだろ?)
「何。じろじろと」
「あ、ごめんなさい」
私が見ていたことに気づいたみたいで、朱音君は不機嫌そうに問いかけてきた。
慌てて謝って調べものを続けようとした私に、朱音君は何かを突きつけてきた。
「え?これって。。」
そこにあったのは、何冊かのアルバム。
表紙には、"阿座河村 記録"と書かれていた。
私が驚いて朱音君を見ると、朱音君は言った。
「それ、もしかしたら載ってるかもよ。結構最近のやつだったし。載ってなくても、文句言わないでよ。それで、さっさと帰って」
「あ、ありがと。。・・・朱音君は、ずっとここにすんでるの?」
お礼を言おうと思ったら、ついそんな言葉が出てしまった。
慌ててフォローを入れようとしたら、朱音君は素直に答えてくれた。
「うん、ずっとここで暮らしてる。僕の生まれた村だし。なんで急にそんなこと聞いたの」
「え、あ。あの……。気になったから、かな。ほら、朱音君って管理人の須賀さんと仲良しだったから。。」
「あ、そういうことか。。管理人のお兄さん、いい人だよ。喋れないし、目付き怖いけどね」
そう言って、朱音君はクスッとはじめて笑った。
「確かに。。初めてあったとき、私もシオリさんも逃げちゃった」
「あははっ管理人のお兄さんってば、服真っ黒だし模造刀持ってるもんね~。僕も、初めてあったときは怖かったな~」
「!!うん、そう!そうだよね!!なんであんな服着てるのかなぁ?模造刀も、ちょっとやり過ぎな気がするよね」
「だよね~。服はまだしも、あの刀は止めた方がいいと思うな。僕はもう慣れてるからいいんだけど、こんなんじゃ村の人すら近寄らないよ。。只でさえ、管理人のお兄さんは村の人に避けられてるのに。僕まで被害被ってるからね?」
「え~、例えばどんなことなの?」
「ん~。。例えば、買い物にいったらお店のおばさんに「朱音君。大丈夫?なにもされてない?何時も買い物に来るけど、もしかして強要されてるんじゃないだろうね?」って言われるよ。いえ、自分の意思です」
「あははっそれは大変だね。でも、気持ちはちょっとわかるかな?私がおばさんの立場だったら、おんなじこと言うかも」
「うーん。僕もかも。。あ、管理人のお兄さんには内緒にしてよ?落ち込んじゃうからさ」
……朱音君、意外とおしゃべり好きなんだ。。
こんなに楽しいなんて、思わなかったな。
私は、すこしまえまでの朱音君と今の朱音君を比べて驚いた。
それと同時に、さっきまで怖いと思っていた須賀さんのことも、いつのまにか怖くなくなってた。
一度話をしたら、朱音君が本当はいい子だってことが分かった。
・・・望月巡査、疑ってごめんなさい。。
「あ、僕買い物いかなくちゃ。なにがいい?夕飯」
「へ?うーんと。。ハンバーグ!」
私がそう言うと、朱音君は笑顔になった。
それから、すこしなつかしそうな表情で言った。
「分かった。チーズと半熟卵が乗ってるやつだよね。じゃあ、また後でね」
「え?ちょっと待って!!」
私は慌てて朱音君を呼び止めようとした。
でも、朱音君はそのまま買い物に出掛けてしまった。
「・・・どうして、私が好きなハンバーグのこと知ってるの?」
私の中で、朱音君への初めの印象は消えて、いつのまにか優しい子だと思った。
そして、それと同時に彼への興味がわき、彼と一緒にいれば、大切ななにかを思い出せる。
そんな気がした……
朱音君、良かったね!
ソナタに気に入られたよ!
ここから、何故か二人は仲良くなり、シオリ・須賀さんペアを驚かせますwwwwww
次回予告。というほどのことでもないですが、次回はこのパートの朱音君視点です。