真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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また中途半端に終わってしもうた……




個人主義の思念 金色の殺意

 

マントラ軍の本営跡地で氷川と会っただとぉ?ホントかそれは⁉」

 

「嘘ついてどうすんのさ。ま、殺るには至らなかったが」

 

アサクサのターミナル。マントラ軍本営跡で起きたことをヒジリに話すとヒジリは再び腰を抜かすほど驚いた。

 

まぁ、いきなり世界破壊の元凶に会ってきたなんて言ったら誰だって驚くだろうが。

 

「やれたことは奴がどんな世界を創ろうとしてるかが具体的に分かったことだが、それはニヒロの悪魔どもの話を聞いていれば分かるだろうし…まぁ、収穫はナシだな」

 

「そうか……まぁ何かされなかっただけでも良しとするべきか」

 

ヒジリは顎を撫でながらそう呟いた。

 

「まぁ今はともかく氷川のことは置いておこう。ニヒロ機構が今どこを拠点にしているのか分からねぇ今、氷川のことを考えたって仕方ねぇ。今は情報収集。そして、勇だ」

 

「あぁ座標の固定はしてあるぜ。後はお前がターミナルを回すだけだ」

 

「はいよ。………サポート頼むぜ?何があるか本当に分からんしアマラ経絡はお前の方が知ってるだろうし」

 

「了解」

 

ヒジリのその一言を聞くと、オレはターミナルの縁をぐっと掴み、思いっきり回した。

 

ぐるぐると回転しはじめたターミナルはやがて回転速度を速め、青く発光し………オレを引き込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二回目のアマラ経絡。ここの雰囲気は到底好きになれそうにない。

 

なによりもここのマガツヒがオレの気分を毒する。赤いオタマジャクシのようなそれが天井に、床に大量に流れゆく様は不気味以外に形容しようもない。

 

まぁ仲魔達にとっては宝の山だろうがな。実際にバクバク喰ってるし。

 

と、いけないいけない。とっとと勇を探さなければ。そしてここから引っ張り出して正気に戻してやる。

 

オレは未だにマガツヒに食いついている仲魔達を引っ張りながらアマラ経絡を歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩くと希薄空間。つまり外界との繋がりが強い空間に出た。

 

そこに入ると案の定、ヒジリの言葉が響いてきた。

 

「どうだ………勇には……会えたか?」

 

しかしなぜか繋がりが悪い。以前はスペクターの妨害を受ける前までならもっとクリアな声が響いてくるのに。

 

まさか、いやまさか……

 

とりあえずヒジリの問いかけに答える。

 

「いや会えないねぇ。ホントにいたのかよ」

 

「嘘つく……必要が……ねぇだ……ろう。とにか…く……勇を見つけ…たら……すぐに脱出……してく……れ……ターミナル……が…妙に…不安定……な……」

 

その言葉を最後に、ヒジリの声が聞こえなくなった。

 

「ヒジリ⁉ヒジリ‼くそ!ダメか……」

 

これは本当に考えなければいけないかもしれない。

 

スペクターが、近くにいることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このアマラ経絡も悪魔は存在する。

 

が、通常とは少し外れた悪魔ばかりだ。

 

存在する悪魔の種族は幽鬼、外道、精霊、御霊の四種。いずれもただ話しかけるだけでは仲魔に出来ない。

 

また精霊、御霊は悪魔合体では特別な結果をもたらしたりする。よくは知らないが。

 

まぁ、いずれも戦ってきたどの悪魔より強いなんてことはない。弱点をしっかりつき、戦いの基本をしっかりしておけば苦戦することはない。

 

しかし、スペクターが近くにいるとなると厄介だ。あれも外道だがこのアマラ経絡に干渉する力を持っているこいつは道をあちこち潰される可能性がある。

 

さっさと勇を探して出たいところだが……!

 

「コッチ来んじゃねぇ……!」

 

「おっ……!」

 

いきなり重々しい声が響き、オレはそこから飛び退った。

 

しかし攻撃が飛んでくることはなく、頭に『?』が浮かぶが、そのとたん異常が起きた。

 

ボォンという不思議な音とともに通路が壁で塞がれてしまったのだ。

 

「な、なんだ……!」

 

狼狽しながら別のルートに行くと、

 

「オレはオレの好きなようにやるんだ……失せろ!」

 

重々しい声、しかし先程とは違った声が響き、再び通路が壁で塞がれてしまった。

 

結果、あちこち回るように進むがあちこち壁で塞がれてしまう。

 

「いったいなんなんだ。あいつらは……!」

 

否、正体は気配で分かっている。あれは思念体だ。それもほとんど外道の悪魔に近い奴。

 

あそこまで歪んだ思念体を……まぁ見たことはあるがそればっかりしかいない光景は見たことがない。

 

いったいどういうことかと思っていると、まともな思念体が話しかけてきた。

 

「お兄ちゃん、あの思念体達に道を塞がれたんでしょ?」

 

小さな男児の思想体のようで幼さ満点の声で問いかける声に『あぁ』と答えると思念体はやれやれと実体のない首を振った。

 

「あいつら他人が入り込むのをとことん嫌うからね。誰か入り込もうとするだけで壁で通路を塞いじゃうんだ」

 

「とれだけ個人主義なんだよそいつら……」

 

顔をひきつらせながらそういうと思念体はため息をついた素振りをみせた。

 

「他人なんて必要ない。むしろ邪魔なものだと思ってる連中だからね。しかもこのアマラ経絡というのは強い思念を持っていればある程度操れるからね。ああやって壁を創るぐらい簡単さ」

 

それは嫌な情報を聞いた。

 

「ま、かなり強制的な方法だから創れる壁も制限があるけどね。その壁も、入ろうとした者が去ってしまえばあっという間に消えちゃうんだ」

 

「へぇ。なるほど……」

 

それを利用して進むしかないようだ。

 

オレは情報をくれたことに礼をいうと再び通路を進みはじめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何度かのトライで壁を塞ぐ行為にはパターンが存在したため、それを突いてなんとか奥へ向かえた。

 

そして悪魔を蹴散らしながら進むと……

 

会いたくない奴に会った。

 

悪魔が召喚される雷の音とともに現れた金色の靄のような悪魔。

 

外道 スペクターだ。

 

「ヨウヤクミツケタァァ……!ウォレノ、スミカデウロウロシヤガッテェェ……!」

 

とことん耳障りな声を発するスペクター。

 

そのスペクターはオレの顔を見ると凄まじい声でわめきはじめた。

 

「ウォ、ウォマエ!マエニ、ウォ、ウォレノナカマヲコロシタヤツダナ!ソノイレズミ、ナカマガ、ウワサシテタ!ウォノレェェ……!マタココノマガツヒヲウバイニキタナ⁉」

 

違うと言いたかったが、その前にスペクターが突っ込んできた。

 

しかし奇襲はもはややられ慣れている。落ち着いてかわす。

 

スペクターはオレを睨むと怨嗟の声を吐き出した。

 

「ウォマエェェ……!クッテヤル!コロサレタナカマノタメニモクッテヤルゥゥゥゥゥゥ‼」

 

スペクターはそう叫ぶなりオォォンと叫んだ。

 

何度も悪魔召喚音が響き、スペクターが何体も現れた。

 

やれやれこんなことをしている場合じゃねえっつうのに…!

 

オレは内心で愚痴りながら構えた。

 

金色の殺意が、襲いかかる。

 

 

 

 

 





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