真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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主人公が本格的にアマラ深海に触れ始める回です。

意味深な言葉が増えます。








メノラーの謎

 

身体を斬られ、頭部のみになったマタドールはカタカタとオレに言った。

 

「……貴公は……恐ろしいな……」

 

「恐ろしい、ねぇ。初めていわれたな、その言葉」

 

生命力を大量消費したオレは、息を荒げながらもオレはクックッと笑う。

 

そういうとマタドールはカタカタと笑った。

 

「先程言った、力不足という言葉は謝罪しよう………」

 

「いいさ。力不足なのは否めねぇよ。お前が剣士という枠組みに固執していたから勝てたものさ。オレはあらゆる手段を使わなければ勝てない汚い奴ってだけ」

 

「そうか……」

 

そういうとマタドールは達観したように呟いた。

 

「なるほど、貴公はかつて弱かったのだな。だからこそ、勝利に執着するあのようなギラギラとした目をしていたのだな……なるほど、私は貴公のその勝利に執着するその想いに負けたのか……

 

敗北を忌み、それを原動力として勝利を渇望するその心……恐ろしきものよ……」

 

そういうとマタドールは言葉を放たなくなった。絶命したようだ。

 

マタドールの頭部が崩れ、マガツヒに消えるとそこに燭台が現れた。

 

オレの持つ【王国のメノラー】と同じもの、しかし名前が違っていた。

 

【基礎のメノラー】その燭台はそういう名前だった。

 

マガツヒを吸い尽くし、それを確認するとふっとオレの体が浮遊感に包みこまれ、気がつくとギンザ大地下道に戻っていた。

 

「零時‼」

 

戻って早々、恐らく心配していたハイピクシーが飛んで来る。痛い。

 

「人修羅。一体なにがあったのよ?うわ、ひどいわねその傷……」

 

アメノウズメがそういうとアークエンジェルに指示し、オレを治癒する。自身も治癒魔法でオレを治癒する。

 

「ちょっと、おっかない悪魔に襲われてね。危うく殺されるところだった……」

 

「あなたがそういうんですからよほどの相手だったようですね」

 

アークエンジェルは治癒を終わらせるとふぅと息をついた。

 

その時、聞き覚えのある声が頭を中に響いた。

 

それは、アマラ深界で聞いたあの淑女の言葉だった。

 

「……やはりメノラー同士は引き合いましたか」

 

仲魔達も聞こえたのか辺りをキョロキョロとその声の元を探る。

 

しかし無駄だろう。こういうのは超遠距離でも使えるものだ。恐らく声の元はアマラ深界から動いてはいまい。

 

「…零時、お願いがあります。そのメノラーを私たちの元へ届けてはくれませんか?あなたのいうターミナルから、アマラ深界へ行けるようにしておきます。急かしはしませんがくれぐれもそのメノラーを無くさぬように……」

 

そういうと声は聞こえなくなった。

 

「人修羅……今のは?」

 

「アマラ深界とか魔界とか呼ばれているところの招待状みたいだねぇ。なら、行ってみるか」

 

アークエンジェルの問いに答えると回復した体で立ちあがり、ターミナルへと戻っていった。

 

なによりオレは、このメノラーについて知りたかった。このメノラーになんの意味があるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アマラ深界への行き方は簡単だった。地下道からギンザへ行くように、アマラ深海に行きたいと願い、ターミナルを回転させればそれで行けた。

 

今度は自らの意思でこの地へ降り立つ。相変わらず空気の重い世界だ。

 

「ここどこ?ヤバい雰囲気がプンプンするわ……」

 

ハイピクシーのその言葉に賛同しながらオレは部屋の中央へ向かった。

 

そして目の前にある覗き穴を覗き、意識を【向こう】へ飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意識を飛ばされた先は、見覚えのあるあの劇場。幕で閉じられていたそれが、ゆっくりと幕を上げ始めた。

 

劇場には顔を隠した喪服の女と、車椅子の老紳士がいた。

 

「………あの魔人からメノラーを取り戻してくれたようね、零時くん」

 

その口調にオレは眉をひそめた。いきなり敬語だった女の口調が崩れたことではない。その口調は誰かに、誰かにそっくりなのだ。

 

それが誰なのか答えが出る前に喪服の女の話は続いた。

 

「私がずっと前から思っていたとおり、あなたは私の力になってくれるのね。……そう信じていたわ。『例え世界が変わっても』って……」

 

「…………」

 

答えがでた。しかしそれはありえない答えだった。だってそれは……

 

首をブンブン振り(意識だけなのでそのつもり)思考を止める。今は言葉を聞くことが大切だ。考えることは後で時間が出来る。その時に考えれば良い。

 

その時、車椅子の老紳士が喪服の女になにかを呟いた。

 

「……我が主の言葉をお伝えします。あなたが持つメノラー。それは我が主の大切なコレクションだったのです。メノラーはアマラ深界の流脈を制御する生命の炎。それが恐ろしい魔人達によってどこかへ持ち去られてしまったのです」

 

「それを手にしたものはこのアマラ深界へ自由に行き来する力を得ます。しかしそれは誰彼無しに許されることではないのです。ここは本来、我が主が許した者しか足を踏み入れられぬ禁忌の場所なのです」

 

そういうと女は老紳士の近くに寄り、言葉を続けた。

 

「そこであなたにお願いがあります。そのメノラー、本来アマラの各層を照らす生命の炎を取り返し、アマラ深界に戻していただけないでしょうか」

 

「それが我が主の願いです。全部で十と一本あるメノラーを取り返すこと。それをしていただけるならあなたがアマラ深界へ出入りすることを許しましょう」

 

「いかがでしょう?あなたにとっても損はないと思われますが…頼まれていただけますか?」

 

女の言葉にオレは悩んだ。

 

女の言葉には怪しい部分がいくつもある。メノラーを集めるとなると魔人達とも戦わなければいけない。

 

しかしメノラーを取り返せば老紳士の思惑に近づけるのもまた事実だ。自身の箱庭でウロウロしても良いというのであればこの老紳士に近づける。物理的にも情報的にも。

 

オレは了承することにした。この二人の企みを知るために。

 

すると女は口元しか見えないがわずかに微笑んだのだ。

 

「ありがとう……零時くん。君なら……いえ、あなたならそういうと信じておりました。あなたにひとつのメノラーを渡したのはメノラー同士が引き合うからです。それを持っていればいずれ全てのメノラーを見つけだすことが出来るでしょう」

 

「メノラーを取り戻したらアマラ深界の各階層へ配して下さい。各階層へ配する毎にその働きに報いていきたいと思います」

 

「あなたがたの世界でアマラの天輪鼓。トウキョウでいうターミナルと呼ばれる装置。それにメノラーをかざすことでこの地へ自由に行き来する力を得るでしょう。」

 

「それではくれでもお気をつけて……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………いじ………零時‼」

 

「おうっ⁉」

 

意識を戻されるとハイピクシーに揺さぶられていた。アークエンジェルは辺りをウロウロと飛んでいたようだし、アメノウズメに至ってはなぜか服を脱ごうとしている。なぜだ。

 

「ハイピクシー、アークエンジェル。落ち着け。アメノウズメ、お前は何してる!」

 

「いや、裸で踊ればショックで意識が戻るかな~って」

 

「やめろやめろむしろ意識失うってソレ!……しまったお前らに説明してなかったっけ」

 

オレは頭を掻きながら仲魔達に説明した。

 

「魔人ねぇ……それって危ないやつらじゃない?」

 

「それでもあの老紳士の思惑を知るにはメノラーを取り戻すしかない。幸い、魔人は倒せたんだから」

 

次の魔人が倒せるとは限らないが。これは口に出さない。

 

アークエンジェルはしばしふぅむと唸るとオレに言った。

 

「人修羅。あなたにこれだけは伝えておきます」

 

「あ?なんだよ?」

 

「人に非ず、悪魔に非ず。人修羅は悪魔にそう呼ばれています。故に何者にもなれるとも言われています」

 

「………どういう意味だ?」

 

問い返すと首をふるアークエンジェル。自分で考えろということか。

 

やれやれと首を振りながらオレはアマラ深界にメノラーを配置するために奥へ進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アマラ深界の第一カルパという場所までは落下して移動するというなんともアクティビティな移動手段でしか行けなかった。

 

第一カルパは歩き回ると強力な悪魔がいたが、マタドールよりは全然弱い。全部斬り捨て、殴殺してやった。おかげで随分と強くなった。

 

だだここにいる悪魔は仲魔になってくれない。話しかけても殺す気満々で話も聞いてくれないのだ。まぁ、オレの敵にしかならないのなら斬り捨てるだけだ。

 

ここでは様々な仕掛け、罠があって危険だったが何より危険なのは思念体だった。あちこちにいる思念体はよく詐欺まがいのことをやってくる。おかげさまで幾分かマッカを取られた。

 

あちこちに宝箱があり、それ以上に儲けていたのは別の話だ。

 

それでも奥に行くとそこにはアマラ深界入り口にあったあの覗き穴があった。

 

オレは仲魔達に行ってくると言い、覗き穴を覗いて再び意識を向こうへ飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程のようにオレがそこへ着くと劇場は幕を上げ、喪服の女と車椅子に乗る老紳士が例によって姿を現した。

 

「アマラ深界を通り抜け、無事にメノラーを配することができたようですね。しかし気をつけなさい。メノラーを奪った魔人という悪魔は悪魔のなかでも特に異質な存在なのです」

 

オレがいる所へ顔をむけ、喪服の女が語り始めるのももはや恒例になっている。オレは耳を傾ける。

 

「その魔人がメノラーを奪ったのも、思えば一人の男が受胎を引き起こしたからかもしれません。……かつて人の身であったあなたはなにも知らずにこの世界をさまよっているのでしょう。」

 

「では、今回はメノラーを配していただいたお礼に、今回はカグツチとボルテクス界についてお教えしましょう」

 

そういうと喪服の女の長く、意味のある話が始まった。

 

「カグツチ…これは創世をなす為の光です。

創世とは即ち、これまでの世界の滅びと引き換えに、新たな世界を誕生させる事です。

その新たな世界の行く末を、カグツチはその時々で選んだ生命体に決めさせるのです。

トウキョウにも、カグツチに選ばれ創生を為さんとする者が幾人か存在している事でしょう。

カグツチに選ばれた者が誰で、どのような意思を持っているか…

それにより生まれてくる世界の姿形が決定されるのです。

そして…この広大なるアマラ宇宙の中、その創世が為されているのはこのボルテスクだけでは無いのです。

あらゆる場所で、カグツチは生まれ…育ち…そして滅んで行くのです。

あなたの知らない何処かで、また幾万、幾億という世界が生まれ変わっている事でしょう。

それが…大いなる意思の元にさだめられたアマラの摂理なのです。

我が主と共に…いくつもの世界の興りを…そこにある生命の営みを…

そして最期の滅びの姿を見つめてきました。

何のために世界は生まれ変わるのか。という解きえぬ命題と共に…」

 

「今……まさにその答えを見つけようとしているのかもしれません。あなたの行動がその機縁となるでしょう」

 

ここで喪服の女は言葉を切り、そして続けた。

 

「一刻も早く残りのメノラーを集め、我が主の下へ来てください。我が主はあなたに期待しております、堕ちた天使に授けられたその力、決して無にはしないよう、お気をつけを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喪服の女の話を聞くとオレはボルテクス界へ戻った。

 

あの女の話はオレに有益な情報を教えてくれた。受胎というものがどういうものなのか?その問いの答えだ。

 

それが本当なら氷川が受胎を起こさなくても受胎というものはいずれ起こるものということになる。

 

そして創世。受胎を生き残った人間が次の世界の姿を決められるという儀式。

 

それが本当なら、千晶や勇や先生、氷川やヒジリ…そしてオレは次の世界の姿を決められるということになる。そしてその形は意思によって変わる。

 

だがここでまた謎が生まれる。

 

どうやって創世をするのか、と、次の世界的の姿を決めるのに複数人間が存在している理由だ。特に後半は次の世界の姿を決めるためにその思想が正反対になってしまった場合、どうするのか。

 

疑問を考えながらオレはギンザ大地下道を進んだ。

 

ギンザ大地下道へ抜けるのは楽だった。それはマタドールという強敵を倒し、そのマガツヒを喰ったオレとってはもはやザコになってしまったのだ。

 

ギンザ大地下道を抜けると霊園に出た。マネカタの死骸と思われる泥と囚人服の山をみて、心の中で黙祷するとオレはそこを出て、イケブクロに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギンザがまだ綺麗さがあったのに対し、イケブクロは荒れ放題になっていた。

 

あちこちにいる妖鬼 オニに睨まれ、下手すれば身ぐるみ剥ごうと襲いかかってくるのだ。見事に返り討ちにして逆に身ぐるみ剥いでやった。

 

またそれを脅sゲフンゲフン!お話するとマントラ軍の本部の場所を教えてくれた。親切だなぁ(棒)

 

追い剥ぎどもを倒していき、マントラ軍の本営だというビルにたどり着く。

 

意を決して中に入ると見知った顔がいた。

 

そいつは巨大な悪魔と相対していた。

 

「なっ…なんだよ貴様っ!!オッ…オレは何にもしてねえっての!!」

 

流行に乗った服装、トレードマークの帽子をかぶったオレと同じ歳の少年はその悪魔にひきつった声で抗議していた。

 

そいつはオレに気づき、驚愕の顔をした

 

「お、オマエ……零時か⁉」

 

「勇……⁉」

 

そう、新田 勇だった。

 

 

 

 

 

 

 

 





中途半端で終わってしまった。

用事があるんです。許して☆

なに言ってんだろ?オレ。




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