真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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うむむ……学校が始まると小説を書く時間がないぜ……

今回は原作のネタバレが激しいです。お気をつけを。


オベリスク

 

サカハギとの邂逅後、ヒジリの下へ帰るとよぉとヒジリが声をあげた。

 

「良いとこに来たな。アサクサ見物は終わったか?」

 

「最後に汚ねぇモノ見せられてテンション下がった」

 

「なんだそりゃ?って話が脱線しかけた。見つけたんだよナイトメア・システムの鍵が」

 

「ホントか⁉」

 

オレはヒジリの話に飛びついた。もしそうならナイトメア・システムの鍵、祐子先生に近づけることになる。

 

「百聞は一見に如かず。自分の目で確かめな」

 

そういうとヒジリはゆっくりとターミナルを回した。

 

え、いきなりそこに転送する気か、と思ったが違う。転送の光り方じゃない。

 

そう思うとターミナルが淡く光輝き、映像を写し出した。

 

「おぉ」

 

まるで立体映像。オレは驚きの声をあげるが違う違うと首を振る。重要なのは写ってる物だ。

 

それはかなり高い塔だであることが窺えた。その塔のてっぺんに膨大な量のマガツヒが吸い寄せられていた。

 

「見えるか?そこはチヨダにある【オベリスク】って場所だ。そこがニヒロ機構の新たなマガツヒ集積所であり、ナイトメア・システムの核になっている」

 

「オベリスク……」

 

本来は古代の記念碑のような物の名前だがなるほど。名前の通り串(オベリスク)の形をしている。

 

「今のニヒロ機構の真の拠点はこのオベリスクってわけだ。その核になっているのがニヒロの巫女とやらだ。どんな仕掛けになっているか分からんが恐ろしい力だよ……」

 

ナイトメア・システムの力はニヒロの総司令官。氷川から直接聞かされているが、目にしてみて確かに恐ろしいと思った。

 

あれほどのマガツヒ。ニヒロの悪魔軍団にくれてやればたちまち最強になるだろう。

 

だが、氷川はあれを創世に使うという。いったいどう使うというのか?

 

「………できることならオレが直々に乗り込みたいところだがオレにはそんな力はない。かといって、このまま見過ごしていたら氷川にみすみす世界を渡すようなもんだ」

 

「それだけは絶対に防ぐ。絶対にだ」

 

オレが憤怒の声をあげるとヒジリが笑う。

 

「よし、その意気でオベリスクに乗り込んでくれ」

 

「最初からそのつもりのくせによくいうぜ」

 

オレが怒りを呆れの声に変えるとヒジリは苦々しい顔をしたが、すぐに戻した。

 

「お、オベリスクにはニヒロ機構本部の第2エントランスから行けるぜ。ロックはオレが解除する。オベリスクは結構な高さだし、どんな悪魔がいるのか分からんがお前なら行けるさ。……頼むぜ。頼れるのはお前しかいないんだ」

 

「分かった分かった」

 

オレはそういうと支度し始めた。

 

アイテムの補充。仲魔の強化。ルートの決定。やるべきことは多々ある。

 

さて、厳しい戦いになりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニヒロ機構本部第2エントランスはギンザからレインボーブリッジを走ったところにある。

 

第2エントランスから一旦地下に潜り、氷川と邂逅した中枢から別のエレベーターを上がるとチヨダ付近に出ることが出来た。

 

ニヒロ機構本部マルノウチエントランスとニヒロの悪魔が言ってた場所から抜け出すとオベリスクの全容が見えた。

 

高い。とにかく高い。空に浮かぶカグツチに届けとばかりに伸びるその塔の高さに圧倒されるが首振ってそこに向かう。

 

やっと見つけた祐子先生につながる手がかり。氷川のところに向かったような失望感はもう嫌だ。

 

絶対に登りきる。

 

オレはそう思いながらオベリスクに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オベリスクに入った瞬間、待ってましたとばかりにニヒロの悪魔どもが現れた。

 

堕天使、夜魔、邪神、妖魔。DARK属性と一概に呼ばれる悪魔がぞろぞろぞろぞろ。

 

オレと仲魔達は果敢にそれに立ち向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少年惨殺中……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらかた片付けたか?」

 

「そうみたいね。弱い弱い」

 

マガツヒを放出させながら積み重なっている悪魔の屍の山から辺りを見渡す。生存者、ゼロと。

 

オレはそれを確認するとハイピクシーと他の仲魔達と一緒に大量のマガツヒを吸い込んだ。おぉうまいうまい。

 

と、ここでハイピクシーが変化した。そう、(進化する)時が来たのだ‼

 

……なにいってんだろ。オレ……

 

見ていくとハイピクシーは妖しい感じの姿をした女性になった。

 

「私は夜魔 クイーンメイブ。コンゴトモ、ヨロシクってね」

 

「お、おぉ。って種族が変わった?しかもデカくなったなおい」

 

肩に乗る程度の大きさだったハイピクシーもといクイーンメイブは人間の女性と同じ大きさになった。

 

もう肩には乗っかれないわねクスクスと笑いながらクイーンメイブはクルッと回転する。おぉ、妖しい妖しい。

 

オレはそう思いながらオベリスクのエレベーターに乗った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレベーターに乗り、進んでいくと後方から声が聞こえてきた。

 

気配の数は3。いずれも強力。

 

それらが声を発した。

 

「ククク……氷川樣が予見された通り、薄汚いネズミが侵入したらしい」

 

と、非情な女の声。

 

「オッホッホ……大方あの女を取り戻しに来たのでしょうけどオベリスク守護の沙汰を受けた我ら三姉妹……オセのような低能のようには行きませんことよ」

 

と、高慢そうな女の声。

 

「ウフフ……女が欲しかったなら私たちを倒すことね。もっとも侵入者除けのカラクリをあなたのオツムで解ければ、の話だけれど」

 

と、冷酷そうな女の声。

 

「峻厳なるカグツチは誕生と死を繰り返す。お前だけを待ってはくれない」

 

さぁ、来るがいいと声が響き、三人分の笑い声が響いた瞬間、

 

気配が消えた。

 

「……何あの女ども、ムカツクんだけど」

 

「耐えな。どうせ殺すチャンスはある」

 

さて、そのためにはカラクリとやらを解かなければね。ヒントは【カグツチ】。『待ってはくれない』、ねぇ。

 

オレは考えながらエレベーターを昇っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登ったり降りたりしているとそのカラクリにたどり着いた。

 

巨大なブロックに道を塞がれ、その前に柵がない大穴があり、そこに浮いている細い通路と四角い床。

 

そしてさらにその前にある光の玉。

 

さて、どういう仕掛けか。

 

オレは試しに光の玉に触れてみた。すると

 

「⁉」

 

辺りの空気が変わった。そしていきなりカグツチの周期がいきなり静天と呼ばれる状態に変わった。

 

カグツチには周期があり、一番光らない時を静天。一番輝く時を煌天と呼ぶ。そして静天と煌天の真ん中を半天と呼び、煌天の時に悪魔は興奮する。

 

静天から徐々に煌天に進み、煌天から徐々に静天に戻る。これを延々とカグツチは繰り返す。

 

今、カグツチは半天から煌天に向かっていたはずだ。それがいきなり静天になった。カグツチを操る機械なのか?

 

「いや、違う。時か」

 

よく見てみれば塵が空中で停止している。ここから割り出される答えはこの機械が操るのは時。

 

カグツチ静天時にまで時を進め、あるいは戻してその状態で時を止める。

 

しかしそんなことをしてなんになるのだ?

 

「ん?」

 

よく見てみると浮かんでいる床に光る四角形が現れている。片方は一つ。もう片方は3つ現れている。

 

そして一つ四角形が浮かんでいる床につながる道を塞ぐブロックにも同じように光る四角形が浮かんでいる。こちらは4つ。

 

「……なるほどね。足し算か」

 

オレはまず3の床に立つ。するとカグツチの周期がいくらか進んだ。そして1の床に立つとちょうどカグツチが半天になった。するとブロックが下がり、通れるようになった。

 

「なるほどね。よく分かった」

 

オレはニンマリ笑いながら進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このギミックはこういうことだ。

 

光の玉にふれ、カグツチを強制的に静天状態にする。この時を四角ゼロとする。

 

そして光る四角形は数によってはカグツチをこれぐらい進めますよ、ということを現す。

 

四角4つで半天。なら煌天は四角8。12で下弦の半天というわけだ。

 

今回のブロックは4。つまり半天で開くという仕組みだ。

 

これさえ分かればあとは簡単、ブロックのすぐそばにある床に乗ったときブロックに表示された数のカグツチの状態にするようルートを考えればいい。

 

さて、カラクリは解けた。首洗って待ってろニヒロども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぜぇ………ぜぇ……!た、高すぎだろこの塔……」

 

現在位置、オベリスク114階。悪魔との戦闘も踏まえれば疲労感が半端ない。

 

おそらくそれ自体が侵入者防止の仕掛けだろう。目的の物を最上階に置き、それまでの道のりに守備を配置しておけばガリガリ侵入者の体力が削れるというわけだ。

 

おまけにギミックも存在する。頭もガンガン、というわけだ。

 

まぁ長丁場は慣れている。焦りは目的を遠ざける。落ち着けオレ。落ち着くんだ。

 

さて、128階に着くと少しギミックが変わった。

 

通路ではなく、長方形の広場なのだが、エレベーターと思われる所が壁に遮られている。

 

出口の役割を果たすはずのブロックが3つ。光る四角形が現れる床もやたらと数が多い。

 

なんなのか悩んでいると思念体がフヨフヨと現れた。

 

「フフッ戸惑っているようね。侵入者さん?」

 

「まぁな、ってその侵入者に話しかけるなんてどうかしてるぜ」

 

「あら、ひどい。私が親切にちょっとこのギミックの概要を教えてあげようと思ったのに」

 

「………またか。どうもニヒロっていうのは自分らの力を過大評価してないか?」

 

「当然の評価よ。あのお三方ならあなたなんて正面からでもケチョンケチョンよ」

 

オレの苦言にクスクスと笑う思念体。腹立つ。

 

「んで?このギミックの概要ってのは?」

 

オレが問うと思念体はふわりとこちらに向き直った。

 

「このギミックの出口は3つあるでしょう。そのあのお三方、鬼女 クロト様 鬼女 ラケシス様 鬼女アトロポス様がそれぞれいらっしゃるわ。その三人に会い、なおかつ戦って勝つ。それをカグツチが一巡するまでに行えば先に進めるわ」

 

「なるほど、シビアな」

 

つまりルートをよく考えなければアウトだ。ちなみにこのギミック、失敗すると床が消えて下に落とされる。ここで【待ってはくれない】という言葉の意味が分かるというわけだ。

 

オレは必死に頭を回転させ、光の玉に触れてルートを考え始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少年考え中……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、三回失敗しました。

 

現れる度、思念体が言った三人に軽口を叩かれるのはストレスが溜まる以外の何物でもなかった。おまけに逃げられるし。

 

ちなみにあの思念体はこの三人を鬼女と呼んではいるがクロト、ラケシス、アトロポスというのは運命を司る三姉妹の女神である。

 

長女クロトが運命の糸を紡ぎ、次女ラケシスがそれを測り、三女アトロポスがその糸を切るというわけだ。

 

起源でいえば北欧神話のウルズ、ヴェルダンディ、スクルドの三女神と同じであるらしい。

 

小説を書くためにいろいろ神話を読んでいるのがこんなところで役に立つとはね。

 

 

 

閑話休題(それは置いといて)

 

開かれたエレベーターから上に昇り、さらに上に昇ったところでまた邪魔が入った。

 

三姉妹集合である。

 

「ククク…!このまま易々と上に行けると思ったか‼」

 

酷薄な笑みを浮かべて叫ぶクロト。

 

「そうはトンヤがおろしませんことよ‼」

 

自尊心に満ちた怒りの声をあげるラケシス。

 

「私たちモイライ三姉妹の結束力であなた達を…」

 

鋏をこちらにむけ、残酷に宣言するアトロポス。

 

「紡いで‼」

 

「測って‼」

 

「チョン切ってやるわ‼」

 

「やれるもんならやってみろ‼」

 

声と声の応酬を合図に、戦闘が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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