真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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就職試験前にこんなものを書くなんて自分でもおかしいとは思ってます。けど、人修羅が書きたかったんです!


現実世界編
プロローグ


物語の始まりはなんと始めるのが良いか、そしてどういった風景で始めるのがふさわしいか?

 

昔、小説を書くたびに何よりも迷ったのはそれだ。

 

プロローグは小説家を目指していたオレにとって苦手としたものである。

 

第一印象は大切であり、それで後々の魅せ方がかなり変わる。それがオレ……かつて夜藤 零時と呼ばれた悪魔が小説を書く時の意見であった。もちろん設定に矛盾がないか、キャラの動かし方も考えた。

 

そして上手い小説を書くには【読みまくる】【書きまくる】(これは本の受け売り)が大切。

 

『小説を書くときの最も良い教材は小説である』

 

どこかで聞いたことがあるその言葉は全くもってその通りだと昔は信じて疑わなかった。

 

だがどうにもオレが作る物語は最初から他者が作った物語の良いとこ取りになっている気がした。自分独自という感じが最初からなかった。

 

昔からオレは他人の真似ばかりが得意だった。見よう見まねでやってみれば、その人そっくり、そいつの技術すら真似てみせよう。

 

だが、小説を書くなど真似できないことは何度やってもうまくいかなかった。

 

そのためオレが誉められる時は必ず『〇〇の真似が上手い』など、必ず他人の名前がつく。

 

なぜだかオレはそれが無性に虚しかった。

 

他人の名前がない、ただ一人の名誉が欲しかった。

 

だからかもしれない。

 

オレが人をやめ、悪魔になり混沌王になったのは。

 

これは、最悪で究極の愚か者の話。

 

きっと誰も称賛なんてしない物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダメだこりゃ」

 

ゲシゲシと書き綴った文章を消しゴムで消し、発生したケシカスを粗っぽく吹き飛ばしながらぼやく。

 

現在、オレのいる場所はオレが通っている高校のとある教室。

 

その机の上にノートを広げ、下書きをしているのだがどれもこれも人気な小説の良いとこ取りしている感じがしてどうも気に入らない。

 

「はぁ……オレには小説家なんて無理なのかね」

 

少なくとも今日は絶対に良い案など浮かばない。そう考えたオレ……夜藤 零時はノートをカバンにしまい、それを持ち上げる。

 

さて、帰ろう。明日は休みだしゆっくりできる。そうすれば良い物語が書けるかも……

 

「あ、しまった。先生のお見舞いがあった……」

 

オレはふと思い出す。

 

オレのクラスの担任、【高尾 祐子】先生が入院してしまい、そのお見舞いに行こうと親友である【新田 勇】と【橘 千晶】と約束していたのだ。

 

またこの新田 勇というやつは祐子先生のファンであり、勇曰く彼女のお気に入りはオレであるらしい。

 

自覚はない。

 

ただ、オレを前にした先生の態度は優しくなるらしい。今回のお見舞いも、本当はお前に来てほしくない、だが来てくれないと先生の喜ぶ顔が少なくなる……みたいな事を勇に言われている。

 

ひどい事を言われているが、幼い頃からの親友だし短所の一つや二つ目をつぶってやらなければ世界は生きていけない。

 

それに勇だけではなく、千晶も短所がある。お嬢様育ちだからちょっとした女王様キャラなのだ。

 

実際、様々な能力が他の生徒と差がある。血の差だろうか?

 

はてさて、さっきからこの二人ばかりキャラが濃いように言っているがここでオレについて説明しよう。

 

オレの肌は血の気が通ってないと例えられるぐらいに白く、髪は長く、強力な癖毛で好き勝手にぴょんぴょん跳ねている。

 

要は不気味な風貌なのだ。これなのに先生に優しくされているだなんて勇の目は節穴だろうか?初対面の人間に言われることが『大丈夫ですか?』か『怪しいやつ!』が半分以上だ。

 

おかげさまであだ名は不気味君だ。幽霊君でもアリ。

 

こんな人間が病院なんて行ったらきっと『幽霊が出た!』とか騒がれそうだ。ちくせう。

 

はぁとため息をつきつつ、オレは誰一人いない教室を去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、電車に揺られてオレは頭の中で小説の一文を推敲していた。

 

先生が入院している病院は【新宿衛生病院】。本院と分院の二つが存在する病院であり、かなり巨大な施設である。

 

全く、わざわざ新宿まで行かないと行けないとはね……先生も入院している理由が詳しく分からんし全く運がない。

 

やれやれ、そろそろ駅に着いてほしい。揺らされると眠たくなる。集中力がなくなる。

 

「代々木公園駅~代々木公園駅~」

 

おっと、噂をすれば望んでいたアナウンスだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電車を降りてすぐ、狙っていたかのようなタイミングでメールが来た。勇からだ。

 

『遅いー。遅すぎるぞ夜藤 零時!

祐子先生のお見舞いに行くの今日だって忘れてないだろうな?

 

…早く代々木公園に来い。先生に会う時間も減っちゃうだろ』

 

うるさい奴だ。

 

『ホントは一緒でなくてもいいんだけど、なんか祐子先生、オマエがいると優しいんだよな…

でもオマエは単なるムードメーカー。ソコんとこは、わきまえて来いよ』

 

本当は帰ってほしいんですね、分かります死ね。

 

確かに祐子先生は美人の部類に入るがそこまで熱狂的になるか?オレはと勇に問いたい。そもそも祐子先生はアイドルじゃねえ。

 

色々言いたい事はあるがとりあえず『今、向かっている』とだけ返信し、とっとと待ち合わせ場所である代々木公園に向かう事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 





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