二つの約束   作:深緑の古龍

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やっと佐久間ちゃんの行方不明事件発生です。
長かった。。
そしてここから暫くの間、この物語の主人公である朱音くんは戦線離脱します。
もう一人の主人公であるソナタとシオリ、須賀さん、望月巡査のみの登場となると思います。


二章 ことりおばけと佐久間とタヌキ

食事の後片付けも終わり、皆がのんびり寛いでいた時だった。

「須賀くん、いるか!?入れてくれ!!」

事件の始まりは、望月のこの一言からだった。。

 

「あれ?望月巡査だ。管理人のお兄さん、ちょっと出てくるね」

そう言って、朱音が部屋を出ていく。

なんだろうね?と顔を見合わせるシオリとソナタ。

無言で本を整理し続ける須賀。

と、その時。

ドタドタ!という廊下を走る音が、三人の方へと近付いてきた。

バンッ!!

ドアが勢いよく開けられ、朱音が飛び込んでくる。

「ど、どうしたの?朱音くん」

シオリが驚いて尋ねると、朱音は青白い顔で言った。

「た、大変。。佐久間が、佐久間が・・・!!」

パニックになっている朱音の言葉は肝心なところが抜けており、何が言いたいのか全くわからない。

なんとか聞き出そうとしていたその時、望月もまた部屋に飛び込んできた。

「望月巡査、いったい何があったんですか?」

比較的落ち着いていたシオリが望月に尋ねかけると、彼は予想だにしなかった言葉を口にした。

「佐久真が、佐久間が居なくなったんだ!まだ家にも帰ってないらしくて、てっきりここにいるかと思ったんだが。。朱音くんに聞いたらいないと言われたんだ。頼む、みんな。あの子を、佐久間を探すのを手伝ってくれ!!」

望月の悲痛な叫びが、資料館にこだまする。

この事態に真っ先に動いたのは須賀で、須賀は望月に【分かりました。探しましょう】と書かれたメモをみせ、頷いて見せた。

「・・・ありがとう、恩に着る」

須賀が部屋から出て行こうとした、その時。

「あ、あの!私達も探すの手伝います!」

シオリがそう名乗り出ると、須賀はやっぱり。。と思いながらシオリにメモを突きつける。

【なにもするな。ここにいろ】

「そんなことできません!」

「そうですよ!佐久間ちゃん、大切な友達だもん。ほってなんておけない!」

シオリとソナタが、須賀の言葉に真っ向から反対する。

ギロリと睨む須賀に対し、二人は怯むことなく同じように睨み返してきた。

「・・・」

さすがに部が悪いとでも思ったのか、須賀は唯一の理解者でもある朱音のほうに目を向けた。

彼なら、自分の言いたいことがわかるし、止めてくれるだろうと思ったのだ。

しかし、そんな須賀の考えは、朱音を見た瞬間に崩れ落ちた。

「大丈夫か?朱音君。顔色が悪いぞ?」

望月は心配そうに朱音に尋ねかけ、その小さな背中をそっと擦ろうとする。

「っっ!!!」

望月の手が背中に触れた瞬間、朱音は体をビクッと震わせた。

いつもとは違う朱音の反応に、望月が戸惑う。

【朱音君、どうしたの?】

心配した須賀が、朱音にメモを見せる。

さっきまで須賀と言い争っていたシオリとソナタまでもが、同じように大丈夫かと訊ねてきた。

「・・・ごめんなさい、管理人のお兄さん。。僕、ちょっと行かなくちゃいけないとこがあるんだ。だから・・・だから、シオリさんとソナタに探すの手伝ってもらって?シオリさん、ソナタ。管理人のお兄さんのこと、手伝ってあげてね」

朱音の言葉に驚いたのは、須賀だけではない。

シオリとソナタも驚き、顔を見合わせていた。

初めてあったときと先程の須賀の態度から、朱音にも止められると思っていた。

その時は、ソナタが率先して話をしようと思っていたのだ。

しかし、朱音はいとも簡単に二人が佐久間を探すことを承諾したのだ。

驚いてしまうのも、無理はない話だった。

「いいの?朱音くん。ほんとに……」

ソナタが恐る恐る尋ねかけると、朱音はこくりと頷いた。

それから、真面目な顔で二人を見やると、こんなことを言ってきた。

「ただ、これだけは約束して。もしも森にはいることがあったなら。そこで、なにか恐ろしいものに追いかけれることがあったなら、真っ白い鳥を探して。その鳥のあとを追っていけば、きっと出逢えるから。管理人のお兄さんも、望月巡査もだよ。白い鳥を探して。必ず、出逢えるから……」

朱音はそれだけを伝えると、屋敷から姿を消してしまった。

 

「・・・須賀さん、お願いします。佐久間ちゃんを探すのを、手伝わせてください」

朱音が去ったあと、シオリは須賀の真正面にたち、静かにそう告げる。

須賀とシオリは少しの間睨みあっていたが、暫くするとシオリの嬉しそうな声が聞こえてきた。

どうやら、シオリの粘り勝ちとなったらしい。

早速探しにいこうとした二人を須賀は一旦引き留め、シオリには夜光石で出来たネックレスを、ソナタにはブレスレットを手渡してきた。

はじめはキョトンとしていた二人だったが、すぐに夜光石がお守りの石であったことを思いだし、須賀にお礼を言ったのであった。。




前書きでもかいたように、暫くは朱音くんは出てきません。
なんか出番少ないな、朱音くん。
朱音くんが何処へ行ったのかは、おそらくわかっている方もいらっしゃることでしょう。

ここから、ゲーム・または小説のネタバレが多数含まれてくると思われます。
また、次話はダイジェスト風にお送りする予定ですので、あまり話し言葉がないかもしれません。
ご了承下さい。
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