・・・話したいな。
だめだ。変に話をして、思い出させてしまったらどうするの?
そうなったら、ソナちゃんは。。
ぐるぐると、思考が渦巻いていく。
考え事をしながら歩いていると、ドアが開いている部屋を見つけた。
不思議に思って部屋を覗くと、中でソナちゃんが調べものをしていた。
「なにかよう?朱音君」
(ふぇ!?は、話しかけられた?というかバレた!!ど、どうしよ。何て言ったらいいんだろ!?ふ、普通に話そう。普通に。。「掃除だけど、文句ある?」
あああああ!!全っぜんふつうじゃない!!
というか、なに今の言い方?酷すぎるよね!?
ほら、ソナちゃんちょっと泣きそうになってるよ。
ど、どうしよう!?
どうしたらいい!?え、ちょ。ええ?
駄目だ、ソナちゃん絶対僕のこと苦手がってる!
・・・ん?いや、それでいいんじゃ……
うん、そうだよね。だって、僕はソナちゃんに早く帰って欲しいわけだし、いっそ嫌われた方が。。
はあ。。。
あ、またソナちゃんため息ついてる。
何回めだろ、これで。
「・・・何」
「う、ううん!何でもない!」
ソナちゃんが、怯えたように僕から視線をそらした。
こんなんじゃだめだ。
もっと嫌われなくちゃ。じゃないと、ソナちゃんを護ってあげられない。
「早く調べて、早くかえって」
「う、うん。。」
・・・お願い、ソナちゃん。僕を嫌いになって。
『嫌だ、嫌いにならないで』
早くかえって。
『もっと一緒にいたいよ…』
考えていることと、思っていることが食い違う。
そうだよ、本当は嫌われたくないし、一緒にいたいよ。
でも、だめなんだ。ソナちゃんの居場所は、ここじゃないんだよ…
泣きそうになるのをこらえながら、僕はアルバムを集めていく。
最近とられたアルバムで、いろんな人が写ってる。
これを渡せば、ソナちゃんの役に立つかな。。
「え?これって。。」
「村のアルバム。もしかしたら載ってるかもよ。結構最近のやつだったし。載ってなくても、文句言わないでよ」
「あ、ありがとう!!・・・ねえ、朱音君はずっとここにすんでるの?」
「何でそんなこと聞くの」
「須賀さんと仲良しだったから。。」
・・・ああ、やっぱり話したい。
すこしくらいなら、大丈夫だよね?
どうか、思い出したりしませんように。。
そんなことを思いながら、僕はソナちゃんと話をした。
久々に話をしたけど、やっぱりソナちゃんはソナちゃんだ。
なんにも変わってない。
むしろ、ちょっと変わらなさすぎるかも?
時間を忘れて話続けていた僕は、ふと時計を見た。
いけない!買い物しなくちゃ!!
「何がいい?夕飯」
「ハンバーグ!」
ソナちゃん、ハンバーグ好きだな~。
よし、ソナちゃんの大好物のチーズと半熟卵が乗ってるやつ作ろう!
絶対、喜んでくれる!
そんなことを考えながら、僕は買い物に出掛けた。
その、途中のことだった。
【キタヨ キタヨ オカーサンノコドモダヨ】
【ボクラノオネーチャンダヨ】
【オカーサンガマッテルヨ オイデ オイデ】
「・・・っっ」
聞こえてきたのは、子どものお化けの声。
ソナちゃんと、シオリさんを呼んでるんだ。
そして、風にのって聞こえてくるのは、『オイデ、オイデ。カワイイカワイイワタシノボウヤ。ハヨウハヨウコッチニオイデ。オカアサンハココヨ、ココニイルワ。ダカラ、ハヨウイラッシャイ』お母さんの声。。
僕は
いてもたってもいられず
つい
森に入ってしまった・・・
どうしてこうなった\(^o^)/
いい感じになっていたのに、まさかのフライングを果たしてしまった朱音君。
すべては僕のせいですごめんなさい。
で、でもちゃんと戻ってきます。。
多分。。
・・・よ、夜明け鳥様!お助けを!!!