真・女神転生3 Beginning King of the chaos (休載中)   作:ブラック・レイン

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風邪をひきました。テスト前だというのに、なんてこった。

えっ?なんでテスト前なのに小説書いてるかって?きゅ、休憩中です(震え声)








ヨヨギ公園の悪意

「ヨヨギ公園で?」

 

「あぁ。それでどうする?お前が行きたいといえば着いていこうと思っているが」

 

アサクサに戻り、ストックからクイーンメイブを召喚してフトミミの予言を伝えるとクイーンメイブは驚きの声をあげた。

 

「うーん……思い当たる物がないわけじゃないんだけど……それを今あいつらが使う?それも世界を動かすために?」

 

クイーンメイブはオレに言ってるんだが独り言を呟いているんだが分からない言葉をブツブツ呟くと、おもむろに頷いた。

 

「行ってみたいわ。今更あいつらがそんなことをする理由が知りたいし」

 

「そっか。なら行こうか」

 

オレはそう言って立ち上がるとクイーンメイブは首を傾けた。

 

「それにしても良いの?今のあなたにそんなことをする暇はないと思うんだけど」

 

「情報が安全に集まる場所と人材を無くす危機だからねぇ。それに………もし、創世に繋がることをされるのであれば阻止しなければならねぇんだよ」

 

そう。オレが最も危惧したのはそれだ。

 

邪悪な力。それは確実に強力な悪魔に他ならないだろう。つまりはヨヨギ公園にそんな悪魔を召喚出来る……あるいは自身をそこまで強力な存在に昇華するほどの大量のマガツヒが存在するということだろう。

 

例えそのマガツヒを使って邪悪な力を生み出そうとしている誰かさんが創世を目論んでないとしてもそのマガツヒは創世を目論む奴らの手に渡ったら一気にそいつが創世に近くなる。

 

それだけは絶対に避けなければならない。それを成されたら、元の世界………先生の言った自由で、怠惰な世界を創り直せなくなるのだ。

 

そのなったら、オレはどうするかな。

 

そんなことを暗く思いながらオレはルートを考えはじめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヨヨギ公園は二つの出入り口がある。オレが前に通った西口からは鍵がかかっていて内部に入れないことは確認済み。

 

なら東口なら、と思ったのだが周辺を虚無空間に囲まれて徒歩では通行不可能。

 

そこに侵入するためにはアサクサ付近にある坑道から進むしかなかった。

 

暗闇と闇討ちに困らされながら進んでいき、やっとヨヨギ公園の内部に入ると………

 

異常に気づいた。

 

「な、なんだこの禍禍しい感じは…!」

 

ヨヨギ公園の内部から吸うだけで体内が汚れそうなほどの妖気が漂ってくる。

 

これでは並の悪魔なら狂わされてしまうだろう。

 

「いや、これは……!」

 

オレは感じる気の感じから察した。

 

内部にいる悪魔の気配が暴れまわるように蠢いている。完全にこの禍禍しい妖気にあてられているのだろう。

 

しかしなんだこの妖気。これほどの妖気を放つような奴が近くにいる?

 

「ヤバいな……」

 

辺りを見渡すと近くになんとか難を逃れたらしい悪魔がいた。

 

「大丈夫か?」

 

オレが問うと悪魔はすっかり弱った声で答えた。

 

「あぁ命に別状はねぇんだが……。弱ったぜ……サカハギとかいう奴が行きなり来て、仲間を狂わせて奥に行っちまったんだ」

 

「サカハギ…⁉」

 

いきなり現れたマネカタの殺人鬼の名前に驚く。

 

しかしサカハギがここまでの力をもっている訳がない。もしそうだとするなら奴はもっと暴れているはずだ。

 

「何かあったな……」

 

オレはそう考え、オレは先に進もうとして、遮られた。

 

「ここも鍵がかかってる⁉」

 

オレは歯を喰いしばって考えた。

 

このヨヨギ公園は氷川が受胎を起こすにあたって反対派を処分する舞台にした場所。

 

鍵がかけられたということは状況保存のために警察が鍵をかけたということか?

 

なら管理人室とかないのかと辺りを探索すると……

 

意外な物を、否。者を見つけた。

 

その人はオレの救いとなる人。そして神に救いを求める人物。

 

その神によって何処へと飛ばされた人物。

 

「祐子先生⁉」

 

高尾祐子。その人だった。

 

「久しぶり零時君。やっぱり来たわね。あなたもここでの異変を聞きつけてやって来たんでしょ」

 

「えぇ……そうですけど」

 

オレは戸惑いながら答えると祐子先生は深く頷いた。

 

「ここにもまた世界を変えそうな力があるものね……」

 

なるほど。確かにこの力なら世界を変えそうだ。

 

先生はオレを見据えた。

 

「あの時は突然消えてごめんなさい」

 

「いやいいですよ。あれは先生のせいというより、アラディアとかいう奴のせいでしょう?」

 

オレがそういうと申し訳なさそうに目を伏せる先生。

 

「オベリスクに閉じ込められて、氷川に使われて私は力の大部分を失ってしまったわ……でも君に助けられ、神に守られて、今はだいぶ良くなっているの」

 

創世の巫女。その力については知らないがその名前の通りなら創世を行える最大の権限を持っているということではないのか?

 

疑問の声をあげようとしたがその前に先生の言葉が続いた。

 

「氷川には世界を創らせないわ。彼が創るのは、乱れなく時間を紡ぐだけの世界……いえ、世界とも呼べない、力を無くした空間よ」

 

その確固たる意思に固まった言葉は、前に祐子先生が見せた弱さは微塵もなかった。

 

確かに先生の考えと氷川の考えは相容れないだろう。

 

氷川は人類にただ静寂を望み、先生は人類に、幸せのために日々苦難と戦い続ける力とそのための自由を望んだ。

 

静と動。これほど真反対の者が相容れることはないだろう。

 

「私には世界を創る責任があるわ。世界を創り変えた者として。このまま混沌の世界にしても、氷川に世界を創らせてもいけないの」

 

毅然というその言葉が次の瞬間、曇った。

 

「でも私には世界を創るためのコトワリがないの」

 

「なっ……⁉」

 

アラディアという神をその身に宿す先生がコトワリを持っていないその事にオレは絶句した。

 

確かに先生はアラディアを降ろした訳ではない。だがその力は、祐子先生から現在進行形でひしひしと感じる。

 

その彼女にコトワリを授けてくれない?

 

オレは喪服の女の言葉を思い出した。

 

アラディアはこの世での存在を許されてない。

 

その言葉に嫌な予感がするが今はそれどころではない。なんとかしなければ。

 

オレとて嫌だ。静寂の世界など。孤独の世界など。こんな混沌の世界など。

 

オレは先生の言葉を待った。なぜなら先生とてただ安全のためにこんな所に引きこもってるわけじゃないだろう。

 

何かあるはずだ。

 

「……ここで起こっている異変のことだけれど。それはここにある【ヤヒロノヒモロギ】という霊石のせいなの」

 

「ヤヒロノヒモロギ?」

 

耳慣れないその単語に思わず問い返す。

 

「ヤヒロノヒモロギはマガツヒを豊かに蓄えた物で持つものに加護を与えるらしいわ。それが知れ渡って、いろんな者達が奪い合いをしているわ……私はそれよりもヤヒロノヒモロギがもつもう1つの力……神を操る力が欲しいの」

 

「あぁ。分かりましたよ」

 

先生の言葉でこの後の展開が読めてきた。

 

コトワリを授けてくれないアラディアから強制的にでもコトワリを貰うためには強力な力が必要になる。それこそ神を操るぐらいに。

 

そしてそのためにヤヒロノヒモロギがいる。しかし今、ヤヒロノヒモロギは誰かの手に渡って悪用されようとしている。

 

しかし先生はどうしてもそのヤヒロノヒモロギが欲しい。だが今の先生にその誰かと戦う力はない。

 

ということは…。

 

「オレに取ってきて欲しいのでしょう?そのヤヒロノヒモロギを」

 

「察しが良くて助かるわ。お願い。やってくれる?」

 

「プリントやファイルを持ち運ぶのとは訳が違うって理解してます?」

 

「えぇ、もちろん。だからこそ強制はしないわ」

 

よく言う。オレは内心でそう思った。先生のお願いは、『やってくれるよね?』は『やれ』ということだろうに。先程例えに出したファイルやプリントだってそうだった。

 

………まぁ、否定する要素はないがな。

 

「分かりましたよ。ですが、中に侵入する方法がありません。それがないと……」

 

「これで入れるわ」

 

そういうと先生は懐から何かを取り出した。

 

よく見てみると鍵のようだ………ってまさか⁉

 

「ヨヨギ公園の鍵ですか⁉な、なんで……」

 

「……前から持っていたもの、としか言えないわ」

 

「……さいで」

 

オレはそれを受け取り、それを物置空間に入れた。

 

「私には、あなたを信じるしかないわ。お願いよ」

 

「分かりました」

 

その言葉を現実世界で聞けたらなと思いつつ、オレはヨヨギ公園の奥へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ヨヨギ公園の祐子先生。とても絵になってるんですよね。

哀愁と決意を感じます。

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