二つの約束   作:深緑の古龍

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前回パートの朱音君視点です。


二章 ことりおばけと佐久間とタヌキ

・・・話したいな。

だめだ。変に話をして、思い出させてしまったらどうするの?

そうなったら、ソナちゃんは。。

 

ぐるぐると、思考が渦巻いていく。

考え事をしながら歩いていると、ドアが開いている部屋を見つけた。

不思議に思って部屋を覗くと、中でソナちゃんが調べものをしていた。

「なにかよう?朱音君」

(ふぇ!?は、話しかけられた?というかバレた!!ど、どうしよ。何て言ったらいいんだろ!?ふ、普通に話そう。普通に。。「掃除だけど、文句ある?」

あああああ!!全っぜんふつうじゃない!!

というか、なに今の言い方?酷すぎるよね!?

ほら、ソナちゃんちょっと泣きそうになってるよ。

ど、どうしよう!?

どうしたらいい!?え、ちょ。ええ?

駄目だ、ソナちゃん絶対僕のこと苦手がってる!

・・・ん?いや、それでいいんじゃ……

うん、そうだよね。だって、僕はソナちゃんに早く帰って欲しいわけだし、いっそ嫌われた方が。。

はあ。。。

 

あ、またソナちゃんため息ついてる。

何回めだろ、これで。

「・・・何」

「う、ううん!何でもない!」

ソナちゃんが、怯えたように僕から視線をそらした。

こんなんじゃだめだ。

もっと嫌われなくちゃ。じゃないと、ソナちゃんを護ってあげられない。

「早く調べて、早くかえって」

「う、うん。。」

・・・お願い、ソナちゃん。僕を嫌いになって。

『嫌だ、嫌いにならないで』

早くかえって。

『もっと一緒にいたいよ…』

考えていることと、思っていることが食い違う。

そうだよ、本当は嫌われたくないし、一緒にいたいよ。

でも、だめなんだ。ソナちゃんの居場所は、ここじゃないんだよ…

泣きそうになるのをこらえながら、僕はアルバムを集めていく。

最近とられたアルバムで、いろんな人が写ってる。

これを渡せば、ソナちゃんの役に立つかな。。

「え?これって。。」

「村のアルバム。もしかしたら載ってるかもよ。結構最近のやつだったし。載ってなくても、文句言わないでよ」

「あ、ありがとう!!・・・ねえ、朱音君はずっとここにすんでるの?」

「何でそんなこと聞くの」

「須賀さんと仲良しだったから。。」

・・・ああ、やっぱり話したい。

すこしくらいなら、大丈夫だよね?

どうか、思い出したりしませんように。。

そんなことを思いながら、僕はソナちゃんと話をした。

久々に話をしたけど、やっぱりソナちゃんはソナちゃんだ。

なんにも変わってない。

むしろ、ちょっと変わらなさすぎるかも?

 

時間を忘れて話続けていた僕は、ふと時計を見た。

いけない!買い物しなくちゃ!!

「何がいい?夕飯」

「ハンバーグ!」

ソナちゃん、ハンバーグ好きだな~。

よし、ソナちゃんの大好物のチーズと半熟卵が乗ってるやつ作ろう!

絶対、喜んでくれる!

そんなことを考えながら、僕は買い物に出掛けた。

その、途中のことだった。

【キタヨ キタヨ オカーサンノコドモダヨ】

【ボクラノオネーチャンダヨ】

【オカーサンガマッテルヨ オイデ オイデ】

「・・・っっ」

聞こえてきたのは、子どものお化けの声。

ソナちゃんと、シオリさんを呼んでるんだ。

そして、風にのって聞こえてくるのは、『オイデ、オイデ。カワイイカワイイワタシノボウヤ。ハヨウハヨウコッチニオイデ。オカアサンハココヨ、ココニイルワ。ダカラ、ハヨウイラッシャイ』お母さんの声。。

 

僕は

いてもたってもいられず

 

つい

 

森に入ってしまった・・・




どうしてこうなった\(^o^)/
いい感じになっていたのに、まさかのフライングを果たしてしまった朱音君。
すべては僕のせいですごめんなさい。
で、でもちゃんと戻ってきます。。
多分。。

・・・よ、夜明け鳥様!お助けを!!!
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