がっ!逃げられる
男は何故逃げたのか、そして何故彼女はそこまでして彼を好きになれるのか!
続きはWebで
普通にタイトル青春にすればいいじゃないかと思うかもしれません
ですがこれは青春なのです
私が思っていることわかりますよね?
青春らしい青春、それが青い春
「ちょっと待って」
右手を前に伸ばしそう叫ぶ
だがその声も伸ばした手も彼には届くことがなかった
彼は夕焼けの方へと足を運ばせ下駄箱から消えていってしまった
「今日も駄目だった」
これで何回目だろうか
今日で何回彼に逃げられてしまったのだろうか
別に狩れは私のこと嫌いなはずはない…と思う
でもそう考えてしまうと夜も眠れない
そんなの嫌だ
あの人はカッコイイ、だから付き合いたい
カッコイイだけじゃない優しいし時に面白い
気遣いができて高身長・・・そんな彼
でも私の前だと何故か毎回照れて逃げてしまう
私が変な消しゴムを使っているからだろうか?多分そうではないと思うのだが・・・
それから少し日を置いてまた挑戦しようと思った
そしてその日
また彼は下駄箱でガラパゴス携帯電話をいじっていた
今時ガラケー?と思う人もいるかもしれないけど私もガラパゴス携帯電話なので好都合なのだ
今日は付き合うまでにはいかなくてもいいからせめて連絡先を交換したい
「あの!」
そう呼んだ途端彼は靴を出し走り出そうとする
また叫ぶ
「待ってよ!」
彼は止まった
体は動かさず顏だけをこちらに向けて立ち止まった
「・・・?」
言葉が出ない彼
言葉を失う私
「あっ・・・」
変な声が出てしまった
・・・戸惑う・・・戸惑う・・・戸惑う・・・・
「あっ・・・いや、あっあの」
「何?」
やっと返事をしてくれた
それだけで嬉しく顏が赤くなってしまう
彼も少し緊張しているように見えた
「毎日言おうと思ってるのになんで逃げちゃうの?」
「え?あっ!何か言いたかったの?」
「は?」
思わぬ答えであった
「どういうこと?」
思わず聞き返す
そして彼はこういう
「だって君顏が俺の前だと少し怖いからさ、俺何かしたのかとばかり思って」
なるほど、そういうことか
いやいや歓心してる場合じゃない!!
怖い?この顔が?
いつも家出ていく時にはちゃんと鏡見て顏決めているはずなのになんで?
まさか彼の前だと顏が変わるのか!?そんな馬鹿な・・・
これが恋の力なのか?恋の力だというのか?
そう考えているとまた彼が動きそうになる
「待って!」
ビクッとしたかのように彼が驚いた
私は自分なりに満面の笑みを浮かべた・・・つもりだった
「キモイ」
全身の力が抜けるのを感じた
体中から大量の汗が流れているような感じがしてゾッとする
言われてしまった。言われてしまった
女の子が言われると辛い言葉・・・「キモイ」
生まれて今まで聞いたことがなかったが好きな相手に言われるとかなりのショックであった
「嘘・・・」
私は少し悲しく涙を浮かべながら顏を下に向かせ言った
彼も悲しそうな振る舞いをする
その日から私は彼を見ることを拒否した
廊下ですれ違う時も彼の5m前後は早歩きで進んでしまっていた
友達がいる時は「トイレにいってくる」と言ってその場を立ち去る
それほどまでにショックだった。悲しかった
女の涙は1万円とよく言ったものだ
本当に自分でも価値があると思った
涙1つで人はこんなにも悲しくなるのだと
その時思った
そして次の日
彼は私がいつも通りに通り過ぎようとした
瞬間
「待って!」
あれ?このセリフどこかで聞いたことがある・・・そうだ、私だ。私が言ったセリフ
私のセリフ・・・なんであなたが・・・
顏をあげる
すると
目の前、その距離およそ10㎝
近い、さすがに近過ぎるよ!!!異性が接近してよい距離を軽く越してるよ!!!
「え・・・」
声が不意に出てしまった
「あ、あの・・」
そして少し彼は離れた
そのあとこういった
「ごめん」
「え?」
その言葉の意味がわからなかった
「俺、前君に「キモイ」って言ったけど実はあの時舌が腫れれて滑舌が悪かったんだ」
「は、はぁ」
なんだ滑舌の悪い日だったのか・・・
って!!!なんでそんな腫れてんの!!!
ていうか滑舌が悪いからってキモイと認識した私も馬鹿だけどさ!!!
「本当は「綺麗」って言いたかったんだよ」
はわわわわ!!!
マジすか!本当ですか!こりゃたまげた!
嬉しい!
綺麗だなんて・・・
恥ずかしくて言葉が出ない、でも何か言わないと・・
「ありがとう」
その時見せた笑顔は今年一番の輝きを持っていた
皆さんもぜひあたって砕けろ精神を大切にして青い春を乗り切ってくださいね!